完熟リチャード三世 公演情報 完熟リチャード三世」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
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  • 満足度★★★★

    女体を感じたシェイクスピア。
    古典 はここまでアレンジが可能だったのかと感心しました。別物なんだけど、オマージュと言うか、原作の骨組みはちゃんと生きてると言うか。半端な本歌取り作品が多い中で頭一つ抜けて素晴らしかった。

    主役以外はくるくると役が変わり、テンポ良く進んでいく。無駄なシーン、遊びのシーンを入れる余裕など全くないであろう中、しっかり笑えるシーンが挟み込まれているのは流石。構成がうまいなぁ。

    ネタバレBOX

    ドレス姿の女性が七人、熱演。女体を感じました。
  • 満足度★★★

    魅せる力は抜群
    「柿食う客」は初観劇だけに新鮮ではあった。見せる、というより魅せる力は抜群にある。もちろんそれは今回の7人の魅力的な女優陣によるところが大きい。;正直私は古典劇に親しんで来なかったので今作もタイトルを聞いたことがある程度だった。観ていても登場人物の関係性がすぐには掴めなくて、やっと掴めたと思ったら新キャラが出てきたりして参った。それでも集中して観られたのは、7人の台詞回しや立振る舞いに得も言われぬ魅力があった為と思われる。皆さんのコメントに「スタイリッシュ」なるワードが出てくるが、それで思ったことがある。この劇場で初めてバルコニー席に座ったのだが、舞台が市松模様のようになっているのがよく見える。何気なく見ていると役者は一つの動作をして立ち止まると必ずマス目の一つに両足が収まっていた。考えすぎかもしれないが、各シーンでの7人の立ち位置が細かく決まっていたのではないか。そんな所が「スタイリッシュ」という印象につながっているのではないかと思ってしまうのである。初見でこんなことを言うのも恐縮だが、独自の様式美を持った劇団なのかという気がする。

  • 満足度★★★★

    疾走感
    誰が誰やらのイングランド王位争いをわずか7人で熱演。全員ほぼ出ずっぱりの相乗効果による疾走感が楽しかったです。主演の安藤聖さんが美人でイケメンで悪人すぎて素敵でした。

  • 満足度★★★

    まさかの
    自由席の場合は開場時間に合わせて劇場に着くようにしてるんだけど、全席指定ということで、週明けの溜まった仕事片付けて、開演15分前に到着したら、まさかのゴンドラ席・・・人気の舞台で、読みが甘いと言えばそれまでだけど、もうこの時点でテンションダダ下がり・・・どうしたって見にくい。
    テンポ良すぎて、ストーリーを追うので精一杯。女優さんは皆とても素敵でした。

  • 満足度★★★★

    久々の中屋敷観劇 演出の洗練その一方
    女体Sシリーズを第1弾(001)以来久々に観劇した。その間に柿喰う客公演と外部演出合せて3本ほど観た中屋敷氏演出の特色は、演劇の古典に「遊ぶ」イメージだ。知るほどに「宝庫」である演劇の世界に漬かり、コラージュしたりオマージュを込めたり、純粋にはしゃぐ演劇青年らしさが舞台に横溢。リズミカルな音楽で動きをまとめたり、お水の店員風情のキャラを多用。しかし私はそれらから「埋めてる」痕跡以上の何かが見えて来なかった。遊んでる事の恥じらいなのか元来の資質なのか、心情を深く追っかける事をせず、所詮芝居です、すみません。それでよければどうぞ。ギャグ的要素の強い細かな演出が、ある一定のテンポの中に収まり飽きないように並べられる「隙のなさ」が、どの方向を向いてなされているのかを私は見ようとするのだが、それが見えない、見せないのか、無いのか・・。原典があってそれを並べたり組合せたりも、アートとしての革新を狙ってるというより、「現代的」な会話のテンポ(「隙」を作らない意味での)を演劇で展開した、止り。つまりは私の好みではなかったという事なのだが、それでも、コラージュの才能を持つ若き演出家がその後どういう軌跡を辿るか気になり、時々見てしまう。

    ネタバレBOX

    さて今回。今までの印象を覆しはしないが、演出力の進歩は格段に思われた。ポイント三つ。まず何といっても選りすぐりの「女体」(容姿的バランスと技術を備えた女優。全員の取り合わせも含めて)、簡潔でテンポ感ある台詞(訳にも多々遊びがあった)、華麗な照明(+装置)。役者のほうは台詞の一本調子な(聞いててつらい)がなりは比較的少なく、展開はめまぐるしいが見せる所は見せる舞台となっていた。
    チェス盤を模した演技エリア(3〜40㎝程上げてある)に七女優は出ずっぱりだが、狭い感じがしない。天井から低めに吊られた照明群と、左右の真横と下方からの照明、終盤で亡霊(幻想)に当てられるフロントから舞台奥へ向いた照明とによって、舞台空間の闇と光が自在に変転して美しい(近年普及してきたLEDを多用)。
    女優らも黒い衣裳をまとって美しく、リチャード以外は3、4役を兼ねる。女優のみで作る「女体シェイクスピア」の宿命として、男役を兼任すると役のイメージが外見との関係で記憶に定着しない。その点を飲み込んだ上で最終的にドラマが見えて来るかどうかだが、リチャードの悪の所業の始点と終点が明確になる作りでしっかりドラマを味わった感が残った。間のやりとりは原作を知らない者にはきっちりとは入って来ないが上演1時間半の中で強調点が絞られ、そこでは役者の多様な活躍が入れ替わり立ち代わりスポットを浴びる形で、観客を楽しませる。新たな登場人物が出ると「新キャラです」と注釈が挿入されるなど、スピード感あってこその演出も。
    印象深かったのは、容姿醜き主人公リチャードを歪な姿勢で表現させた演出(以前観た他のリチャードは台詞の中で醜さが語られるが外見は普通)。この「具体性」が醜さゆえの悪行という一面に説得力を持たせる。醜さによって差別されなければ、周囲の愛を浴びていれば、恐らくこういう人物は生まれまいからだ。世の中様々な差別があるが「被差別者」のカテゴリーに属していながら容姿の良さで好感を獲得し、物語の主人公として共感を得る地位に上ることも出来る。だが醜男醜女は逆にありもしない嫌疑や恨み、嫌悪を被る、究極の被差別カテゴリーである。このテーマは芝居になりにくい。シェイクスピアは希有にもドラマにし、「悪行」を中心軸にしながらその背景としてのビビッドなテーマを込めた。リチャードを必ずしも断罪しない原作者の戯曲上の意図がしっかり踏まえられたゆえに、柿喰う客の舞台の陰影が、華麗な照明とあいまって、今までになく濃く感じられたものだ。
  • 満足度★★★★

    さーすが
    女体つーか、衣装がドレスだったこともあり、さらに女体感が増していました(笑)。7人が7人ともきれいで、充実した魅惑的な90分でした。

  • 満足度★★★★

    マチネ観劇
    さすが、と評すべきか。

  • 満足度★★★★

    小悪魔的なリチャード三世
    女性7名(今までの最少人数)で演じるシェークスピアの「リチャード三世」は、主役のリチャード三世(安藤聖)以外は、一人複数役を行わなければならい。その表現パフォーマンスは、仕草、声色を変える芝居をしているが、それ以上にその人物のキャラクター、役割を掴んだ演技が良かった。
    特に、リチャード三世は狡猾、残忍、豪胆な詭弁家であり、シェイクスピア作品の中ではハムレットと並んで演じ甲斐のある役とされている。芝居的には、それを女性ならではの小悪魔に表現(毒々しさは薄れた)しており、魅力ある公演にしていた。

    ネタバレBOX

     リチャード三世はその醜い容姿を嘆き恨み、その結果心根も醜悪という設定である。誰もが持ちえているかもしれない人間の心底にあるドス黒い感情。そこは認めたくない”闇の部分”ではあるが、それも含め人間という存在が強調された物語である。
     怪異な容貌と鬱屈した野心のため嫌われ、恐れられつつも巧みに人を惹きつける男の一生を描いている。彼の野望の犠牲となり親を失った子、夫を亡くした妻、子供に先立たれた親の嘆きから、不幸の底にある者でさえ他人の不幸がわからない密やかなエゴイズムが劇中に映し出されていくさまが見事であった。それを女性7名の感情豊かな表現で描き、魅了してくれた。

    今後の公演にも期待しております。
  • 満足度★★★★

    リチャードの歪さとは何なのか。
    女体シェイクスピアも7作目。『リチャード三世』を芝居で見るのも初めて。

    ネタバレBOX

    15世紀、ヨーク家とランカスター家の内紛である
    薔薇戦争の最中のイングランド。
    病床に伏していた国王エドワード四世(八坂沙織)の弟
    リチャード(安藤聖)は、王位を狙うために暗躍する。

    今回はまた素舞台。開演前は幕で隠されており、
    幕が開かれる(実際は下りる)とそこには女優七人の後姿。
    この劇中でも見栄をきるような、瞬間瞬間の見せ場の作り方は
    さすが中屋敷さんの演出だなぁと。

    チェスの盤上のような舞台で
    騙し騙され、憎み妬みが渦巻き、
    血で血を洗う殺し合いが。

    リチャード(安藤聖)以外はフライヤーのような露出が多めのドレス、
    リチャードだけはパンツルック。

    リチャード三世がせむしである設定のため、
    歩き方や仕草をそのように見せていた。
    その回のアフタートークで中屋敷さんの解説によると、
    他で上演される『リチャード三世』の場合、
    「いかにリチャードが歪であるか」を表現するかがポイントとなっているが、
    『完熟リチャード三世』では、
    周りの人物をファッションショーのモデルのように美しく振舞わせることで、
    逆にリチャードの歪さを表現したというのがあり、
    とても腑に落ちた。

    安藤聖さんの好演もあるだろうけど、
    他の女優が見た目も仕草も艶っぽく女性らしさを出すことで、
    リチャードだけが異質だなと自然に思わされた。

    リチャードは稀代の大悪党とされるが、
    彼に翻弄されたり利用する周囲の歪さが
    リチャードとなって現れているようにも思えた。

    今回の女体シェイクスピアは、
    普段男性の俳優がやるのを女優がやるという以上に、
    女優だから出来ることを見せてくれたように思えた。

    柿喰う客の女優陣も皆艶っぽくこれまで以上に
    女優としての魅力が溢れてた。
    安藤聖さんは自分が演じるリチャードを上手く体現し、
    八坂沙織さんは正統派な美しさ、
    内田亜希子さんは凛として大人の女性の色気があり、
    岡田あがささんはキレキレな美しさとコメディセンスも良い。

    精鋭女優七人でがっちり吉祥寺シアターの空気を掴んでいた。
  • 満足度★★★★

    八坂沙織さんも好演。
    今日は全配役シャッフルの特別公演!
    七人のうち最も線が細い、八坂沙織が今日はリチャード役。
    外国語なまり?の刺客とか、コメディ味が通常よりも少しあり、
    面白い公演でした。

  • 満足度★★★★

    よかった
    ゲネプロ(親衛隊)と乱痴気公演を拝見しました。間違えないなぁ。。。
    長すぎ無い上演時間を守り続けている事と、アフタートークが毎公演あるところと、何よりもいつ見ても鮮度とインパクトがある舞台が凄く素敵!!!
    回を重ねるごとに観劇代は上がっているけど、見続けたい劇団で応援し続けたシリーズだなー、と改めて。。

    ネタバレBOX

    安藤聖さんのファンになった。キャラを演じ分ける事が多い柿だから1役であった事が目立ったのもあると思うが、
    色んな中・小劇場を観歩いているけれども、今回の安藤さんみたいなどしっとしてて美人な女優さんは結構少ないと思った。
  • 満足度★★★★★

    演劇の、ちからの結晶…
    ふたたび、すべての大切なご縁の方々と、一緒に観たい舞台…

  • 満足度★★★★★

    スタイリッシュ
    チェスの盤面を思わせるステージで繰り広げられる7人だけでの舞台、スタイリッシュという言葉が頭に浮かんだ公演でした。女体シリーズ、何本か観させてもらってますが、今回は演出の幅も感じました。濃いキャストが集まってしまうと、埋もれてしまうというか、今ひとつ個性を感じられなかったのが残念でした。もっと個と個のぶつかり合い、せめぎ合いも観たかったですが、面白く見応え充分でした。あと、照明も素晴らしかったです!

  • 満足度★★★

    イイね
    今回は7人と今までより少ないメンバーだったけど、役者のレベルも上がりなかなか見応えありました。

    音楽も音響も過剰じゃ無くて観やすかった。

    でもその割に物足りない感じでした。

    せっかくしっかりしたメンバーが揃ったのだから、もうちょっと今までと違うリズムでチャレンジしても良かったのかなぁと思いました。

    どちらにせよ、これからもいろんなアプローチをして欲しいです

  • 満足度★★★

    権力闘争
     シェイクスピアの描いた薔薇戦争終結部に当たる今作であるが、薔薇戦争自体が、諸侯の権力闘争であった以上、史実は、シェイクスピアが今作を書くに当たって資料としたものとは異なる可能性がある。本当は、その点に注目して、埋もれた史実のかけらを隋所に鏤めながら作劇すると、革命的なシナリオたりえたであろう。

    ネタバレBOX

     
     然し、今作では、軽佻浮薄なこの植民地住民の思想性の無さとメディアリテラシーの欠如によって、自らを安穏とさせている愚か極まる知的退廃に合わせたとでもいうような作りに感じた。
    確かに、シェイクスピアの科白を上手に削っており、悪役として、リチャード三世を描くことに成功している。その為に強調されているのは、男性優位社会で美しく在りたいと望む女性の価値観に反し、リチャード三世がハンデキャップであったことが悪の権化になる為の契機となっている点、それが女性のみによって演じられている点だ。然し、これでは、体制のイデオロギーそのものではないか? 本来、芸能は、庶民のものであって欲しいという願いを持つ自分の立場とは以上の点で判断基準が異なる。
  • 満足度★★★★

    身体も心もぐっちゃぐちゃ!
    素舞台と照明、黒装束(デザインは違う)、リチャード3世以外は一人で数役、
    女性7人の芝居でjジョークを挿みながら展開!
    新しいキャラ登場ごとに紹介あり。
    リチャード3世に関しての知識が少しでもある人にはそれなりにイメージを膨らませられると思うが、そうでない人にはどうだか?

    ネタバレBOX

    リチャード3世の見にくい体形はいいですねー!
    絞首刑シーンもなるほど!
  • 満足度★★★

    まだまだ今後も続けてほしい!
    女優のみによるシェイクスピアもついに7弾。
    今回は出演者数を7人に絞っていますが、
    衣装が同じまま、突然の紹介で別の役を演じるためか、
    途中から話がよくわからなくなて…。
    (私の理解力不足からかもしれませんが…)
    主役の安藤聖さん始め皆さんカッコいいですが、
    各俳優による芝居、やり取りの表現は、これでいいのかな…とも。
    登場人物同士が感情をかわしている感じが、なぜか感じられなくて。
    全員がバラバラに観客に向かって独白しているだけのようで。

    今のところ次作8弾は未定と言われてましたが、
    女優祭りのコンスタントな連作公演はなかなか無いので、
    絶対に出来るだけ続けてほしい!

  • 満足度★★★★

    見事な舞台ですね
    シンプルでスタイリッシュな見事な舞台ですね。セクシーな女優さんに惹きつけられます。ストーリーの方もスピーディーにテンポよく進んで、この演目観るのは初めてでしたが、比較的わかりやすかったです。

  • 満足度★★★★

    恨み
    面白い。80分。

    ネタバレBOX

    障害を持ち醜く生まれ育ったリチャード(安藤聖)が、この世を呪い、王位をのっとるため騙して殺してをくり返し王位に就く。更に殺し続けるが、戦争を目前にして殺してきた人間の幻覚に惑わされ憔悴し、戦場にてクビをはねられる…。

    実母(七味まゆ味)からも差別され世の中からも差別され、歪んだリチャードを安藤が好演。一見かわいい笑顔もとても不気味に見える。
    戦争前日に、子供のときにリチャードだけご飯食べに連れてってもらえなかった恨みを実母へ放つ。幻覚に責められ、自分が好きでないと愛の欠乏した自分を嘆く。カーテンコール?も独りだけたたずんだり居場所なく存在する。そんなリチャード哀れな様にグッときた。

    際どい衣装で綺麗な女優さんの舞台であるけど、不思議と女な色気は感じなかったのは逆に良かったかな。演技もみな良かったし。岡田あがさと葉丸あすかの暗殺者コンビはウケた。
    大仰な演出はないけど、作品にあってたかなと。恨みのパワーみたいなのビンビンだったし、面白かった。
  • 満足度★★★★

    魅力的
    シンプルな舞台で魅力的な女優陣が完熟な舞台。文句はないです。でも,これは予習していくべきだったなぁ。一度は読んでいると思うけど,ストーリーが頭に入っていればもっともっと役者さんに芝居に完全集中できただろうにね。

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