完熟リチャード三世 公演情報 柿喰う客「完熟リチャード三世」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    小悪魔的なリチャード三世
    女性7名(今までの最少人数)で演じるシェークスピアの「リチャード三世」は、主役のリチャード三世(安藤聖)以外は、一人複数役を行わなければならい。その表現パフォーマンスは、仕草、声色を変える芝居をしているが、それ以上にその人物のキャラクター、役割を掴んだ演技が良かった。
    特に、リチャード三世は狡猾、残忍、豪胆な詭弁家であり、シェイクスピア作品の中ではハムレットと並んで演じ甲斐のある役とされている。芝居的には、それを女性ならではの小悪魔に表現(毒々しさは薄れた)しており、魅力ある公演にしていた。

    ネタバレBOX

     リチャード三世はその醜い容姿を嘆き恨み、その結果心根も醜悪という設定である。誰もが持ちえているかもしれない人間の心底にあるドス黒い感情。そこは認めたくない”闇の部分”ではあるが、それも含め人間という存在が強調された物語である。
     怪異な容貌と鬱屈した野心のため嫌われ、恐れられつつも巧みに人を惹きつける男の一生を描いている。彼の野望の犠牲となり親を失った子、夫を亡くした妻、子供に先立たれた親の嘆きから、不幸の底にある者でさえ他人の不幸がわからない密やかなエゴイズムが劇中に映し出されていくさまが見事であった。それを女性7名の感情豊かな表現で描き、魅了してくれた。

    今後の公演にも期待しております。

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    2015/02/13 13:53

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