祀(MATSURI) 公演情報 祀(MATSURI)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.5
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★

    鍛えよう!世間知らず力




    『祀』は吉祥寺の森に住む「七福神」が題材だ。そして、千秋楽後、商店街のアーケードから 聴こえたのはもう一つの賑わう『祭』だった。

    あれは幻想郷か。まるで宮沢賢治の童話世界であり、スタジオジブリの新作映画である。鬼色に光る提灯が均等を保ちながら整列する。その下、境内の砂利道では、町内会が加入率を取り戻そうと躍起だ。太鼓サウンドに連動したいわゆる「盆踊り」をエンドレスに感じるのは気のせいだろうか。


    明治学院教授・原 武史さん の新著『知の訓練 日本にとって政治とは何か』が新潮新書より刊行された。世間的には無名に等しい学者だが、「解説書」ではない、キャンパスの「授業風景」を収録した同著を大手出版社が刊行したのである。「日本のサンデルだ…」。そう新潮社担当者が考えたのかは定かではないが、「白熱授業」のコピーを帯につけるほど「今イチオシの人物」だ。


    私は 原 教授の講義を受けたことがある。法政大学・市ヶ谷キャンパスに 潜り込み、建築学科生を対象とする「空間政治学」の 実践理論を聴いたのだ。「ちょっと、寝てる奴、寝てる奴 がいるじゃないですか。もう少し、建築だけじゃなく、専門外の政治にも興味を持った方がいいですよ」
    原 教授は 法政大学生の態度にプンプンだった。ただ、自ら団地組合の資料を集め分析したという「現場主義」で、新社会用語「団地コミューン」を一部に浸透させた学者だ。講義はおもしろしい。「団地から戦後の55年体制、ひいては米ソ冷戦までを包括的に理論化する」アプローチは異端児でもある。


    原 教授が新著で明かした「知の再発見」は「祀=政」である日本原論だ。2012参院選だと環境新党が「選挙フェス」PR作戦を展開し、この国の議院内閣制を一言「まつりごと」に置き換えていた。このニュアンスは、朝廷による常備軍(国軍)廃止と期を一にして武家パワーが軍事的権力を手にする西暦800年以前のレジーム構造だろう。


    前置きが長くなったが、劇団め組『祀』は七福神と江戸幕府の二重「まつりごと」を、その安定した演技で顕在化したように思う。




    お正月の薄型テレビが茶の間に放送する『七福神』ではない。
    茶髪だったり、凛々しかったり、カダフィ大佐のような「強面福神」もいる。しかし、パロディーでもない。
    それは「幸せ」の仲間達だった。



    ※ネタバレ追記あり


    ネタバレBOX


    『祀』は武蔵野市への地域愛が ふんだんである。演劇界に議論を呼ぶ演出だろうが、セットの提灯に同市立地の地元業界組合や地元企業のネームが記載してあったのだ。スポンサー料が支払われる商業ライセンスである。
  • 満足度★★★

    祭り芝居
    春に続いての『祭り芝居』第二弾。今回は場所をホームの吉祥寺シアターに移しての上演。
    『祭り芝居』だからこれで良いのかもしれないけれど、楽しさと共に不満は残った舞台だった。

    ネタバレBOX

    良かった点は、本当に久し振りの、夏の本公演。
    レギュラーメンバーで何人か出演していない人がいたのは残念だったけれど、それでも役者の顔触れを見るだけでも安心感があった。
    最近の中では殺陣シーンも多くあり、め組の特色が出ていたと思う。
    若手の中にも、注目した点を幕後に伝えたところ、きちんと演技プランがあっての動きをしていたのこと。
    台詞のない状態でもそういった心理状態に基づいた動きが観られたのは、この先を期待できてとても嬉しい。

    けれど、ストーリー的には。
    『祭り芝居』だから敢えての展開なのかもしれないけれど、広く薄い物語には感情移入が難しい。め組ならではの、あの濃密な空気間が好きで長年観ている身としては、何とも歯痒く感じてしまう。
    そして、主役の不在感。そもそも今回の物語に主役はいたのだろうか?
    『鼠小僧』の時も「次郎吉が全然主役に感じない…」と思ったが、今回はそれ以上。「誰が主役?」といくら考えても、まったく絞り込むことができない。
    それは誰か1人にスポットを当てていないから。当てていないのは、時間がないから。
    時間がないのは、…申し訳ないけれど、DJに時間を割いているから。
    DJとのコラボ自体に異を唱えるつもりはないけれど、そこに時間を取られて本来のめ組の良さが損なわれてしまうのは困る。
    め組の魅力はスピード感のある殺陣としっかりとした所作、そして骨太でありつつも余韻の残る物語。
    ここ数年のめ組の舞台は諸々試行錯誤が多く感じられ、このコラボにしてもその流れなのだと理解はしているつもりだけれど。

    め組を観に来るファンは、『め組の舞台』が観たくて会場に足を運んでいる。
    それを忘れないでいてもらいたいと願ってしまう。

    もう1つ、これは板の上のことではないけれど。
    観劇中に平気で喋る人、携帯の明かりを周囲に撒き散らす人、アップの紙を高々とお団子に結っている女性。一体会場に何をしに来ているのだろう?
    「祭り芝居」でも芝居は芝居。最低限のマナーはあって当然。迷惑なので止めて戴きたい。
  • 満足度★★★

    話は判り易い・んだが・・・・
    DJとくっけるとか話の見せ方とかは・・・と思えた約1時間50分

    ネタバレBOX

    DJとのコラボは、あんまし・・・メリットを感じなかったなぁ・・・。

    親しみやすい七福神さんたちは楽しかったが、
    神々しさは無かったかしら(庶民的な神様ということで合ってるのか)?

    いろいろと、今ひとつ感を受けた作品でありました。

    舞台は神社の仮説舞台みたいな感じで、中央奥にDJブースが設置されて開演前からDJパフフォーマンスがなされてました。

    舞台の上手に太鼓の設置があり音楽を主体にしたという作りのセットです

    折込のチラシに”武蔵野吉祥の七福神めぐり”が入っていて、地域のとの連携もありました。→名産品の販売もしておりました

    ・・・んで話の続きは、七福神は結局罪人たちを匿い。追ってきた役人達とひと悶着あり、罪人の一人が死亡。もう一人は無実であると寿老人が諌め、吉祥天が野に下ってこの森を想い人(=無実の罪人さん)と守ることを誓い。神の抜けた穴を先に死んだ罪人の心意気に免じて福禄寿として神格に上げて仲間とし、この森を人間たちに授けて去っていきます・・・・・・。

    上手に七福神の個性を見せていたり、話は上手に作ってあるのですが。
    なんか間延びした感じを受けたのは、なんででしょう?
    (「大黒パワーで変身っ!」とかやった方が受けたかな(^^)
    (ちょっと話の方向性と違うか・・・)

    福禄寿に転ずる罪人さんのキャラを、もっと突っ込んで作ればわかりやすかった?(杖の代わりに武器は棍を用いてたり、鶴の着物着てたり、生まれ育ちがとことん不幸だが周囲に福をもたらしてて人受けは特に良く性根がまっすぐで前向きとか、名前にサザンクロス背負わせるだけでは弱かったかな。)

    神々の森で育てられた男(平家落ち武者の独健(どっけん))さんの使いどころも微妙だったかなぁ、って思えたデス。

    大黒天付の使い魔(^^;)ネズミさんと、用意される武器の中に「ヨーヨー」が自分大変受けました~(^^)。

    EDM(エレクトリックダンスミュージック)のDJさんKNTRが参戦です

    観客は女性が多かったかな、開演前の前説はDJさん抜けてからの寿老人がされてました。


  • め組にしては柔らかい
    時代劇の良さは勧善懲悪で解かりやすく、歯切れよくリズミカルにそして何といってもメリハリがあって真剣味がびしびし観る側に響いてくるもの。「岡田威蔵」の時の迫力からすると柔らか過ぎッて感じだった。七福神のテーマも悪くないけどもっと違った角度から脚色も出来たんじゃないか?と。希望としては新宮君に森蘭丸を演じてほしい。

  • 満足度★★★★

    うん、楽しかったです。
    解り易く、夏休みのお祭り的な感覚の舞台でとっても楽しかったです。ほうっと感心したのは、みなさん着物姿がとても様になっていること。着付け、女性の髪形、草鞋の結び方にいたるまで、きっちりと型になっていて、小劇場では珍しいくらいに型が良い。和服の所作なども全く違和感がなく、殺陣も鮮やか。こうした時代劇を得意にしているらしい感じがよく伝わってきました。ストーリーはもう少し込み入っていても良かったかな、と感じたけれど、大人数の俳優さんたちの出演にもかかわらずうるささが無く、よくまとまっていて楽しめました。日本のこうした土俗信仰についての解釈も無理がなく、(これが一番興味があった)人間の欲望や愚かさを許し、見守ってくれる神様達と云う設定で、なんだかほっこりしました。DJは新しい試みとしては面白かったです。

    ネタバレBOX

    侍たちの着ている羽織の紋が舞台用なのか、それとも江戸時代はああいう風習だったのか、現代のものよりはるかに大きく作られていて、また手の込んだことを・・・・と感心しながら見ていました。衣装さん、天晴れです!吉祥天と弁財天の衣装もそれぞれ違うデザインで、凝っているなぁ、と驚きました。きれいでした~。
  • 満足度★★★★

    吉祥天と福禄寿
     何れにせよ、吉祥寺の起こりとされる明暦の大火を幕府の仕業として描いた物語である。

    ネタバレBOX

     リーフレットの説明に在る通り吉祥寺の縁起に関する物語だが、増え続ける江戸住民に手を焼いた幕府は材木商人とも結託して、江戸の町に火を放った。付け火は、死罪で購う重大犯罪であるが、権力者がそれを為す場合は、無論“お咎めなし”は万国共通の事実である。物語は、此処までの深読みはしていない。然し、我ら観客は、ここ迄は最低、推し測るべきである。
     ところで、今日は、このような視点からは、論じない。寧ろ、劇場のサイズや構造と演劇について論じたいのである。
     観客の達ばから、自分は、この吉祥寺シアターは好みである。何といっても、段差を充分とってある客席の何処に座っても、舞台が見やすい。前の観客の頭部などによる観切れが無い。音響や、照明の設備が充実している。サイズの大きさも手頃だし、前後左右の比率が適度で舞台に集中しやすい等々である。今回、演出を担当している演出家は、この辺りの事を良く弁え、実に効果的に、音響(吉祥天の吹く横笛の空気を切り裂く音によって観客に空間を感じさせる方法及びD.J.の作り出す横笛程の緊張感のない音響によって別の空間を醸成する技術)と舞台上の舞いで、劇の視覚的効果を高め、上手に自然に観客に見せてくれた。キャパ100前後の小劇場で観る芝居は、観客がその想像力によって参加できるような演出をすれば、必要充分だろうし、それ以上であれば、作品によっては、過重な演出になってしまう可能性がある。然し、中規模以上の劇場になれば、見せる芝居作りを心掛けなければなるまい。その意味で、舞いと音響を巧みに用い、森を動かしたりすることで摩訶不思議な神々のすまいを表現する等の工夫が凝らされていた他、衣裳、舞台美術なども過不足のない良いできであった。
     無論、この演出に出演した役者達がキチンと応えていた点も評価できる。
  • 満足度★★★★

    時代劇とDJのコラボ
    勧善懲悪の典型的な時代劇…安心して観ていられる。趣向を凝らしたといえぱ、DJとのコラボレーション。邪魔ではないが、敢えて入れる必要もない。
    さて、説明を読んでみよう。「~その森には事実古来から七人の神々が棲んでいた。大黒天、恵比須、毘沙門天、弁財天、寿老人、布袋そして吉祥天の七神(略)」は変じゃないか。吉祥天は七福神だったか?

    ちなみに公演場所は、吉祥寺シアターであるが…。
    (ネタバレBOX)(後日追記)

  • 満足度★★★

    いい話
    やっぱり時代劇好きの向きには楽しめる舞台なのであろう。

    会場を後にする際、如何にも観劇愛好者と思しき熟年夫婦が満足気に感想を述べ合う姿が目に留まった。
     私は最後までちぐはぐな状況設定が気になり、その世界観に入れなかった。

  • 満足度★★★

    時代劇とDJは・・・。
    初見の劇団さん。開演前から、DJの生演奏や浴衣のスタッフさんの誘導など、夏祭りの様相。 
    七福神と江戸の大火を題材にした時代劇でお囃子や太鼓などの和の演奏もあり、楽しめました。

    ネタバレBOX

    前半はやや説明部分も多く、かなり緩い感じでしたが、主人公の独健が武蔵の森を離れ、江戸に行くあたりから面白くなりました。ストーリー的には、面白いとは感じたのですが、登場人物も多いせいかやや個々の人物の描写が少なく感情移入するまでには至らなかったです。例えば独健が平家の末裔である必要はあるのでしょうか?
    そして、気になったのは、DJブースの存在。基本的に舞台中央の奥にあり、生演奏が聞けるのですが、時代劇には不釣り合いでは?面白い試みとは思いますが、DJさんはTシャツに帽子ですからね(笑) 見える機会も多く、場面転換でも演奏が長過ぎると感じました。

このページのQRコードです。

拡大