海猫街・改訂版 公演情報 海猫街・改訂版」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-20件 / 25件中
  • 満足度★★★★★

    無題1085(14-123)
    13:00の回(快晴、暑)。12:15会場着、受付(整理番号付前売)、12:30開場。12:56老婆「ウミネコのエサあります」の旗、手前の木組みまで来る。13:01前説、開演、海の「青」い飛沫が会場を埋め尽くし物語は始まる…15:00終演、バックステージツアー(客席から観ていると広そうですが、実にコンパクトに造られています)。

    客席右側上部まである舞台にぐるっと囲い込まれ、急変する潮の流れに翻弄される人々とともに揺れた2時間。「泳ぐ機関車」からで4作目(此処は3作目)。

    荒々しい物語の間に挟み込まれた「花」に向けられた灯り、還ってくることを待ち続ける女、別れゆく者たち、舞い落ちた花片をノートに挟んで会場を後にしました。また12月に。

  • 満足度★★★★★

    やはり圧倒的
    全てが圧巻で心が揺さぶられる!出演者の熱演と魅力満載に映る姿にただただ脱帽です。セットも相変わらずいいし言うこと無し!

  • 満足度★★★★★

    演出印象的!
    細めの丸太を繋げ岩礁を表現したセットを見ただけでも満足!
    更に衣装に化粧、照明の演出、それに最近見かけることが少なくなったひらひらと舞い落ちる大量の紙ふぶきは何故かしら心を揺さぶる。
    チラシのイメージそのままの雰囲気を醸し出していることからも細部へのこだわりを感じる。
    初見でしたが観客への見せ方のアピールが非常に上手い演出、そして役者皆の熱い心意気が伝わりました。

    ネタバレBOX

    教育が受けられるよう学校設立をちらつかせた半官半民の会社が、
    石炭採掘の為のサンプル採取に海女を利用し、挙句の果てにその土地に生まれ育った人々を立ちのかすという悲しいお話でしたが、話としてはもう一捻り欲しかったと思います。
    暗転時に必ず照明が映す花は希望の象徴でしょうか。
  • 満足度★★★★★

    観始めて間もなくワクワク
    日露戦争後に国の繁栄(という大義名分で自らの利益を得ようとする輩)の犠牲となる庶民を描いており、「芝居芝居した芝居」を観たという充実感に満たされる。
    そもそも観始めて間もなく「あー、これこれ!」とワクワクしてしまうくらいで。
    通奏低音の如く悲劇性・哀しさがありつつ、ユーモアも交えた語り口は流暢で、様式美的なものやケレン味もあり鮮やか。
    で、ふとここも含めてアングラ系の芝居は「現代歌舞伎」ではないか?などと思う。
    さらに、沙翁作品が「きらびやかな悲劇」なのに対してこちらは「土着的悲劇」か?とも思ったり。
    いやぁ、面白かった♪

    ネタバレBOX

    初演時には感じなかったが今回は終盤でそれまでの生活の基盤であった土地を離れてもたくましく生きて行こうとする人々に小松左京の「日本沈没」を、また約束だからと1人待ち続けるイサナに夏目漱石の「夢十夜」第一夜を想起。
  • 満足度★★★★★

    圧巻の迫力でオススメ
    セットの凝り具合が凄まじく、特に女優さんのパワーがひしひしと来る作品だったと思います。最後の方に近づくにつれ、インパクトがありました。性や差別の表現もあり、苦手な方もいるでしょうが、自分は非常に面白く拝見しました。前列は要注意かな。時間ないので後述します。

  • 満足度★★★★★

    お見事!
    とにかく圧巻の舞台である。芝居の出来が素晴らしく,心震えました。完璧ですね。入場時から,舞台装置に圧倒され(入場時のスタッフ(役者さんだが)ワークも良い。おもてなしの心ですね。),海猫の鳴き声に臨場感は高まり,開演後は芝居にのめり込むばかりです。客席にはみ出すような舞台装置がまた舞台の大きさ,物語の大きさを膨らまします。そしてとにかく風雨!もう圧巻です。前方の席の方は大変ですね。凄いの一言です。この劇団の芝居は,ホント完成度が高く,また接客にも優れ,満足度は高いです。オススメの舞台であり,劇団と思います。

  • 満足度★★★★★

    すごいね~
    序盤は騒がしくてかなわんなぁと思いましたが、気づいた時には魂を鷲掴みにされて片時も目が離せなくなっていました。とにかく面白い。それしか言えないです。今回は板垣桃子さんの迫力が素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    2列目だったので思いっきり紙吹雪を浴びましたが、あれだけ浴びると振り払う気も起こらないです(笑)

    嶽崎家の過去(特に男連中)についてはもう少し踏み込んでもいいのかなぁと思いました。
  • 満足度★★★★★

    劇場以上の大きさ
    劇場を立体に使い、照明も動きと美しさを与え、劇場からのイメージより大きな作品でした。
    舞台上の役者さんも良かったですが、受付や案内、終演後の片付けや近隣への配慮を見られたから その姿勢がより一層後味良くしてくれました。

  • 満足度★★★★★

    魂の熱演
    個性豊かな劇団が熱演をみせる!!

    ネタバレBOX

    劇団にとって、『海猫街』は8年ぶりの再演らしい。前回は第61回文化庁芸術祭優秀作品となっており、今回も平成26年度文化庁文化芸術振興費補助金の助成を受けている、小劇場系としては本格の公演。
    会場に入ると、舞台上は多くの丸太を組んだ立体的な構造に仕立てられていて、シーンごとに実に上手く活用されていたのには関心。それはともかく、上演前から大道具で圧倒・感心させられた。
    話は北海道の海猫が多く集まる辺鄙な集落。ここに、政府お墨付きの大企業が港を作るかとうかの視察に来るというので、部落民たちは全員で企業幹部の接待をしようと張り切る。しかし、やってきた企業幹部の本心は、港を作るのではなく、集落近くに埋蔵されている石炭が目当て。しかし時は遅く、企業が部落民の反対で石炭採掘を諦めた引き上げた後の部落は、嵐などで傷めつけられ徐々に民は一人また一人と部落を離れ、最後には海に出た龍次を待つ瑞枝とイサナ二人だけに。そして二人もついに息を引き取り、海猫だけが舞っている土地となっていく。
    企業幹部の接待に端を発して、海賊末裔と奴隷末裔の対立が浮き彫りになったり、軍二・龍次・瑞枝の三角関係が持ち上がったり、白髪白肌のイサナの存在が部落の存亡を左右するようになったりと、次々と展開する出来事に、観客は巻き込まれ、涙する。号泣するような強烈な山場があるのではなく、全体を通してなぜか目が潤む場面が続き、舞台に釘付けになってしまうエネルギーの凄まじさには感服するばかり。

    存在感のあったのはイサナの椎名りお、堂園千草の板垣桃子、それに婆の鈴木めぐみ。一歩下がって軍次の桑原、龍次の深津、片腕源蔵の原口あたり。蟹奴のもりちえが奏でる三味線の音は、一服の清涼剤として時々の舞台のシーンに色を添えていた。

    こうしたストーリー、難しいのは結末をどうするかであるが、瑞枝とイサナに焦点をあて、時間の経過を静かに感じさせてフェイドアウト的に締めくくっていたのは上手い処理だろう。
  • 満足度★★★★★

    過去を描きながら 現在を問うている
    日露戦争後の話。
    日本の近代化による庶民と国家/産業との関係、
    地方と都市との構造は、当時から現在まで何も変わっていないのだと気づかされる。
    原発の構造なんてまさに。

    初演は2006年だが、原発事故を経験した今、この作品を再演する意味は大きい。

    ネタバレBOX

    現在と当時で何も変わっていないと言っても、大きく変わった部分もある。

    それは、自然と人間との繋がり。八百万の神への信仰と言ってもいい。
    かつては、これほどまでに人間は自然と共に生き、自然に畏敬の念を持っていた。
    現在では、どこかで全て人間が自然をコントロールできるかのように錯覚している。
    だが、先の震災でもわかるように、現在でも自然の脅威は圧倒的だ。
    自然との繋がりを失った人間は、同時に、何か大きなものを失ったような気もする。
    (ただ、この議論を深めると、一歩間違うと、スピリチュアル/カルトになるので、それもそれで危ない部分もあるのだが。)

    そして、共同体の在り方。
    村落共同体では、年上が尊ばれる。
    それは、儒教的な教えの影響だけではなく、今作の「おばば」がそうであるように、年配者が持つ智慧に由来する。それがかつては実際に大きな力だったのだ。
    現在は、それらが科学などから得られる知識にとって替わり、
    経験からくる智慧のようなものの存在価値が軽視されている。
    それが同時に年配者への敬意をも失わせてしまっている。
    (と言っても、私は、根拠もなく「年上だから敬意を持て」式の年功序列権威主義なんてクソくらえだと思っている。心から敬意を持てる年配者の存在とその経験から得られた智慧が重要だと言いたいだけだ。)

    また、共同体の内部での差別の問題もある。穢れ(部落)の問題。
    現在でも、高齢者の中には多少残っていたりもするが、この問題は現在では極めて小さいものとなってきた。だが、排外主義などが横行している状況を考えると、この問題は、形を変え転移しただけだとわかる。

    このように、私は、過去の物語から、現在のことを色々と考えさせられた。

    今作は、過去を語りながら、現在をこそ問うている作品だと思う。
  • 満足度★★★★★

    圧巻でした!
    小屋全体がセットで埋め尽くされる感じ。
    一人一人が面白いのもあり、おばあちゃん役の方、特にお気に入りです。
    若干ラストなど疑問も残ったけど、特殊ギミックにビックリ!有り余るパワーで面白かったです!そして前列の人は大変だなーと思った(笑)

  • 満足度★★★★★

    物足りない。(後日書き足しあり)
    圧巻の舞台装置、迫真の演技。
    それはすでに桟敷童子の前提であり
    ここの時点で星は5つである。

    しかしこれが3本目となると
    4つ程度の評価になってしまう。
    正直いって物足りない。
    何が物足りないのかといえば、
    やはり前作と比較して
    フォークロア色が薄かったせいなのではないか。


    ネタバレBOX

    いつもと同じように離島でのフォークロア的な要素を含んだ話だった。
    いつもと同じ・・・というところに不安を隠せない。

    フォークロアと書いてしまうとアレなのだが、
    いつもは土着的な住民間の争いがいかにも
    日本的だな・・・と思わせ、閉鎖された島の狭まった人間関係の
    ドロドロした因習を感じるのだが、村民と海女との
    共通の敵が出てきてしまったため
    都会と田舎の比較になってしまい
    その都会人が圧倒的な力をふるってしまっていて
    ドロドロのところが薄く感じたせいではないか。

    桟敷童子の芝居には、沖縄民謡のような
    日本人の土着の心を震わせる部分があるのだが
    その部分も薄かったように思う。

    いつものようなパターンの舞台のどんでん返しもなく
    迫力にかけた。しかし、同じようなパターンの繰り返しではない
    という意味でのバリエーションであった。

    結果として物足りなく感じてしまったのは
    いくつか見ているからであって
    他の劇団に比べれば、200%おもしろいのはいうまでもないのだが。
    毎回前作を越えた面白さを要求するのは酷である。
    贅沢を求めてはいけないだろう。

    次回見に行くか?といえば見に行くだろう。
    しかし新展開がない限り、近い将来には観劇候補から外す可能性が高い。
  • 満足度★★★★★

    やっぱり、素晴らしい作品でした。
    美術はもちろん、照明もカッコいい。熱演の役者陣も素晴らしく、海の香りや風の勢いを感じる事が、できた。

  • 満足度★★★★★

    無題1091(14-129)
    13:00の回(晴、夏日)。12:40会場着、すでに開場していて最後列中央に案内されました。4/27に観ていて2回目、千秋楽、4作目。

    12:55「ウミネコのエサ…」、13:01開演(通路にも座席を作っていながらほぼ予定通り)〜15:01終演。

    1回目は2列目でしたが、今回は全体がよくみえます(イサナが潜るシーンでは、上手の天井近く、その真下、下手、の3つの視点)。

    栄枯盛衰、時代の趨勢を冷静に計算しながら、ひとり、婆の最期を静かに見とどける「会長」。己の使命か、時、人々の、海女の流れる血がそうさせるのか尽き果てることを怖れないイサナ。板垣さん、椎名さんの演技に引き込まれ、大手さんは前3作とは全く違うキャラクター。

    稲葉さんは「乱歩の恋文(2012/1@トラム)」、「Hedda(2013/9@雑遊)」で観ていました。

  • 満足度★★★★★

    引き込まれる
    いきなりクライマックスがきて、引き続きクライマックスで、ちょっと気を抜かせといたかと思えば、またすぐにクライマックスでみたいな流れで、熱気がすごいですね。

    海に潜る人たちが出ても、恋い焦がれて守って足を踏みしめてるのは現実の大地でというのが桟敷童子さんですね。

    風であろうが、海であろうが、山であろうが、幻想的ともいえる美しい彼方ではなく守りたいのはいつも苦しくて痛みを伴う現実世界。なんだかすごいね。息苦しいけど生きてかなくちゃならんね。
    ここで。

    みんな熱演。

    いいものまた見せてもらいました。
    ありがとう。



    ネタバレBOX

    帰宅してから、大手忍さんがいままでとはまったく印象の違う役で出演されていたことに気づきました。
    すごいな。

  • 満足度★★★★

    白鯨
    面白い。120分。

    ネタバレBOX

    日露戦争後の日本の僻地。断崖の地にある海賊と奴隷(海女)の末裔たちで構成される村・獄崎に、政府の任命を受けてある企業(玄海憂鯨社)が視察にくる。なんとか認められて繁栄を得ようとする村民らだったが、企業からは海女に潜りをしろと依頼がでる。村民らから蔑まれている海女に対して不安を抱く村民を気にするでもなく、一番の潜り手であるイサナ(椎名りお)が潜ることになる。難所での潜水に難儀しイサナは溺れてしまうが、その祖母(鈴木めぐみ)が潜水し目当ての石を取って戻るも死んでしまう。企業もこの村から手を引きかけるも、繁栄を願う村民の心に応え、掟を破りイサナは何度も海に潜り石を取りつづける。企業から認められることは間違いなしと喜ぶ村民らだったが企業(国)の狙いに気づき、一転企業と戦うことを決意する…。

    戦いが始まってからのダイナミックな舞台効果と紙吹雪効果で舞台を盛り上げる。獄崎と海女がメインの舞台ではあるが、玄海憂鯨社会長を演じた板垣桃子の堂に入った気迫がやはり凄い。双方の鍔迫り合いで盛り上がったという感じである。ちなみに言えば、同秘書の池下重大の落ち着いた(それでいてひょうきんな)演技も素晴らしい。逆に言えば、獄崎や海女の(若手の)気迫がもっとあってほしかったかなと思う。まあ、話的にも、ほぼ部落の中だけで生活していた獄崎や海女の日常の幸せを願う心と、日本の未来を憂う会長の心意気の差という表現ともとれるけど。

    海神の怒りとかカミカゼ(台風)の影響もあったが、結局村民らはちりじりとなり、時代が進み公園となった地で独りイサナは果てるというラストで、時代の流れに個が飲み込まれ終幕となる。なんだかんだで気を抜けない緊迫し、時に派手な演出の120分でありながら、ラストの静かでスッと飲み込まれるようなラストが素晴らしいと思う。終わりととるべきか始まりととるべきか。
  • 満足度★★★★

    力のある作品でした。
    役者の皆さんが力いっぱい演じる姿には、頭が下がる重いです。話の筋もさもありなんと感じさせ、権力者と弱者の対比がよく出ていました。

    見させてくれるセットで、これも立派なものでした。

    劇団桟敷童子さんの芝居を見たくて仕方がないお客さんが多いと感じられました。

  • 満足度★★★★

    ☆4.4
    これぞスペクタクル小劇場演劇の極北!!といった感を再認識。
    またぞろ怪異譚かとゆう想いと、この小屋での公演はやっぱり見逃せない、との想いの間で心が揺れつつも結局、遠方より足を運んでしまう。
    この作風には、食傷気味ではあるのだけれど、この規模でこれだけ上質の舞台を提供してくれる劇団には感謝とエールを送りたい。

  • 満足度★★★★

    泥臭い!
    東憲司作品のストーリーは似ていると言われます。今回の作品も例外ではなかったようです。(自分は「紅小僧」と「夏ノ方舟」しか観てませんが。)ただいつも通り泥臭いエネルギッシュな演技が観れます。自分はそれを期待して観に行ったのでそこそこ満足です。なぜ、「そこそこ」かというと音響が少し大きすぎたように感じたからです。そこだけ残念でした。

    パンフレットの初演時の写真と比べると衣装が良い感じに変わっていました。

    好きな小説家が新しい小説を出したら買って読む。
    好きな歌手がライブをやるから行く。

    桟敷童子もそんな感覚にさせてくれます。

  • 満足度★★★★

    スピード感溢れる芝居
    今回初めて観劇させていただきました。小屋に入った途端芝居の中に入り込むような空気感。丸太を組んだセットやこれて゜もかと舞い散る花吹雪。独特の世界観には引き込まれました。
    ひとつ残念なのは、台詞がところどころ聞き取れなかったことかな。

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