人魚の夜 公演情報 人魚の夜」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-20件 / 29件中
  • 満足度★★★★★

    小夏さんの魅力、満載でした
    切なさ痛みを、そっと、抱きかかえてくれる温もりと、優しさに溢れた作品でした。

    会場内案内をしながら、出迎えて下さる小夏さん。ファンとしては、小夏さんの笑顔だけでも、嬉しいのに、『寒い方には、ひざ掛けを、貸し出しています』との案内まで。席にもよるのだろうが、冬のアゴラは極寒になることもあり、寒がりの私は、ダウン着たままで、ちょうど良いくらいなので、喜んでお借りしました。有り難うございました。そんな心使いのある、劇団は初めてなので、感激しました。小夏さんの作品に、いつも流れる温もりと優しさは、小夏さんのお人柄ならではと、納得しました。

  • 満足度★★★★

    素敵だった
    物語も演出も、繊細で素敵だった。
    役者さんも皆さんよかった。
    いい時間をありがとうございました

  • 満足度★★★★

    本当は?

    相変わらず、不思議で情感豊かな舞台でした。しかし、今回は前から思っていたことが明確に見えましたね。
    それは、この穏やかに見えている世界の裏は、本当は恐ろしいのではないかと言う空気が内在している禍禍しさです

    雨の日の出来事しかり、義理の兄に対する妹の想いとか実は触れてはいけない、触れたら壊れてしまう怖さを感じました。
    綱渡り的危うさと禍々しさが柔らかい演技と緩やかな演出に巧く調理されているなあと感じる舞台でしたね。

  • 満足度★★★★★

    溶解する
    美しくて優しい空間。繊細で理想的に見える話だけど、世の中を斜に構えて見てしまう僕自身を丸ごと包んでくれる強度があった。喪失すること、忘れること、生きること、日々の当たり前の日常が愛しくなる。こういう気持ちを大切に毎日生きていけたら良いのになぁ。頑なな自分の気持ちを溶解してくれる物語に、ただただ救われた。

  • 満足度★★★★★

    無題988(14-027)
    19:30の回(晴)。19:00会場着、受付。19:10開場、入るとかなり暗く、3段の舞台、床下にも灯りがあるようで漏れ出している。低いテーブル、湯呑み、椅子が囲っています。客席中央に通路、白い石と砂、オブジェのような木組み、閉じられているようでいて、どこにでも開かれているように見えます。どこからか泡の音、19:29下手から男、線香をあげている様子。19:30前説(吉田さん、100分)、19:34開演〜21:16終演。終演後、台本を購入。

    静かさは嵐の中のほんのひと時、襲いくる猛威と喪ったもの、黒い背景に立ち上る味噌汁の湯気…その温かさすら儚く消えてゆく。

    冬子の最後の言葉「私が、ちゃんと覚えているから。」…鈍感な私にはすぐにはわからず、台本を読む車中で気がつく、それは永遠の幸せを求めることだったのですね。

    「マリーン」のラストにも感じたこの想い。

  • 満足度★★★★

    観てきました!
    遅くなりましたが、楽しく鑑賞させていただきました。
    劇場はちょっと狭かったので、天井に頭をぶつけそうになったり、ぶつけたりもありました。あと隣に体格の良い方がいて、身動きがとりにくかったり。

    お話は不思議な雰囲気でした。レトロで田舎独特の雰囲気、空気感が最後まで続いていて、魅力的でした。
    ファンタジーなような、そうでもないような。また別のお芝居も見てみたいです。

  • 満足度★★★★★

    初の青☆組
    評判の良さに、以前から気になっていた劇団だったので、初観劇しました。
    開演前に、とっても感じの良い素敵な女性が席の案内をしておられて、そのやわらかな物腰に、お芝居を観る前から満ち足りた気持ちになりました。
    それが、主宰の吉田小夏さんだとは、あとから知りましたが、開演前の案内ひとつで、観客の気持ちは変わるものです。
    他の劇団の方も、心して頂きたいと思います。
    お芝居は、ひと言では言えませんが、どこか不思議なところに連れて行かれたような、夢でも見ていたような気持ちにさせられました。
    頭で理解するのではなく、心で感じる作品だと思いました。

  • 満足度★★★

    見えてこない部分が心地よくもスリリング
    「青☆組」の舞台は、すべてが説明されないのがいいです。
    まるで良質の心理小説でも読んでいるかのように、不思議を
    感じつつも心のどこかで納得させられてしまう力があります。
    今回、舞台美術が素敵すぎてグッときました。

    ネタバレBOX

    障子をモチーフにした舞台美術に囲まれて、伝統的な日本
    家屋がセットされているのを見て、その美しさにドキドキしました。
    日本の家って、こんなに趣深いものなのだなと、初めて知ったような
    気がしました。

    これは「昔々の未来のお話」。一年を通して雨が降り続ける、人魚の
    伝承を持った村の物語です。

    この村、一時、女性が生まれなくて、男性たちは代わりに海の人魚を
    嫁にもらった、初め、人魚たちは陸の生活に慣れなくて、雨の日にだけ
    地上に上がってきた。雨を望む人魚たちの声に応えるように、この村は
    雨ばかり降るようになった、と説明されていたけど、

    過去に、戦争が何かがあって、そこで放射能兵器かそれに近いものが
    使用され、文明は一気に退行すると同時に、異常気象が起こった(現に、
    東の方にある町は逆に雨も降らないようなところらしい)、と考えたほうが
    いいのでしょうね。そう解釈すれば、「女子が生まれない」という理由も
    何となく見えてきます。

    すべてがこんな感じで、この物語、筋だけ追えば、2年前に台風の海に
    消えた女性の靴が見つかり、その女性の実家で葬儀がつつがなく
    行われ、そして以前と同じ感じの日常が戻っていく…という話なのですが
    一家の主である父親の少年時代・現役の教師時代の回想がそこに
    境目なく混ざり合うことで、どこか不思議なニュアンスを覚えさせることに
    成功していますね。

    一家の長女が嵐の海に消えた本当の理由は? 過去に、父親と同じく
    教師をしていた長男は、ある嵐の日に家まで送り届けた教え子の子と
    本当に何かあったのか? 妻を亡くし、義理の父親の住まいで今なお
    同居する男に密やかな恋心を抱く次女(ちなみに既婚者)。

    すべてはあっさりしていると言われかねないほどに、物語の中で
    さらっと描かれているので、気を付けて観ていないとそのまま
    流してしまいそうなことばかりです。しかし、そのちょっとした描写、
    役者の動作がそのまま、人物たちの計り知れない、計算立て不能な
    「人間」を表しているように、私には思えました。

    吉田小夏氏の作品は、舞台の上ですらあまり見なくなった生々しさ
    (それは女性の艶やかさなどほんのりとした性的な部分も含みますが)の
    部分にこだわっているようで、すごく人間的な気がします。朝食のシーン、
    湯気立つ様も込みで堪能させて頂きました。生前の妻のつくる食事に対し、
    「うん、おいしい、おいしい」を何も考えないように連呼する男の姿に、
    あぁ、男性だよなぁ、とつくづく感じました(笑
  • 満足度★★★

    今年も観劇始めは青☆組さんから
    今年も、初観劇でいい観劇が出来ました。
    体調が良くなかった事もあって、朧げに観ていた部分もありますが
    女性の妖艶な場面や幼くも恥ずかしい夢を織り交ぜながら
    遠い未来、世界はおそらく荒廃していくのであろうと思わせる世界に
    なんとも静かで、もの悲しいセレモニーとその思い人が居りました。
    客席も満席、開演前から客席の案内に奮闘する主催さんの姿から
    一気に静謐な世界へ一転するのがすごいですねぇ。
    次回作は体調万全で観たいです。

  • 満足度★★★★

    大人の青春学園もの
    一風変わったおとぎ話だけど、中身は、ちょっと大人向けの青春学園もの。冒頭の教室がちゃぶ台に変わったり、火をつける場面もあったり、劇中歌もあったりして、一風変わった青★組らしさになった、100分でした。

  • 満足度★★

    お茶ばかり入れている
    登場人物がお茶を入れすぎ!
    それも含め、難点の目立つ舞台だった。

    ネタバレBOX

    美意識、すなわち美への志向性は窺えるのに、狙った美しさがどれ一つ成立していない。
    まずこの点が気になった。
    舞台装置とその使い方、演技のつけ方などがどこか粗雑で、これでは美など生まれえない。
    演劇で美を作り出すのがいかに難儀なことなのかを、逆に思い知らされた。

    ストーリーにも踏み込むと、夫と楽しげに暮らしていた冬子が永遠を手に入れようと台風のなか海へ出かけ、水死したことも引っかかる。
    島が女不足に陥ったその昔、島を繁栄させるべく女人に姿を変えて上陸してきた人魚たち―。
    冬子はその末裔であり、ふるさとである海への恋しさから上の行動を取ったのだろうが、一方で人魚族は無人島になりかけていた島を女人に化けてまで救おうとした人類愛あふれる種族でもあるわけで、ならばその末裔である冬子は人類愛に富む人魚族の一員として別段不仲でもない夫と最後まで添い遂げてもよかったのではないだろうか?
    ふっと、そんな疑問が湧いた。
    夫婦関係が険悪なら死にたくもなろうが、冬子と夫・孝博との関係は円満そのものだったのだ。

    それより何より本作の一番の問題は、現実に触れている感じがしない点。
    本作のようなファンタジー色の強いものでも、優れた作品は何らかの形で現実と交わるものだとバルブは信じる。

    初青組だったが、残念ながら満足は得られなかった。
  • 満足度★★★

    過去からの未来
    始まりは教室が舞台。どういう展開になるのか期待が膨らむ。説明にあるとおり繊細さをを感じさせ、少しさびしさも感じました。

    青組を観るのは今回で4回目。毎回感心させられる。

    当日、少し腰が痛かったので、終盤は痛さのため舞台に集中できなかったのは残念

  • 満足度★★★★

    雨、感じました
    女性陣の清楚な白いブラウスに古風なフレアースカート、素足という出で立ちがとても色気がありました。ストーリーに関しては他の方々と多いに重なりますので申しません。ひとつの時代を感じさせるちゃぶ台が真ん中に、それを何度も拭いたり、そこでお茶を飲んだり、略さず繰り返される所作の美しさに見とれました。

    間の多い芝居を 一番最後列の低い天井に怯えながら観るのは少々辛くはありましたが、役者さんの放つ声が、それぞれに心地良かったです。

    開演まで たったひとりの女性スタッフが行き届いた場内誘導をしてくたさってました。初めての劇団ですがまた観たいと思います。

  • 満足度★★★★★

    彼女独特の世界観
    素敵だった!何度か泣かされた。ひとことでは言い表せないが、小夏ワールドに魅せられたのだ。家族愛、郷土愛・・・・・ 愛とエロスの切ないせめぎあいを小夏さんならではの感性で描いてくれた。

  • 満足度★★★

    青☆組 初観劇
    2011年12月以来のこまばアゴラ劇場。
    その時に観た演目も奇しくも吉田小夏さんの脚本でした。
    だから青☆組は初観劇だけど、吉田脚本はお久しぶり。

    余白が多い物語。
    上品な佇まいの中にあるエロティシズムにドキリとさせられる。
    特に渋谷はるかさんには、またもややられてしまいました。

    ネタバレBOX

    場内開演前から薄暗い
    泡の音が聞こえる
    泡を模したような丸いモール
    背景は闇に溶けたような格子
    座敷、卓袱台、学校の椅子

    雨の多い海辺の町
    そこにはこんな御伽噺が伝わっている

    ある一時、そこは男の子しか生まれなかったという
    そのため、人魚を嫁にもらう事に
    人魚は水が無いことに慣れず、
    雨が降ったときだけ夫の家に通う事にする
    愛しい人に会う為に
    人魚の妻は願う
    「どうか雨が降りますように」
    だからこの町には雨ばかり降る

    そんな町のある家族の物語
    過去と現在が行き来し、夢、妄想、思い出が交錯する
    台風の夜に出かけて戻らない姉
    義兄を慕う妹
    父の教え子と何かあり家を出ている兄
    異性へのトラウマを抱える父親

    姉の死亡の経緯を役所の書類不備で語る
    学校の椅子を葬儀の棺に見立てる
    上手い演出を見せてもらった感じ

    劇中に流れる歌が印象的だった

    バイブ2回、飴の紙を剥く音、途中退席
    気を削ぐアクシデントがてんこ盛りで残念

    開場押しの謝罪あり好印象
    座席は満員キツキツな感じ
  • 満足度★★★★

    初  青☆組
    この劇団は初めて。  アゴラ劇場も初でした!
    最上段に座ったのですが、 天井に頭がつきそうで とても圧迫感がありました。  また行く機会があったら 最上段は やめておきます…

    お芝居の感想は、   とても上品で 繊細。   
    女性陣がみんなキレイで 惚れ惚れしてしまいました!  

    今年  初観劇は、  しっとりと 素敵な舞台でした☆

  • 満足度★★★★★

    五感をくすぐられる作品でした。
    こんな作品を、若い女性が書いていることに衝撃を受けました。
    言葉、声になった台詞、動き、表情、すべてがそこに在るべくして存在しています。
    とにかく素晴らしく、一目惚れです。

    まだ2014年が始まったばかりですが、
    今年これ以上の作品に出会えないのではないか…そんな気がしています。

    ネタバレBOX

    会場に入ると水中の音(水中で空気の泡が上る音?)がします。
    人魚の話らしい演出。
    女性演出家の心憎い細やかな演出が、開演前から感じられます。
    吊された、いくつもの円の飾りも、その水泡であり、雨の滴でもあるようです。
    舞台に並べられた椅子に、舞台が教室であることがわかり、
    職業柄、期待がさらに膨らみます。

    五感をくすぐられる作品でした。

    開演前の音、終演時の雨音、砂を踏む音…、
    さらに「雨が降り出した」とか「止んだ」とかの台詞が
    音を想像させてくれます。
    吊された円、朝食の湯気、そして暗転という闇から見えるものがあります。
    教室の椅子が担がれただけで葬列に見せる演出も見事でした。
    暗転の中で客席後方から登場する演者の空気の流れを肌で感じます。
    「海の匂いがする。」という台詞が嗅覚を目覚めさせ、記憶を辿りはじめます。
    また亡くなった娘(妻)が通る時に、「海の匂いがする」という台詞が、
    彼女の存在や、そこに風が通り抜けたこと、海の香りがしたことが
    明確に感じられるのです。
    いや、それを感じさせるために彼女がそこを通るのですね。
    見事な演出です。


    作品には、3つの時間が存在しています。
    主人公が少年の時。
    主人公が教師をしていた時。
    隠居し、娘の死を弔う現在。

    場所は田舎の海辺の町。
    そこには伝承があって、
    「男の子しか生まれなくなったこの町は、海にいる女を嫁にもらった。
    女は水のない生活ができず、雨の日に上がってくる。」
    「雨の降らない日が続くと、夫に会えない苦しさに泣き叫び、嵐を呼ぶ。
    嵐で暴れる海は、愛しい人を海の底へ連れて行く。」
    各地に残る伝承というものは、切ないものが多い気がします。
    その意味でも、しっくりとくる伝承です。
    そして、多くの伝承と共通して、そこに愛が感じられるのです。

    「どうしたら永遠を手に入れられると思う?」
    これが大きなテーマになっているように思えます。
    死んだ娘と夫の、初めての朝食のシーンが印象的です。
    この朝のことをいつまで覚えていられるのだろうか、
    ずっと覚えていたいと娘は考えるのです。
    そこにも、景色、匂い、味、茶碗の重さ…が語られ、美しいのです。

    弔いを済ませ、町を出る決心をした夫が妻の幻影に問います。
    2年前のあの日、嵐の中、なぜ石けんを買いに出かけたのか?
    (それは本当の理由なのか?)
    「わたしがちゃんと覚えているから。あなたの分も覚えているから。
    だから、忘れて大丈夫。」
    死別した夫婦や恋人の、いちばん苦しいところ…、琴線に触れます。

    主人公の人格形成に多大な影響を与えたのは、大好きな美しい先生でした。
    先生は夫を海で亡くし、人魚だと噂される神秘的な女神。
    町を出る先生が、慕ってくれる主人公との別れ際に、抱きしめながら言うのです。
    「ひとりぼっちで歌うとき、わたしの声を思い出すのです。
    何十年、何百年経っても、いつでも一緒です。」
    あぁ、自分はこんなこと言えるだろうか…と感心したり、反省したり。

    校歌。
    愛校心の象徴と言えるでしょう。
    この町では、誰もが歌えて、学校も町も愛していることが見えるのです。
    最後にひとりになった主人公が言うのです。
    「大きな声で歌うんだ。………雨の夜でも。」

    永遠の愛。
    それはひとつの愛がずっとそのままなのではなく、
    愛は巡るということなのですね。
    息子がナツオ、娘がフユコとハルエ。
    季節が巡るのですね。
    主人公が先生と別れる時に、勇気を出して告白します。
    「どうすれば先生と仲良くなれますか。」
    父が女を連れ込み、母を泣かせ、吠えるのです。
    「女は買うか、釣るか、拾うものだ。」
    「女と仲良くするには乳を揉め。」
    そうして少年は、性に対して潔癖になったのです。
    そんな彼が意を決して、そのことを告白します。
    キュンキュンします。

    この作品の登場人物は、みな大事な人を失っていたり、傷ついていたりします。
    嵐は大切な人を奪っていきます。
    実際に命を奪うだけでなく、心も、信頼も。
    息子も教師を目指し、嵐の中で家へ送り届けた生徒と…。
    それは明確にされませんでしたが…手を繋ぐことで…。
    潔癖で厳格な父と、おそらく何かを守ろうとしていた息子は衝突して。



    ダメですね。
    やはり上手くまとめられません。
    ひとつに収められないたくさんの刺激が、心のひだをくすぐっているのです。
    それほどたくさんの刺激が詰まっているにもかかわらず、
    無駄を感じさせる部分のない、素晴らしい作品です。

    そして俳優も素晴らしい。
    憧れの先生は、まさにステレオタイプの先生であり、それが見事で美しく完璧です。
    その立ち姿、話し方、慈愛のこもった視線、
    そして悪戯も、性への関心もすべて包み込む懐の大きさ。
    さらりといじめに対する指導までやってのけます。
    その先生像を見事に演じた渋谷はるかさんにぞっこんです。

    フユコの持つ神秘と、清らかさと、気高さと同時に、
    微かに見え隠れする、奥底に潜む情欲のようなものがすべて昇華した演技を見せた
    小瀧万梨子さんは、天才です。
    いや、決して天賦の才能だけでできちゃってるということではありません。
    工夫、努力されていると思いますが、
    それがもうその人物である以外に、何も考えられないほどその人なんです。
    そして、作品ごと、役柄ごとに、全く違う人物でありながら、
    その人としか見えなくなるのです。
    彼女の出演作は、すべて観ようと決めています。

    最後に、人魚について。
    タイトルから連想するほども、フライヤーの文章から連想するほども、
    人魚が登場したりしません。
    しかし、唯一登場した人魚を意味する4人の女の視線が
    まぁ、エロティックです。
    演出の吉田小夏さんが、どんな指示をしたのかとっても興味があります。
    指先の動き以上に、やはりあの視線です。
    特に大西玲子さん(二女ハルエ)の上目遣いがヤバイです。
    昇天します。こんな作品を、若い女性が書いていることに衝撃を受けました。
    言葉、声になった台詞、動き、表情、すべてがそこに在るべくして存在しています。
    とにかく素晴らしく、一目惚れです。

    まだ2014年が始まったばかりですが、
    今年これ以上の作品に出会えないのではないか…そんな気がしています。
  • 満足度★★★★★

    かえりたくなる
    海。人は海から生まれたのだろうか、そんなこと思いながら様々な男女の関係とか観て楽しむ。水。人は水なしでは生きていけない。とも考える。また、香の薫ほか漂う空気の匂いが物語をさらに幻想的に魅せてくれた。甘く酸っぱくほろ苦いお話しでした。

    ネタバレBOX

    実は校歌、最後の学校名があって校歌だったかぁ~ってわかりました。それまでなんか聴いた事ある曲で、、、とずっと頭の中もやもや。「花は咲く」だ!と気づいたのはだいぶ後のことでした。
  • 満足度★★★

    人魚の夜
    しとしとと、湿り気のあるお芝居。自然な会話劇に見えそうでいて、かなり意図的にデフォルメされてるなぁと思いました。

  • 満足度★★★★★

    本当にすばらしい舞台!!
    HIKAさんに心から同感です。
    加えて、音楽は吉田小夏の作詞作曲によるという
    校歌のみなのに、観る者を舞台に引きつけて
    離さない。吉田小夏の言葉の力のすごさだろう。
    随所に新しい試みも感じられ、ますますこれからも
    楽しみだ。
    はまり役の渋谷はるかは、その魅力に女の私でさえ
    惚れ惚れする。男性にはたまらないのでは… 

      P.S. うさぎライターさんのネタバレBOXがすばらしい!舞台を思い出して、ふたたび感動!

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