人魚の夜 公演情報 青☆組「人魚の夜」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    お茶ばかり入れている
    登場人物がお茶を入れすぎ!
    それも含め、難点の目立つ舞台だった。

    ネタバレBOX

    美意識、すなわち美への志向性は窺えるのに、狙った美しさがどれ一つ成立していない。
    まずこの点が気になった。
    舞台装置とその使い方、演技のつけ方などがどこか粗雑で、これでは美など生まれえない。
    演劇で美を作り出すのがいかに難儀なことなのかを、逆に思い知らされた。

    ストーリーにも踏み込むと、夫と楽しげに暮らしていた冬子が永遠を手に入れようと台風のなか海へ出かけ、水死したことも引っかかる。
    島が女不足に陥ったその昔、島を繁栄させるべく女人に姿を変えて上陸してきた人魚たち―。
    冬子はその末裔であり、ふるさとである海への恋しさから上の行動を取ったのだろうが、一方で人魚族は無人島になりかけていた島を女人に化けてまで救おうとした人類愛あふれる種族でもあるわけで、ならばその末裔である冬子は人類愛に富む人魚族の一員として別段不仲でもない夫と最後まで添い遂げてもよかったのではないだろうか?
    ふっと、そんな疑問が湧いた。
    夫婦関係が険悪なら死にたくもなろうが、冬子と夫・孝博との関係は円満そのものだったのだ。

    それより何より本作の一番の問題は、現実に触れている感じがしない点。
    本作のようなファンタジー色の強いものでも、優れた作品は何らかの形で現実と交わるものだとバルブは信じる。

    初青組だったが、残念ながら満足は得られなかった。

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    2014/01/18 07:11

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