満足度★★★★
事実を基にしたフィクションの難しさ
故若松孝二監督の「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」がフェイバリットムービーの一つである自分には成程こう言う解釈もあるかあ、大胆な発想だし、意外性のある展開だなあと感心しきりでしたが・・・
満足度★★★★
心地よい重苦しい空気
山荘の管理人が女リーダーに変貌していく過程が最大の見所だと思うのだが、私の目には女リーダーになり切れなかったように映ったのが至極残念。浅間山荘の事件を史実に基づいて描くのではなく、連合赤軍に照射をあてそれまでにあったであろう出来事を山荘の中で語らせ再現してゆく手法に唸った。なぜ今連合赤軍なのだろう?これは作り手への問いだがこの芝居を観た自分への問いでもある。だが答えは錯綜する。中央部にあった2本の柱は何とかならなかったか?かなり妨害された。
満足度★★★★
観応えのある作品
緊張感と重厚感に満ちたガツンと観応えのある作品。実際の浅間山荘事件をベースにしたフィクションだが精緻でリアル。当時の時代背景や思想の流れ、人間持つ矛盾や歪みが生々しく表現されていて、観ている者の心を揺さぶってくる。
満足度★★★★
異なるニュアンスを支える戯曲の力
初演がとても印象に残っている舞台でしたが、役者、特に女優の紡ぐキャラクターにはそれに負けない新たな質感が生まれていました。
初演と再演での良し悪しということではなく、戯曲から広がる新たな視野に浸された感じもあって。
美術のインパクトや舞台の密度も、会場が広くなっても減じられることなく、再びその時間の濃密さに閉じ込められてしまいました。
満足度★★★★
小劇場ならでは、かも
あまり大きな劇場でやってるところを早々できない。(人数増やせばいいか・・・)あまりの「頭デッカチ」さと、生真面目さが悲しいことに笑える。「彼女」がオルグされていく過程がもう少し丁寧に描かれていて、雪に閉ざされた山奥の山荘という季節感がもっとあれば、さらによかったと思う。
満足度★★★★
上質の芝居
前回の「熱狂」に続いて、役者さんたちの熱量に圧倒されました。
ヒトラー役で私を魅了した西尾友樹さんが今回も、豹変する兄役で大変魅力的でした。
豹変といえば紅一点の渋谷はるかさん、「奥さん」から「永山さん」への変貌は何か憑依(と)りついたのかと思いました。
個人的に極左が全く理解できないので、感情移入はできなくて、「もっと総括します」とか「異議ナシ」「ナンセンス」などの科白には失笑しかけたのですが、それを許さない緊張感がありました。
思想や生きざまには共感できなくても、芝居としてはとてもクオリティーの高いものだったと思います。
舞台が柱で見づらかったのと、今一つ感情移入ができなかった点で満足度は☆1つ減らしていますが、劇団のお勧め度は☆5つです。
無題838(13-277)
13:00の回(曇)。12:21受付(整理番号札あり)、12:30開場。対面式、奥に座ります。舞台床が高いので2列目、左方。縦横に、柱組、確かにみにくいのですが、これによって観客も観劇中、緊張感、フラストレーションが高まるのかなと思いました(個人的には嫌い)。低く聞こえる風の音。中央の机にトレッキングザック…本棚、ソファー、くつろぐはずの空間に異物。12:58前説、風の音が大きくなり13:01開演〜15:09終演。柱の一つに日めくりカレンダー「1972/2/18」、ここから始まり、「28」で終わる事件。TV中継、鉄球、事件の概要程度は覚えている。「ここ」で起こったこと、「それまでに」起きたこと、をすっと入れ替えあらゆるものを引きずり込む、呑み込む。
満足度★★★★★
歴史を対象化しないために
脚本・演出・演技、それぞれに力があるものが、舞台上で一体となっていた。
役者さん全員が、本当に素晴らしいと感じた。
中でも、劇団チョコレートケーキの劇団員である3人(岡本篤さん、浅井伸治さん、西尾友樹さん)の入り込みようは凄かった。
浅間山荘事件を題材に、ありえたかもしれない別の物語を展開。
フィクションにすることで、史実を再現するよりも、そこにあった問題の本質をより顕在化することに成功している。
事件を起こした者たちは、なにも特殊な人間ではなかった。
では、何が彼ら・彼女らをそこまで追い込んだのか、、、
満足度★★★
情緒か……
ルデコでの初演を観ているからか、これは新しい作品だと先入観を拭おうとしても、あのときの硬質感は感じられず。文学座渋谷はるかの「魅せる力」に頼るなかれ、と思いつつも、彼女を豹変させるべき各々の豹変はもう一息、彼女が自ら変化を起こしている感あり。とはいえ、古川氏の脚本は、集団心理を若いながらに真摯に穿っており、今後の執筆にも期待がつのる。
満足度★★★★★
面白かった
初演とは全く違う作品として受け止めました。これはこれでイイ!!怖さの為笑いが出ちゃうような、ひゃぁ~、。人ってなんでこうなんだろ~ね~特に辺境の日本人は。
満足度★★★★★
ウトウトしている人もいましたが
劇団初見。
中央の舞台を2方向から観る形。
奥の方に行くには舞台上を通らなくてはならない。
と言うことで間近で見たかったので奥へ!
山荘の一室風舞台で、やはり柱が邪魔に感じたが(多分どこに座っても役者の顔が隠れてしまう場面があるだろう)柱があることで覗き見の様な感じになって強すぎる内容をオブラートに包む効果があったのかなと。
何度か本気の絶叫があったりしたのでストレートに観てしまったら怯んでいたかもしれない。
対面式なので対岸のお客の顔が見えるが割とウトウトしてる人も目に付いた。
たまたまだとは思うがご年配の方に多かったので、その年代のかたには受けない内容なのかと少し気になった。
満足度★★★★★
やっぱり凄かったです‼
面白かったです‼初見でしたが、期待していた以上でした‼あの緊迫した空気感がたまりませんでした‼素敵な作品です。どうもありがとうございました。また観に行きたいです‼
満足度★★★★★
再演
チョコレートケーキは今年に入り2本再演されていたと思う。る、いずれの作品も初演で評価されたものだ。
2度観ても、凄さは変わらない。
この作品に携わった皆さんのほとんど(もしかすると一人もいないのかもしれない)は、生まれていなかった時代だ。
そのときの時代・時代をテーマにすることが多い劇団だが、これからもこの姿勢を取り続けていただきたい。
満足度★★★★★
パワーアップ、普遍性
初演の時よりパワーアップしていました。文句のつけどころがありません。
初演から3年も経ったとは驚きですが、当時このような題材の芝居をやる勇気に敬服したものですが、今となっては時代を越えた普遍性のようなものを感じ、これは何度上演されてもなんら問題ない作品に昇華されたのだということを理解しました。
一部キャストが入れ替わって(個人的には蒻崎さんが出てないのは残念)ずいぶん変わってしまうのだろうかと思いましたが、皆さん抜群の演技力で良かったです。
満足度★★★★★
凄ぇ!以外の言葉なし
初演も観ているけど,やっぱ再演も「凄ぇ」の一言に尽きる。キャストが変わっても,六人の演技が心に響くんだよなぁ。芝居の質は全く変わらない。観劇後は,ただただ放心していました。初演時は三方向の囲み舞台だったけど,今回は挟み舞台。とにかく芝居にのめり込みたいから,最前列に陣取って観劇しましたよ(まぁ,最前列でなくてもこの芝居ならのめり込んでしまうんだろうけど)。熱気と迫力,そして狂気と絶望,充分味あわせていただきました。チョコレートケーキの芝居に死角なし,もう満足です。次回作も予定されている。これもまた待ち遠しい限りです。
満足度★★★★★
やはり凄い!
初演に続いで2度目の観劇。相変わらず緊張感に満ちた芝居なのですが、再演ということで、ディテールも注意深く観ることができました。かつて日本にこのような集団が存在していた事を伝えていくためにも、再演を繰り返して欲しい作品です。