満足度★★★★
上質の芝居
前回の「熱狂」に続いて、役者さんたちの熱量に圧倒されました。
ヒトラー役で私を魅了した西尾友樹さんが今回も、豹変する兄役で大変魅力的でした。
豹変といえば紅一点の渋谷はるかさん、「奥さん」から「永山さん」への変貌は何か憑依(と)りついたのかと思いました。
個人的に極左が全く理解できないので、感情移入はできなくて、「もっと総括します」とか「異議ナシ」「ナンセンス」などの科白には失笑しかけたのですが、それを許さない緊張感がありました。
思想や生きざまには共感できなくても、芝居としてはとてもクオリティーの高いものだったと思います。
舞台が柱で見づらかったのと、今一つ感情移入ができなかった点で満足度は☆1つ減らしていますが、劇団のお勧め度は☆5つです。