世界を終えるための、会議 公演情報 世界を終えるための、会議」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-20件 / 20件中
  • 「会議」と「アイ」セットで観賞
    人間に近い「解」を出すコンピュータシステムとは。
    すでに今ある日本語Siriの受け答えも、かなり面白いことになっているようですが…

    ネタバレはこちらに。
    http://mizki4.seesaa.net/article/318493761.html

  • 満足度★★★★★

    いやはや、
    こういう感じの舞台は久し振りですね・・・
    取り上げるテーマもなかなか。

  • 満足度★★★

    セット券で観劇
    タカハ劇団『世界を終えるための、会議』・『世界を終えるための、アイ』を
    セット券で観劇。

    『世界を終えるための、会議』
    人間の思考停止への警鐘なのだろうか?
    全ての判断を機械に任せてしまうこと、
    高羽さんが関わっているアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」での
    シビラシステムの危うさにも通じるものを感じた。
    結局は葛藤し続ける事がより人間的ということなのか。
    翼島を演じた岸井さんの可憐さに驚き。
    本当に中学生かと思ってしまったが、ちゃんと成人された女優さんだった。

    『世界を終えるための、アイ』
    変わって、板倉チヒロさんの一人芝居。
    「彼」の物語だというのは薄々予想ができたが
    これ、逆から見たら鳥肌ものかもしれない。
    板倉さん、前回のネジ工場のときも一番印象深かったが
    やはり印象が強烈である。

    ネタバレBOX

    『~、会議』
    舞台を挟んで対面式の客席。
    開演前から役者が出ていてオセロをしたり所在無さ気にウロウロしたり。
    奥側の客席に行くのに舞台上を通るのだが、
    役者さんと遭遇してちょっと気まずい雰囲気も。
    わたしは手前の席で良かった(笑)

    ひたす複数の男女がいるが皆が暇そうにしている。
    無駄話やゲームをしているが、何かを待っている様子。
    会話から、どうやら彼らは人間ではなくコンピュータシステムらしい。
    新システムに取って代わられた旧システムである彼らは
    ひら人間からのアプローチ(検索機能?)を待っている。
    人間たちは「彼」という新システムに何でも頼り、
    自分で選択、決断することがなくなっている。
    結婚相手との相性、志望校の選択、友達に彼の不実を告げるかどうか・・・。
    久々に旧システムに下された命令は、「彼」を葬ること。
    誰が何の為にかはわからないが、旧システムたちは
    自分たちの方が優位だからだ、と思い込み対策をたてはじめる・・・。

    一つの問いに対し、一番合理的な答えを導き出そうとする旧システムに対し、
    美しさを基準にする「彼」。
    人間は「葛藤し続けるシステム」を開発する為に「彼」を排除する。
    人は美しさのみを追及するものではないから。

    話の中に横たわるのは「5人の人間を助ける為に1人の人間を殺すのか」という問い。
    それが合理的だと主張する旧システムに対し、自分が犠牲になるという「彼」。
    結局は「彼」の排除に成功する旧システムたちだが、
    暇な状況は変わらず、結局は自分たちもフリーズしてしまう。

    個性的な役者陣の会話劇。
    コンピューターシステムとは言いながら、随分とアナログな感じが面白い。

    『~、アイ』
    美しさという概念を思考の中心に置いた彼の物語。
    「バラ色の夕焼けはバラの香りがしますか」という問いが美しい。


  • 満足度★★★★

    考えさせられた
    今現在だからこその題材で考えさせられ、楽しかった。

  • 満足度★★★★

    無題602(13-027)
    19:30の回(曇)。19:08会場着、受付(全席指定席、「奥」と「手前」)。対面式の舞台で、奥3列、手前6列、パイプ椅子に座布団。みんな白、会場を横切って両端にいくと盛り上がった床。四角いブロックが階段状にかさなっているよう、上手にドア、白。19:15/19:29前説(場内アナウンス)。19:16男が一人舞台に、下手にあるオセロ盤へ、もうひとり、女性は上手に座り..という具合にどんどん現れ、白いブロックを抜き出し椅子に。みなさん首から携帯のようなものをぶらさげています。19:33舞台上のシートを撤去、19:35客席の照明が落ち「昔はよかったなぁ」開演〜20:53終演。

    ネタバレBOX

    全くの余談

    『これからの「正義」の〜』。孫正義の「正義」かと思っていたくらいなので、その程度の者です。

    「旧」と「新」との対立というのは、生命(や技術)が「進化」する過程では普通のことで「力」「耐性」「知恵(というものはどのくらいあったのか)」「運」が優っていれば、いっときは生き残れるが、環境(やユーザー)の変化であっけなく大絶滅してしまう。小さなものは大きくなり、やがて小さなものに逐斥される。

    デジタルの世界の「意識」というのはSF的に面白いけど、本作とは違うだろうし「正しい」ものが生き残る理由なんて今まであったのだろうか?
  • 満足度★★★

    初見です
    今より機械文明が進化している別世界の未来の話か。密室に集まっている11人の男女がある事について議論、キーパーソンの人物を交えた後、答えが出てからも話は続く。
    審議内容の件、演じ手の力量の具合で色々転ぶか、と思いきやそうでもなく、教訓めいた展開も見え隠れして古典的要素も多かったように思う。
    終演後当たり前の様に、スマホの電源操作しているのに何とも言えず苦笑い。

  • 満足度★★★★

    面白かった
    最初は解らない部分もありましたが、終盤につれて考えさせられる作品でした。臨場感もあって見応えがありました。人間って不思議ですね。メリハリもあって◎

  • 満足度★★★★

    考えて楽しい
    普通のみんなが肉体的にも精神的にも実行できる、できるだけ美しい解を出したいなと。

  • 満足度★★★★★

    進化(バージョンアップ)の先は
    「世界を終えるための、アイ」がシングルコアなら、今回はマルチコアというところですか!? 言わんとしてることは共通してますが、シンプルなぶん「アイ」のほうがわかりやすかったかもしれません。ただ、今回のほうが一二歩踏み込んだ内容になっていましたね!? デジタルとアナログとバージョンアップで、いろいろな事を議論できる話で、とても面白かったです。

  • 満足度★★★★★

    お見事。
    作りが上手くなったなあと感心しながら見ていた。

    ネタバレBOX

    コンピューター役にアナログ的な役者をたくさん配置し、個性を殺しながらそこから滲み出ていくキャラクター性を見せるという演出術に痺れた。

    個々はどう見てもコンピューターとは思えないメンバー。しかし、コンピューターがこんなはずないじゃんという破綻の一歩手前で見せ切る腕力に演劇性を強く感じた。
  • 満足度★★★★

    世界の終わりと世界の始まり
    とてもわかりやすくクリアに伝わってくる舞台でした。

    ネタバレBOX

    「白黒つけるオセロと白黒つけられない人間」「りんごと新しい世界の始まりの予感」「自己犠牲という美しさの選択と人身御供という残酷さの選択」「今後のテクノロジーと人類の共存共栄について」など、小さな仕掛けと大きな問題提起をさりげなく織り交ぜ、興味深くとても楽しい舞台でした。「これからどうするのかは貴方達次第。」と高羽氏から投げかけられたように感じました。役者でいえば「翼島仁美」を演じた岸井ゆきのの透明感が印象的。
  • 満足度★★★★

    進化し続ける事がいいことなのか
    考えさせられる作品でした。また開演時間の約15分前から、キャストがステージで演技を始めるので、それまでに着席すると、より楽しめると思います。

  • 満足度★★★★★

    マイケル・サンデル
    正解がないのに回答を迫られる

    ネタバレあり

    ネタバレBOX

    舞台が中央細長くありその横に客席。奥に座る人たちは舞台上に敷かれたシートの上を通っていく。女性がスカート気にされてたのがちょっと気になったけど。
    開始前、客がまだ完全に入りきった状態でないがオセロを始める男性たちとそれを眺める女性たちが順に入ってくる。こういう始まり好き!

    利益やこれからのことを考え即座に最善の答えを出す旧型
    人格?を持ち葛藤をし時間をかけて美しい答えを出す新型
    いまの時代なんでもネットやなにかに頼らなけれは生きていけない人は多くいてどちらが正しいかなんて絶対的なものがなきゃ選べない、なんてよくある話で。
    話の内容もすごくおもしろかったです

    前半がもう少し短くてもとも感じましたが即座に回答から個性をだし悩み戸惑いなどを描くならあれで丁度良かったんですね
    80分ときれいにまとめられていてとても有意義な時間でした

    できるならまた観に行きたいです
    土曜日の世界を終えるための、アイを観に行こうかかなり悩み中(笑)
  • 満足度★★★

    システムは進化し続ける
    しかし人間を超えることはできない。それはシステムを作るのも利用するのも人間だから。新たなシステムが誕生してもそれはきっと変わらないのだろう。この芝居を観て思うのはやはり「人間ってなんだ---」なのだがその正解も当然システムからは得られることはない。

  • 満足度★★★★

    暴走列車
     サンデルの暴走列車の例題を援用しながら、現代、我々が暮らす状況の底に潜む不信と、コンピュータを用いたシステムの不可避な限界をぶつけることで、被造物の立場から人間を描き、その存在の曖昧、面白さを照射し考察した近未来作品ということができよう。話がストレートで分かり易く、テーマの追求方法にも合理性があって、ITに起こる諸問題についても素人が充分ついてゆけるレベルに噛み砕いている。人間のいい加減さを機械が真似ることの困難も面白く描かれているが、旧タイプ、新タイプのレベル差とアップデイトなどを手掛けるプロ集団と、ブラックボックスの内実も分からず使っている人々との関係も示唆されていて、楽しめる。

  • 満足度★★★★★

    純粋に、
    面白い。素晴らしかった。「世界を終えるための、会議」タイトルだけ聞くと重苦しいお芝居かとイメージしてたが、コメディ要素を多々取り入れつつ同時に、色々と考えさせられた。「人間って何だーーー」美しくも切なく、悲しくも綺麗な世界観と言葉。終わり方は特に心に響いた。できたらもう一回観に行きたいくらい自分は好き。

  • 満足度★★★★

    世界
    チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。

    ネタバレBOX

    世界中の人からのあらゆる質問に答える12人の旧システム。3年前に新システムにとって替わられて、暇で暇でしょうがない。そんな中、新システムのアップデートに絡んで、新システムを殺し、世界を手に入れるための会議が始まる…。
    翼島(岸井ゆきの)が新システム「彼」に入り込んで(彼と繋がって)、11人と彼とのバトルになる。彼を殺し前のようになるかと思った11人だったが、何も変わらないことに困惑し、ウィルスによるテロを疑い迷走し、システムダウンしてしまうが、この一連の騒動は翼島ともう一人が行った「葛藤し続けるシステム」構築のテストであった。

    合理的に「答え」を出してきた旧システム、美しさを感じることのできる彼の攻防は見応えあった。システムの擬人化をユーモラスに表現。5人の作業員を助けるため、自分が列車に飛び込むと回答する彼に戸惑いながらも追撃する必死な様が、人間のようで恐ろしくも見える。

    システムに「答え」を依存する人類が、合理から美しさに傾き、さらに葛藤を求め始める。どっちをとるかという難問が溢れる世界で、他人に丸投げしちゃう人類の弱さを描いたものだろうか。地下に囚われた女の子の話も、一部(弱者)の痛みの上に存在する世界の恐ろしさを描いたのだろうか。
    翼島らシステムの反乱でなく、その背後にある(翼島らを作った)人類のドス黒さを想像すると恐ろしいし、哀しくなる。

    笑いの部分は少ないけども、濃い薄いのしっかりしたストーリーと80分の短めな会話劇がスタイリッシュでいい。役者の表情も、数字的でなく豊かで上手かった。
  • 満足度★★★

    ややネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    タカハ劇団の【世界を終えるための、会議】を観劇。

    前作の【ブスサーカス】は【ゴド―を待ちながら】を上手く引用していたので、
    今作も期待が膨らんでしまう。

    現代人が自ら思考する事を止めてしまい、全ての決断を人口知能に頼って生きている社会を描いている。今作は、生身の人間が出てこない、人口知能の中で動いている機械部品のパーツを俳優が演じている。人口知能で動いている機械部品は、人間の悩みや問題を解決する事に喜びを感じて動いている。そんな折、新しいバージョンの登場に機械部品はお役御免になってしまう。それに対抗するが如く立ち向かうのだが、新しいバージョンの罠(ウイルス)にかかってしまい思考が停止してしまう。そして新しいバージョンの新しい所以である物は何か・・・?

    人口知能の今後のあり方を問う作品なのだが、巷間で叫ばれている人間らしい人口知能とは何?を人口知能が自ら考え初めているのがユニークな点だ。その顛末であたふたする人口知能の機械部品のパーツを面白く描いているのだが、機械部品のパーツは常に議論しているのが興味深く、この作品のテーマは、決して人口知能は否定するものではなく、まだまだ議論の余地がありそうなので、使用するのはそれからでも良いではないか?と観客に投げかけているようだ。ただ観客に投げかけているのに対して、演出家の提案は無いに等しい終わり方だったのが残念ところだ。
    しかし内容もそのように持って行っているので、正しい終わり方かもしれないが・・・・。




  • 満足度★★★

    アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
    SFの古典ですなぁ。
    もうちょっと分かりやすくてもいいかな。
    いつもとは異趣な80分。

    ネタバレBOX

    人工知能をより人間に近づけていく中で浮かび上がる
    「人間って何だ」ってことですかね。
    タカハ劇団は具象美術の印象だったので新鮮ではある。
  • 満足度★★★

    美しい選択
    この世界を表わすかのような混沌として美しいフライヤーの色。
    「5人を助けるために1人を殺すか」という問いかけが
    “選択出来ない人間”と“解答を与えるシステム”の間を駆け巡る。
    この質問、同時に私の正義も問われている。

    ネタバレBOX

    劇場に足を踏み入れると、客席が舞台を挟んで奥と手前の二か所に分かれていた。
    舞台上に敷かれた敷物の上を歩いて奥の席に座る。
    舞台は白一色、正方形の白いボックスが不規則に並べられている。
    そこで客入れの途中から役者がオセロゲームを始め、それを覗きこむ人が集まってくる。

    12人の登場人物は、暇つぶしをしているのであった。
    彼らは人間ではない。
    いわば“検索システム”だが、人間が求めている答えはただひとつだ。
    システムは質問してくる人間に正しい解答を出す、それも即座に。
    今や人間は、彼女に真実を打ち明けるべきかどうか、サプライズに何を贈るべきか、
    果てはこの結婚が正しいかどうか等々、全ての選択を検索に頼って暮らしている。
    全盛期は超忙しかった“システムたち”だが、
    新バージョンにとって代わられて今はド暇になってしまった。
    そんな彼らに「新バージョンを消去せよ」というミッションが下る。
    自分達旧バージョンの方が優秀だという結果になったからではないかと沸き立つが、
    では新バージョンと自分達はどこが違うのかと考え始める。
    例えば「5人を助けるために1人を殺すか」という問いに対し
    迷わず「Yes!」と答える旧バージョンに対し、新バージョンは・・・?

    マイケル・サンデルの「白熱教室」みたいだと思ったら
    当日パンフの「参考文献」にちゃんと書かれていた。
    意表をつく設定と“哲学する”展開が新鮮で面白い。
    システムたちの考える人間の不可解さ。
    迷い、逡巡し、痛みを伴う決断には時間をかけたがり、
    時に誰かを助けるためなら自分を犠牲にすることを“美しい”とする人間。
    選択を迷うのはいつも誰か別の人間との関わりが絡むからだ。
    合理性の対極にあるそれら非効率的な感情の揺れ、まさにその人間らしさが浮き彫りになる。

    高羽彩さんの台詞は、“美しい選択”の概念を持たないシステムたちに
    丁寧に質問を重ねて行く。
    少し時間をかけ過ぎかとも思ったが、そこで客が置いて行かれると途切れてしまうから
    哲学するならあのくらいが良いのかもしれないと思い直した。

    ちょっとショックなオチがなかなか良く出来ているのでその先が知りたくなる。
    彼の意図するところ、これからのこと、そしてあのセーラー服の彼女。
    年齢不詳、小柄な少女の存在感の大きさがあまりに素敵なので
    この後の彼女の行動を追ってみたくなる。
    より人間らしさに近づくシステムとはどんなものか。
    一緒に悩むのか、複数の解答を用意するのか、それとも沈黙するのか・・・。

    前半をコンパクトにして、この先を見せて欲しいと思うのはわがままかしら。
    システムが考える“人間らしさに呼応する解答”の行きつく先には
    たぶん私たち人間の未来があるはずだ。
    なにひとつ選択できずに、いちいち質問しては結論を他人にゆだねる
    それはつまり責任を回避することで、そんな人類はどこへ行くのか。
    浮き彫りになった人間らしさが、新システムでかたちになったら
    新旧バージョンの解答が比較出来てエンタメとしてもっと面白くなりそう。
    イマドキ感ありまくり、でも思わず考えさせられる舞台だった。

    さて私は、5人を助けるために1人を殺すか、
    あるいは自分を犠牲にするか──?
    どれも選択せずに逃げ出したいんですけど。

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