イントレランスの祭 公演情報 イントレランスの祭」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.3
1-14件 / 14件中
  • 満足度★★★★

    大久保綾乃、高橋奈津季、退団が残念!
    個人的にお気に入りの虚構の劇団公演。

    今回のテーマは「差別」。
    突如地球に現れ、各地で帰化した宇宙人達に対する差別と弾圧を描く。

    移民宇宙人ネタは、第三舞台「深呼吸する惑星」にも共通するところがある。
    小野川晶・富山恵理子の二人一役を通じて、人(日本人)が「外見」に対する依存度が
    非常に高いことも描かれます。

    小野川晶演じる「美人に変身した宇宙人」が、特定の条件では気が緩んで
    「少しふくよかになる」と、富山恵理子に代わる。
    そうすると付き合っていた彼の態度まで変わってしまう。
    観ている観客も共感してしまうのは、我々も人を「外見で差別している」からに他ならない。
    自分が今、芝居を観ながらにして差別を確認するというドキッとする演出です。

    これは、私たちが、「同国人なら区別がつくけれど、外国人の人相は細かい点が違っていても
    同じに人に見えてしまう」のと同様に、宇宙人から見たら些細な違いも、地球人が見ると
    大きな違いに見えるのと一緒ですね。

    何度かあるダンスシーンが非常に楽しい!

    けれど大久保綾乃、高橋奈津季は俳優をやめて退団!ざんねん!
    好きな女優さんが2人ともいなくなるのは大きい。

    劇団旗揚げの頃のみんなが懐かしい…。

  • 満足度★★★

    もっとグイグイきた方が好き。
    すごく軽いタッチで描かれているが、差別については直球で表現している。「違い」を許容するということはどういうことなのか。取り扱っている内容は重い。このテーマは個人的にはもっとグイグイきた方が好き。

  • 満足度★★★

    合格点かな
    この劇団としては、合格点の仕上がりではないでしょうか。

  • 満足度★★★★

    面白かった…んですが
    「差別」というテーマを、ギャグなども織り交ぜながら軽いタッチで描いた作品でした。
    こういったテイストの作品は好きなので、楽しく観劇。
    観劇初心者のかたにもオススメです!

    が、期待がとっても大きかったぶん、大満足は出来なかった…ような気がします。
    自分がお芝居を観る時は、「チケット料金と内容が見合っているか」をつい意識してしまうのですが、正直、「ちょっとだけ高いかな…」と思ってしまいました。

    (でも、面白かったのは間違いないので☆は4です!)

    ネタバレBOX

    ヒロインが太ったりやせたりする設定およびそのきっかけがウケました!
    見た目が変わると扱いが変わることを実感しているだけに、なかなかにこたえましたが…。

    花束で殴られるシーン、それぞれ異なる登場人物の反応が印象的でした。
  • 満足度★★★

    観た
    設定がとても面白い。
    鴻上作品らしく、抜群のテンポの良さとダンスの切れや笑いを織り交ぜて、重いテーマである現代社会の問題を提示する。
    新しさは無いが安定した舞台。ファンには堪らないだろう。

  • 満足度★★★★★

    素直に面白かったです。
    これだけ辛口のコメントが並ぶのは、鴻上尚史さんという方の名前が偉大すぎるのと、その演劇への期待が大きいからなんでしょうね。第三舞台を知らない身としては(解散公演だけは観ましたが)、古いと言われる表現も個性であると思って楽しめますし、ともするととてつもない悲劇をここまで明るく表現できることにある種の救いを感じます。テーマである差別については、物語で発せられたメッセージに激しく同意してますので特別重くは考えていませんが、それは私が渡辺さんの演じたホタルの恋人と同じで「差別されたこともないし、大きな差別もしたことがない」からなのかなぁ、と。しかしこの物語での一番の差別は、富山さんと晶ちゃんのスカートの中が違うことだと思う!(笑)

    ネタバレBOX

    初日は、富山さんと晶ちゃんの演技がリンクせずに、同じ人間(いや、宇宙人か)に思えなかったことが気にかかりましたが、3日後に2回目を観たときは富山さんの演技がぐっと良くなっていて王女としての威厳も垣間見えたので良かったな、と。

    小沢くんの演じたドSプロデューサーの目や口元の演技がツボに入りまくりで、いつになくセクシーな小沢くんが観られて、この点に関しては鴻上さんに土下座してお礼を言いたいくらい(笑)

    最後には隔離地域に宇宙人を住まわせる方向で落ち着きましたが、これが解決には全く繋がらないということは鴻上さん自身分かってて書いてるんだなという印象。でもこうして模索しながらいろいろな形での「共存」を目指す、それは社会で生きる人間達の永遠のテーマなんだろうなと思います。

    それにしても、ラストに花束でホタルが殴られるシーンは、物語を飛び越えて心臓にキてしまいました。お花は生き物ですから・・・そういう演出だと分かっていても、悲しかったです。女性に「豚」と言うセリフもですが、私には笑えないです・・・。この辺は良し悪しではなく、単純に創り手と観客の感性の違いだと思ってます。
  • 満足度★★★★

    色々と考えさせる作品
    「不寛容」「差別」の問題を正面から扱うなら、いろいろ意見が
    あると思うけど、この位が限界なのではないかと思います。
    これ以上やってしまうと、陰惨でかつ重い、エグい作品に
    なってしまう危険性があるので…。

    入場時に配っていた、鴻上氏の、英国留学体験を交えた
    挨拶文、恐ろしくリアルで、本作に対する見方が変わるほどです。

    ネタバレBOX

    ラスト直前で、「宇宙人を殺せ!」コールと共に、ケンゴが
    花束でホタルを殴りつけるシーン、結構辛くて正視に
    たえなかったんですが、これ以上にリアルにすると
    後味が悪すぎますよね…。

    本作『イントレランスの祭』ですが、

    地球人と宇宙人、見かけ、そして立場の違いから生まれる、
    区別、差別、「不寛容」―イントレランスを扱った作品で、

    宇宙人と地球人の区別を気にしないケンゴが、安心を得て
    太ってしまったホタルの姿をなかなか受け入れようとしない。

    逆に宇宙人にとっては人物の痩せ太りはさほど気にならない
    問題なのが、ホタルの皇位継承権第9位という立場は自分達の
    統合のために何が何でも必要なもので、

    そのためにはケンゴの「路上アーティスト」という肩書は釣合が
    取れない、抹殺すべきもののように映る。

    ある場面では区別・差別されるものが別の場面では区別・差別し、
    区別・差別するものが、またある場面では区別・差別される立場に
    変わる。

    自分が重く区別・差別される立場でありながら、敢えて差別集団
    ジャパレンジャー」に肩入れし、自分たちへの差別感情をよそへ
    持っていこうとするテレビディレクターの男の姿に、ただの正義では
    割り切れない、この問題の複雑さをひしひしと感じさせました。

    威勢のいいことを言っていた「ジャパレンジャー」の隊長が、自分が
    想っていた弁当屋のバイトの娘が宇宙人のホタルと気が付いてからの
    狼狽えようが笑えるけど、悲しい。そして、見えない敵と闘っている、
    この手の存在の滑稽さが、こうして客観的に見せられると痛々しい。

    ラストは爽やかに終わったと思いきや、結構、人物たちの言葉の
    端々から、それでいいのか!? という思いを募らせられる、なかなかに
    苦い物語になっていました。

    今、思ったけど、花束で殴っていたのは、この後の永遠の別れを
    想ってのことだったのかな? そうだとすると悲恋の話でもありますね。。

    演出は…正直、ちょっと古い感じがする。でも、その古さ、いなたさが
    逆にいい味を出していた場面もあるので、一概にはいえないですね。

    結構、殺陣のシーンなんかは楽しめたくちです。あれだけ激しい動きを
    綺麗に見せられる劇団員はやっぱり凄いな、と思いますね。次回作にも
    歌と踊りは入れてほしいと思ってます。
  • 満足度

    鴻上さんにしては
    最近は不作が多いですな・・な、印象。劇団員もいい加減若くなくなってきた、そろそろいい役者が出て来てもいいのではないだろうか?

  • 満足度★★★★

    良かったですよ
    皆さん手厳しいですね。
    私は、軽くて盛りだくさんで楽しいのが鴻上作品の良さだと思っているので、とってもスッキリさっぱり楽しかったです。
    重いテーマで深くてどーんと迫る系は、他でじゅうぶん充たされていますから、「そうそう、あるある、整理がつかないよね」って、ちくちく刺さるくらいがちょうど良いです。
    映像やココロの声etc.の使い方は、上手くはないというのが正直なところですけどね。

    異なる文化とどう付き合うか、自分が当事者にならないと分かりませんよね。
    人と人が出会えば何らかの摩擦があって当然、舞台と観客、また観客の間でも同じな訳で、自分と全く違った感想を見かける事も、面白いものです。
    摩擦を無くそうとするのか、摩擦を前提として七転八倒するのか。
    両方あってこその人の世、だと私は思います。

  • 満足度★★★★★

    宇宙人を考えてみる
    高校生向け人権啓蒙活動という感じで少し青臭く軽いタッチでしたが、宇宙人に対して考えることを人間に対しても考えてみようというメッセージ性の高いストーリーでした。

    ネタバレBOX

    宇宙人に敵対する団体のデモンストレーションですから旗が出てくるのも有りかとは思いますが、いきなり旗を振るのを見ると、何か古臭く、なんだまた革命好きの芝居かあーと思ってしまいます。

    しかし、差別の問題を扱っていることが分かり、宇宙人を題材に使うことで自分の素直な本心が見えてくると、考えさせられ、次第に面白くなって行きました。

    宇宙人に対してなら差別があって当然という気持ちがある一方で、性格が良さそうな難民と聞くと受け入れなくてはならないとも思い、現に国連としても正式に受け入れているわけで、何より彼女が可愛いのでそう思いました。

    彼女が太ったり戻ったりするのは受けました。私たちが例えば馬の顔を見て、一頭一頭がそんなに異なっていると思わないように、宇宙人が地球人の微妙な外観の違いを全く理解できない、気にしないのは面白いのですが、西洋人が日本人と中国人を見分けられないことを考えると、種の近さ遠さで反応が異なるという結構重たいものを感じました。

    敵の敵は味方のような、内政に苦しい時の外交問題のような、宇宙人差別問題が騒がしい間は、在日、被差別部落、ゲイなどの差別が表面化しないので楽に暮らせるという四重苦の男の言葉が印象的でした。

    愛する宇宙人のために、自分が反宇宙人団体と手を組んだことにして悪者になり、反宇宙人運動を沈静化させた彼はカッコ良かったですが、子孫を増やし、いずれは地球を乗っ取ろうという考えも宇宙人にはありそうですから、やはり油断は禁物、子沢山の裏側も見ておく必要がありますね。

    ところで、第八位と聞こえましたが、第八位王位継承者が第一番目の王位継承の権利を持つというのは変でした。高位の人が亡くなったり、新たに生まれたりしてその都度順位は変わるものです。
  • 初日観劇
    鴻上作品にしては、チープ。
    初日でロビーをうろついていた鴻上さんは、何思う。

  • 満足度

    久々に拝見しましたが
    ちょっと差別を扱うには、テイストが軽すぎると思いました。面白おかしくするのは構いませんが、扱われている人のことを考えるとあーは作らないと思います。深みをもっと求めていただきたいです。

    ネタバレBOX

    特にスタッフワークの悪さが目立った。何だか同じ感じの連続でわざと飽きるように作っているのではないかとすら感じました。
  • 満足度★★★

    盛りだくさんでしたが
    全体的には浅いと感じました。

    たくさんの不寛容(=差別)の話がありましたが、問題点ばかりで解決が見えないので、見た後はちょっぴり消化不良。
    まあ、現実の社会でも解決してないのだから、仕方ないともいえますね。

    個人的には富山恵理子さんへの差別が一番イタかったです(笑)

    初日だったので「ごあいさつ」が間に合わなかったと張り紙がありました。
    この作品の鴻上さんの「ごあいさつ」、ぜひ読みたかった。残念。

    ネタバレBOX

    地球人からブス差別されるデブホタル富山さんに、最後「きれいですよ」というのが、(もともと偏見のない)宇宙人だと全く説得力がない(笑)

    ほたるの彼氏が自己犠牲で宇宙人を救ったのだというどんでん返しも、それまでの流れからちっともいい人に見えなかった。
    日本防衛軍のリーダーといい、ただ「男って美人に弱いよね」「ブスには冷たいよね」って、現実にある根深い差別意識を見せつけられました。
    というのは、私が女で、どちらかというと差別される側にいるからでしょう。
    どちらかというとって言葉がなんか虚しい。

    まじめに考えて、最後、釧路に宇宙人の特区を作るなどどいう話でさわやかに旅立って行きましたが、いやいや、ありえんだろう。
    「釧路の人に理解してもらえるように根気強く説得します」って、無理~。
    自国の中に他の国を作るなんてことなったら、内戦ですよ。
    「祖国なき独立戦争ははじまる」という、例の鴻上さんの名セリフがありましたが、それってこういうこと?!(シャレでしょうけど)

    そんなこんなで、ラストではいろいろモニョりましたが、途中まではやや古めかしい演出やギャグも含めて、鴻上さんの新作を楽しませていただきました。
    ありがとうございました。
  • 満足度★★★

    不寛容の炎上祭
    最近の日本の中国・韓国との関係を思わせる、差別と(不)寛容について考えさせられる内容が、SF的設定の下、明るい雰囲気で描かれた作品でした。

    日本に大量にやって来た宇宙人とそれを排斥しようとするナショナリズムを掲げる集団の対立関係に恋愛要素が絡んでストーリーが展開し、不寛容によって引き起こされる悲劇が描かれていました。
    ネット上にアップされる動画に煽られて暴力的になっていく姿の見えない群衆の存在がリアルで不気味でした。

    人の姿に化けて暮らす宇宙人が見た目にこだわらないという設定が効果的に使われていて、価値観の異なる人との意思疎通の難しさがユーモラスに描かれていたのが印象的でした。

    途中、南京大虐殺や天皇制にまつわる議論を想起させるエピソードもありましたが、踏み込みが浅くて中途半端に感じられ、無理に話を広げる必要はないと思いました。

    テーマやストーリーはタイムリーな内容で興味深かったのですが、オープニングの全員でのダンスや、殺陣のシーン、絶えず流れるBGM、背景として流される映像といった演出手法が煩く、古臭さと悪い意味での軽さを感じました。
    もっとじっくりと考えさせるような落ち着いたテイストが欲しかったです。

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