満足度★★
言いたいことは分かるのだけれど
(今更のレビューですいません)
テーマや取り上げていること、言いたいことはよく分かるし、そのとき楽しめなかったか、と言われれば楽しめたのだけれど、全体的に見るとちょっと荒さが残ったかな、と思いました。
特に役者の数が多すぎて、描ききれてないというか、まとまりがないというか、こんなに必要?って思いました。
もうちょっと魅せ方を変えれば、もっと面白くなるテーマだと思うので、ぜひ同じテーマで別の話を!
満足度★★★★★
まさにエンターテイメント!
王子小劇場での公演だが、去年観たトラムよりスケールを感じたのは不思議だった。
北京蝶々は最近、演出家を外部から連れてくるというシステムを取っている。毎回、色んな演出家を連れてきて演出の違いを楽しもうということではなくて、作品に応じて、その作品にあった演出家に依頼するというシステムだそうだ。新しいスタイルだし、それがこの劇団にはとてもあっている。
今回ぬいぐるみハンターの池亀三太が演出と聞き、テーマ性が前面に出る北京蝶々と、感覚的な演出をする池亀三太とが果たして合うのかと心配したが、杞憂だった。作品のスタートから、ハリウッド映画を思わせるような楽しさ。わくわくどきどきしながら、大塩作品を堪能出来た。
役者では、鬼頭真也と堀越涼の演技にしびれた。二人の対決シーンは最近の演劇の中でも特に私のお気に入りシーンとなった。
満足度★★
暴力の気配が感じられず
カジノ船を舞台にした物語だが、いかんせんギャンブルのリアリティに欠けたのが残念。億単位の金額が動く話にしては、「暴力」の描かれ方があまりに浅薄ではないでしょうか。ボディガードも連れず飛び道具も持たずに単身であの中国人実業家が乗り込んでくるというのは、(どんなに彼がカンフーの達人であったとしても)ありえない。ギャンブルは、どんなに額面で稼いでいたとしても、それだけではただの紙切れ。最終的に実際にそのお金もしくはそれに見合うだけの担保を手にして無事に持ち帰れるかどうかにかかっている。権力だってそう。それ相応の見返りなり実効性なりがないと、人を支配下に置くことはできない。そこにはヒリヒリした暴力の気配があるはずなのだ。そうしたものが乏しいまま、命やら町やら愛やらを賭けてますと言われても「ギャンブルごっこ」としか見えなかった。フィクションであっても(フィクションだからこそ)物語世界を支えるための最低限のリアリティは確保する必要があるのでは? 特に今作はロジック(論理)で物語を動かしているわけですから。
演出面では、派手さ・楽しさはあったけれども、テンションがひたすら高く、しかもシーンごとにブツ切れてしまうので、劇全体のグルーヴを見出すことが難しく、野放図なエネルギー過剰といった感じで疲れてしまった。こうしたいかにも小劇場的な狂騒ぶりは、言い方はアレですが、もはや古くさいのではないかとわたしは思ってしまいます。そんなことをしなくても、人と人とが見つめ合っているだけでも演劇になるかもしれない。や、もちろんそれだけでは演劇にならないんだけれども、だとしたら演劇とは何か?といった考察なり感性の錬磨なりを通じて、もっと恐ろしいものを舞台に乗せることができるのではないでしょうか。舞台美術とか、中国人実業家(鬼頭真也)の存在感とか、興味を惹くところもあったけれども、全体に、役者や物語が粗雑に扱われているという印象を受けてしまった。(以下、ネタバレボックスへ続く)
満足度★★★
コージャスなエンターテインメント
カジノの妖しい煌びやかさ、その裏に群がる黒い社会の恐ろしさをエンターテインメントでくるんでいて楽しめました。
チャイナドレスのコンパニオンたちのスリットの隙間と胸元には、女性である私もクギヅケ(笑) ギャンブルにはまり崩れていく人々の描写はリアルでした。
舞台を縦横無尽に駆け回る登場人物たち、疾走感のある演出はとても良かったと思います。終盤のカジノでの息詰まる大勝負までに、もう少し緩急が欲しいところでした。ちょっとオチもお約束だったので。
日本にカジノを、とどこかの知事が言っていましたが、それが政治と日本経済を救うものと成りえるのかどうか、起爆剤となりえるのかどうか?ということが下敷きになっていると思うのですが、もっと斬りこんじゃって欲しかったかも。
満足度★★★
エンターテインメントに徹した姿勢に乾杯!
船上のカジノを舞台にさまざまな社会問題を提起しつつ、堂々と娯楽に徹した賑やかで楽しい現代劇でした。カジノのラウンジでありながら、マストのある船の形もしっかり表現した舞台美術が見事です。美術、照明、音楽などのスタッフワークのコンビネーションをはじめ、ダンスやステージングも凝っており、華美なパーティーやカジノの熱い勝負をとことん派手に見せる演出が素晴らしかったです。
劇場ロビーにバー・カウンターをしつらえ、天井の照明にカラフルなセロファン(舞台照明用ゼラ?)を入れて、観客が席につく前の空間からムードづくりをしていました。日によってはカジノ・ナイトというイベントも開催し、作品だけでなく演劇公演全体をエンターテインメントとして演出する試みがいいですね。テーマパークのアトラクションのように気軽に楽しめる上質の小劇場演劇って、実は少ないと思うのです。あとは役者さんの演技のレベルが全体的に上がってくれれば…と思いました。
満足度★★★
アンコちゃん奮闘記に期待
主人公アンコの爆走キャラと帯金ゆかりさんのエネルギッシュな演技、存在感が今も鮮やかに蘇ります。(ダメな)彼氏大好きパワーで、現代社会の暗部がほの見えるヤバい場所についうっかり足を踏み入れちゃう「アンコ」シリーズもいけちゃうかもしれませんね。
女子は可愛いし、演出も賑やか。サービス精神にあふれた舞台でしたが、正直もう少し緩急が欲しかったです。カジノの場面の華やかさや時折挟まれるギャグも、あまりにも「全力投球のサービス」の気合いに満ち満ちていて、ここまで完成度を高められるならむしろ、人と人の関係を見、せりふを聞く余白も持ちたかったなと思うのです。そういうところにこそ、エンターテインメントの奥行きは現れるのではないでしょうか。
「カジノ利権と地域経済」というテーマをエンターテインメントに昇華しようという心意気は大いに買うところです。脚本の執筆前には取材もされたとのこと。であれば、(ディテールでも構わないのですが、)この問題について、もうひと息深い、オリジナルの視点を押し出して頂けると、いっそう野心的な作品になったのではないかと思います。華やかさと勢い、分かりやすさの中に、社会性が埋没してしまった感がありました。
満足度★★★★
面白かった
カジノを巡る話にパチンコのちょっと裏の話も織り交ぜながら、なかなかにテンポよく見せ、そしてラストのポーカー勝負では手に汗握る出来でした。
まあ、ラストのポーカー勝負の結果とその後の展開は読めましたが(^^;;
面白かったです。
満足度★★★
にぎやかだが巧妙
池亀三太演出でぬいぐるみハンターぽいガチャガチャした所も多々ありつつ、二重三重にひっくり返る展開と巧みにまとめられた結末におおと唸った。
満足度★★★
何とも言い難いです
煌びやかな演出と派手なアクションでお祭り感満載の雰囲気に序盤から惹きつけられました。大人数の群像劇で有りながら、一人一人のキャラ設定もしっかりしており、特に大ボス的なキャラが登場してからのコンパニオンたちの卑近な下衆さは最高でした。
物語もボンクラカップルの活劇とギャンブル産業の利権争奪、そしてそのギャンブル産業に頼らざるを得ない地方の社会問題が絡みあいながら、謎の人物は謎で残しつつ、悪党が大悪党に凌駕されると言う悪の量が増加していくと言う風呂敷を広げていきながら推進力も加速していく展開は見事でした。
と、言うわけで、この物語展開に期待しながら観ていたのですが、残念ながら私は上手く畳めていないのではないかなあと思いました
満足度★★★★★
惹きつけの妙
演出が凄い。拘りが細部まで行き届いていて緊迫感が伝わってきた
カードを上に掲げた瞬間の演出、素晴らしかったです。
全てが小劇場劇団の規格を超えていてもう本当に大満足です。
カラサワさんが凄く好きだった。
唯一気になったのは展開にリアリティを感じなかった。カジノとかに詳しくないのだからこういうものなのかと思ったけど知識がある人にどう映るのか?ちょっと気になった。
といっても後々思うだけでその場その場では熱演の数々にただただ鳥肌を立てていました。
ショウとしては
「パラリンピックレコード」以来久々の北京蝶々。
ショウとしてはとても面白かった。女の子達のエンターテイメント性はずば抜けていて、それだけでもそれなりに観る価値はあると思う。ただ、、、話に中身が無さ過ぎだ。芯がゼロ。ちょっと規模の大きい大学生の文化祭といった感じ。せっかく役者さん達は皆魅力溢れているのに、あそこまで何も残らない話だと・・・なんだかもったいない。
北京蝶々を観させてもらうのは今回で9作品目になるが、これまでの作品には重さであったり、深さであったり、リサーチで裏付けされた発見であったりが必ずどこかにあった。ただ今作はそういった要素が皆無だったので、正直驚いた。まさかあのままの流れで終わってしまうとは。北京蝶々という看板を背負っているからには、もう少し唸らせてもらいたかったと思うのは、観る側のわがままか。
帯金ゆかりさんのパワーは必見。相変わらず素敵な女優さんだ。
満足度★★★★★
7回観ました。
初日を観劇後、欲するままに予約を追加し最終的に7回観劇。2週間というロングランの中、役者さんもスタッフさんも疲れなど微塵も見せず、全くブレないハイクオリティの芝居で毎回楽しませていただきました。2~3日に1回は観に行っていたので毎日毎日このお芝居のことばかり考えていて。毎回のようにクライマックスの緊張感に震えて泣いたり。少しずつ調整が入って驚くほど違う温度で芝居が動くのを目の当たりにしたり。ああ演劇って素晴らしい。人間ってここまで人を楽しませることが出来るんだ、って感動しきり。美しい照明とエキサイティングな音楽の中、自在に跳ね回る役者さん達のキラキラと輝く姿を思い出すと、幸せで胸がいっぱいになります。こんなに素敵な日々を過ごさせてくれた方達に心からの感謝を。間違いなく私の中で最高の舞台です!楽しい時間をありがとうございました。★は10個で(笑)
満足度★★★
緊迫の勝負
池亀さんの演出による華やかでテンポも良く、熱を感じる舞台になってました。一度も勝負を降りる人も無く大勝負の時には観てる側も緊張しました、でも主人公のノリに少々ほっとさせられてアッと言う間でも密度の濃い舞台でした。北京蝶々さんだから物語の中身はしっかりしてますから、そこに勢いが+された感じです。終演後のエアデートを目当てで26日に伺いました。第3弾あるかな?簡単にTBの方へは書いてるので未見で興味ある方はどうぞ、田渕さん人気あるんですね
満足度★★★★
場を作る力、全体を組み上げる手腕
初日と帯金ゆかり一人芝居おまけつきの日を拝見。
作品の印象が若干違ったりもしたのですが、
エンターティメント性があり
目を奪われるシーンも多く、
両日ともたっぷりと楽しませて頂きました。
満足度★★★★
演技・演出・脚本の総合力
ギャンブルものにはありがちな逸話や展開満載なのにもかかわらずぐいぐい引き込まれてしまうのは演出と適材適所なキャスト陣の功績か。
一方、終盤の鮮やかさは脚本の妙。まさに視線誘導によってタネに気付かせないマジシャンの手口?(笑)
満足度★★★★
演劇がエンターテインメントでなくて
なんやっちゅうねん。
しかも社会派的要素とかラブとかもはいっとったやんか。
ネット番組で見た浅利さんのはしっこの方でのたたずまいがよかった。
スリット☆
コンパニオン役の女の子たちを見てるだけで、前半もちます(笑)。スリット、目奪われちゃいましたねー!ストーリーどうのこうのより、エンターテイメントとして楽しめました♪。また次回も見に行きたいですね。