昆虫美学 公演情報 昆虫美学」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-20件 / 29件中
  • 満足度★★★★★

    素晴らしかったのだが、しかし重い・・・
    これまでの公演も、ドロドロ要素を含みながらも高水準のものだったので、
    今回も期待して行きましたが、やはり素晴らしいものでした。

    角田さんお得意の手法で、
    ステージ上をいくつかのブロックに曖昧ながら分割して、
    それらでは、初めは無関係のような別個の話が進行させて行き、
    やがてそれらが絡み合って、求心力を高めていく・・・
    これが今回も成功しており、印象深いものとなっていたと思います。

    そして、(見た目さわやか美人の?)角田さんの
    もう1つの持ち味(?)のドロドロ(まあエロとグロです)は、
    今回は非常にグロの要素が強く、
    しかも、実話が題材ということで、
    正直「やりきれない」感も強く残りました。

    根っからの犯罪者のような主人公が、
    ねちねちと周囲をいじめて行く、
    いや、いじめるなんて生易しいものではないのですが、
    そのやり口には嫌悪感や恐怖を覚えますし、
    気が弱かったり、こういう世界が苦手な方だと、
    本当に気分が悪くなってしまうかも。
    そういう意味では本当に重い作品です。

    そういうわけで、決して万人向けな作品ではないし、
    「好み」は大きく分かれるところでしょうが、
    例えば「サロメ」が(好みはともかく)芸術作品として認められているように、
    この作品も、取り上げられた内容は相当ショッキングなものながら、
    しかし、単なるワイドショー的伝達ではなくて、
    芸術として表現されるべきものはしっかり表現されていたと思います。

    ということで、角田さんの緻密な構成力と、
    ドロドロの素材を用いながらも、そこから一段高い世界を創造していく力に、
    今後も期待していきたいと思っています。

  • 満足度★★★★★

    しかし
    怖かったです。

  • 満足度★★★★★

    吐き気がするほど良かった。
    実際に起こった事件を題材に・・・というので開演直前Googleにてケンサクケンサク・・・と出てきた内容が酷い。酷すぎる。寒気がして吐き気すら感じ、ぷちパニックになりながらの観劇だった。

    ストーリーはさておき、うまい、うまいなぁ〜主役の役者さん、なんとも演技が色っぽい、そして見事な演技で引っ張って行く、さらには展開の早さ、これは作りの話、これまたうまい。まったく飽きることがない。いやそもそも観劇中に飽きるなんてことあっちゃいけないのだが、たまにあるから仕方が無い。時計をちらちら、アクビをふわふわ、早く終わらないかなと・・・今回はまったくそんなことのない、ひたすら見入る100分だった。

    角角ストロガのフ・・・名前は以前から知っていたが、ここまでの実力を持っているとは知らなかった。失礼しました。それどころかこれまでずっと『つのつのすとろがのふ』と読んでいたが実は『かくかく』だそうで、これまた失礼しました。なにしろなにかと発見が多い観劇だった。

    ただ、できればもっと明るい内容でその素晴らしい実力を発揮して欲しかった。完成度が高かっただけにそれに反比例してどんどんと気分が悪くなった。

    ネタバレBOX

    北九州監禁殺人事件・・・そんな事件があったなんてまったく知らなかった。どうやら本当に報道規制が敷かれていたようだが、その判断、そりゃ正解だ。事件内容がひどすぎる。気分が凹む。さらにはそれに絡んで残虐事件をいくつか知ってしまい、昨日は丸一日落ち込むこと甚だしかった。少し生きるのが嫌になったほどだ。あ〜やだやだ、人間って怖いなホント。

  • 満足度★★★★★

    角田ルミ面白いかも
    元ネタの事件はろくに知らずに鑑賞。面白かった。

    前回の「雑種愛」と同様、舞台が4、5箇所くらいに分かれている気合の入ったセットでスピーディに観せる演出が素敵。
    ATで作演の角田ルミを初めてみたが、(凄惨な舞台に対して)終始ニコニコ笑顔で癒されてしまった。

    ネタバレBOX

    2002年の「北九州監禁殺人事件」を元に金井家の崩壊を描く。主犯の吉田(犬塚威)が三女・まどか(村田)の殺人をネタに金井家をゆするところから不穏な空気が漂いはじめ、次第に濃くなっていき舞台を包み込む。

    吉田役の犬塚が、この異常な事件の中心にいるのだが、その演技がヤバイくらいにハマっている。加えて、周りの(一応)被害者らの演技も手伝ってその一体感が恐ろしくて素晴らしい。とはいえ、須藤奈々子(塚田まい子)や次女・あかり(島崎裕気)やまどかの、吉田への忠誠というか屈服による加害者への転向など黒く染まっていく様はうまいと思う。特にまどかとか、完全にいってるなと。その中で、終盤まで常識人であった次女の夫・修一(青柳尊哉)の存在が一種の光のようでもあったが、結局彼もまた吉田の元に屈服することになる。おまけに長女の佐和子(正木佐和)と吉田の色恋沙汰も加わり、全員が歪む。終始不安な気持ちになる、良い舞台だった。

    本作品では、「カマキリ」というエッセンスが添加されていて、その異常で残忍そうなイメージが確かにマッチしてたと思う。以前に鵺的「昆虫系」という埼玉保険金殺人事件を元にした舞台を見たが、ヒトから見ると、昆虫は残忍で冷酷なイメージがあるなのだろうか。ただ、事実その犯人等は昆虫ではなく、紛れもない人間だったことが一番の恐怖ということか。

    あと、椿かおりはスタイルが抜群すぎる。
  • 満足度★★★★★

    事実は小説より奇なり
    私がこれまでに見た3作品の中でアブノーマル度はこれが断トツ。オエッとなる人がいるんじゃないかと心配になるくらいの超ギリギリなシーンも随所にあり。本当に起こった事件を元にしたということは、この劇団が普段作り出す仮想の異常度より現実世界の異常度のほうがはるかに上ということでしょう。この点が一番怖かった。

    満足度の内訳:
    スッキリ度:☆
    不快指数;☆☆☆☆☆☆☆
    角角はこれでなきゃ度:☆☆☆☆☆☆☆☆
    毎日見たい度:☆

  • 満足度★★★★★

    あゝ面白かった!
    徹底した悪、醜悪の極み、こういうのも大好きです。

    ネタバレBOX

    徹底した暴力、通電って何のことかと思ったら電気を身体に流すこと、痛いんだろうな。徹底した言葉の暴力で連帯責任みたいにして逃げられなくしてしまう、追い詰められるとそうなってしまうのかな。

    遺体を切り刻んだり、煮込んでジューサーで粉砕して捨てたり、遺体から油分を取り出してクリームを作ったり、醜悪!

    張本人は爽やかさを売りにしているのっぺりした佐々木蔵之介が陰湿になったような感じでした。

    こういうお芝居をする劇団がいくつかあるので、観比べていきたいと思います。
  • 満足度★★★★

    脳が回った
    昆虫美学・・・スゴかった。
    角角をずっと観てきたけど、いつもラストにはめまいを覚えるような、そんな衝撃を受けるのですが、今回は頭痛にまで到達。
    目が回るんじゃなく脳が回る!
    次もまた楽しみに。

  • 満足度★★★★

    「観察眼を養わなければ」と思わされた作品。
     角田ルミさん脚・演の同作品。
    まず、題名にある「昆虫美学」とは、何なの?
     …とパンフレットを読んで思いました。

     いざ始まってみると…あらららら、なんと展開が早いこと。
    なかなか、話の筋を掴み取るのが難しいったらありゃしない。
     少しでも・・・推理小説か何かのように「原作」があったら、わかるのだろうけれど…角田さんが「ある事件」をテーマに、練り上げられた作品。

     だから、「角田さん的視線」…もしくは「どえらく鋭い観察眼」を持っていないとこの話を理解するには、かなり困難です。
    僕が注目していいる方は、この話の中で「須藤家妹・奈々子」を演じられている塚田まい子さんです。
     徹頭徹尾、おびえた姿を表現されていて「絶対、ヤバい以上の危険なことが待っている」と思ったとおりでした。

     塚田さんのファン的視線ですと、「やっぱり技量あるなぁ」って感じました。
    すべての出演者さんに言えることですが、「プロは難しい話の内容を噛み砕いて演じている」ということです。
     是非、ご覧になられる方は「よし、難しい話を理解してやるぞ!!」という勢いで鑑賞なさってみて下さい。

     駄文になりましたこと、お許しください。

  • 満足度★★★★

    感想
    凡例のある殺人事件をモチーフにしただけあって、心に巣食う欲求への動物的本能行動、追い込まれた人間の脆弱さと葛藤等、人間の醜い心理部分を見事に描いた作品だと思います。

    大変楽しめました。
    ありがとうございました!











    ネタバレBOX

    ジジさん>心の折れた演技に感服ですw
    正木さん>恐怖するシーンが多い中、素敵な笑顔に救われましたw
    島崎さん>勝気な役柄から一転し従順な変貌が見事でしたw
    村田さん>善悪の心の葛藤がひしひしと伝わってきましたw
    青柳さん>まともな人間が垣間見る恐怖のオドオド感最高でしたw
    犬塚さん>実行役の変人ぶりに魅了されましたw
    椿さん>普通の人かと思いきや!悪女ぶりに脱帽でしたw
    網川さん>付け込まれ、追い込まれた末の人間像泣けましたw
    塚田さん>従うしか出来ない人間の迫真の演技光ってましたw
    仲田さん>少々頼りない上司感最高でしたw
    関さん>突然垣間見てしまった驚きと行動お見事でしたw

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
    観るなら読まない方が良い。

    ネタバレBOX

    初見の劇団・角角ストロガのフの昆虫美学を観劇。

    昨年に死刑判決が出た松永事件(北九州監禁殺人事件)を描いた舞​台。戦後後最大の残虐事件と言われていて、マスコミに報道規制が​敷かれていて一般的にはあまり知られていない事件。詳細は下記参​照
    http://ja.wikipedia.org/wiki/​%E5%8C%97%E4%B9%9D%E5%B7%9E%E7%​9B%A3%E7%A6%81%E6%AE%BA%E4%BA%​BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6

    事件の内容を知らずに観ていて、こりゃ驚くほどの不条理だな?な​んて呑気な気分で観劇していたら、これが正真正銘の実話だったと​は驚いた。事件の全容を知らずに観ていたので、始まりから上手い​構成の見せ方にグイグイ引っ張られ堪能していたのだが、観劇後に​事件の全容を知ってから、この舞台は一体何なんだったんだ?とい​う疑問が浮かんできた。事件そのものがあまりにもドラマ性に富ん​でいて、今作は何故この事件を舞台に取り上げたのか?何を演出家​が感じたのか?を明確に伝えようとしていなくて、事件の再現性に​重点を置いていたので、この題材を取り上げた意味が未だに全く分​からない。が、この舞台を観た事によって、昨日~今日まで未だに​事件の事に興味を持ってしまっている観客がいる事は間違いない。​もしや?演出家はそこに狙いをつけて落とし込んだのだろうか?所​謂、そこに演出家のメッセージがあったのだろうか?それならとて​も凄い事だ。誰にも真似できない手法だ。
    でも、それは次回作を見れば分かる事だろうな。

    こんな恐ろしい事件を題材に選んで、舞台で表現してしまう女性の​作・演出の角田ルミにはあっぱれだぁ!
    もしかしたら・・・?将来は・・・?非常に期待が持てる演出家だ​。
  • 満足度★★★★

    「糖衣錠の毒薬」
    キャッチコピーを付けるならば「21世紀版怪談」「糖衣錠の毒薬」「連鎖し増殖する狂気・悪意」といったところか?
    見た目はポップだが中身は毒々しいというのはもしかしてルミちゃんそのもの?(爆)
    鵺的の『昆虫系』(奇しくも昆虫繋がりだ)と同様に実在の凄惨で血生臭い事件をモチーフにしながら、全く趣の異なる作品に仕上がっているのも興味深い…と言うか、演劇の醍醐味?
    また、4ヶ所・5つの部屋をコンパクトに同居させた装置を使い、時として(劇中の)空間を跳び超える手口は今回も健在。それも多用せずに「ここぞ」という時き効果的に使うのがイイ。
    ただ、角角を何度か観ているならまだしも、観劇数の多い方でも角角を初めて観る場合、ひく虞が無きにしも非ず、ましてや観劇初心者には「危険」かもなぁ?(笑)

  • 満足度★★★★

    リアルと虚構。狂気と正気
    実は身近な事件だった。
    しかし地元を離れていたこともあって、知ったのは「昆虫美学」を通じてだ。
    事件の概要を知った時は眠れなくなった。
    同じような恐怖を感じた事件がもう一つある。
    日本最悪の獣害事件「三毛別羆事件」だ。
    平穏を壊したのは、たった一匹のカマキリ。
    或いは羆。
    そこに「人間」はいないのだ。
    いない、と思いたいのかもしれない。
    思わなければ、今生きる現実の「平穏」を保てないのかもしれない。

    現実にあった事件をモチーフにしているせいだろうか、
    いつもの角角ワールドよりも「整然」としていたと思う。
    しかし、その「整然」さがいっそう恐怖と狂気を煽っていた。
    リアルすぎるセットの中、虫の巣のようなバスルーム。
    リアルすぎる犯罪の中、ペットショップの謎の美女。
    リアルの中にファンタジーともいえる虚構を交えることは、
    事件の現実性を薄めていたかもしれないが、
    理性という箍と恐怖に押しつぶされて見えなかった
    「人間の姿」を暴き出していたのではないかとも思う。
    「懲罰」に怯えるのも、「洗脳」に呑み込まれるのも、
    「自分」が可愛いのも、「誰か」を愛するのも憎むのも、
    獣や虫じゃない、生きている「人間」の業だ。
    ただのノンフィクションの延長でない、演劇らしい斬新で心身を抉る
    アプローチには震えるばかりだった。

    人のあらゆる多面性、業をあますことなく演じた役者さん達の
    演技は本当に素晴らしかった。
    呆然とした無気や諦念、絶望の中、ふと本音がほとばしる瞬間のエネルギーには鳥肌が何度も立った。
    特に、長く監禁され最も「洗脳」に溺れていただろう奈々子のそれは、
    一際痛々しく切なく、幼い叫びが胸を打った。

    賛否が別れるテーマであることは間違いない。
    でも私は、「人間」を見せつけてくれたこの舞台に出会えてよかったと思う。

  • 満足度★★★★

    今年最初の衝撃作
    「北九州監禁事件」。
    この演劇の元ネタの事件を俺は、わずかながらに知ってはいた。
    しかし、この事件に報道規制が敷かれていることは知らなかった。

    芝居を見ていくにつれて、昔の記憶が、ニュースの記憶が思い出していく。
    だか、それ以上にこの事件の細部は恐ろしい。
    ポツドールの三浦ですら、ここまでは出来ない。

    正直、芝居そのものの脚色もある。
    そこは脚本家の描きたい意志だ。それは止められないし、大事なものだ。

    だけど、もし、この演劇に衝撃を受けたなら。

    是非、この事件を調べてほしい。
    そして、一緒に、スタンレー・ミルグラム「服従の心理」を読んでほしい。
    そして、もし、あなたが幸運にもwiiを持っているのなら、
    2009年に発売された「ディシプリン*帝国の誕生」をプレイしてみてほしい。

    事件は、ニュースで報道されて終わりにしてもいい。
    でも、そこには闇がある。間違いなくある。

    その入り口が間違いなくこの芝居にはあった。
    そしてその闇の底から、俺はこのレビューを書いている。
    いまだ俺は脱出ができない。

  • 満足度★★★★

    こんな作品とは予想もつかなかった
    怖すぎました~

  • 満足度★★★★

    歪に見えるからこそ伝わってくるもの
    実の事件がベースにあることで
    作り手が描き出したい感覚が、
    拡散することなく、
    より深く観る側を浸しているように感じました。

    正直なところ、観ていて消耗するお芝居ではありましたが、
    これまでの作り手の作品のなかで
    一番フォーカスを絞ってつたわってくる感覚がありました。

    ネタバレBOX

    元になった事件については、
    それなりに知っていたのですが、
    作品を観て、ふっと視野が開けたような感じがしました。

    事件の顛末を語るということであれば、
    現実をトレースしているとは言いがたいし、
    たとえば、新聞などで語られた事実からも
    不器用に乖離したプロットが組みあがっていく・・・。
    でも、もし、事件が理路整然と語られているだけならば
    この舞台はとても薄っぺらなものであったはず。

    作り手は、
    事件の断片を借景や踏み台にしつつ
    キャラクターたちの囚われ陥っていくような感覚を
    ある意味淡々と剥ぎだし、舞台に積み上げていきます。
    違和感があって、
    でも、観ていてそれを違和感と捨てきれず、
    次第に膨らんでいくものがあって。
    だから、舞台の出来事に向かい合っていく中で
    本来、観ることをしないであろう感覚に
    次第に支配されていくのです。
    冷静に考えれば入り込み得ない感覚が
    すっとしみこんできて、
    観る側を捉える。
    そうなると、やってきた感覚をそのままに出来ずに
    さらに見つめ目を見開いてしまうわけで・・。
    そして、そこには、
    事件の醜悪さにまみれることのない
    ブラックホールのような想いの構造というか理が
    作り手の独特の切り口で
    くっきりと紡がれていて。

    観終わって、素に戻れば
    舞台としてのいびつさを感じることは事実。
    でも、そのいびつさをゲートウェイにしなければ
    伝わりえないものが、
    作り手の瞳にはしっかりと剥ぎだされ
    映り込み、表現されているのだろうなぁとおもう。
    その世界を
    実在の事件を下敷きにすることで
    観客の無意識の領域だけではなく、
    あからさまな位置にまでにじませる手段を
    作り手は身に着けたようにも思えて・・・。

    作・演の次の作品がそら恐ろしく、でもとても楽しみになりました。
  • 満足度★★★★

    やっぱりスゴいんだろーな
    生理的嫌悪感をおぼえましたが、ズルズルと引き込まれちゃいますね。クセになりそうです。

  • 満足度★★★★

    事件は知らなかったけど.....
    狂気な実話に、毒を含んだフィクションをスパイスにした角角ワールド、堪能しました。

    ネタバレBOX

    メインのストーリーが2階部分で展開されたのは、諸々の事情なのですかね?あと、事件は監禁事件と呼ばれてるようですが、観させてもらったら、状況は「軟禁」で、ココロの部分を「監禁」に感じたので、精神的に囚われていく部分がもう少し丁寧に描かれたらよかったのでは?と、思いました。
  • 満足度★★★

    知ってる知らないで
    実際の事件を知ってるかどうかで印象は変わってくると感じたが、ほとんど知らないオイラは、人って怖いなと感じた。しかしルミさんよく書けたな。また役者陣もよくぞ演じきった。

  • 満足度★★★

    野心作、畳み掛ける展開
    刺激的な題材に挑戦した野心作で、人間の持つ影の部分を叩き付けんばかりに提示しています。
    役者の皆さんがそれぞれ個性的で、存分に各自の力を発揮しておられたようにお見受けします。特に中核となる「吉田」は、いい感じで最低の人間になっていました。
    ただ展開が速いあまり、芝居に”間”がほとんど無く、演技に”タメ”が無いのが残念だったかと思います。とはいえ、じっくり芝居をしてしまうと上演時間が2時間を越えそうですが・・・。その意味では、もう少しシーンを削っても良かったのではないでしょうか。
    とはいえ、ラスト近くの畳み掛けるような展開は圧巻でした。

    ネタバレBOX

    残念だったのは、全体的にごちゃごちゃしていた点です。
    舞台を4つのエリアに分割しているため各エリアが手狭で、役者さんの演技がせせこましくなったように見えました。しかも4つのエリアで同時にお芝居をされると、何が起こっているのか理解し難いです。
    展開が速いのはよしとしても、家族が殺人・死体遺棄に関わっていたらもう少し驚くでしょうし、見ず知らずの吉田にそんなにすんなり頼るというのもおかしな話で、どうも導入部ならびに徐々に吉田に支配されていく展開の部分に無理があったように感じられます。
    如何せん暗転が多過ぎ、特に冒頭は短い間隔で直ぐに長い暗転に入ってしまうなど、舞台を見る側としては多少ストレスに感じてしまう箇所もありました。
    多分に映像的な演出が目立つので(エンド・クレジットまで出るとは・・・)、これは映画で作ったならばすんなりと受け入れられる作品になったのではないか、と想像しています。
  • 満足度★★★

    観てきた。
    嗚呼ッ!かなりヘビーな事件でした。

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