昆虫美学 公演情報 角角ストロガのフ「昆虫美学」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    野心作、畳み掛ける展開
    刺激的な題材に挑戦した野心作で、人間の持つ影の部分を叩き付けんばかりに提示しています。
    役者の皆さんがそれぞれ個性的で、存分に各自の力を発揮しておられたようにお見受けします。特に中核となる「吉田」は、いい感じで最低の人間になっていました。
    ただ展開が速いあまり、芝居に”間”がほとんど無く、演技に”タメ”が無いのが残念だったかと思います。とはいえ、じっくり芝居をしてしまうと上演時間が2時間を越えそうですが・・・。その意味では、もう少しシーンを削っても良かったのではないでしょうか。
    とはいえ、ラスト近くの畳み掛けるような展開は圧巻でした。

    ネタバレBOX

    残念だったのは、全体的にごちゃごちゃしていた点です。
    舞台を4つのエリアに分割しているため各エリアが手狭で、役者さんの演技がせせこましくなったように見えました。しかも4つのエリアで同時にお芝居をされると、何が起こっているのか理解し難いです。
    展開が速いのはよしとしても、家族が殺人・死体遺棄に関わっていたらもう少し驚くでしょうし、見ず知らずの吉田にそんなにすんなり頼るというのもおかしな話で、どうも導入部ならびに徐々に吉田に支配されていく展開の部分に無理があったように感じられます。
    如何せん暗転が多過ぎ、特に冒頭は短い間隔で直ぐに長い暗転に入ってしまうなど、舞台を見る側としては多少ストレスに感じてしまう箇所もありました。
    多分に映像的な演出が目立つので(エンド・クレジットまで出るとは・・・)、これは映画で作ったならばすんなりと受け入れられる作品になったのではないか、と想像しています。

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    2012/02/17 01:23

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