昆虫美学 公演情報 角角ストロガのフ「昆虫美学」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    角田ルミ面白いかも
    元ネタの事件はろくに知らずに鑑賞。面白かった。

    前回の「雑種愛」と同様、舞台が4、5箇所くらいに分かれている気合の入ったセットでスピーディに観せる演出が素敵。
    ATで作演の角田ルミを初めてみたが、(凄惨な舞台に対して)終始ニコニコ笑顔で癒されてしまった。

    ネタバレBOX

    2002年の「北九州監禁殺人事件」を元に金井家の崩壊を描く。主犯の吉田(犬塚威)が三女・まどか(村田)の殺人をネタに金井家をゆするところから不穏な空気が漂いはじめ、次第に濃くなっていき舞台を包み込む。

    吉田役の犬塚が、この異常な事件の中心にいるのだが、その演技がヤバイくらいにハマっている。加えて、周りの(一応)被害者らの演技も手伝ってその一体感が恐ろしくて素晴らしい。とはいえ、須藤奈々子(塚田まい子)や次女・あかり(島崎裕気)やまどかの、吉田への忠誠というか屈服による加害者への転向など黒く染まっていく様はうまいと思う。特にまどかとか、完全にいってるなと。その中で、終盤まで常識人であった次女の夫・修一(青柳尊哉)の存在が一種の光のようでもあったが、結局彼もまた吉田の元に屈服することになる。おまけに長女の佐和子(正木佐和)と吉田の色恋沙汰も加わり、全員が歪む。終始不安な気持ちになる、良い舞台だった。

    本作品では、「カマキリ」というエッセンスが添加されていて、その異常で残忍そうなイメージが確かにマッチしてたと思う。以前に鵺的「昆虫系」という埼玉保険金殺人事件を元にした舞台を見たが、ヒトから見ると、昆虫は残忍で冷酷なイメージがあるなのだろうか。ただ、事実その犯人等は昆虫ではなく、紛れもない人間だったことが一番の恐怖ということか。

    あと、椿かおりはスタイルが抜群すぎる。

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    2012/02/19 23:26

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