舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11) 公演情報 舞台版『千年女優』(大阪凱旋公演は5/11)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
21-32件 / 32件中
  • 満足度★★★★

    まさしく「千年女優」。。。
    観劇中も夢中だったんだけど、観劇後にジワジワァと感情が揺さぶられていく・・・パンフレットを読めば、さらに感情の深みが増す。。。

    良い芝居だった・・・!

    役者さん5名の熱演もさることながら(冒頭で気になった白のスニーカー、というより運動靴も途中から全く気にならず)、音響・音楽・照明・舞台装置・衣装も抜群!
    終演後のオマケのパフォーマンスも秀逸(←このときの衣装・・・美しいです)。

    芸能界を引退しても「女優」な主人公が、実際の過去の自分と、かつて演じた数あまたの役とを絶妙に絡ませていく(←キチンと説明できてません)。。。

    「わけがわからない」級のファンタジーなのに、せつなくなったり・・・泣きそうになっちゃったり・・・笑っちゃったり・・・哀しくなっちゃったり・・・

    こんな芝居ははじめてです。。。















    ネタバレBOX

    スピーディー!

    テンポがイイ!

    斬新なのに練れている「入れ子システム」!(←主人公にいたっては、5人全員が演じるのだ!)

    ・・・たまりましぇん。。。(←もちろん、原作&脚本・演出もイイ!)

    主人公は5人が演じるのだが、1番長く演じるのは、前淵さなえさん。

    この前淵さん。一番、走り方が鬼気迫ってるのよ。。。

    そのあたりに「オンナの性(さが)」を強く感じたなあ・・・ま、感じたのは終演後なんですが(観劇中は、ただただ「彼のことが大好きなんだなァ」としか思ってなかった)。

    ラストのセリフ「彼を追いかける私が好きだったの」を聞いて、ようやく「あの走り」を正しく(?)理解できた。。。

    同行者の姪っ子は、かなり早い時点で「自分に酔ってるな」と感じていたらしいですが(『キャンディ・キャンディ』で、最後の最後までアルバートさんがウイリアム大おじさまであることに気づかなかった過去の自分を思い出した・・・まったく成長してないネ)。

    ただ、ラストのセリフが秀逸だからこそ、伏線的なものがあったほうが良かったかな(あったかもしれないし、そもそも伏線など必要のない自明なことなのかもしれないが)。。。

    ああ・・・もう一度、観たいっ!!!
  • 満足度★★★★★

    シンプルな舞台装置と衣装、そして
    圧倒的なパフォーマンスと凝りに凝った演出。お見事!の一言です。音楽もすばらしい。演劇というものの業のようなものを見せつけられました。テンポとせりふの歯切れも良く、男性の声を演じるとき、五人の女優さん全員が声を合わせて男の声を作る見事さと斬新さには目を見張りました。すごいパフォーマンスですね。また、軽くパンッ、と手を合わせただけで場面の変換や時間の推移、次元の移動などを意味していましたが、原作の世界観を忠実に写しており、アニメ好きをもうならせる演出でした。原作者も大好きだったというこの舞台、今 敏氏のファンの人達にはもちろん、できるだけたくさんの人に観て欲しいです。

  • 満足度★★★★

    駆け抜ける千年女優
    アニメをどうやって表現するのだろうと少々、不安だった。アニメや映画はワンカットワンカットを繋ぎ合わせて作られる分だけ、かなり有利だ。舞台は生だけにその表現方法も限られてしまう。

    しかし、舞台はこれは誰役という説明も交えながら見応えがあった。導入音楽も素敵だ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    千代子(女優)を慕っていた立花は「千年女優」の制作の為、今は女優を引退した千代子に逢いに行く。ここから、若き日の千代子が一途に恋焦がれていた絵描きで運動家だった男との回想シーンや、女優だった時の情景の場面が始る。典型的な劇中劇だ。


    たった数日の絵描きとの思い出だけを胸に秘めて何年も生きていた千代子の純愛はやはり胸を打たれる。千代子が大切にしていた鍵を見つけて絵描きを追い求める場面では、やはり泣ける。泣ける。かなり泣く。

    たった5人の女優だけで何十人もの役をこなすのはさぞかし大変だろうと察するが、そういった難も完璧にこなしスピード感溢れる展開は充分に楽しませてくれた。強いていうなら優美な衣装が邪魔して空想できないおっさん役もあったが、まあ、仕方のないことなのだろう。

    若き日の千代子役を前渕さなえが演じたのは功を奏したと思う。既に死んで、この世にはいない人の影を追いかけていた千代子の追いかける場面は「不思議の国のアリス」で疾走するアリスを想像した。

    終盤、千代子が吐くセリフ「天国に行ったらあの人に逢えるかしら?でもどっちでもいいの。だってあの人を追いかけてる私が好きなんですもの。」

    何でもいい。誰かを何かを追い求めるって素敵なことだ。
  • 満足度★★★★

    20110218
    (^・ェ・^) 映画版への愛をかんじるいいさくひん

  • 気持ちよかった
    見て何よりも感じたのは駆け抜けた疾走感であった。
    アニメの舞台化という二番煎じ的な要素が全くなかった。
    むしろもともと舞台として書かれたのではないかと思うほど素晴らしかった。
    舞台化する際にどうしてもアニメにしかできない表現というものが発生すると思うのだがそれを5人の役者たちを使って変質していた。
    アニメの再現ではなく、原作から作りなおしたという感じさえした。
    そして繰り返される疾走シーン。何度見ても飽きないのだ

    照明・音響もすばらしい

  • 満足度★★★★★

    「女優」は、千年を走り抜け、千年を生きる
    あのアニメ『千年女優』が見事に舞台化されていた。
    しかも本当に5人だけで演じきるのだ。

    アニメとほぼ同じ95分の上演時間で。

    舞台を観て、改めて今敏監督の凄さをも実感した。
    アニメのほうのファンも、舞台を観ながら映像が1カット1カット脳裏をよぎり、満足できる作品ではないだろうか、とも思った。

    ネタバレBOX

    映画の台詞は全部入っていたようだ。
    追加されていたのは、舞台では見せられない、映像的なシーン(姿形とか、何が起こっているとか)の説明と、「笑い」の部分。

    この「笑い」の部分に関しては、賛否が分かれるのではないだろうか。
    それほど大きくは笑えなかったということもあるし(もちろん笑ったところもあるのだが)、何もそこまで追加しなくても、とも思うのだ。
    もう、これは関西人の血のようなものなのかもしれない(笑)。関西人のサービス精神の現れかも。

    サービス精神と言えば、途中でキャストの設定が破綻し、観客に誰が誰を演じるかを指名させるという、 ナマの舞台であることを活かしたスリリングな仕掛けも加えられていた。その設定に従って配役が決まり、そのパートを演じていくのだ。つまり、その場シャッフルだ。

    5人の女優たちは、それぞれがもともといろいろな役を演じていて、主人公の千代子も当然5人が演じているのだから、シャッフルと言っても、単に役を変わるだけではく、次のシーンでは、その役をやった人が担当する別の役までも含めて演じなくてはならないので(5人しかいないのだから、役割は割り振りどおりに行われないと先に進まないので)、その困難さは相当のものであろう。

    5人の女優さんたちは、それぞれがとてもバランスが良く、コンビネーションもさすが。容姿の違いなどもうまく活かしていたと思う。
    しかし、一番感心したのは、緊張感があることと一生懸命であることだ。もちろん、これだけ細かく役割が設定され、同時に動作を行う場面も多いのだから、緊張するのはあたりまえとしても、舞台の数をこなすと顔を見せる、慣れからくる流す、というようなことは微塵も感じなかったのだ。
    それが、観客の胸にストレートに届き、この感動を生むのであろう。

    お芝居の醍醐味は、そう設定されれば、時間も場所も、年齢、性別、そして生物、無生物さえも自由自在なことである。
    そういう意味で、この作品はまさに舞台向きであったとも言える。
    その芝居のルールとテクニックとをすべて動員してこの舞台は組み上がっていた。

    それらをすべて取り込んで、舞台は一気に加速していく。アニメであった細かいカット割りもすべて再現されていたと思っていい。
    文字どおり、千代子が(アニメ同様に)舞台を走り抜けるのだ。

    もっとも、舞台の冒頭は、そうした「お芝居のルール」を観客にわからせるために、やや説明的すぎるきらいもあるのだが、これは、アニメからのファン(たぶんお芝居を観る経験の少ない方)のための配慮でもあるのだろう。ちょっとしたルール説明が済めば、あとはアニメの情報を持っている観客ならば、一気にその世界に飛び込むことができるからだ。

    しかし、この冒頭の説明的なシーンを入れたのは、そうした観客への配慮もあったと思うのだが、アニメでも感じた、ラストへ向けての凄まじい疾走感からくるカタルシスを演出するための助走となり、さらにスピード感を感じさせるためには必要なパートであったのではなかったかと思う。
    そういう意味まで含めて、実にうまくできていた脚本と演出であったと思う。

    そして、彼女たち「女優」は、千年を走り抜け、千年を生きるのだ。
  • 満足度★★★★★

    睡蓮の花言葉
    一途な想いが時空を超えるという感じでした。原作見てないのですが、素晴らしい疾走感に、光と音が導く世界が、素敵でした。

    ネタバレBOX

    かって一世を風靡した女優(75歳)が生き様を、語る。インタビューする二人をも巻き込んで、時空を飛び超え、恋した人を追いかけていきます。

    晩年の女優役と、その若かりし頃の女優役をメインに演じる役者さんは、いるのですが、5人の役者さんが、交互に役を演じたり、他約200役をこなすのは、見応えありました。
    ダンスやパントマイム的表現も多く、走るシーンも多いのに、場面展開には、しっかり違う人に、なりきっていました。動きが多い物語では、大抵の役者さんが、動きに必死になり、声も表情も薄くなってしまい、醒めてしまう私ですが、そんな心配は必要無かったです。
    走る姿も良かったですし、馬で走る姿も、素敵でした。

    衣装が、終始同じなのですが、白いドレスをベースに、袖やスカート部分に、睡蓮をモチーフとして、表現していました。パンツと組み合わせるデザインだったりと、素敵でした。肘から下の袖は、ニットレースと思われる、ベルスリーブの動きが、幻想的なシーンとしても、活きていました。
    小物使いで、その配役らしさも出ていました。
    着物もただ、羽織るだけでなく、役者さんの動きを活かし、風や時をも、見せてくれました。
    5脚のイスも、大活躍。余計なものが無く、良かったです。

    声を揃えて語るシーンは、たいてい、声を揃えるだけに集中し過ぎて、その空間や感情が消えてしまう事が多く、苦手な演出方法なのですが、この作品では、とても効果的に、時に幻想的にさえ魅せてくれました。使い方と役者さんの力で、こんなに変わるとは、思っていなかったので、良かったです。
    コミカルなシーンも散りばめられていて面白かったけど、もう少し、減らしてもいいような?

    舞台背景や照明も良く、白い睡蓮の花びらを想い起したり、千代子の大切な世界として、生きていました。
    劇中曲(和田俊輔さん・デス電所)も素敵でした。

    この作品の再演、又、是非、お願いします。そして、TAKE IT EASY!さん、末満健一さん、近いうちに又、東京公演、お願い致します。楽しみにしてます♪

  • 満足度★★★★★

    今 敏監督の代表作が。
    あの、優れたアニメ映画を観た人なら誰もが「あんな作品、舞台になるの?」と訝しく思うだろうが、一度、パフォマンスに触れた後では、映画ですら、あの物語のひとつの解釈であったのか、と驚きと感動とともに深く納得するだろう。初演時、今 敏監督は、大阪に足を運び、繰り返し観劇したというが、フェイクにフェイクを重ねて、こちらの現実感を揺さぶった挙句に、リアルとしか言いようのない何かを垣間見させるスタイルは、まさに今監督のものであり、映画版にはない、豊富なアイディアの数々も、原作に真摯に向かい合った結果のアダプテーションであることが理解できる。とにかく、活き活きと動きまわる女優たちの姿が素晴らしく、こちらの知性と感性を絶えず刺激してくる。今監督は鬼籍に入られたが、この東京公演もどこかで観てらっしゃるかもしれない。

  • 満足度★★★★

    圧倒された
    ストーリーが面白かったかと聞かれても思い出せないぐらい、そのパフォーマンス性に圧倒された!
    5人が何役もこなし、目まぐるしく舞台上を行ったりきたり、息がピッタリあっていて、並大抵の稽古量ではないのでは?
    また要所要所にコロスが入れられ、独創的でいい。

  • 満足度★★★★

    想像を遥かに超えた舞台
    原作を知らずに観劇、照明の素晴らしさ・コスチュームの斬新さに見とれながらも、小道具の少ない中での動きも工夫が見られ、久しぶりにうっとり。空を舞い、水中に舞う不思議な感覚を体感。自分が美しく舞う錯覚に陥らせて頂きました。5人の美しい女性に乾杯したいくらいです。
    ただ、エアーダンスのコスチュームには一考が必要。

  • 満足度★★★★

    舞台化の成功例
    5人の役者が絶えず動き回り、映画のカットバックさながらめまぐるしい場面転換。とにかく圧倒されっぱなしでした。
    芝居というより、長時間のダンス・パフォーマンス。台詞の量も多いのですが、それ以上に多い体の動き、マイムの数々。練習量を想像すると気が遠くなります。
    音響も照明も舞台上の動きとぴたりと合い、驚異的ですらあります。
    元となったアニメ映画を観た時には実写のほうが合っているのではと思ったものですが、今回の舞台を観ると、それ以上に舞台のほうが合っている、と思わせてくれました。このような例は滅多に無いです。

    ネタバレBOX

    ほぼ原作の映画と同じ内容をそのまま舞台化したのは、元の話の量の多さを考えると、もの凄く勇気の要ることではないかと思います。
    ただ、さすがに小道具なし、パントマイムのみでは表現しきれなかった場面もありました。宇宙船の発射とか、怪獣映画とか・・・。全体の量に比べ、そのような場面は少なかったので問題とはなりませんでしたが。
    舞台化に際し、映画とは異なる何か光るものが一つあれば、もっと良かったと思います。
  • 満足度★★★★★

    想像以上!
    最初、ちっとこれはキツイかなって思ったら、段々慣れて来たと言うか、引き込まれたのか凄く楽しめた♬
    5人の女優さんが役をコロコロ変えるのも、全く混乱したりする事無く、むしろ、この物語の魅力になってた。アニメ的エフェクトも良く考えられた演出で、ほんと良く出来た完成度の高い作品だとおもう。
    また音楽が良くって、直ぐにて耳に馴染んで、今も頭の中でエンドレスに流れてる(これってミュージカルとかで、その作品を好きになるかどうかのポイントだよね)

    この作品は、また観たいって思わせる物があるから、何度でも再演して欲しい。

    ネタバレBOX

    途中の芝居の流れ止めて、お客さんと絡んだりするのはどうなんだろね? 要ら無いんじゃ無い!
    いゃ、あったとしてもいいんだけど、芝居への戻り方がもっと何とかして欲しいよね!

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