満足度★★★★
ずっしりと重い
凄惨な内ゲバ殺人を繰り返した連合赤軍を描いた力作。重いです。ずっしりときます。あさま山荘事件の時は小学生だったので、全然わからなかったのですが、後年事件の概要を知ったときは驚きました。芝居のセリフを聞いたときにも思いましたが、今聞くと失笑するようなことを真剣にやって、大量殺人までいってしまうのだから、連合赤軍にしろオウムにしろ先鋭化した集団は怖いものです。難しい題材を真正面から取り組んだ劇団関係者に敬意を表します。それにしても紅一点の蒻崎さん、ゾクゾクしました。
満足度★★★★
あの時代を知らぬ我々の代弁者
あさま山荘事件の設定をそのまま生かしつつ、チョコレートケーキによる独自解釈に基づく、あの事件の末路を描いた力作。
満足度★★★★★
心からよかった!!!
緊迫感ある2時間で、史実をあまり知らないため、
ありのままを受け入れる状況でしたが、時代の雰囲気を堪能できました。
他の方の感想同様、康子の変貌部分の演技がピカイチでした!
ライトが真正面だったため、普通では役者の表情が見えず、
セットの柱とライトを重ねて光を遮るよう、
首を傾けて見なければならなかったのが、少し残念でした。
次回は、蒻崎さんのいないチョコレートケーキも見てみたいです。
今回の一番良かったことは、蒻崎さんとようやく話せたことかな♪
みました
制作の方の非常に丁寧であたたかい対応で拝見することができました。ほんとうにありがとうございます。ただやはり体調が万全でなかったせいか、よいコンディションでみれたとは言えなかったです。残念。ちなみにわたしはチョコレートケーキの名前だけは三年ほどまえから知ってました。後輩がおもしろいと言っていたからです。この感想はのちほど追記するかもです。ではルル飲んで寝ます。
満足度★★★★
緊迫感
圧倒的な緊張感と迫力でした。時代の思想と狂気を見事に見せてくれました。感服です。特に蒻崎今日子の演技が凄かった。人格の変貌はまるで女性闘士が乗移ったようで恐ろしいほど。劇団チョコレートケーキ,初見でしたが,良いです。あと,菅野佐知子さんもこの劇団員だったんですね。受付にいてビックリ。今日一番のドキドキだったかも^^;
満足度★★★★
見応え充分。
ルデコのサイズが山荘の閉塞空間を感じさせた。フィクションとは言えあの時代に生きた学生をただの狂気と抹殺できるほど、世の中を憂いたことが無い自分にとっては重い内容ながらも面白く観劇。それは康子(蒻崎さん)の存在による処かも。
満足度★★★★★
素晴らしかった!
役者さんの熱演もあって2時間飽きずに、というかあの当時の緊迫感を疑似体験しながら観ていました。これほど芝居に入り込んで観劇したのは久しぶりかも。狭くて客席と近い舞台、無駄のないセットもこのお芝居にぴったりだったと思います。
あとから考えてみるとこれほどクオリティーの高い舞台になった一番の要因はしっかりと練り上げられた脚本だと思う。実際にあった事件、設定をうまく生かして新しい魅力的なストーリーを作り上げたことに脱帽しました。
次回も楽しみにしています。
満足度★★★
事件の後の砂漠。
僕が初めて、
「オルグ」
という言葉に出会ったのは、
16歳の時、
この演劇の参考文献の一つを読んだ時だった。
その時は、
残存部隊の最年少と同い年だったということが、
僕には衝撃的だった。
20歳になった今、
この演劇を観て、
やっとオルグを理解できたような気がする。
簡単に言うと「オルグする」とは、
左派同盟に勧誘することである。
ただ、その説明では補えないほどの、
とりこぼしている意味がたくさん存在していた。
あさま山荘事件をテーマにする上で、
特殊な言葉が存在する。
「殲滅戦」、
「共産主義化」、
「自己批判」、
そして「オルグ」。
そんな言葉に違和感をもつのは、
当たり前のことである。
僕たちは日常的に使わない言葉を、
言葉として認めていないからだ。
本公演冒頭から出てくる、そんな言葉達も、
ギャラリールデコという山荘に閉じ込められてしまった僕は、
上演時間110分の後半には、
何の違和感もなく受け入れていた。
これこそがオルグなのだと思った。
その世界に閉じ込められた人間は、
その世界の言葉、信念を受け入れなければならないのだ。
その世界がねじれているかは別にして。
そういう意味で、
僕にとって、
チョコレートケーキは、
甘すぎて、苦すぎた。
満足度★★★★★
娯楽性と批判を両立させて見事
あの題材をモチーフにしている作品をこんなにも楽しんでしまうのは不謹慎ではないかと自己批判するほどに娯楽性もありながら、当時の彼らを美化するのではなく、矛盾点を指摘し**(ネタバレ自粛)まで与える描き方で娯楽性と批判を両立させており、非常に見事。
満足度★★★★
凄かった
ルデコの狭さ、薄暗い照明で作られた空間・・・
現実の事件をモチーフにしたフィクションとの事でしたが、
実際には知ることの無い、40年余り前を見た気がしました。
彼らの考えには共感できないけど、
あの時代に生きた彼らが実際にそこにいるような。。。
管理人婦人がどんどん変わっていく様は、お芝居と分かっていてもドキドキしました!
隅っこの席に座ってしまったので、ちょっと舞台が見えづらかったのと、一部役者さんの声が聞こえづらかったのが残念です。
会場に入るとすでに「あの山荘」に
迷い込んだようだ。暗闇。吹雪の音。狭い空間を生かしたセットが、まるで「現場」にいるような気にさせる(最近めっきり冷え込んできたし……)。だが、そこに登場する役者たちは到底、あれらの凶行の後であることや、追い込まれた者の悲壮さを感じさせない。心身ともに健康そうな顔つきで、どこか喜劇的気分になる(当然なんだけど、設定とのあまりのギャップに笑えるし、なぜか少しホッとしたりもする)。それでも、役者の熱演と、無駄のない脚本、空間作りの巧みさが、最後まで緊張感を途切れさせない。予備知識や場面の迫力に呑み込まれると、ドキュメントを見ているような気にさえなる。しかし、作り手側も言っている通り、これは全くのフィクションだ。実際にあった出来事のデータを使い、虚実織り交ぜて(というより、ほとんどが虚というべきか)とてもうまく作り上げたファンタジーだと思った。(反革命的感想でスミマセン。自己批判します)
満足度★★★★
史実を見つめ、史実を超えて
ル・デコのスペースをしっかりと作り変えて
その空間だから作りうる
空気の緩急を創出して・・・。
ある種の緊張感に縛られたまま
物語に取り込まれてしまいました。
満足度★★★★
力作!
ギャラリー公演なのにりっぱなセットを持ち込んだ苦労が報われている、素晴らしい舞台だった。とくに蒻崎さんの鬼気迫る演技(というより憑依した感じさえした)は見ものだ。今回、惜しいのは客席が正面だけでなく左右にもあるコの字型に設定のため、役者がそれぞれの方向を向いて喋るとき、背中を向けられた側ではセリフが聞こえない、あるいは聞こえにくかったこと。ルデコの空間を上手く使った舞台だっただけに、そこがちょっと残念(3回見ろ、ということ?笑)。しかも外の音が意外に耳に入ってしまい、終盤近くのパトカーのサイレン音と明治通りの救急車のサイレン音が重なってしまい、リアルというか、白けるというか、なんとも微妙であった。
満足度★★★★★
鎮魂歌たりうる力作
ギャラリーなどでの番外公演は、一般的に本公演よりライトな感じの企画が多いのだけれど、チョコレートケーキの本作は違う。本公演と遜色ない1時間40分の力作。会場の特色を味方につけ、緊迫感に満ちていた。
作品のモデルになった事件と同時代に生きた者として、これは彼らへの鎮魂歌たりうる作品だと瞑目した。
あの時代を知らない若者にも観てほしい作品です。
俳優の演技、脚本、演出、どれをとっても素晴しい。
今回も古川・日澤コンビにしてやられました。
紅一点の客演に蒻崎今日子を起用するなんて、心憎くてもう泣くしかありません(笑)。
満足度★★★★
時代が起こした事件か
当時、新左翼は追い詰められ、先鋭化していた。総括、敗北死などの言葉の意味も判らず、テレビのニュースで見た記憶がある。
本作も、革命を志向していた若者が隘路に陥り、内部崩壊していくさまを描いていた。
山小屋に追い詰められ、そのなかでの狂気を役者さんが渾身の演技で魅せてくれた。観ていてどきどきしっぱなしであった。あの時代ははなんだったのであろうか