満足度★★★★
重厚な舞台
終戦直後を描いた物語と取るか、殺人事件の真相解明の物語と取るかで全然印象が変わってくるとは思いますが、オイラはどうしても後者の方を強く意識してしまった。
最後のに、犯人を描く場面があったが、真犯人が口が聞けない女中の奈津と使用人?の修治と言われても、動機や劇中で修治がいなくなった描写などからすんなりとは信じれなかったので、犯人の描写はなくてもよかったのでは?
とは言え重厚な舞台でした。よかったです。
しかし、蒻崎さんのあの存在感はお見事以上だな。
満足度★★★
ありがとうございました。
この時期、戦争に関連する舞台等を観ることが多いのですが、切り口がいままでにないものでした。舞台装置や小道具も興味深かったです。ただ私の席では見切ってしまって観えない部分があり残念でした。それと真犯人の動機が今ひとつ理解できませんでした…。
満足度★★★
昭和は遠くなりにけり
最後のタネ明かし的なシーンは蛇足だと思いましたが、芝居としては面白かった。
他の方が気にしている衣装その他の点、台詞で、すべてを表現するシェイクスピアの時代のことを思えば、役者が「今は、正月」と言えば、役者がどんな格好をしていても、舞台は「正月」となるのが芝居だと思っているので、さして気にならない。
それよりも、時代考証が杜撰な点と、個々の台詞の辻褄が合わない点が気になった。
余談ながら、グアムのジャングルに、マラリアはいない。
また、「龍彦」が告白どおり、現地人の村を襲って、無抵抗の女子どもを殺して、家々に火を付けたのであれば、戦犯として、処刑されても仕方がない。
満足度★★★★★
次回も楽しみです♪
細かい時代設定については、特に気にならず(というか知らないだけ)
すばらしい作品でした!
蒻崎さんの力強い演技がピカイチで、導入部分から、吉水雪乃ちゃんと二人で他の共演者を圧倒してた気がします。
(蒻崎さんは、このような気質の役がはまり役ですね♪)
もちろん、他のメンバーも一人一人が、それに応える演技で濃密な作品でした。
残念だったのが、座敷の中がよく見えなかったこと。
見えない(あえて見せない!?)部分は、想像をかき立てられましたが。
どの場所に座っていても同じ思いをしたはずだと思いますが、
それでも座敷が見える場所の方が良かったかも!
「私の墨を塗りたい過去」のコメント欄で吉水雪乃ちゃんの
”言うとママに怒られる…”と書いてあり、そうなんだ!とクスッと笑ったが、
親子だったのですね。そりゃ書けないな(笑)
外伝があったらよかったなぁ~
満足度★★★★
細かい点が気になって
小劇場で久々お芝居らしいお芝居を観た気分です。
戦争が人々に微妙な影を落としている。挿入曲が昔の邦画の音楽のようで、描かれた時代の雰囲気に合っていた。
本格的な座敷のセットも良かった。セットの家の構造上、自分の席の位置からは見切れて、座敷の中がよく見えなかったのが残念。
縁の下に転がる手桶やざる、籠の文鳥など細かいところまで小道具にも気を配った芝居だけに、気になった点もいくつか。それはネタばれで。
満足度★★★★
素晴らしい!
蒻崎さんの圧倒的な存在感、見事です。演じているというより地で勝負している感じがするほど。なんとも憎たらしい、可愛げのない、意地悪な繭美になりきっていた。この女優さんを観られたことは幸せだ。
満足度★★★★
墨の下に隠されたそれぞれの思い
小さなハコながら、しっかり作りこまれたセットが一挙に作品へと
誘ってくれます。しかし、かなり説得力を持って作られた立てこみだけに、
逆に小道具の扱いや着物の着方など、細かいところで慣れてないところが
浮き彫りになってしまったのは、ちょっと残念。
演出も、障子の開閉での場面転換や、記憶を巡らすシーンでの音の使い方、
照明の当て方など、とても丁寧に考えられていて効果的で良かったです。
役者さんについては
蒻崎今日子さんの圧倒的な存在感は凄まじく、及川健さんは戦争の悪夢と
自責の念と闘いもがき苦しみ一つの決断を下すという複雑な役を好演。
また、祥野獣一さんや小鷹未菜さんは、あの時代に生きる人々の存在感を
さりげなくそして確実に感じさせ、作品のリアリティを支えていました。
キーパーソンである吉水雪乃ちゃんが、重く苦しいドラマの中への
清涼剤でもあり、同時にこの家に起きた悲劇への切なさも出していて
名演でした。
余談ですが、製糸工場を営む家の嫁の名が「繭美」、娘が「絹代」というのは
ちょっとした遊び心で面白いですねw
満足度★★★
ミステリー
ミステリーとして観ていたけど、龍彦の戦犯としての扱いが興味深かった。殺人者と英雄の線引きってどう付けられたのか「東京裁判」を見てみよう。
蒻崎さんの存在感が凄く、及川さんが上手い。
ただ座る場所で印象が変わるかも。
満足度★★★★
名探偵希望
明らかな横溝ミステリーへのオマージュ。
ここまでやるなら、いっそ名探偵が出てきてもいいんじゃないかと(笑)
細かな突っ込み所はあるのだろうが、
日本家屋のセットが充分いい雰囲気を作っていた。
それにしても蒻崎今日子のエロスは尋常じゃないね。
満足度★★★★
比類なき切り口の意欲作
市井の人々(やや上流も含む)に戦争が残した疵というシリアスなテーマとリアルタイプの「犬神家の一族」的ミステリーを両立させた比類ない切り口で描いた意欲作。
二方が縁側で続き間もある十畳の日本間をスーパーリアリズムで再現した装置も見モノ。
満足度★★★★★
期待通りでした
冒頭の音声で、劇場の雰囲気が収斂されたように感じました。
効果的な音響が幕切れまで楽しめました。
舞台装置だけでなく、トーンとして「地に足ついたリアリズム」と
ストーリーが絡むお芝居は、期待通りの出来でした。
屋外はいまだに暑いですが、敢えてその中を劇場まで行って
観劇する価値がありました。
満足度★★★★★
お見事!
良い芝居だった。久しぶりに芝居らしい芝居を観たという感じ。のっけから引き込まれて,2時間経ったとは感じず,最後まで集中が続きました。芝居を初めて観る方,こういう芝居は観なければいけませんね。観劇って良いもんだとホント思いますから。あと,絹代役の吉水雪乃さんが良かった。重要な役回りを演技もお上手で,とてもとても感心です。
満足度★★★★★
真相
序盤から物語にどっぷり引き込まれ技量の高いキャスト陣らと脚本のサスペンスとミステリーのどんでん返しに魅了された舞台だった。素晴らしいと思う。鬼の心を受け継いだ真犯人の真意がうごめくハラハラドキドキの展開で一瞬たりとも目が離せない芝居だ。更に過去に遡って記憶を弄る演出に音響でもって区切る技はあたりいったいに幼女たちの荘厳合唱の歌声が噴水のようにはしゃいでいて、やはり素晴らしいのであった。照明も活きている。
以下はネタばれBOXにて。。
満足度★★★★
その時代の空気を描写する力
ミステリーのテイストがあって
ぐいぐいと惹かれていきます。
それは、時代のテイストへ観客を導く誘導灯にも思えて。
やがて包み込まれる
まさに墨を塗りこめていくような、
滅失感のようなものにこそ
がっつりと浸潤されました。
満足度★★★★
やっぱりそうきましたか・・
面白いセットでしたね。能楽堂のように二方向から見られる舞台。私からは見えない部分もあって、その時は、セリフや物音に聞き耳をたて、想像しながら観てました。後から思えば、反対側はどんな感じか、早めに客席に入って、見ておけば良かったなと。
先に教えてくれても良かったのに〜。
満足度★★★
いまひとつ
終戦直後の横溝風ミステリーですが、ちょっと無理めの展開で、いまひとつ盛り上がらない。もっと独自性が欲しいところ。子役の女の子はすごくよかったです。