午后は、すっかり雪 公演情報 午后は、すっかり雪」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-18件 / 18件中
  • 拝見いたしました。
    拝見させていただきました。
    とても共感いたしました。

  • 0912041930
    観劇

  • 満足度★★★★★

    もう
    完璧に限りなく近いです。


  • 満足度★★★★

    すべてにおいて質が高い!
     若い女性がこのような本格的な芝居をていねいに作っていることに驚嘆する。昭和の家庭を描写しながら、そのテーマは普遍的だ。うまい役者を揃え、それらの役者を自然に演技させながらも演出家の目指す世界を的確に表現させている。劇中ドラマティックな事件が起こるわけではない。たんたんと物語は進む。それにもかかわらず、われわれは心の中で強い感動を覚えた。吉田小夏お見事である。

     役者は全員好演だが、中でも邦子の恋人西沢を演じた足立誠の渋い声と演技にまずしびれた。長女邦子役の福寿奈央の明るい強さ、一発でフアンになった。こういう女性好きだな。二女迪子役の高橋智子の表現した女性の二面性も見事だった。そして、三女和子を演じた天明留理子の若いころの演技と年をとってからの演技、とても同じ人物が演じているとは思えなかった。演技賞ものである。

     うまい役者とうまい演出家が出会い、派手さはないが、琴線に触れる素敵な物語を作ってくれた。名作である。

  • 隣人の指
    「ほぼ全て」の人の指に触れることは無い。
    触れる指はかすかな人数なのだ。そしてその全部の指に触れる人数となると、絶望的に少ない。
    吉田小夏の描く昭和の夫婦その情景を通し、あらためてその触れられる人数の少なさを思った。
    あえぐような感情を覚えたのは、その寂しさと、尊さがないまぜになったからだろう。ざわついた。

    記憶は、過去としてパッケージされることで美化の工程を踏むことがしばしばだ。まるで夢のように、ささやかではかない。
    ただし、鮮明に思い出すことで、嵐のような浄化が起こる事もある。
     
    感性に響くハイクオリティの会話劇。しかと堪能せよ。

  • 満足度★★★★

    雰囲気がとても良かった。
    最初は向田邦子、女性作家の作品てことで、ちょっと自分の好みに合わないかもと思ってたんだけど‥。脚本がすごく良かった!発せられるセリフのひとつひとつにいい意味での「生活感」が感じられるというか。ああいう繊細な描写は女性ならではの感覚なんだろうなぁ。時折入るSEも時代の雰囲気が出ていて良かった。

    ネタバレBOX

    でも全体的にあまりに「日常的」すぎて、物語の起伏に欠けるので、幅広い客層に受けるという作品ではないんだろうと思う。
  • 満足度★★★★

    語らなくても 伝わる
    それは、いくつかの女と男の物語。
    それは、いくつかの情の物語。

    いろいろな形とみせかけて、すべてが人間 あるいは女というひとつの形。

    ネタバレBOX

    3人姉妹はそれぞれが全く別の典型的なタイプのように描かれ、
    それぞれの相手方(恋人、夫、父…)のちがいもあり、
    自分が共感できるのはどこかしら、と思い楽しんでいたはずなのに、

    3人の動きがシンクロし、そっと眠りにつくところ、
    ああ、これはすべていわゆる「女」なのだと妙に哀しくなった。

    もっと伝えてほしいもどかしさに苦しみ、
    それでもそっと忘れるようにゆるす。

    舞い散る雪を一緒に見ながら。
  • 満足度★★★★

    さりげなく強く、染み込んでくる感覚
    舞台上の時間が
    ひとつずつ
    魔法のように実存感を与えられて。
    さらにその時代を受け取る別の時代と重なっていきます。

    いとおしさを感じても
    閉じ込められることがない、
    過ぎた時間への感覚に浸潤されて。

    遅れて降りてくるかすかな高揚の匂いにも
    心惹かれました。

    ネタバレBOX

    冒頭の空気が、観る側をすっと捉えます。
    舞台隅に見える雪を模した美術と
    毛布に包まる人が季節を伝えて・・・。
    そして、二人の時間、ちょっと古風に見える大人の世界。
    それは時間の断片。

    物語が重なっていきます。
    昭和30年代に生きる人々、
    そして昭和が平成に変わる頃にその時代を俯瞰する。
    昭和30年代の日々のスライスが、
    昭和60年代の色に時間をやさしく磨かれて。
    舞台上の空気につつまれて、
    折り目正しく丁寧に観る側の今に手渡されていきます。

    昭和30年代って
    まだ一般に家族の愛情や男女の愛情に
    ある種の箍がしっかりとはまっていた時代だと思うのです。
    父親が帰宅するときの一家の雰囲気など
    今からみると滑稽ですらあるけれど、
    それは当時のホワイトカラーの
    ありふれた家族の縛めであったはず。
    次第に家族の規律がほどけていきながらも、
    中産階級の家ではまだ父親と母親、あるいは夫と妻が
    それぞれのロールをステレオタイプに担っていた時代。
    今とは隔絶したような感覚もあるのですが、
    そこに事象だけではなく空気が演じられているから、
    観ている側に奇異な感じや違和感がない。
    姉妹たちのそれぞれの結婚観や愛情の色に加えて、
    日々の暮らしの肌合いまでが
    キャラクターの体温とともに伝わってくるのです。

    父親がその場をはずしたときの
    母親と姉妹たちのほどけたようなかしましさ。
    お見合いに失敗した末娘に
    父親が用意したバター飴からつたわってくる愛情の愚直さ。
    さりげない道具立てがその場を瑞々しく際立たせて・・。
    そこに役者たちの解像度の高い演技が重なり合って
    向田家の日々が香り立つ。

    向田邦子自身から滲む、
    その家の枠をさらりと踏み越えたような
    愛情にも息を呑みます。
    琥珀のような色に染められたしなやかでに濃密な時間。
    冒頭の足をなぜる仕草にはじまって、
    相手を強く想う気持ちと
    相手を愛おしむが故の距離感が、
    男と女の普遍的なつながりの重さから
    さらに溢れるようにそこにあって。
    食べ物や日々の暮らし、
    スープや昔ながらの駄菓子に編み込まれた心の交わりが美しく光る。
    日々の買い物の値段が下世話に流れる毎日を映し、
    その繰り返しが男が病に蝕まれいく時間軸にかわっていくなかで、
    一つの毛布の内側のぬくもりが
    皮膚だけではなく包み込むように心を温めていく。
    刹那の慰安。
    そこに宿る感覚の実存感が、
    時代の感覚をそっと隠して
    観る側を深くやわらかく浸潤していくのです。

    そんな時代や邦子のことをを受け止める昭和60年代の向田家も
    実にしなやかに描かれていました。
    家の匂いを残したなかに、
    流れ着いた時代のあるがままの空気があって。
    昭和の終りという見知った時代での質感から、
    さらに過ぎ去った時代が垣間見え、
    その時代の座標が観る側にも浮かんでくる。

    とまどいながらも
    邦子の愛猫の死をきっかけに
    30年代を一つの時代として受け入れる妹の変化に、
    昭和という時代の滅失への諦観と柔らかな受容を感じて。
    気が付けば、
    観る側も同じように時代を俯瞰する場所に置かれている。

    ただ過ぎ去った時代への愛惜だけに閉じこもるのではなく
    いたずらに、過ぎた時間を捨て去るのでもなく
    そこから昔を袋に詰めてさらに歩き出すような感覚。
    過去の人々や時代の記憶を今として
    力まずに自然体に歩き始める三女の姿に
    柔らかい高揚を感じながら
    終幕を迎えたことでした。

    で、ですね・・・
    アロマのように染み込んできた
    作り手の想いが
    終わってしばらくしても、驚くほど消えないのですよ。

    さりげなく強く観る側を取り込んでいく
    吉田作劇のしたたかさにも、改めて舌を巻いたことでした。
  • 満足度★★★★

    ようやくお目に・・・
    気なっていたものの、しばらく忙しかったので観劇から遠ざかっていましたが、
    久しぶりに拝見できました。しっとりした女性らしい作品に惚れ惚れ!

  • 20091206
    ン、)ノ 空気がすばらしいとおもいました。音響とかほとんどないのに集中してみることができました

  • 満足度★★★★

    家族はいいものだ。そこには、まるで毛布にくるまっているような温かさがある。
    何回も同じことを書いてしまうが、青☆組(吉田小夏さんの脚本と演出)にはやはり「品」のようなものを感じる。
    しっとりとした上品さ。

    昭和が舞台で、まるでモノクロ映画を観ているような柔らかさがある。

    午后は、すっかり雪だけど、家の中には、いつも毛布にくるまっているような温かさがある。

    そして、それがあることを信じている。

    ネタバレBOX

    確信犯的に入れたであろう、昭和のホームドラマの香りがするような紋切り型な台詞と(それほど多くはないが)、まさにステレオタイプな登場人物とを散りばめつつ物語は進行する。

    意地悪く言えば「昭和レトロ・テーマパーク」のようなところに位置しそうなほどの、台詞と家庭・家族の様子がある。それはTVドラマや映画をひな形にしたような印象さえ受ける。

    ただ、本質的なところで家族の在り方みたいなところ、普遍とも言える家族の姿に軸足があるので、それが昭和のパロディや昭和の時代劇(昭和はもはや時代劇だ!)に、ギリギリなってしまわないところがいい。

    前作では、団地に熊がどこにでもある日常のように現れたのに、単なるメルヘンではなかったようにだ。

    あいかわらず、時の重ね方が巧みだ。すっと、時間を遡ったり、時間が交差したり、それが物語に効果的に使われる。

    そして、今回も役者がいい。昭和的な話し言葉な登場人物なのに、引き込まれてしまう。呼吸のタイミングなのか、何なのかわからないが、台詞が織り上げる世界が美しく上品に感じる。
    うまい台詞が、役者の声のトーンによって、それはまるでビロードのように耳に届く。

    それにつけても、男は弱い。昭和も平成も。弱いから怒鳴る。昭和の男性は怒鳴ることぐらいはできた、とも言える。同性として痛いぐらいによくわかる。
    父親と夫が怒鳴ったり怒ったりするシーンは、逆に父親と夫が強く責められているようだ。それに対して、姉妹の間、姉妹と母親の間に流れる空気は緊密で堅固。

    父親の年老いてからの様子(声だけしか聞こえないが)で少し安心したが、家族が一緒にいるときは、まるで孤立しているようでちょっと哀い。
    でも、家族は嫌うことも見放すこともしない。
    それは熊が住んでいる団地よりもメルヘンなのかもしれないが、家族というもものの本質はそうなのだと信じたい。

    ひとつ気になったのは、主人公となる作家の女性の声色だ。日常でも一部の女性が使いときどき耳にする、自分の「地の声」ではない、トーンを高くして、まるで甘えたような声を出してたことだ。
    「地の声」のところがところどころ出てきていたので気がついた。足の悪い彼といるところや家族といるところでは、特にその「作り声」が多かった。
    演出でそうしているのかなと思いつつも、その切り替えがあまり明確でなかったので、非常に気になった。日常でも気になっているのでよけいにそう感じたのだが。

    そして、どうでもいいことだが、個人的にバター飴とホワイトアスパラの缶詰には昭和の匂いが濃厚にした。
  • 満足度★★

    共感できる世代の方には、おすすめです。
    観劇日の午后は、すっかり雨でした。

    ネタバレBOX

    話は世界観がちゃんと出来ていて場面がよく変わりデンポも良く、でもゆったりした時間が流れていて良かったと思います。
    しかし物語の世界観が自分には合わず、昔の家族はこんなだったんだろうなぁと思いながら俯瞰的に観劇してました。
    もっと登場人物の心情や内面を描いて欲しかったです。
    何か表面の善い所をサラッと見せるだけで、あらすじだけを観ているみたいな感じで物足りなさを感じました。
    あと役者さんが何役かこなしていて、それが誰なのか?昔なのか?今なのか?途中で判り難くなる場面が何ヶ所か有りました。
    もっと照明や効果音なので判り易い演出が欲しかったです。
    でも最後のシーンの演出は良かったです。(昔の家族の団欒の声が入ればもっと良かったと思いました。)
    役者さんは皆さん演技が素晴らしく、安心して観れました。
  • 満足度★★★★

    小夏さんらしい!!
    小夏さんは本当に男と女の日常を描くのが上手いですね。

    感動して、ジーンときました。

    ネタバレBOX

    向田邦子さんへのオマージュ、モチーフということですが、向田さんたちの実生活そのもののような気がしました。

    少し、向田邦子に近過ぎるようにも思えました。

    私は、あえて向田を外し、邦子、迪子、和子の三姉妹の物語として観ました。

    ところで、赤い服で和子のところへ近寄って、作文をみてあげるというシーンについてですが、靴を脱がずに座ったのは如何なものかと思いました。

    立ったままで言うのならまだいいのですが、そんなに時間が掛かるものでもないし、ちゃぶ台に座る時はきちんと靴は脱ぐべきだと思いました。
  • 満足度★★★★

    向田作品の世界観を吉田流の優しさで風味付け
    向田邦子をリスペクトすると言う作家・吉田が、向田作品からいくつかのキーワードを拾い出し、向田邦子の世界観を、吉田流の味付けで、見事に再構築。

    ネタバレBOX

    「性別役割分業」の考え方が残る、昭和30年代後半を中心に、邦子と、その家族、恋人のやり取りを昭和テイストをふんだんに織り込みながら、物語は進行する。

    なんともやわらかく・やさしさで包まれた台詞の質感は、向田作品に通ずる部分があり、向田・吉田の共通性を感じさせるものであった。
    男尊女卑の考え方が染み付いていた「昭和」の男性を描くにしても、邦子の父、妹の主人、姪の主人と少しずつ、その考え方が弱まっていく様子がわかるつくりになっており、なんとも、深い味わいを感じさせる群像劇であった。

    前作「花とアスファルト」がたいへんな秀作であった分、今回の作品に物足りなさを感じたのは事実であるが、前作のようなSFの手法を使えない分、表現できることに限りがあったのは仕方なかったのであろう。

    それにしても、なぜ、彼女の作品を見ると、これほど、ほんわかとした気持ちに慣れるのであろうか。この空気感は他の劇作とは異質のものである。
  • 満足度★★★★

    昭和を背景に描かれた人間模様
    東京オリンピックも向田邦子を知らなくても昔はそんな風だった感で満たされる空間がそこに。93分。アフタートークでの絵面と話のギャップも◎。

    ネタバレBOX

    セットはかっちりと日本家屋が造られてるわけではなく、真ん中に卓袱台が置かれている程度。そこから音と光と小道具でちゃんと時代に誘っていく、自由さを味方にしたようなつくり。この抽象舞台がシーンの変化や場の使い方に効果的に作用。

    パッと見の人物の描き方はデフォルメも含め働く男は強く、そして家を守る女は慎ましやかにだが、そこには家の中でしか威張り散らせない男の弱さや、それを知って立ててる女性達の構図があり、この裏の見え隠れが面白く、そんな互いの人間関係が昭和らしい雰囲気を醸し出している。

    その中でも女性ながらも仕事に追われる邦子と、左足が不自由になり仕事もできずに邦子に寄りかかるだけの西沢の、時代の当たり前とは異なる二人の関係性がすごく響いてくる。

    全編を通して流れるようなストーリーが見えるわけではないので、起承転結の物語重視だとちょっと消化不良気味かも。



    4日のアフタートークは事前予告どおり作・演出の吉田小夏さんが黒いメイド服姿で登場。最初は慣れない格好からくるぎこちなさが見られたが、ゲストの谷賢一氏とはいたって真面目に芝居についてのトークを展開し、見た目の悪のり具合と聞き入るくらいの話への興味深さの差が妙に面白かった。すごく貴重な日の観劇だったと言えよう(^_^;)
  • 満足度★★★★

    いつもの吉田小夏らしい仕上がり
    そして、「花とアスファルト」の時のキャストと同じだったから、なんだか懐かしくて嬉しかった!

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    向田邦子の家族の背景と恋人との関係を描いた物語。
    まず、邦子と恋人・西沢との関係が素敵だ。西沢の母親は邦子に「あの子の事、見捨てないでね。」と哀願するが、彼の体が不自由なことは恋愛感情においてなんら障害にはならないような気がする。恋愛とは何かを超越した精神的な関係が成立するからだ。だから邦子のほうが西沢を必要としてるのが見てとれる。西沢は寝る暇もないほど忙しい邦子の癒しなのだ。

    しかし、西沢は邦子にこじんまりとしたちっさな目標を目指してほしくない。だから「俺に合わせないでほしい。ちゃんと自分に合わせて目標をもっと遠い所にしなきゃ。そういうことが出来る人なんだから・・。」と言って邦子から離れようとする。無性に切ない。ここでの西沢の心理は邦子を愛してるが故に負担となりつつある自分の存在を消して邦子にもっと有名になって欲しいと願う。

    愛って深くて悲しいな、って思う。また同時に一方があまりにも有名になりつつあると、もう一方が離れようとする心理はなんとなく解る。片方のみの秀逸した才能はこんな場面で障害となってしまうのだ。二人のやわらかな指が絡み合う場面はエロチックで美しいと感じたからこそ、愛は永遠であって欲しかった。

    また邦子の家族の描写も楽しくて厳しい。亭主関白な父親と良妻賢母の母と3人の姉妹。この3人の姉妹のうちの一人は生涯独身を通し、一人は結婚するも亭主関白というよりも横暴な夫に仕えてなんだか不幸に見える。そして邦子だ。母が娘に妻の心得「結婚したら隅から隅まで気を回してもダメ。物事をすっぱりといってしまってもダメ。少しぼーっとしてて、いつもニコニコしてればいいの。」と教える。

    これって現代では通じないよね?女性が働く今、ぼーっとしていてニコニコしてられないもの。いあ、働かなくていいなら出来るかも。要はバカのふりするってことでしょう?笑

    相変わらず照明とキャストのちょっとした動きに工夫を凝らした演出で魅せた。豆腐屋と父親役のキャスト・藤川のギャップが可笑しかったのと、役者って、やっぱ凄いな。と感じた舞台だった。終盤の雪が舞い落ちるシーンでは、父親と和子(娘)の家族の絆が読み取れて美しく穏やかだった。

    雪の冷たさと対比してぬくもりのある舞台。その描写はどこまでも美しい。。
  • 200915031930
    200915031930@アトリエ春風舎/終演後PPT有

  • 昭和の男尊女卑
    プログラムに載っている作者のあいさつから察するに、向田邦子へのオマージュということらしい。若い作者は昭和39年ごろの時代の空気なんて知らないと思うけど、本や映像から想像を働かせたのだろうか。


    ネタバレBOX

    比較的シンプルな舞台装置で、時代や場所を交錯させながら描いている。一人の役者が別の役を演じたり、同じ役者が大人と子供時代の両方を演じたりしているが、こういう演劇的な趣向は、観客を鮮やかにだましてサラッと種明かしするのを理想だとすれば、今作ではどうもいたずらに混乱を招いて話をわかりづらくするだけに終わっているような気がする。
    こういう技巧的な作品を書かせたら青年団の工藤千夏が一枚上

このページのQRコードです。

拡大