マミーブルー

劇団Q+（東京都）

公演に携わっているメンバー：24人

【団体紹介】

　劇団Q+は、演出家の柳本順也が主宰し、東京都を拠点に全国から団員を集めて運営している演劇集団。
　オリジナル作品は、人々のささやかな日常を映し出すハートフルコメディや、神話的で哲学的なファンタジー、壮大な冒険譚など幅広い作風で、時に優しく時にブラックユーモアも交えて、人間の愛や命、幸福のカタチを描き出す。人生の多様性への敬意や現代社会への危惧を発信しつつ、エンターテインメントとして心温まる観劇体験を創造する。
　意欲的な表現者を劇団内外から募り、毎年の軸となる本公演に加え、演劇祭や劇場主催コンクールなどで積極的に作品を発表している。その演出はデザイナーおよびアートディレクターでもある柳本の美意識を強く反映しており、とくに衣装や舞台美術、宣伝美術へのこだわりが特徴。演者たちのエネルギッシュな芝居と融合するパフォーマンスや演奏、プロジェクターを使った映像投影なども魅力である。
　劇団の主な活動はショービジネスとして高みを目指す一方、社会人が演劇を通して表現する場としての取り組みも行う。そのため俳優・スタッフのほか会社員や主婦、学生など多様な団員が所属している。

【応募公演への意気込み】

　当劇団は年々少しずつ劇場規模や作品規模を拡大してきました。今回は設立より9回目、東京では2度目の本公演となり、上演も5日間と今までで最長の期間で行えるようになりました。今回は外部より招いたり選出した実力のある俳優を多く起用し、よりクオリティの高い舞台を目指します。
　作品は演出家・柳本順也と作家・弓月玲がタッグを組み、「Mommy Blue」〈母なる海〉をテーマに親子の愛や苦悩、希望を描くとともに、現在の日本社会への警鐘を鳴らします。昨年の本公演も同じ作・演出でしたが、多くのお客様から賛否両論のご感想をいただきました。今回もさらに賛否どちらも反応していただけるような新鋭のエンターテインメントを創作します。私たちの生み出す空間や時間を、多くのお客様にともに楽しんでいただけるよう渾身の舞台をお届けします。

【将来のビジョン】

　私たちが活動し続ける目的は「演劇作品を創ること」に尽きます。自分たちの面白いと思えるものを夢中で追求し、その楽しさを劇場でお客様とともに共有して一体となる歓び……そういった演劇の根本的な価値を見つめ、先人から学びながら、自分たちの可能性を探して、新たな価値として生み出し続けます。
　今はコロナ禍や戦争、経済問題、自然災害など、苦しいことがたくさんある時代です。おそらくこれからも、人々が娯楽などの明るいものや人情に目を向ける余裕のない時代が続くでしょう。ですがそのような時こそ、日常から少し離れて、笑ったり、泣いたり、大切なものや人のことを想ったりする空間や時間が必要です。
　私たちは、演劇がそのような場になることを願って、作品を創り続けます。私たちが大きな舞台で駆け回り、一心不乱に語り、泣き、笑う姿を観て、劇場を出たお客様が清々しい気持ちで明日を迎えていただけるなら本望です。そのために私たちは努力し、より多くのお客様と一体となり心弾む時間を共有できるよう、貪欲に規模の拡大を図っていきます。