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シア・トリエ(旧:満塁鳥王一座)（福島県）

公演に携わっているメンバー：8人

団体紹介

96年、満塁鳥王一座として旗揚げ、福島県福島市を拠点に活動。野外テントを出発点に、アングラ→現代口語→対話を廃したモノローグ演劇→その先の演劇と、「近代演劇」からの脱却あるいは批判をテーマに「今ここにあるべき演劇の姿」を模索し続ける迷い鳥集団。この旅は死ぬまで続く気がする今日この頃である。震災直後に発表した「キル兄にゃとU子さん」では、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故直後の「フクシマのとまどい」をビビットに表現し、話題を呼んだ。その後15年1月には、劇団名を「シア・トリエ」と改名。以来運気は上昇し、16年１月にはドイツ・ミュンヘンにおいて初の海外公演を実施した。

応募公演への意気込み

　昨年10月に福島県いわき市、いわきアリオス小劇場で初演を行った作品の再演。作演出の大信ペリカンが実父を亡くした体験から生まれた物語です。失踪した夫を追いかけ、彼の生まれ故郷を訪れた妻が、生とも死ともつかない世界を彷徨う、不思議で優しい愛のお話です。その姿を極めて静かに、しかし生めかしく描きました。潮騒が果てなく響く海辺の町で繰り広げられる現代版夢幻能。これをさらにブラッシュアップして挑みます。客演には前回に引き続き、劇団仲間から２名の女優を招聘し、劇世界に厚みを加えます。

将来のビジョン

福島県福島市を拠点に活動を続けて20年。拠点は地方に置きながらも発表の場にはこだわらず、各地で公演を行って来ました。これからもこのスタイルを貫き、地方でじっくり作った作品をあちこちで上演したいと思います。いつの間にか年嵩を経てしまった劇団だけにギラギラした野心はありませんが、地に足をつけ、しかしながら感動だけは失わず、福島に刺激的な作品を作る尖った劇団があるよと言われたいですね。