Lullaby

キコ qui-co.（東京都）

公演に携わっているメンバー：14人

団体紹介

キコ　qui-co.は、脚本家、演出家、俳優、詩人の小栗剛を中心とした演劇グループです。2010 年 3 月始動以降、平均、年に 2 本程度のペースで演劇公演を行って来ました。
2015 年より佐藤健士がメンバーに加入。
2017 年より東澤有香がメンバー加入。
座付作家である小栗剛の「ことば」が紡ぐ脚本が売りです。骨太な会話劇を軸に据え、異常なシチュエーション/世界観における青春やイノセントの輝きを、あくまで「日常性」に寄り添って描く物語が、近年熱い支持をいただいております。
楽器の生演奏を用いたスタイリッシュな演出も特徴的ですがあくまでも、奇をてらわずに「物語り」に重点を置き、その上で演劇表現の可能性に挑戦しております。シンプルに、ご来場いただく多くのお客様に娯楽と快楽を提供することを公演の目的としているからです。

キコ作品の体験者に約束する感覚はこの三つ。

「鳥肌がたつ」
「清らかな気分になる」
「セックスしたくなる」

ロックと文学を同時に爆発させる演劇をドロップします。

応募公演への意気込み

近年、キコ/qui-co.は作品コンセプトとして「ハードコア・メルヘン」を打ち出して来ました。
【ハードコア＝目を背けられない現実】 とそれに拮抗するための【メルヘン＝幻想】の対立。このような構図で現代における皮膚感覚の「怒りと癒し」を現してきました。困難の際に立ち向かう精神の発露の美しさをありとあらゆる会話の形で描き、その結果、お客様から多くの反響と共感を得る結果となりました。作品を研鑽する過程で「人間の原罪を赦す」というロジックに鉱脈を見出したのが最近の傾向にあります。
　今回の新作「Lullaby」では「してはいけないと分かっていながらしてしまうこと」（原罪）として不倫と戦争を取り扱います。大人だからこそ生じる「どうしようもなさ」をいかに赦すか。そんな子守唄（＝Lullaby）のような救済がしたくてこのタイトルです。リアリティの確保と実験をしながら、表現するのはそこにいる不完全な生き物の穢れた罪。しかし美しい赦しを。もちろん不倫なんてしてはいけません。しかし、

「不倫したくなる恋愛活劇」

を目標とします。潔癖な社会へのアンチテーゼです。

将来のビジョン

　キコ/qui-co. は現在、年に２回の本公演と１回の企画公演、１回の地方公演、年に計4回のペースで公演を行っております。
　キコの作品をみていただけているのは、一年のトータルで１０００人に届きません。
　私はキコの作品に自信があります。もっと多くの人に届けたい。できるなら少年少女のもとに届けたい。映画館でもコンサートでもインターネットコンテンツでも味わうことのできない青春を体験してほしい。年間１００００人に届けたい。
　そういった活動の足掛かりになるのは、一公演あたり１０００人の動員力と知名度が最低条件だと思いますので、ここをクリアするために着々と努めております。
　そして、なんと言っても地方公演。
　現在は年に一回、石巻市で公演を行っていますが、この回数をもっと増やして行きたいです。地方のユースカルチャーが活気づき、ゆくゆくは過疎化が鎮まればと心から思うので、その発展にもっと注力したいです。震災前よりも活気づいていると言う石巻ユースカルチャーの現状を目の当たりにし、日増しにその思いが強くなっております。