
荒人神 -Arabitokami-
壱劇屋
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2022/12/21 (水) ~ 2022/12/27 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
五彩の神楽、最終章。
5ヶ月に及ぶ神楽の集大成としてどっしりと殿を務める見応えしかない作品。
竹村さんの人の強さも弱さもぎゅっと詰め込む台本と圧倒的殺陣。武器の量!!
「観る」というよりも「浴びる」作品。

オッペケペ
ドナルカ・パッカーン
萬劇場(東京都)
2022/12/27 (火) ~ 2022/12/31 (土)公演終了
実演鑑賞
休憩込みの3時間。福田善之作品を堪能したのはほぼ初めて。つい先頃上演した明後日の方向「長い墓標の列」は稽古見学(ワークインプログレス)のみで本番を観られず。もっと以前に観た俳小の「袴垂れはどこだ」(シライケイタ演出)は中盤から寝落ちして殆ど筋を覚えていない(♩袴垂れーは、ど、こ、だ、の旋律は覚えている)。「長い墓標」で中心人物を演じていた辻村氏は今回の「オッペケペ」で座長・城山の妻役を演じていた。「長い墓標」では男女完全入れ替えの配役で、女役二名のため男優は二名のみ。演出の黒澤氏は古典劇の男女比に問題を感じていたとの弁。
今作も女役は三役のみで他の十名が男であるが、主役の愛甲役を筆頭に壮士俳優役一名、元歌舞伎役者という男役三つに女優を当てた(内一人は女役を兼役)。その他の演出上の特徴というとパーカッションとコントラバスの生演奏、読売壮士という役に糸操り人形遣い、他の俳優も一体どう集めたのかと訝る程多様な所属・出自(浅倉氏の演じた準主役・城山役は当初西悟志氏に当てられていたとか)。装置は左右の端やや奥から階段を上って橋が渡され、高みからの芝居、下は中央に一段上がった広い四角の演技エリア、橋下にあたる奥は台から下りた床から向こうが役者の待機場所のよう(芝居の一座の話であるので丁度舞台袖から奥の感じ)。
一幕では四角のエリアに徐々に衣裳が散乱する。二幕はキャスター付衣裳掛けを活用して隠しに用いたり。それら相俟って作為的に舞台が進行するが何より圧を持って迫るのは台詞。戯曲に圧倒される。時代的には旧来の「運動」、あるいは政治性と不可分であった新劇の偽善?の皮を周到に剥がして行く作品と言え、かつて劇評家扇田昭彦氏が新劇の時代とアングラ時代の中間に位置する役割を担ったと書いていたのが思い出された。なる程言い得た洞察であったのだなと。(続きはまた。)

商店街の話~エキセントリックアーケード3部作~
片岡自動車工業
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2022/11/23 (水) ~ 2022/11/27 (日)公演終了

あぶくの流儀
プリエール
ザ・ポケット(東京都)
2022/04/05 (火) ~ 2022/04/10 (日)公演終了
実演鑑賞
最後のショーも含めとてもすてきでした。
どうやって繋げるんだろうと思っていましたが、作中に仕上げるとは…!
田中さんの底しれない狂気も見ものでした

グリーン・マーダー・ケース×ビショップ・マーダー・ケース
Mo’xtra Produce
吉祥寺シアター(東京都)
2022/05/13 (金) ~ 2022/05/19 (木)公演終了

SHINE SHOW!
アガリスクエンターテイメント
シアター・アルファ東京(東京都)
2022/08/31 (水) ~ 2022/09/04 (日)公演終了

知らぬは探偵ただ1人
空想実現集団TOY'sBOX
北池袋 新生館シアター(東京都)
2022/12/22 (木) ~ 2022/12/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
少し時間が経ってからのコメントですみません。前回作品から拝見してます。設定はなかなか面白いと思いました。終演後の名場面再現の時間も工夫されていて良かったです。

ゲラゲラのゲラによろしく
東京にこにこちゃん
駅前劇場(東京都)
2022/12/29 (木) ~ 2022/12/30 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
年末に「笑える芝居を一本」と、目ぼしい公演の中から初見のこちらを選んでお邪魔する事に。配信で見たコンプソンズ舞台で見たてっぺい右利き、ナカゴー役者、青年団役者と心強い。笑いネタのオムニバスかと勝手に想像していたが全く違い、乾いたシュールな笑いともやや違い、冒頭から笑いを飛ばしながらも正統派なドラマが展開し始め、身を乗り出した。
正統派とは人物の変化を描く、解決したい(と観客が思う)問題と対峙する人間のドラマ。
ゲラ、と聴いて思い出すのは他でもない劇場で「変な所で笑う」ご仁の事であるが正に彼を取り上げたのかと訝る程に途中までは重なった。
それはともかく・・こういうドラマとなれば厳しく見てしまう。「惜しいっ」というのが終演時点の正直な感想。その理由は機会あれば。ともかくこまめに笑いを押し込みつつ、物語叙述が本気だか不真面目だか判らぬ内に進んで行く速度、というか叙述法が秀逸。笑った場面だけを思い出す。観て悔い無し。

コチラハコブネ、オウトウセヨ
ポップンマッシュルームチキン野郎
インディペンデントシアターOji(東京都)
2022/12/22 (木) ~ 2022/12/28 (水)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/12/26 (月) 19:00
お久しぶりなのにいつものPMC野郎で、劇中劇的な短編の切れ味(バカバカしさも切なさも怖さも)に改めて感嘆したりもした。
メインのストーリーと各短編と、作品の上演に向けられた人々の思い。ラストシーンで彼が見せたやわらかな笑顔。劇中の物語と重なる追悼と祈り。静かに前に進もうとする意志が胸にしみた。

オイコラケンジ~何しれっと帰ってきてんだよ~(仮)
オイウチケンジ製作委員会
中板橋 新生館スタジオ(東京都)
2022/12/24 (土) ~ 2022/12/24 (土)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/12/24 (土) 14:00
8年前(え、そんなになる?)の『オイウチケンジ』で俳優を引退し就職する……はずだった村松ママンスキーさんの、あの日から今に至る顛末を虚実織り交ぜて(なのか?)描く短編連作公演。
豪華作家陣と女優陣を迎えて綴ったいくつもの出会いの物語にたくさん笑ってちょっとほっこり。楽しかったです。

瞬きと閃光
ムシラセ
シアター風姿花伝(東京都)
2022/11/30 (水) ~ 2022/12/04 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
ずっと気になっていつつ、評判がよく時間をぬって観劇しましたがすごく良かったです。
大好きな作品になりました。思いがけずボロ泣きしました。
どのキャラクターも輝くものを持っていて、保坂さんの表現の仕方がとてもすてきでした

【兵庫公演中止】パンとバラで退屈を飾って、わたしが明日も生きることを耐える。
趣向
シアター風姿花伝(東京都)
2022/12/21 (水) ~ 2022/12/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/12/24 (土) 11:00
初演の際の感想を読んで、観たいと思っていた作品。それぞれの抱える痛みや不安定さを丁寧に描き、観る者の胸に深く届ける音楽劇。
観に行った回では、キャストが姿を消しても拍手が鳴り止まず、予期していなかったのか、長い間拍手が続いてからのダブルコールとなった。
噛み締めるように客席を立ち、台本を買って劇場をあとにした。観ることができてよかった。来年も生きていきます。

沈丁花―ジンチョウゲー
CCCreation
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2022/12/16 (金) ~ 2022/12/20 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/12/18 (日) 18:00
堀越涼さん作・演出、吉田能さん音楽監督というあやめ十八番コンビが描く、雨と山間の小さな温泉街にまつわる伝奇的な物語。仄暗いステージで行き交う現在と過去の因縁を生音・生演奏が鮮やかに彩った。

最後の伝令 菊谷栄物語-1937津軽~浅草-
劇団扉座
紀伊國屋ホール(東京都)
2022/12/13 (火) ~ 2022/12/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/12/17 (土) 18:00
浅草のステージと青森の座敷、どちらの場面もときに明るくときに切ない。ことに華やかな幻のレビュー場面に目頭が熱くなった。ステージに立つ人々の思いや心意気に加えて、それを観る我々のまなざしも包み込む物語の奥行きが見事。初演以上に見応えがあった。

荒人神 -Arabitokami-
壱劇屋
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2022/12/21 (水) ~ 2022/12/27 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
5ヶ月に渡るシリーズの集大成として文句ない作品でした!
もちろん単体作品としても素晴らしく、複数回観ても足りませんでした

日本人のへそ
虚構の劇団
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2022/12/01 (木) ~ 2022/12/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/12/03 (土) 18:00
井上ひさしさんの戯曲デビュー作とのことで、氏らしい反骨精神やわい雑なパワーがさまざまな仕掛けと呼応して観る者を惹きつける。ヘレン天津役の小野川晶さんをはじめとするキャスト陣のエネルギーが物語の勢いとよく似合って、見応えのある2時間半強となった。

薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還
劇団☆新感線
新橋演舞場(東京都)
2022/11/01 (火) ~ 2022/12/06 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2022/12/03 (土) 12:00
「面白い」や「カッコいい」をこれでもかと盛り込んだ渾身のエンターテイメントを堪能した。
笑って泣いてハラハラドキドキワクワクして、公演コラボのお弁当とかおまんじゅうとかも含め全力で楽しんできました。もうね、始まって25分でコルドニアの愛国者になってました。

荒人神 -Arabitokami-
壱劇屋
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2022/12/21 (水) ~ 2022/12/27 (火)公演終了
映像鑑賞
満足度★★★★★
終わってしまったーー!!最高でした!!!
五彩全ては観れてないんですが、見逃したとこもしっかり補完して貰えてありがたかったです!今からでも観られるものならまた観たい…なんなら五彩を頭から観たい…!再演への期待と今回の公演が良すぎるのに映像残ってないので記憶を塗り替えたくなさのせめぎあいが辛いとこです…

イミグレ怪談【12月18日は実演を上映に変更】
岡崎藝術座
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2022/12/15 (木) ~ 2022/12/19 (月)公演終了
映像鑑賞
上演中止となった日に当った。代りに10月の沖縄公演の上映があると告げられ、一瞬迷ったが観ることに。近年観た二作が良かったので(と言ってもたまたま(神里という鯨が水面から頭を出しただけ)な感触は残るのだが・・語り手の到達感に観客としても共鳴できた気がした)、少からず期待する所あり、映像でどれ程伝わってくるかというのもありつつ、一時間強の上映を見た。結論的には「映像はやはり映像」。定点映像であるので着色無しのプレーンな記録として見られたが、起承転結のあるストーリーは(この劇団だから)当然なく、断片的な場面の背後関係を探り切れず、生で見てどうにか納得を持ち帰る内容であったのかは判定できない。ただ毎度ながらの「よく判らん」舞台であるのは同じである。
東京公演では三名の役者の他に身体パフォーマンスの方が競演する予定であったが見てみたかった。
作品の中で越境の旅をする岡崎藝術座は、今回はラオスへ向かう。三人の俳優のモノローグと動きがあり、後半三人が同じ場所(現実の場所でないかも)で黙ってラオチューを飲む。紅一点の女性は祖国に居る母か叔母かとテレビ電話で話す。松井周、大村わたるはそれぞれの語りと動きがあったが相互の関連は特にない。各ピースが何を媒介してどう結びつき、全体としてどういう図が描けたのかは掴めない。点を頼りに図を描くのは観客だとして、図を作るに足る点がなくては、という所だ。
新しい知や体験は実は手の届くところにある・・世界を見渡せば直前まで持っていた観念は補強される事もあるが大概崩される。その要素を持っている(はずである)。旅がスタンダードであり、変化が常態である感覚を、伝えたい衝動を岡崎藝術座の創作活動に想定している。
観客にとっては自分の「意に叶う」要素があってどうにか「新たな対象」との遭遇を受容する。薬は甘味をつけて飲むのが良い。
成長の過程では世界を広げていく新しさそれ自体が悦び。演劇の創造はこれを他者に提供する営為とも言える。岡崎藝術座の試みはひどく唐突な感を与えるが、鯨が顔を出す瞬間を期待して観客は足を運ぶ。
岡崎藝術座の名を知ったのは十年前。個人的に振り返ってみた。
その開催中に知った「FTトーキョー」という催しのラインナップに、「レッドと黒の膨張する半球体」というアート系への関心をそそるタイトルを見つけたが、惜しくも観劇叶わず、そのリベンジで観たのが一年余後の次作「隣人ジミーの不在」だった。これはハイアートが過ぎて折れた。チェルフィッチュの特権的肉体・山縣太一の存在感(醸される面白さ)から作品の意図を探るも、舞台上に出現する現象の総計じたいが僅かで(上演時間も短い)、「思わせぶり」を持続する限界がこの程度だった、と見えた。
出来のムラが激しいアーティストかも、と思い直したのは神里氏の出自を題材にしたテキストを出し始めてから。他団体による神里戯曲の上演では冒頭以外殆ど寝てしまったが、言葉は饒舌、「言いたい事は幾らでもある」書き手と再認識し、新作と前作のダブル上演で前作「サンボルハ」を観たかったが見られず、期待せず「イスラ!」をSTスポットで観たがやはり長いモノローグを基調にした舞台(物語性は観客の脳内構築に委ねられる)。
「ハズレを引いてる感」が続くが、まだ追いかける。「バルパライソ」が岸田賞を獲り、海外俳優による同作をドイツ文化会館で観たが、彼が現出したい世界が漸く舞台化されたかと思わせる良い時間であった。続く「ニオノウミにて」を面白く観る。奇想天外な舞台装置の上の現象は密度濃く詰まり、幾本ものテーマ軸を通し、作品のために発明されたと思しい楽器もあった。
上映会後のトーク(徳永京子進行で本来は他のゲストであった所、作者神里氏とのトークとなった)で氏曰く、「どうもモノローグで語ってしまう癖が自分にはあり、そうでないものを作ろうと最初は思ったが結局モノローグ主体になってしまった。自分の能力の問題かなと」。そうか脱しようとしたのか、と。演劇は対話だ、と語る演劇人もいる位であるが、このダイアローグという概念を神里作品の中に置いた時、「これは何である」と表現できるだろうか。松原俊太郎やイェリネクの「戯曲」と親和性のある地点の舞台も想起しながら「演劇とは何か」を考える。まあ面白きゃ良いという話ではあるが、つい考える。

富美男と夕莉子
メディアミックス・ジャパン
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪府)
2022/05/29 (日) ~ 2022/05/30 (月)公演終了