最新の観てきた!クチコミ一覧

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天の敵

天の敵

イキウメ

本多劇場(東京都)

2022/09/16 (金) ~ 2022/10/02 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2022/10/02 (日) 13:00

*

あんなに優しかったゴーレム

あんなに優しかったゴーレム

ヨーロッパ企画

あうるすぽっと(東京都)

2022/09/28 (水) ~ 2022/10/10 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2022/10/01 (土) 18:00

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虚AND構

虚AND構

あなピグモ捕獲団

ぽんプラザホール(福岡県)

2022/10/14 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

鑑賞日2022/10/16 (日) 14:00

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『地獄変』

『地獄変』

芸術家集団 式

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い、お薦め。
シンプルな舞台美術、というか ほぼ素舞台に近い。暗幕に囲まれ中央に大きな台座、その天板部分が鮮やかな赤色。情景に応じ、役者はその上に座り、立ち上がり、飛び降りるといった演技を観せる。劇団山の手事情社の公演を観たと言えるほど多くは観ていないが、それでも特徴的な身体表現は、らしいと思ってしまう。

原作、芥川龍之介の小説「地獄変」は、ずいぶん前に読んだ記憶があるが、ほとんど覚えていない。公演を観ても、そうだった という記憶のかすりもなかったが、逆にそれだけ新鮮に観ることが出来た。演劇家集団 式では、原作の核を観せつつ、現代に引き寄せた内容にしたように思う。地獄にも色々あり、一般的に連想する厳しい責め苦とは別の光景を描き出す。その新機軸を打ち出そうとする姿勢に好感を持った。
(上演時間1時間15分)

ネタバレBOX

公演のコンセプトは、「『語り』『会話』『ムーブメント』『抽象シーン』などに分解し、シーンを構成」するというもの。冒頭は、語り部が、観客に向かって あの(地獄絵)屏風が見えますか、という問い掛けから始まる。勿論 何もないから観えるはずがないが、そこは想像力をはたらかせてと言う。冒頭、主人公の娘・露草が子守唄「ねんねこさっしゃれ」を歌うが、何とも物悲しい。

会話は物語の中で紡がれ、粗筋を順々と展開していく。ーー大殿様は伝説的な画師・良秀に「地獄変」の屏風絵を描くよう命じる。良秀は創作に取り掛かるが、屏風絵の肝心所が容易に描くことができない。良秀は大殿様に、檳榔毛の車に上臈を乗せて焼いて欲しいと頼むが…。地獄の描写を描くために自分の娘を犠牲にする。この芸術のためにはどんな犠牲もいとわない姿勢、それが よく芥川自身の生き様と重なると言われている。

黒衣装の男女7人、紡いで見せる世界は、至高芸術を目指す画師を描いた時代絵巻。業火を連想させる赤い色、同時に血をも連想させる。全体が薄暗がり、その中で赤色は印象的であり象徴的でもある。ラストは赤い薄布を左右に渡し、その奥に多くの人々が業火に見舞われ阿鼻叫喚するような人影を映し出す。摺り足のような動き、台座から飛び降り転がる。一見 様式美を思わせるようなムーヴメントが妖しげに観える。

この世は、通勤地獄・受験地獄等、多くの生き地獄がある。例えば、役者が密集し揺れ動き、一言「新宿」と叫ぶ。また女性を両脇から抱え上げ、くすぐるという笑い地獄…そこに人生の喜怒哀楽に伴走する地獄の表現が透けて見える。地獄は、何も描かれている芸術家(画師)や特別な仕事をしている人だけが感じるものではない。少し例えの次元が違うと思うが、今コロナ禍を考えてしまう。感染防止対策の一環として飲食店の営業(時間)自粛や旅行制限等は、感染(防止)と経済(生活)の天秤に揺れた。それでも営業や暮らしに創意工夫を凝らして地獄を乗り越えようとしている。現世でも来世でも地獄は憑いて回るのかも…。

本公演、芸術家集団 式の旗揚げ公演である。当日パンフのご挨拶に「未だ見ぬ表現に出会うために表現芸術の世界でその一端を担いつつ・・・芸術の世界を盛り上げていきたい」と記している。今を生きている証しの創意工夫、独創性の追求という 先のコンセプトをしっかり観(魅)せてくれた。それは役者陣の熱演があってのこと。
次回公演も楽しみにしております。
ソハ、福ノ倚ルトコロ

ソハ、福ノ倚ルトコロ

演劇集団円

吉祥寺シアター(東京都)

2022/10/07 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

千秋楽に滑り込んだ。内藤裕子作品を一昨年漸く目にして今回三作目。大納得であった。今作は休憩込み二時間半、やや長尺だが、二幕劇の建付けが(といった事は良くは判っていないが)見事に時代物に合致し、井上ひさし戯曲が掠めた。要は一幕は「八犬伝」の内容も含めざっくりと、田植えの辛抱を以て物語の要素を仕込み、言わば些か忍ぶ時となるが、二幕で一気呵成に終幕まで雪崩れ込む。終章に至って稀代の戯作者曲亭馬琴の存在と、彼が生み出した長大な八犬伝を通して創造の営為への畏敬が沸沸とこみ上げて来た。作者は馬琴を最終的に支える事となった嫁・路に光を当て、最初その目線で綴って行くが、語り手を他の役が引き継ぎ、路の物語となる。観客は路を介して人物と歴史に触れる。

『地獄変』

『地獄変』

芸術家集団 式

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

直前に観た他劇団の舞台も「芸(術)」に命を懸けた男の話で、そちらは実在した人物の話、こちらはフィクションだが、それぞれに鬼気迫る形象があり自分の中では呼応するものがあった。
山の手事情社を暫く観れておらず(恐らく5年、いやそれ以上)、という事もあって足を運んだ。やはり山の手出自のユニットらしく身体表現が山盛り。静と動と、目まぐるしいが、腑に落ちる所大である。客席への問いかけの形である種の「議論」を試みる。そこに創造者の挑戦を感じる。そのあたりは、後日。

ネタバレBOX

原作は大昔に読んだ記憶があるが、多分十代の頃の事で、文体は味わっても中身を理解したかどうか。小説を「格好良いもの」として読んでいた年頃だ。
だが筋立てはシンプルで、先般シアターXの主催公演でオペラ版の「地獄変」を観たばかり。こちらは面白く見始めたのだが視界を阻む前席の頭を避けてステージを見てやろうとの気力が徐々に萎え(疲労と睡魔で)、絵描きの娘が業火に焼かれる最終場面を見逃し、拍手で目覚めるという失態。これでは「観た」とは言えず感想共々封印したが、話の筋は今回のと微妙に異なるな、と思った。原作を見ないとどちらがどうとも言えないが、今この作品をどう読むか、には色んなスタンスがありそうだ。
今回の舞台、身体表現も含めて「形」へのこだわりを感じたが、表現の大元である所の「意味」が凝縮する程表現の質が増すとするなら、ラストが惜しく思った。赤布の幕を左右に渡してのパフォーマンスだが、(私の好みに過ぎぬと言われればそれまでだが)絵を描き続ける絵描きの手元には生きた対象が滲み、またそれらは命そのもののように消えて行く。塗り固めて赤に同化する、と理解しても良いかもであるが、最後は布の向こうの身体たち(即ち描かれた者たち)が狂い踊る(あるいは悶える)。これを「絵が描かれ続け、人は生まれて死に続ける」といった含意とすると、表現の形に対して意味の方が広過ぎる、と感じる。動きを加速して終わるのでなく、静謐の中に闇を感じたかった。絵描きの主観に寄った表現と考えると、そこにも永遠と同義の営みの残酷さがあり、狂騒とは異なるものになりそうであり、喜悦が込められるなら、対象の方は妖しげな動きにならないだろうか・・無責任な「ダメ出し」になっておるが、要旨は「意味的な狭まりがあると良かった」だ。
半ばにおいて議論が試みられていると書いた本論の方はまた後回しに。
月は夜をゆく子のために

月は夜をゆく子のために

トランスレーション・マターズ

すみだパークシアター倉(東京都)

2022/10/08 (土) ~ 2022/10/19 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

前半は「これ、ほんとにユージン・オニール?」と思ってしまったが、後半はまさにユージン・オニールの世界だった。主役3人が好演。

高円寺が踊る

高円寺が踊る

東京高円寺阿波おどり演劇公演

座・高円寺1(東京都)

2022/10/13 (木) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2022/10/16 (日)

価格0円

16日14時開演の千穐楽を当日抽選券で拝見。

高円寺の街で生まれ育った、とある家族の歴史に沿って綴っていく、高円寺阿波踊りの成り立ちと足跡を描いた105分。
中盤以降、阿波踊りよりも家族オンリーの描写が続き、個人的には話の流れに沈滞感を覚える場面もあった。が、ラスト、舞台狭しと繰り広げられた阿波踊り連(各開演回で異なる連が出演)の登場で一気に賑やかなフィナーレへ!
総じて振り返ってみれば、他所者の自分でさえ、高円寺の街に愛着を抱かせ、ほっこりとさせられた、素敵な追体験のひとときだった。

ネタバレBOX

【配役】
銀次郎(昭和)… 中島多朗さん
銀次郎(平成)… 伊藤嘉信さん
智恵子(後に銀次郎の妻、昭和)… 松本みゆきさん
智恵子(平成、令和)… やすみきよこさん
俊雄(智恵子の父)… 本橋正敏さん
俊明(智恵子の弟、昭和)… 田中悠貴さん
俊明(平成)… おがた淳信さん
将太(銀次郎・智恵子夫婦の長男、昭和)… あらおえみりさん
将太(平成、令和)… 日下諭さん
葉子(銀次郎・智恵子夫婦の長女、昭和)… 小久音さん
葉子(平成、令和)… 優貴さん
幹雄(葉子の夫)… 佐々木慶さん
葵(葉子・幹雄夫婦の娘)… 福田留花さん
百合(将太の妻。後に死別)… 中坂弥樹さん
源治(百合の父)… 島本雄二さん
幸(百合の母)… 山本裕子さん
麻美(将太・百合夫婦の長女/ナレーション)… 小池舞さん
久美(将太・百合夫婦の次女)… 樋口双葉さん
春樹(麻美の彼氏の高円寺芸人)… 狩野祐人さん
愛子(将太の幼馴染。昭和)… 米田萌さん
愛子(後に将太と再婚。平成、令和)… 髙橋紗綾さん
立花(銀次郎等への踊りの先生)…井山育子さん
智恵子(平成、令和)の主婦仲間・桃井… 手塚真梨子さん
智恵子(平成、令和)の主婦仲間・宮前… 佐久間通子さん
智恵子(平成、令和)の主婦仲間・和泉…小幡悦子さん
阿波踊り実演…千穐楽担当・東京天水連
寝盗られ宗介

寝盗られ宗介

9PROJECT

篠原演芸場(東京都)

2022/10/13 (木) ~ 2022/10/13 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

先日シアターグリーンで観たのでしたが、お話の舞台となるのは大衆演劇の世界。そこで篠原演芸場というところで大衆演劇の役者さんとコラボするということでしたので行ってみました。演芸場に行くのは初めてでドキドキでしたが、思っていたよりずっときれいでした(すみません)。
ほとんど畳敷きに座椅子なのですが、当日券だったせいか後ろから2番目の席で、そこ2列だけ椅子席で助かりました。2階席や花道もあるんですね。売店ではおにぎりも売られていて人気があるようで、帰りに買おうと思ったら売り切れていました。
さて、本編ではジミーと花村を大衆演劇の役者さんが演じていましたが、演芸場は日替わりの演目だそうで、セリフや演技を覚えるのが早いと絶賛されていました。
三咲さんのジミーはただただ素直な感じで好感が持てました。
日頃は照明などほとんど気にしないのですが、演芸場では劇場といろいろ違いがあるらしく私としてはちょっと残念に思えました。
しかし、終演後大衆演劇のお二人によるミニショーがあって踊りを見せていただいたのですが、まあ!!ジミーの変わりようにびっくりです。え?ほんとに?これがあのジミーなの?という変わりよう。澤村さんとの踊りでは女性を演じて美しいのですが、ソロ(って言う?)では力強い踊りと京劇のようにお面が次々と変わっていく様に驚かされ、写メる余裕もありませんでした。初めての演芸場に大満足です。
今回は小劇場料金でしたが、いつもは1800円という木戸銭だそうで、近くにあったら度々行くかもです。近くはないですが、また行ってみようと思いました。

【終演:ありがとうございました】JPN

【終演:ありがとうございました】JPN

Not in service

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

「5…」

「5…」

四分乃参企画

JOY JOY THEATRE(東京都)

2022/10/14 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

劇的な昨夜

劇的な昨夜

劇的事務局

おんがくのじかん(東京都)

2022/10/13 (木) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

面白かったです。

寝盗られ宗介

寝盗られ宗介

9PROJECT

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2022/10/06 (木) ~ 2022/10/09 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初演見てました。確か高田馬場あたりの小さい劇場で、その時の私の解釈ではレイ子は帰って来なかったのです。ラストシーンで、盛り上がるスタンドバイミー、灯されるスポットライト、何度か繰り返されてもそこにレイ子はいない。見えたと思ったのは幻想なのではないか。そこで私の涙腺は崩壊し、その後はスタンドバイミーを聞いただけで泣けてくるという体質になってしまいました。
今回のシアターグリーンはその劇場くらいなのではないでしょうか。暗めで何もないというのも同じかと。そして鈴子の変なアクセントの「・・・未練ねぇ」も思い出しました。「クエッ、クエッ」と行っていたかどうかは覚えていませんが。

ネタバレBOX

そんなわけでしたので、レイ子が帰ってくるのかどうかはとても気になるところでしたが、微妙な感じでしたね。初演時は携帯なんてなかったのですから、脚本も演出も違っていただろうと思われます。どなたか覚えている方いないでしょうか。
そして今回も思いました。宗介〜!もっと素直になってよ〜。なんて屈折した愛情表現なんだろう。
ハッピーな泥棒が月を回す。

ハッピーな泥棒が月を回す。

空想実現集団TOY'sBOX

東京アポロシアター(東京都)

2022/10/13 (木) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ネタバレ欄へ。

ネタバレBOX

ピンク系衣装の女性の役者さんの演技は良かった。
きちんと腹式呼吸が出来ていたのって、
ピンク系衣装の女性
前説の男性
ミイラの男性
の3人だけのように思えた。

前から2列目に座っていたので、セリフは全部聞こえましたが、最後尾の席だったら、聞こえにくいセリフがそこそこあったのでは?と思いました。

ストーリーはまぁまぁ面白かった。
発展途上の団体という印象でした。
『地獄変』

『地獄変』

芸術家集団 式

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/17 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

名作に正面から挑んだ力作でした。効果的で迫力のある実験的な勇気ある演出、旗揚げらしい意欲の感じられる舞台でした。

グッバイ、ブルーバード[happy happy]

グッバイ、ブルーバード[happy happy]

劇団CLOUD9

イカロスの森(兵庫県)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

満足度★★★

旗揚げとしてはまずまず。構成が今までになく(三人芝居→一人芝居→三人芝居→一人芝居→三人芝居)斬新感はあったけど、繋がりが分かりにくい。野球選手→ネット企業の社長→実家をつぐという流れだったと思うが、他の二人も…
隣は最初写真だけとって、演劇中は鼾かいて寝てるし(只の写真好き?)、集中してみていられない…(これは劇団のせいではないけど)
次回に期待します❗

【終演:ありがとうございました】JPN

【終演:ありがとうございました】JPN

Not in service

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

自分の感性が乏しくなったのか。物語の世界は、何となくダークサイドということは分かるが、何を描きたかったのか。説明は分かり易いのだか、その舞台はシーンを細分化し過ぎてしまい、物語の大きな流れが掴めなかった。
(上演時間1時間45分 途中休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術、正面奥は柵に蔦のような葉が巻き付き、上部は金網で囲まれている。下手壁の何か所かは、色違いの場所がある。これが後々不気味な光景を表す。上演前は「王子の狐」の落語噺が流れている。

説明の粗筋によれば、舞台は東京の北区に存在する広大な公営団地群。そこで梨屋日子は働いており、三人の元彼がいる。彼らは彼女に従いつつ、お互いに牽制したり協力しあっているよう。清掃・警備を行う人間たちは動画配信で、この公営団地を「自殺が頻発する団地」として紹介していた。ある日の深夜、梨屋は「フライ病」の少女を引き取ることになる。日本では、原因不明の「子供の身体が急激に青年化する」病気、「フライ病」が多数見受けられている。

動画配信は、恐怖の都市伝説駅伝様…悪意の拡散・連鎖を思わせる。物語を展開する際、下手の壁にプロットと思われる内容の映像を映す。 これが自殺場所を表したものか?フライ病は、蔦のような葉で作った毒物=大麻等の危険ドラッグか?フライ病の少女は、いつも別の少女と一緒いるが、それが幻覚であれば納得できる。夜の徘徊、学習しているのか否かといった挙動不審な描き方である。そして逆さにした国旗掲揚などは、何を意味しているのであろうか?曖昧な情景…フライ病という病名と不安定・状況不明といったことから毒物、虐めが原因の自殺行為を連想する。同時に何時から現れたのか、そして捜査機関なのか犯罪組織なのか判然としない人々が登場している。

混沌とした世界観、そこで何を表現したかったのか。上演前の落語が脳裏をかすめる。狐と人間の化かしあい。当日パンフに「昔見た奇妙な夢、さまざまな枝葉をつけ、戯曲賞提出をゴール板に見たてて」とあったが、そんな人の曖昧さの世界を覗いたよう。
次回公演、期待しております。
『地獄変』

『地獄変』

芸術家集団 式

シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)

2022/10/15 (土) ~ 2022/10/17 (月)公演終了

実演鑑賞

今から30年とちょつとくらい前かなあ、下北沢や新宿の小劇場で、こんな感じの舞台を何度か見た気がする。そして憧れたものでした。

きっとこれもリハーサル

きっとこれもリハーサル

エイベックス・エンタテインメント

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2022/09/29 (木) ~ 2022/10/13 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

お葬式がちゃんとできるか不安になって始まるリハーサルに家族が巻き込まれるドタバタ喜劇から始まり、違和感を与え、芝居が動いていくお手本のような構成のお芝居でした。タイトルも効いていて、笑いからの涙なしには見られないラストまで目が離せませんでした。

ソハ、福ノ倚ルトコロ

ソハ、福ノ倚ルトコロ

演劇集団円

吉祥寺シアター(東京都)

2022/10/07 (金) ~ 2022/10/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

おもしろいです。滝沢馬琴を取り巻く家族や出版社の人間ドラマで、それぞれに少しづつスポットが当たり、全員が共感できる要素を持っていました。演出もシンプルながら巧みで、ハッと息をのむ場面転換がありました。照明も素敵で、時間の経過や心情に寄り添ったものだったと思います。

南総里見八犬伝の劇中劇は、言葉に馴染みがなく台詞の言い方も洗練されていない印象で、ここまで尺をとる必要があったのか、少し気持ちが離れてしまいました。説明が丁寧すぎるわりに、本編の人間ドラマとの接続が薄い気がしたのです。とはいえ、犬の使い方など見所もあり、本編から一度視点を離すことのメリットの方が大きかったのかもしれません、、

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