
メリー
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/24 (月)公演終了
満足度★★★★
芝居で食べていくこと
劇団初見。見ておいてよかったです。
冒頭のシーンで、ついていけない芝居かなと思いましたが、
最後には、作り手の「志」の高さにやられました。
公演パンフにおいて、
脚本・演出の河西さんが「誠実に作りすぎた」と書いている一方で、
主役の人の「今後の予定」が「就職」になっていて、
「芝居で食べていくこと」の覚悟が、芝居に込められているように感じました。
あと、チラシの「まずいラーメン」と「セックス」の話は余計だと思う。

ア・ラ・カルト
青山円形劇場
青山円形劇場(東京都)
2007/11/30 (金) ~ 2007/12/26 (水)公演終了
満足度★★★★
最高のマンネリズム!
まだア・ラ・カルト2年目ですが、既に年末はこれを見ないと終わらない気分です。きっと来年も行きます。
今年のビジターは筒井道隆さん。何というか、あいかわらずの筒井くんっぷりでした(笑)。

死んでる体重
たすいち
早稲田小劇場どらま館(東京都)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/24 (月)公演終了
満足度★
エンタテイメント失格。
テーマをエンタテイメントにしきれずに終わった印象。
話を進めることが目的になってしまい、台詞はもちろん物語への気遣いがほぼ感じられない。
これが「現代っ子のエンタテイメント」だと言うならば、語るに落ちる。
役者陣に関しても、まったく覇気が感じられず、舞台に上がる意味を見出せない。
桜美林大学の佐賀モトキが一人気を吐いた。一人では手遅れなんだけど。
こんなに長い75分もなかった。
作・演出である目崎剛の前作『FIRE LIGHT』に希望を持てただけに、今回の失望は取り返しのつかないくらい大きい。

キル
NODA・MAP
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2007/12/07 (金) ~ 2008/01/31 (木)公演終了
満足度★★
「キル」を観てきました
初演を観て、「キル」は自分の中でとても好きな作品の一つになりました。
総合演出のすばらしさと、役者のすばらしさと。
今回観て。
妻夫木さんが第一声から声が出ていなかったことで、自分のイメージがガラガラと崩れていきました。とくに堤さんのテムジンが力強くみえたこともあって、か弱くみえてしまいました。
初舞台でこの役は難しかったのでは。
広末さんは無難にまとまっていたような気もします。可もなく不可もなくといったところ。
勝村さんや高田さんががんばっていても限界があるような。
絵柄の美しさや布の扱いはとてもきれいでしたが…。
好きな作品だけに辛口になってしまいます(苦笑)

偏路
劇団、本谷有希子
紀伊國屋ホール(東京都)
2007/12/14 (金) ~ 2007/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★
“らしさ”の向こう側?
本谷有希子の視線をそのままに、やわらかい筆ペンで戯曲を書いた印象。
もっとギスギスしててドロドロしてるのが“本谷らしさ”のようなイメージを持ってしまうんだけど、そういったところは今回は薄味。
“らしさ”は失ってはいないと思うけれど、“ふつう”の作品を描く人になったのかな、と思うとちょっと淋しい気もしたり。
前回公演『FFSNF』の揺り戻しが来たと思うと、何となく納得はするのだけど。
父娘である近藤芳正&馬渕英俚可を筆頭に、役者陣が抜群に素晴らしい。
本谷というよりは役者陣の印象が強い公演だったということになりそう。

恐れを知らぬ川上音二郎一座
東宝
シアタークリエ(東京都)
2007/11/07 (水) ~ 2007/12/30 (日)公演終了
満足度★★
芸術座跡じゃなくて、旧・日比谷みゆき座(映画館)跡
芸術座の後継劇場として宣伝されているシアタークリエ。
これは声高にいいたい、決して芸術座の跡じゃぁありません。
日比谷映画の入り口を流用しl、地下にあった日比谷みゆき座(映画館)を
改装しただけの、非常に、安っぽい簡易トイレのような劇場になってました。
12000円という商業演劇価格でありながら、劇場としての
「品格」が全くありません。
狭いロビーにはソファどころかベンチされもありません。
オシャレなスナックを壁にもたれて立って食べます。
男性トイレは5基しかなく、女性用の状況はわかりませんが
男性トイレは長蛇の列でした。
劇場の中も、ダクトむき出しコンクリートが張り巡った天井、低い天井。
重みのない床、ベニアのようなカーペット、そして狭い小さな椅子。
喫煙者は、外に出て、シャンテのゴジラ像の場所まで
行かされます。
とにかく圧迫感があり閉塞感がある劇場、
パルコやルテ銀、コクーンやシアターアプル、三越劇場にスペースゼロ、
どれよりも陳腐な劇場です。
劇団四季の劇場よりも、更に陳腐です。
20代の女性が考えた?支配人の劇場ですが、
きっと芝居を見たことないんじゃないか?と思うほど
おそまつな劇場。
「なんか、かわいいかも」
「なんか、おしゃれ、かも」
「なんか、かっこいいかも」
と、自己満足に浸った、おそまつな劇場。
女性らしさ、女性ならではの気配り、というイメージだけを
前面に出すことに熱心で、
本来の目的である利用者の立場を考えていない。
ファッション性だけを重視、「カフェ」気分を追いかけた、
若い女性だけが喜ぶ劇場、ゆえに
5000円程度の劇場にすべきでしょう。
「行きたくない劇場」の一つになりました。
現実から、別の世界にとても入れる雰囲気ではありません。
この劇場じゃ、内容はともかく、チケットは最大でも8000円が
限界でしょう。
そうそう、作品ですが
これは主役に全く力がない作品、その上、品がありません。
ユースケサンタマリアについては、台詞は噛むし、忘れるし
その度に客席を向いて、頭をかきかき、愛想笑い。
12000円の芝居ってことを、全く理解していない
勘違いも甚だしい出来。
常盤貴子は全く華がありません。
そもそも、みなが「ハ!」とするほどオーラのある女性の役なのに
最もオーラというか個性がありません。
もう何十回も公演を繰り返し千秋楽も近いのに
この出来栄えじゃ、ダメでしょう。
この二人以外は素晴らしいです。
何より堺正章は、さすが芸達者、彼のおかげで
ギリギリ芝居がもったといってもいいでしょう。
他の脇役の人も皆味わいがあり、見応えがありますが
その個性も全て主役の二人が邪魔をして、台無しにしています。
話の内容は、昔の三谷幸喜作品の焼き直し。
しかも3時間20分もある分、とても大味。
オリジナリティやカタルシスは全くなく、
まぁ商業演劇ですからパルコやルテ銀とは違う客層ってのが
前提かもしれませんが、
昔10年以上前に紀伊国屋で見た「ショウマストゴーオン」2時間の
作品を3時間20分にしただけの手抜き作品と言えましょう。
まぁ初めて劇場で見る人には
テレビで見たことある御馴染みの役者さんが、沢山出演するし、
話はわかりやすいので、そこそこいいかもしれません。
劇場にも行く機会の少ない人なら
「こんなもんだ」と思うからいいんでしょう。
でも僕には凡庸。
あぁスカっと満足する作品を見たい・・・。

メリー
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/24 (月)公演終了
満足度★★★
天然ということ。
リアル芝居を天然の人が作ったらこうなっちゃうのか、という稀有な感情を抱く。
後半の仕掛けには、正直「やっちゃった」感しか漂わなかったし、ラストは更に「やっちゃった」感が残ってしまって実に残念。
でも、仕掛けたことは評価したいし、少なくとも次回も観たいという気持ちを持てた。
主人公を演じた小斉英嗣にしてみても、実に稀有な存在感だった。
代わりが思いつかないほどにフィットしており、彼もまた極上の天然物だ。

KANADEHON忠臣蔵
花組芝居
シアターBRAVA!(大阪府)
2007/12/22 (土) ~ 2007/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★★
どうしてこんなことができるんだろう。
多分、これは花組芝居が目指していて、でもできるはずのなかった一つの到達点なんだと思う。
それは、“歌舞伎テイストを取り入れる”でもなく“歌舞伎をアレンジする”でもなく、“歌舞伎そのものを現代感覚に翻訳する”こと。もちろん、物語の核である“忠義”を現代感覚に置き換えることはできないけれど。
花組芝居の役者は、特に歌舞伎を観るわけではない人が多いらしいのに、台詞、所作、どうしてこんなにちゃんとできるのでしょう。今回は歌舞伎のビデオをたくさん観たらしいけれど、それでも。
加納さんが長い年月をかけて役者を育ててきた成果なんでしょうね。
これは一つの到達点、そしてここから始まる出発点ですね。20周年のトリにふさわしい作品だったと思います。

GOOD NIGHT ALLIGATOR
机上風景
イワト劇場(東京都)
2007/12/19 (水) ~ 2007/12/23 (日)公演終了
満足度★
厳しいですが
趣旨不明です。何が言いたいのか全く分かりません。ワニを視点としたコメディを予想していたのですが,そうではなく,だったら何がメインのコメディなのか。区民たちの人間模様としてもエキセントリックで,笑えるものでも同感できるのものでもなく,時間ばかりが悲しく過ぎていきました。

サボテンの花
演劇集団キャラメルボックス
シアターアプル(東京都)
2007/03/14 (水) ~ 2007/04/01 (日)公演終了
満足度★★
音楽…
キャラメルでは申し訳ないけれど、歌は…。
歌になると、ガクッときました。
ふつうに芝居をしていて、とてもおもしろいし、殺陣もダンスも良いのだから、歌は…。
歌に気を取られて内容がわかりにくかったので、もう一度観たいです。

トリツカレ男
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2007/11/29 (木) ~ 2007/12/25 (火)公演終了
満足度★★★
ファンタジー
2回程観劇しました。
途中は少し内容が重くなってきたような感じがしましたが、最後はよかったと思えました。
重いところも、所々笑わせてくれる場面もあり、私は好きな作品でした。

お台場SHOW-GEKI城「宇宙ノ正体・番外編」
タテヨコ企画
フジテレビメディアタワー マルチシアター(東京都)
2007/12/22 (土) ~ 2007/12/27 (木)公演終了

お台場SHOW-GEKI城「ワスレモノ」
クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)
フジテレビメディアタワー マルチシアター(東京都)
2007/12/22 (土) ~ 2007/12/25 (火)公演終了
満足度★★★★
まんまと騙されました
すごく良く考えられたシナリオだと思いました。観劇後に解説チラシまで配布していて、観客への配慮が行き届いており好感を持ちました

美山有里ドラマティックリサイタル「大阪キャバレー物語」
児雷也
シアターBRAVA!(大阪府)
2007/11/22 (木) ~ 2007/11/22 (木)公演終了
満足度★★★★★
極楽歌劇団
極楽歌劇団のメンバーが出演されるというので、観にいきました。
美山さんのハスキーな声も素晴らしかったですが、バックを固めるバンドやコーラスの方々もよかったです。
極楽歌劇団の女性陣のダンスの見事さ、男性陣のストリートダンス、3役をこなす演技など、見応えがありました。

少女都市からの呼び声
新宿梁山泊
芝居砦・満天星(東京都)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/30 (日)公演終了
満足度★★★
アッチョンブリケ
年末、しかもクリスマス間近のアングラもオツなものです。
この劇場、初めて行きましたが、まるで隠れ家の趣。また行ってみたいです。

「審判」「失踪者」
世田谷パブリックシアター
札幌市教育文化会館(北海道)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/22 (土)公演終了

メリー
国分寺大人倶楽部
インディペンデントシアターOji(東京都)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/24 (月)公演終了
満足度★★
細かいディテールが受入れられず。
美術も含めた舞台の設定が気になるくらい大きな壁になって、それ以上物語に入り込ませず、後半の大技さえも不発感が。103分。

人間フィルハーモニー
マンションマンション
駅前劇場(東京都)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/26 (水)公演終了
満足度★★★★
スピード感溢れる芝居に感動
素早い展開と楽しい台詞に、ただただ圧倒された2時間でした。役者のテンション私はばっちりはまりました。この演出家、ただもではないですね。

WORMAN
マヤ印
森下スタジオ(東京都)
2007/12/20 (木) ~ 2007/12/23 (日)公演終了
満足度★★★★
何を書いてもネタバレになっちゃう。
入場前から次の展開が全然読めず、ワクワクしながら次々と繰り広げられるパフォーマンスを楽しむ。かっちりよりも曖昧さを楽しむが吉。83分。

トカトントン ―唄を忘れた純友は―
劇団地上3mm
小劇場 楽園(東京都)
2007/12/21 (金) ~ 2007/12/28 (金)公演終了
満足度★★
カラ廻りしちゃったかな
ストーリーは結構面白いし、役者さんのノリもあり、また声がよく響く劇場だったので迫力満点ではありましたが、芝居の中で観客にアピールするポイント(ストーリー、笑い、パロディー、演技力・・・など)が明確になっておらず、残念ながら少々期待外れでした。
もう少し、本に手を入れて、展開にメリハリをつける事で、役者さんのノリも引き立つのではないかと思います。
小さな小屋でしたが、前後左右を大きく使った、運びにはエネルギッシュなものを強く感じました。次回作品に期待します。