恐れを知らぬ川上音二郎一座 公演情報 東宝「恐れを知らぬ川上音二郎一座」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    芸術座跡じゃなくて、旧・日比谷みゆき座(映画館)跡
    芸術座の後継劇場として宣伝されているシアタークリエ。
    これは声高にいいたい、決して芸術座の跡じゃぁありません。
    日比谷映画の入り口を流用しl、地下にあった日比谷みゆき座(映画館)を
    改装しただけの、非常に、安っぽい簡易トイレのような劇場になってました。
    12000円という商業演劇価格でありながら、劇場としての
    「品格」が全くありません。
    狭いロビーにはソファどころかベンチされもありません。
    オシャレなスナックを壁にもたれて立って食べます。
    男性トイレは5基しかなく、女性用の状況はわかりませんが
    男性トイレは長蛇の列でした。
    劇場の中も、ダクトむき出しコンクリートが張り巡った天井、低い天井。
    重みのない床、ベニアのようなカーペット、そして狭い小さな椅子。
    喫煙者は、外に出て、シャンテのゴジラ像の場所まで
    行かされます。
    とにかく圧迫感があり閉塞感がある劇場、
    パルコやルテ銀、コクーンやシアターアプル、三越劇場にスペースゼロ、
    どれよりも陳腐な劇場です。
    劇団四季の劇場よりも、更に陳腐です。
    20代の女性が考えた?支配人の劇場ですが、
    きっと芝居を見たことないんじゃないか?と思うほど
    おそまつな劇場。
    「なんか、かわいいかも」
    「なんか、おしゃれ、かも」
    「なんか、かっこいいかも」
    と、自己満足に浸った、おそまつな劇場。
    女性らしさ、女性ならではの気配り、というイメージだけを
    前面に出すことに熱心で、
    本来の目的である利用者の立場を考えていない。
    ファッション性だけを重視、「カフェ」気分を追いかけた、
    若い女性だけが喜ぶ劇場、ゆえに
    5000円程度の劇場にすべきでしょう。
    「行きたくない劇場」の一つになりました。
    現実から、別の世界にとても入れる雰囲気ではありません。
    この劇場じゃ、内容はともかく、チケットは最大でも8000円が
    限界でしょう。

    そうそう、作品ですが
    これは主役に全く力がない作品、その上、品がありません。
    ユースケサンタマリアについては、台詞は噛むし、忘れるし
    その度に客席を向いて、頭をかきかき、愛想笑い。
    12000円の芝居ってことを、全く理解していない
    勘違いも甚だしい出来。
    常盤貴子は全く華がありません。
    そもそも、みなが「ハ!」とするほどオーラのある女性の役なのに
    最もオーラというか個性がありません。
    もう何十回も公演を繰り返し千秋楽も近いのに
    この出来栄えじゃ、ダメでしょう。
    この二人以外は素晴らしいです。
    何より堺正章は、さすが芸達者、彼のおかげで
    ギリギリ芝居がもったといってもいいでしょう。
    他の脇役の人も皆味わいがあり、見応えがありますが
    その個性も全て主役の二人が邪魔をして、台無しにしています。

    話の内容は、昔の三谷幸喜作品の焼き直し。
    しかも3時間20分もある分、とても大味。
    オリジナリティやカタルシスは全くなく、
    まぁ商業演劇ですからパルコやルテ銀とは違う客層ってのが
    前提かもしれませんが、
    昔10年以上前に紀伊国屋で見た「ショウマストゴーオン」2時間の
    作品を3時間20分にしただけの手抜き作品と言えましょう。

    まぁ初めて劇場で見る人には
    テレビで見たことある御馴染みの役者さんが、沢山出演するし、
    話はわかりやすいので、そこそこいいかもしれません。
    劇場にも行く機会の少ない人なら
    「こんなもんだ」と思うからいいんでしょう。
    でも僕には凡庸。
    あぁスカっと満足する作品を見たい・・・。

    ネタバレBOX

    堺正章が芸達者ですが、声が全くガラガラで出ていないんです。
    冒頭でも言ってましたが、千秋楽の夜が「レコード大賞」の司会という
    ことで、芝居以外にも忙しいんでしょう。
    見ていて気の毒な位でした。
    あと、消臭剤の宣伝でメジャーになった今井朋彦氏、
    見慣れるって大事ですねぇ、
    「あ!この人だ!」って感じで印象に残りました。
    芝居の良し悪しは別として。
    堀内敬子、あぁベルを演じていた頃の名残はすっかりなく
    でも四季役者特有な無個性だけは健全で
    やけに活舌はいいけど、印象には残らず・・・。
    浅野和之は笹野高史の2番煎じ狙いすぎ。

    しかし、セットも簡素、舞台変換もなし、衣装も陳腐。
    小道具も装置もなく、話も大雑把。
    「やっすい芝居だなぁ」

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    2007/12/24 00:25

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