恐れを知らぬ川上音二郎一座 公演情報 恐れを知らぬ川上音二郎一座」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-10件 / 10件中
  • 満足度★★★★

    スチャラカポコポコで乗り切った杮落とし
    実は、もっと前にこのレビューを書き終え、登録押したとたんに、ログインに
    戻ってしまい、あとかたもなく文章が消えてしまいました。こういうことが何度かあります。なぜでしょう。
    でも、書いておきたいので、また書くことにしました。
    年を経ているので、通常のレビューとは異なり、参考意見も多くなりますが
    ご容赦のほどを。
    もう2年前になるのですね。忘れもしませんが、初日にこの公演を観ました。私はさほど不満は感じませんでした。でも、杮落とし以来、一度もこの劇場に足を運んでおりません。
    今日までのシアタークリエの公演レビューもざっと読ませていただきました。
    すると、「できれば来たくない劇場」とか「チケット代は5000円が妥当」とか言っておられたかたのほうが、もう慣れたのか、何度も足を運ばれているではありませんか。お客とはわからないものです。
    文句があっても来る人は来るし、文句を言わなくても来ない人は来ない。東宝さんもそのへんを熟知しておられるかもしれません。
    劇場構造に不満が多かったみたいですね。
    支配人が芝居を観ない人では?という意見もありましたが、ここの支配人は
    聞くところによれば芝居はよく観ている人だそうです。
    劇場設計の不備は新しい東京宝塚劇場も同じです。通路の少なさと狭さ、あの1列の長さ。通路側でもない限り、自分の席に行くのに蟹の横歩きで「すみません」と言い続けながら行かねばなりません。利用者の身になってない。
    東宝は採算重視だから、利便性は無視。ですからクリエの安普請も当然と言う感じです。
    確かに旧芸術座とは雰囲気違いますね。きれいになっても、不便さが増すという東宝方式と言いますか。
    良い点はスタッフによる女子トイレの誘導でしょうか。仮設劇場だった1000DAYSの際に実施し、定着しました。この公演でも、長蛇の列に
    休憩時間に行くのは無理かと心配しましたが、大丈夫でした。
    この誘導ノウハウを松竹が見習って、平成中村座の公演に活かしたのです。
    チケット代の1万2000円は確かに高い。毎月、気軽には行けませんね。
    宝塚は新劇場になってからお小遣い握り締めて何度もりピートするティーンエイジャーを切り捨て、裕福なマダムにターゲットを絞ってS席1万円台の料金にしてしまいました。加えて、リッチな「お1人様」貴族を当て込み。最近の宝塚はマダムの奢りで観に来るお嬢さん方も多いようです。
    「いまに観に行かなくなる」という声もあったけど、いつも大入り満員ですね。
    クリエも旧芸術座のお芝居好きな庶民層は切り捨て、銀ブラがてらの裕福なマダムに乗り換えたのでしょう。「このチケット代では高いか安いか」なんて忖度しないで、おしゃれな観劇気分が味わえれば、機嫌よく観て帰ってくれるお客様が来てくれればよいのでしょう。
    この公演は主役が張れる人ばかり集めた豪華キャストでした。4番バッターばかりで大丈夫?という感じでしたが、何とか大丈夫でした。
    なぜ、東宝が「川上音二郎」を杮落としに選んだのか、お芝居の内容についてはネタバレで。

    ネタバレBOX

    「夜明けの序曲」のことを書いておられたかたがいましたが、確かに「夜明けの序曲」は芸術祭参加作品で宝塚が初めて受賞した記念すべき作品。
    縁起かつぎの興行界にあって、東宝も当然意識したでしょう。
    川上音二郎は近代日本演劇の祖とも言える俳優ですし、杮落としに川上音二郎・貞奴の話で行くことは早くから決めていたのではないでしょうか。
    再演希望があれほど高かったのに長く上演されなかった「夜明けの序曲」を再演したのも「クリエのためのアドバルーン」だと言う声は以前から一部にありました。「夜明けの序曲」はもともとは松あきらのサヨナラ公演のために書き下ろされ、序幕で人力車に乗った音二郎が「日本のみなさま、おさらばでございます」というせりふで見得を切るのもそのため。艱難辛苦の夫婦愛物語で音二郎の死までを描いた感動作ゆえ、初演を大事に思う私はあえて再演を観なかったたほどです。NHKの大河ドラマ「春の波濤」では中村雅俊・松坂慶子が音二郎・貞夫婦を演じました。両作と比べても、この「恐れを知らぬ
    ~」は明るくオチャラケていて、まったく印象が違いました。
    冒頭の講談仕立ての部分は、宝塚の地方公演で昔よく使った手法です。
    ユースケは初日のせいもあってか、セリフ忘れやトチリも多く、座頭としては
    いただけなかったですね。音二郎は明治時代に海を渡って海外公演をやろうと言う人物ですから、もっと気骨のある男で、それゆえ、貞奴への嫉妬と屈折した思いがあったはずですが、本作の音二郎はそういうところがまったく感じられない。いまどきのチャラ男で小劇団の勘違い看板俳優程度にしか見えない。一方の貞奴・常盤貴子は大根というか、何をやっても「常盤貴子」で学芸会みたいに稚拙。NHKでの松坂も若い頃は大根と言われ、貫禄の付いたいまも変わらず、演技派とは言いがたいと私は思うが、「演技に定評ある大女優」ということで持ち上げられている。常盤チャンも女優を続けて年をとれば、同じように言ってもらえるから大丈夫でしょう。
    私はこの公演の宣伝を見たとき、最初、貞奴は戸田恵子が演じるとばかり思っていた。いっそ常盤と役を入れ替え、戸田の役はあめくみちこあたりが
    やったほうがよいのではと思ったほど。常盤は堺雅人の恋人役でお飾りの若い女優でも演じていたほうが似合ってるのでは。でも、それでは華やぎに欠けるので、この配役なのでしょう。
    この芝居で何が一番印象に残ったかといえば、堺正章の「スチャラカポコポコ」です。それは2年たったいまでも変わらない。
    私はマチャアキのお父さんでコメディアンの堺駿ニのファンだった。マチャアキはGSのスターだった経歴もあり、お父さんのようにバイプレイヤーに徹してきた人ではなく、3枚目を演じてもどこかでしゃばってみえ、脇ではあまり
    評価できなかった。だが、この役は、もみくちゃにされながら、「スチャラカポコポコ」を言い続ける老座員で、適度に笑わせ、お父さんを彷彿とさせた。
    イマイチ頼りない座頭のユースケにとっても、芝居の設定同様、心強い存在だったのではないだろうか。
    そして、この「スチャラカポコポコ」の史実にスポットを当て、「夜明けの序曲」とはまったく正反対の喜劇を書いた三谷幸喜は凄い。エピソード好きな三谷だからもしかして「夜明けの序曲」へのオマージュなの?
    三谷幸喜の手抜き芝居との酷評もあるが、ともかく3時間以上の長丁場を飽きさせずに魅せたのはさすが。1時間30分でも飽きて退屈してしまう小劇場芝居に比べたら苦痛はなく、私には快適だった。何より、客の多くが大喜びしていた。これは初めて新宿のシアタートップスの舞台に引っ付いたような狭い客席で東京サンシャインボーイズを観たときから変わらない光景だ。
    喜劇は客を喜ばせ、笑わせれば勝ちだ。
    こうして、シアタークリエは「スチャラカポコポコ」と日比谷の劇場街を泳いでいくのだろう。時には、大波に揉まれ、危険な目にもあってほしいと思うが、
    さてどうなりますか。
  • 満足度★★

    芝居・・・
    話自体が面白く思えませんでした。小ネタはそれなりに面白かったし、役者陣も(主役2人を除いて)あてがきをしたかのようにハマっていて楽しかったのですが、とにかく話が薄く感じられて、そのくせ上演時間は長い。比較するのは次元が違いすぎてナンセンスですが、同じテーマを扱った作品として考えれば宝塚の「夜明けの序曲」の方が圧倒的に面白かったです。いくら笑えても(自分はあまり笑えなかったけど)芝居としての出来がよくなければ・・・
    最近の三谷作品は出来不出来のムラがありすぎる気がします。「社長放浪記」や「コンフィダント」は素晴らしかった。だから今回も期待していたのですが・・・
    あと、シアタークリエ。この劇場は自分の出来るなら来たくない劇場ベスト3に入ります。館内解り難くて不便だし、トイレは少ないし、ロビー狭いし、劇場内は座席狭いし、閉塞感あるし、この規模、設備で、さらにこの芝居の内容でチケット代12,000円・・・暴利もいいところです。

  • 満足度★★

    芸術座跡じゃなくて、旧・日比谷みゆき座(映画館)跡
    芸術座の後継劇場として宣伝されているシアタークリエ。
    これは声高にいいたい、決して芸術座の跡じゃぁありません。
    日比谷映画の入り口を流用しl、地下にあった日比谷みゆき座(映画館)を
    改装しただけの、非常に、安っぽい簡易トイレのような劇場になってました。
    12000円という商業演劇価格でありながら、劇場としての
    「品格」が全くありません。
    狭いロビーにはソファどころかベンチされもありません。
    オシャレなスナックを壁にもたれて立って食べます。
    男性トイレは5基しかなく、女性用の状況はわかりませんが
    男性トイレは長蛇の列でした。
    劇場の中も、ダクトむき出しコンクリートが張り巡った天井、低い天井。
    重みのない床、ベニアのようなカーペット、そして狭い小さな椅子。
    喫煙者は、外に出て、シャンテのゴジラ像の場所まで
    行かされます。
    とにかく圧迫感があり閉塞感がある劇場、
    パルコやルテ銀、コクーンやシアターアプル、三越劇場にスペースゼロ、
    どれよりも陳腐な劇場です。
    劇団四季の劇場よりも、更に陳腐です。
    20代の女性が考えた?支配人の劇場ですが、
    きっと芝居を見たことないんじゃないか?と思うほど
    おそまつな劇場。
    「なんか、かわいいかも」
    「なんか、おしゃれ、かも」
    「なんか、かっこいいかも」
    と、自己満足に浸った、おそまつな劇場。
    女性らしさ、女性ならではの気配り、というイメージだけを
    前面に出すことに熱心で、
    本来の目的である利用者の立場を考えていない。
    ファッション性だけを重視、「カフェ」気分を追いかけた、
    若い女性だけが喜ぶ劇場、ゆえに
    5000円程度の劇場にすべきでしょう。
    「行きたくない劇場」の一つになりました。
    現実から、別の世界にとても入れる雰囲気ではありません。
    この劇場じゃ、内容はともかく、チケットは最大でも8000円が
    限界でしょう。

    そうそう、作品ですが
    これは主役に全く力がない作品、その上、品がありません。
    ユースケサンタマリアについては、台詞は噛むし、忘れるし
    その度に客席を向いて、頭をかきかき、愛想笑い。
    12000円の芝居ってことを、全く理解していない
    勘違いも甚だしい出来。
    常盤貴子は全く華がありません。
    そもそも、みなが「ハ!」とするほどオーラのある女性の役なのに
    最もオーラというか個性がありません。
    もう何十回も公演を繰り返し千秋楽も近いのに
    この出来栄えじゃ、ダメでしょう。
    この二人以外は素晴らしいです。
    何より堺正章は、さすが芸達者、彼のおかげで
    ギリギリ芝居がもったといってもいいでしょう。
    他の脇役の人も皆味わいがあり、見応えがありますが
    その個性も全て主役の二人が邪魔をして、台無しにしています。

    話の内容は、昔の三谷幸喜作品の焼き直し。
    しかも3時間20分もある分、とても大味。
    オリジナリティやカタルシスは全くなく、
    まぁ商業演劇ですからパルコやルテ銀とは違う客層ってのが
    前提かもしれませんが、
    昔10年以上前に紀伊国屋で見た「ショウマストゴーオン」2時間の
    作品を3時間20分にしただけの手抜き作品と言えましょう。

    まぁ初めて劇場で見る人には
    テレビで見たことある御馴染みの役者さんが、沢山出演するし、
    話はわかりやすいので、そこそこいいかもしれません。
    劇場にも行く機会の少ない人なら
    「こんなもんだ」と思うからいいんでしょう。
    でも僕には凡庸。
    あぁスカっと満足する作品を見たい・・・。

    ネタバレBOX

    堺正章が芸達者ですが、声が全くガラガラで出ていないんです。
    冒頭でも言ってましたが、千秋楽の夜が「レコード大賞」の司会という
    ことで、芝居以外にも忙しいんでしょう。
    見ていて気の毒な位でした。
    あと、消臭剤の宣伝でメジャーになった今井朋彦氏、
    見慣れるって大事ですねぇ、
    「あ!この人だ!」って感じで印象に残りました。
    芝居の良し悪しは別として。
    堀内敬子、あぁベルを演じていた頃の名残はすっかりなく
    でも四季役者特有な無個性だけは健全で
    やけに活舌はいいけど、印象には残らず・・・。
    浅野和之は笹野高史の2番煎じ狙いすぎ。

    しかし、セットも簡素、舞台変換もなし、衣装も陳腐。
    小道具も装置もなく、話も大雑把。
    「やっすい芝居だなぁ」
  • 満足度★★★★★

    豪華
    絢爛

  • 満足度★★★★

    三谷さんらしさ
    初、三谷さん舞台だったのですが、彼らしくとてもテンポの良い作品でした。
    いっぱい笑えて、出演者がみんな可愛かった。
    役者が先に決まった舞台だっただけに、ユウスケさん等そのまんまじゃん!tって思っちゃいました。
    堺雅人さんの O| ̄|_ がいい!

  • 満足度★★★★

    達者な脇役陣に助けられ
    脇役陣、特に戸田さん、瀬戸さんなどの女優陣の達者な演技を大いに楽しみました。それに比べて主役の二人が今ひとつだったかな。長尺ながら飽きさせないところはさすが。三谷さんの昨年の作品、PARCO歌舞伎の影響などをちらりと感じさせるところも楽しかった。

    ネタバレBOX

    演技の上手な戸田さんが演技のできない役で、舞台上で固まるところ、最高におかしかった。まだ上演期間が長いので、常盤さんなは戸田さんの刺激を受けてタメをはる芝居ができるようになってほしいけど・・・
  • 満足度★★★

    このチケット代では
    9000円なら満足だったかなあ。
    芝居の内容、劇場の閉塞感を考えると12000円は高い。

  • 満足度★★★★

    たのしゅうございました
    緻密に計算された…っていうのではなく(個人的にはこの点で星四つ)、「川上音二郎一座の芝居」のような舞台。老若男女みな楽しめる商業演劇らしい芝居でした。

    観客巻込んでの劇中劇は楽しい。

    3時間飽きさせない手腕はすごいなと思います。

  • 満足度★★★★★

    三谷幸喜の円熟を感じました
    前売りチケット争奪戦にあえなく敗退して、だめかとおもっていたのですが、当日券整理番号分が電話一発でつながってプレビュー2日目をみることができました。

    すごくよく出来た話で、観ていてぐいぐいとひっぱられる感じ。時間をまったく感じない。飽きない。一幕が終わってけっこう満腹な内容であるにもかかわらずもっともっと観たいと思ってしまう。三谷作劇の真骨頂を見たように思います。これなら木戸銭にも納得、お買い得感さえありました。

    ネタバレBOX

    一幕はボストンで公演が打てるかというどきどき感で観客をひっぱり二幕は劇中劇を中心に観客を爆笑に巻き込みます。

    堀内敬子さんがすばらしい出来。瀬戸カトリーヌさんの芝居にも力があって。戸田恵子さんの演技にも惚れ惚れしました。

    主演のユースケサンタマリアや常盤貴子は、まだ若干こなれていない部分もありましたが、おいおいよくなっていく予感。

    一幕、二幕でそれぞれ使われる舞台の盆が物語をさらに広げて・・・。

    これだけ芸達者が集まると逆にまとまらない芝居もあったりしますが、この芝居は役者のよさが連携してさらに大きな表現を作る感じで・・・。

    本当によい芝居を見せてもらったと思います
  • 満足度★★★★★

    チケ代も、この内容なら、
    OKです。

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