満足度★★★★
スチャラカポコポコで乗り切った杮落とし
実は、もっと前にこのレビューを書き終え、登録押したとたんに、ログインに
戻ってしまい、あとかたもなく文章が消えてしまいました。こういうことが何度かあります。なぜでしょう。
でも、書いておきたいので、また書くことにしました。
年を経ているので、通常のレビューとは異なり、参考意見も多くなりますが
ご容赦のほどを。
もう2年前になるのですね。忘れもしませんが、初日にこの公演を観ました。私はさほど不満は感じませんでした。でも、杮落とし以来、一度もこの劇場に足を運んでおりません。
今日までのシアタークリエの公演レビューもざっと読ませていただきました。
すると、「できれば来たくない劇場」とか「チケット代は5000円が妥当」とか言っておられたかたのほうが、もう慣れたのか、何度も足を運ばれているではありませんか。お客とはわからないものです。
文句があっても来る人は来るし、文句を言わなくても来ない人は来ない。東宝さんもそのへんを熟知しておられるかもしれません。
劇場構造に不満が多かったみたいですね。
支配人が芝居を観ない人では?という意見もありましたが、ここの支配人は
聞くところによれば芝居はよく観ている人だそうです。
劇場設計の不備は新しい東京宝塚劇場も同じです。通路の少なさと狭さ、あの1列の長さ。通路側でもない限り、自分の席に行くのに蟹の横歩きで「すみません」と言い続けながら行かねばなりません。利用者の身になってない。
東宝は採算重視だから、利便性は無視。ですからクリエの安普請も当然と言う感じです。
確かに旧芸術座とは雰囲気違いますね。きれいになっても、不便さが増すという東宝方式と言いますか。
良い点はスタッフによる女子トイレの誘導でしょうか。仮設劇場だった1000DAYSの際に実施し、定着しました。この公演でも、長蛇の列に
休憩時間に行くのは無理かと心配しましたが、大丈夫でした。
この誘導ノウハウを松竹が見習って、平成中村座の公演に活かしたのです。
チケット代の1万2000円は確かに高い。毎月、気軽には行けませんね。
宝塚は新劇場になってからお小遣い握り締めて何度もりピートするティーンエイジャーを切り捨て、裕福なマダムにターゲットを絞ってS席1万円台の料金にしてしまいました。加えて、リッチな「お1人様」貴族を当て込み。最近の宝塚はマダムの奢りで観に来るお嬢さん方も多いようです。
「いまに観に行かなくなる」という声もあったけど、いつも大入り満員ですね。
クリエも旧芸術座のお芝居好きな庶民層は切り捨て、銀ブラがてらの裕福なマダムに乗り換えたのでしょう。「このチケット代では高いか安いか」なんて忖度しないで、おしゃれな観劇気分が味わえれば、機嫌よく観て帰ってくれるお客様が来てくれればよいのでしょう。
この公演は主役が張れる人ばかり集めた豪華キャストでした。4番バッターばかりで大丈夫?という感じでしたが、何とか大丈夫でした。
なぜ、東宝が「川上音二郎」を杮落としに選んだのか、お芝居の内容についてはネタバレで。