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アヌーク・ファン・ダイク「STAU」

アヌーク・ファン・ダイク「STAU」

ダンストリエンナーレトーキョー

青山円形劇場(東京都)

2009/10/08 (木) ~ 2009/10/08 (木)公演終了

満足度★★★

トリエンナーレ・フィナーレ
ダンストリエンナーレの最後はオランダの女性振付家アヌーク・ファン・ダイクの作品。フェスティバルの後半は天気もぐずつき、疲労もたまってきたが、どうにか通し券を無駄にせずに済んだ。最終公演にふさわしく、面白い趣向を凝らしている。

この作品だけはこのあと金沢でも上演されるので、これから見る人はネタバレBOXを開けないほうがいいと思う。

ネタバレBOX

劇場に着くと、カバンと靴を受付に預けてから入場するという。絨毯が敷いてあるとはいえ、それまで靴を履いて歩いていた場所をいきなり靴を脱いで歩くというのはちょっと抵抗があった。日本に初めて来た外国人が日本の家に靴のまま上がろうとして注意されるのならわかるが、来日した外国カンパニーの公演会場で日本人が靴を脱がなきゃいかんというのはヘンな話だ。しかし逆らうわけにもいかず、おとなしく従う。
開演時間になってようやく入場。いつもの円形劇場とはちがって、フロア全体が丸く平たい床になっていて、その中央部分に座席が設けられていた。真ん中に四角い舞台スペースを残して、3列の椅子が四角を描くかたちで並んでいる。舞台を客席が2方向から挟んだり、あるいは4方向から囲むというのは演劇の公演ではちょくちょく見るが、ダンス公演では珍しい。最近ではイデビアン・クルーの公演で2方向の座席というのがあった。
観客が入場する間も、ダンサーたちはフロアに佇んでいた。やがて客入れが終わるとまず、舞台監督みたいな人が、今回来日できなかったアヌーク・ファン・ダイクに替わって、開演前の挨拶や諸注意やダンサーの紹介などをした。それが終わっていよいよパフォーマンスが始まったのは予定の開演時間を20分ほど過ぎたころ。
前半は男女二人のダンサーが登場。ノイズ系の音楽が流れるなか、ときどきマイクロフォンを爪ではじくようなヴォッという音に合わせて、身震いみたいな痙攣的な動きを差し挟みながら踊る。体を近づけつつも触れない距離で、鼻をクンクンさせたり、びくっと痙攣したりと性的なニュアンスの漂う出だしから、徐々に離れて今度は観客に絡み始める。その場合も、近づくけれど触れることはほとんどしない。いじられるのはもっぱら最前列の客。客の座っている椅子の下にもぐりこんでそのまま向こう側まで通り抜けたり、暗転を挟んでほんのつかのま、男性ダンサーが全裸になったりした。
ダンスの振付うんぬんよりも、パフォーマーと観客の距離を縮めるというのが作り手のねらいらしい。いちばん遠くても3列目だから、いやでもダンサーの体が身近に感じられる。
後半は観客全員を立たせてから、設置されていた椅子をすべて撤去する。ここからはオール・スタンディング。女性ダンサー2人が加わる。部分照明があらかじめ決められているらしく、あちこちで踊るダンサーを照明が順繰りに照らしていく。ダンサーの移動に合わせて観客もぞろぞろと動く。ときたま4人のダンサーが観客一人を取り囲むこともあったが、観客をダンスに巻き込むのはいちばん最後の場面だけで、それもほんの数名だったので正直なところホッとした。後半でも男性ダンサーは全裸になって二階でスポットライトを浴びていた。
正味1時間。座席が4方向からステージを囲む前半も、観客がオールスタンディングになる後半も、個人的には過去に見た演劇作品で体験済みなので、それほどビックリするということはなかった。ただ、このフェスティバルを通じて、いい場所を占める関係者席の多さが気になっていた者からすると、パフォーマーと観客だけでなく、一般客と関係者の垣根をも取っ払ったこの作品は、フェスティバルのラストを飾るにふさわしいといえるかもしれない。

せいぜい30分くらいのスタンディングだったが、それでも途中で床に座り込んでいる若い観客がいた。パフォーマーの動きがしばらく止まっていたからそうしたのだろうし、パフォーマーが移動したらまた立ち上がったとは思うが、それにしても足腰弱すぎ。

渇いた人々は、とりあえず死を叫び

渇いた人々は、とりあえず死を叫び

劇団俳優座

あうるすぽっと(東京都)

2009/10/08 (木) ~ 2009/10/18 (日)公演終了

満足度★★★★

青木豪作品には愛がある
冷静に考えると、大雨で避難している校舎で繰り広げられる会話ではないなと思うものの、何だか作者の思惑に従順になってしまう自分がいた。
 
青木豪さんは、いつも、登場人物各人に愛情を注いで、劇作していることがわかる。
今回の作品も例に漏れず。だから、作者に都合の良い登場人物の行動や台詞にも、さして違和感を感じない。
基本的に、人間描写や役者に対する敬意や愛が感じられるから。

昔から、大ファンだった岩崎加根子さんが、相変わらずいい芝居をされていて、嬉しかった。 

客席が、気の毒を通り越し、悲惨に思う程ガラガラな上、70代80代の観客の寝息があちこちで聞こえたけれど、私には心地良い舞台でした。

下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。

下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。

TEAM NACS

道新ホール(北海道)

2009/04/17 (金) ~ 2009/04/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

見ました!
家族っていなぁ~って心から思いました♪
また大泉さんが書いたお芝居を見てみたいです☆

ネタバレBOX

音尾さんの女装が妙に似合っていたと思うのは私だけでしょうか?
すっごく可愛く見えました!
パイパー

パイパー

NODA・MAP

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2009/01/04 (日) ~ 2009/02/28 (土)公演終了

満足度★★★★★

立ち見でしたが
見て来た友達に進められて立ち見で見ましたが疲れることなく見入ってしまいました。宮沢りえさんの声がすてきでした!!
初めて大きな舞台を見たのですが病み付きになりそうです♪

Nine Lives

Nine Lives

コンドルズ

東京グローブ座(東京都)

2009/09/18 (金) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

初でした♪
友達に誘われて初めて行ったのですが凄く面白かった!!
ダンスありコントあり人形劇あり!
絶対次ぎの公演も行きたいです!!!

MUSTANG MONO

MUSTANG MONO

GRINDER-MAN

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2009/08/07 (金) ~ 2009/08/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしろかった!
凄く素敵に空間を使っているなぁと思いました。
客席と舞台の線引きがなくて映像、音楽、ダンスの見せ方がとてもおもしろかったです♪

ネタバレBOX

観客の中にダンサーさんが混じっていて途中から参加したり「自分もこの公演に参加している」という意識が生まれ、とても楽しめました。
twelve

twelve

劇団6番シード

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/09/21 (月)公演終了

満足度★★★

12個の扉
枠だけの扉や照明が印象的でした。
始めは全く繋がりのない12人が実は細く絡まった糸で繋がっていてそれを思い出しながら進んでいくお話。

舞台の使い方が素敵だなと思いました。

コースト・オブ・ユートピア-ユートピアの岸へ

コースト・オブ・ユートピア-ユートピアの岸へ

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2009/09/12 (土) ~ 2009/10/04 (日)公演終了

みっかれんぞく。
1はさらっと終わった感じ。2部はなかなか面白く、3は期待してたほどは盛り上がらなかった。全体を通し、刺激的なシーン、素敵な演出ももちろんあったのだけど、観よう観ようとしないと関係性も台詞も頭に入ってこず。話自体はとても面白いのに、なかなか疲れる舞台だった。

脳の国のDr.シナプス

脳の国のDr.シナプス

オフィス★怪人社

サンモールスタジオ(東京都)

2009/09/30 (水) ~ 2009/10/04 (日)公演終了

満足度★★★

体感時間は短め
頭をうって以来、判断を求められるような状況になるとどちらにすべきか問う声が脳内に響く(どころかDr.シナプスと名乗る男まで見えてしまう)ようになった主人公の物語。
脚本が仕上がってから10日ほどしか稽古期間がなかったとのことで、観ていてちょっとヒヤリとするような部分もありつつ、しかし露骨なミスなしに見せるのは、普段お笑いライブでの即興的な演技で鍛えられているメンバーが多いからか?
そのフォローの巧みさ、あるいはハプニングへの臨機応変な対応は、多少パターンは異なるが YANKEE STADIUM 20XX とも通ずるような。
また、お笑いライブと言えば、プロローグは状況のみ決まっていて役の名前から与えられる課題やその回答まで即興というコント風で、ここのライブ感によって「ツカミはオッケー」な感じ。
ただ、この後、主人公が頭をうって本筋に入るまでまだしばらくあるので全体のバランスとしてはアタマでっかち気味かも?
そうして結局主人公が沖縄での自転車レースに出場することになり、ここでやっと疑問氷解。タイトル等からこの春先に多かった脳内あるいはココロの内部系?と思いつつも、チラシのイラストは自転車レースっぽくて「???」状態だったのですよ。
で、ここでのライバルコンビを演ずるのが ATT メンバーで、お得意のユニークなアクションを見せる度に客席が「お~」みたいにどよめくのが愉快っちゅうか、ファンとして快感、みたいな。(もしかして優越感か?(爆))
そんなこんなもあって、前説での予告通りの約125分、楽しさによって「アッと言う間」まではいかないにしても体感時間はそんなにないのでありました。

『君がもしアンデルセンだったら…』

『君がもしアンデルセンだったら…』

CAPTAIN CHIMPANZEE

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2009/09/26 (土) ~ 2009/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★

「調理法」が鮮やか
いわゆる古典や名作と言われる作品をモチーフに、様々に料理してオリジナルストーリーに絡ませて見せるのが得意なここ、今回の題材はアンデルセン。
がしかし、単にアンデルセンの作品を絡ませるのではなく、アナザー・エンディングや後日譚なども劇中人物の創作として加えているのがさすが。こんな風に「調理法」が毎回違うのが見事。
見事と言えばネコたちの衣裳、耳と尻尾とベストが同じ柄の布で、それぞれ個性を出しているのもイイ。
また、
「この話では人は死なないって作者が言ってたよ」
「だってあの人、約束守らないじゃないか。締め切りだって守らないし」
なんてコトをその「作者」自身が書いているという楽屋落ち(それも三段構えだし)的なところも好きだなぁ。
あと、老いた先生のピンチをかつての教え子たちが救うというプロットなどから「某演劇集団」(特に名を秘す(笑))の全盛期(おっと失言!(爆))と通ずる雰囲気も感じる。

蛮幽鬼(ばんゆうき)

蛮幽鬼(ばんゆうき)

松竹

新橋演舞場(東京都)

2009/09/30 (水) ~ 2009/10/27 (火)公演終了

満足度★★★★

やはりおもしろい
新橋演舞場での新感線。
役者陣も豪華とあっては期待せずにはいられません。

ネタバレBOX

異国に学びに来た4人の若者。
その中の一人、調部が何者かによって殺された。
居合わせた伊達土門は捕えられ、無実の罪で監獄に幽閉される。
どこからともなく聞こえる声―
サジと名乗る男の手助けにより、土門は罠にはめた者たちへの復讐を始める…


新感線なので、やはり盛り上げ上手。
初めからかかるロックを聴いているだけで、期待が高まります。
物語がとてもわかりやすく、すぐにこの世界に入っていけました。
役者さんの力も大きいかもしれません。
早乙女さんの役がとても切なかった。思わず涙が出ました。

上川さんは最近TVでしかみていなかったのですが、やはり舞台俳優ですね。こちらの方が断然いい。

殺陣の多い芝居でしたが、上川さん、早乙女さんは見栄えがよく鮮やか。
(アクションはほぼ初めて、という堺さんは大変そうに見えましたが。芝居はとても惹きこまれました)


効果も照明も派手で相変わらずのエンターテイメント。

とてもおもしろかったです。
『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』

『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』

DULL-COLORED POP

サンモールスタジオ(東京都)

2009/10/07 (水) ~ 2009/10/13 (火)公演終了

200910071900
200910071900@サンモールスタジオ

『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』

『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』

DULL-COLORED POP

サンモールスタジオ(東京都)

2009/10/07 (水) ~ 2009/10/13 (火)公演終了

満足度★★★★★

「プルーフ/証明」 いくつものトーンが重なって・・・。
登場人物間それぞれに
異なるトーンが作られて、
良い意味でまじりあうことなく
ある種の光をもって重なり合っていきます。

役者たちの演技にぶれがなく
個々のシーンに瑞々しさと質感があって
登場人物の想いや感情がまっすぐにやってくる。

深く豊かな密度を持ちながら
しっかりとエッジの立った、
出色のストレートプレイでありました。


ネタバレBOX

谷賢一氏が翻訳・演出を手がけたこの作品、
同じ翻訳でのコロブチカ版(黒澤世莉氏演出)を観ています。
その時には、一つの貫くような質感で舞台が満たされ、
個々の個性が同じ空気から深く滲みだしてくるような
印象がありました。

一方今回谷氏自身の演出では
個々の人物間に異なるトーンや質感があって。
3人が同時に舞台にあれば、3つのトーンがそこにあるのです。
それらの輝度が物語の進行に伴って、次第に高まっていく感じ。
ひとつに混じり合うのではなく、
互いを照らすようにして舞台の密度を高めていきます。

客入り時からすでに
主人公キャサリンの空気に取り込まれます。
机と椅子だけのシンプルな舞台に
彼女の時間が鮮やかに浮かび上がってくる。
重なっていく父親への愛憎、
数学者のハルとの距離感と歩み寄る中での互いの葛藤、
姉のクレアとの確執。
それらがいくつものトーンのなかで、
繊細かつ丁寧なだけではなく、
時には鮮やかに、あるいは恣意的なベクトルをもって
沈むように、突き刺さるように、弾けるように、包み込むように
描かれていきます。

役者が良いのですよ。
たとえば、
キャサリンや父親が持っている才能に対する
自身の感覚と外側からの見え方の差異なども
とてもしなやかに観る側へ伝わってきます。
かつて女性が発見したという
素数の定理に関する説明をさらっと行なうときの
キャサリンとのさりげなさに目を奪われて。
それが伏線となって自らの才能をもてあます彼女の姿や
才能をもたない者のとまどいが
よりヴィヴィドに観る側にやってきます。
役者が顕す刹那の感情の明確さが、
物語を膨らませる確かな力になっていく。

二日酔いのクレアから溢れる人間臭さが
彼女のまっとうな価値観や
キャサリンの想いの重ならない部分を顕わにしたり、
ハルが初めてキャサリンと出会うシーンでの緊張感が
再び出会う彼らの距離を作り出したり・・・。

さらには観るものを取り込んでいく
震えがくるほどの創意に溢れた表現手法達に目を瞠ります。
インナーイヤーのヘッドフォンを外す姿と音のリンク、
役者達の舞台への入り方やはけ方、
キスシーンの音楽とライティングの美しさ、
紅茶を注ぐ音が醸し出す時間、
最後に言葉を内包した闇が照らし出すその先の広がり・・・、&More。
シーンの一瞬に込められたものから、骨格のように作り上げられたものまで。
役者達の芝居の秀逸さが、
それらの表現に切れ味のあるニュアンスと力を与えていきます。
個々の役者が積み上げた感情には、
手練を生かすだけの奥行きがあるのです。

知っている物語なのに、
惹き込まれて、目を見開き、浸潤され、
ボリューム感を持った面白さに満たされて。
コマの関係でもう一度この作品を観るのが難しいことが凄く残念。

あと、うまく言えないのですが、
黒澤演出と谷演出、両方観たことから
同じ戯曲という土俵の上での優劣を感じるのではなく、
それぞれの演出の良さがやってきたことで
とても豊かな気持ちになれて。
何かが生かされれば何かが隠れる。
優れた戯曲と演出の関係にはそんな部分があるような気もして。

同じ素材からやってくる異なるテイストのすばらしさに
べたな表現ですが、
演劇っておもしろいとわくわく思ったことでした。

『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』

『プルーフ/証明』 『心が目を覚ます瞬間~4.48サイコシスより~』

DULL-COLORED POP

サンモールスタジオ(東京都)

2009/10/07 (水) ~ 2009/10/13 (火)公演終了

【プルーフ】初日、一日目。
反りの合わない姉妹。偉大な数学者であり大学で講義を持っていた父親。彼を慕ってその元で学んでいた青年。妹と父親は愛着のある家で長きを共に暮らし、やがてその生活に終わりが訪れる。変わっていくもの。変わらないもの。受け継がれるもの。途切れるもの。答えのあるもの。答えのないもの。示し様のないもの。これは、ある証明を巡る物語。
誰が何を考えているのか分かりやすい点でいくとある意味「小部屋の中のマリー」とは真逆な様で、そしてまた似てもいたり。そう、この話は非常にスマート。『数学の話は難しそうだなぁ』なんて印象は冒頭の内に捨てたほうが吉。別に数式に当てはめた伏線とかは出て来ないから大丈夫。これ自体は人の在り方についての話。
過去の上演との比較。おやつの時間堂では企画の形式もあって「新鮮味」が、コロブチカでは「深み」があった。そしていよいよ翻訳者自らの演出。個人的には「適切」な印象。上演時間も大分スリムになって脚本をあちこちいじっただろうに違和感はないし、無理に表現を変えた箇所もない。演技の違いは役者の違いが根源であって、演出技法で演技面に特異な見せ方を引き出した感じはない。役者に任せる部分は任せつつ、しっかりチームで作られたのだろうと思う。この座組で上演するに当たっての「適切」。
自分が座ったのは最前列の下手席。たまたまだったけど、個人的にはここがベストポジションだった気がする。役者の顔もちょうど観たい角度で観られたし。とりあえず、舞台上を観る事に集中して入り込みたい人は中央通路からちょっと離れたほうが良いかも。
最後に『今後の活動の為にアンケートを〜』というお馴染みのアナウンスに対して「じゃあ、いつかはその今後があってくれよ」と心の中でレス。劇場は22時退館の様です。夜の回ならアンケートは途中休憩の間に書いたほうが良いです。

ネタバレBOX

観ていて入り込むとふと日常感覚を失い掛けるけど、姉のクレアは何も間違っていなくて。妹があの状態なら姉の立場として取るべき行動を取っているだけ。ただ、キャサリンが家にいたがるのがピュアだからクレアが悪に見える。同じ様に気が違って極寒の屋外で数学にのめり込む父親もピュア。その時のキャサリンの対応も結果的にはクレアと大差ないはず。ピュアは汚されるものであり、儚い。
最初の場面のキャサリンが他の「Proof」よりもダルそうだった。日常で有り得るテンションだったからこそ、観る側も目線を定めやすかったはず。その分、初見の方にとっては父親が既に死んでいると分かった時の意外性は大きかったかと。
例のノートが「発見された」となった時にキャサリンが言い出すまでの顔。これまでのバージョンよりも早い段階で分かりやすく表情に否定の色が出ていた様な。このほうがすんなりしていて良かったかな。
あぁ、場転方法は好き嫌いあるかも。休止前作品だから演出家が好みの音楽を使いたかったのか?という気も。少なくとも思い入れがあっての形なのは確か。
ジル・ジョバン/カンパニー・ジル・ジョバン「Black Swan」 / 中村恩恵/Dance Sanga「ROSE WINDOW」

ジル・ジョバン/カンパニー・ジル・ジョバン「Black Swan」 / 中村恩恵/Dance Sanga「ROSE WINDOW」

ダンストリエンナーレトーキョー

青山円形劇場(東京都)

2009/10/06 (火) ~ 2009/10/06 (火)公演終了

低調
ダンストリエンナーレの第10弾。これがラス前。プログラムの内容か自分の体調かはともかく、ここへきてやや失速ぎみ。この日は日本とスイスの振付家の作品2本立て。

ネタバレBOX

中村恩恵の「Rose Rainbow」は本人のソロ。mori-shigeという名前のミュージシャンがチェロを弾いた。序盤は薄暗いスポット照明と暗転で短い場面が続く。衣裳は白いユニタードふうのもの。突然、強烈な光がともって、疲れた目にはちょっと暴力的な照明。動きはバレエのコンテンポラリーふう。女優なみに役を演じている感じがした。ドラマ性を感じるわりには、踊りは抽象的で、美術はシンプル。ドラマチックに演じるなら美術や衣裳はもっと具象のほうがいいのではないか、と思ったりした。舞台後方にドアがいくつも並んでいるのがこの円形劇場の特徴。それをちょっぴり活かしていた。ダンスとは関係ないが、あの湾曲した壁とたくさん並んだドアを見ていると、今昔物語に出てくる飛騨の匠の話を思い出す。上演時間は約30分。

スイスのジル・ジョバンの「BLACK SWAN」では本人を含む男2女2が出演。ダンスの部分も、小道具を使った演出部分も、とにかく凡庸というか退屈だった。似たような動きを長く続けすぎ。しつこくやればいいってものではない。上演時間は40~50分あったけど、10分くらいのダイジェスト映像で紹介しきれる内容ではないか?
風水七味女

風水七味女

タッタタ探検組合

シアターブラッツ(東京都)

2009/08/20 (木) ~ 2009/08/23 (日)公演終了

満足度★★★★

熱はすごかった
オープニングのタイトル曲があるとは知らなんだ、面白かった。
そこそこ笑えるのだが、タイトル通り。
腰砕け、かなぁ。

ネタバレBOX

壁けりターンは見事でした。
劇場の奥の扉の使い方もうまかった。
フツーのひとは普通に、よく演技していました。
呪文が、もっとわかり易かったらよかったかな?
付け鼻外人は、一番笑えたかも。
午後から雨になるでしょう(全公演終了・ご来場ありがとうございました!)

午後から雨になるでしょう(全公演終了・ご来場ありがとうございました!)

午後から雨になるでしょう

ウッディシアター中目黒(東京都)

2009/10/07 (水) ~ 2009/10/11 (日)公演終了

満足度★★★

つなげちゃえばよかったのに
オムニバスであり、おのおの独立。ってところも魅力なのでしょうが。
Keyワードとして雨使ったり、いろいろ面白い配置があっても良かったのではないだろうか?と思いました。

ネタバレBOX

「ぶっちゃけ!リセット!」は、なかなか大型台風が近づいてる今。
現実とリンクしていて怖かった。台詞は明るくて笑えるんだけどね。
悪意に出てきた刑事さん、いやー嫌味な演技上手かった。
後ろから張った押したくなるほどに・・。
職務質問ネタの特、出入り口に制服着て立ってても良かったのに。
で全体とすると、なんか味がボケてた感じが抜けませんでした。
七味か山椒が欲しかったかなと感じました。
赤と黒【脚色・演出:赤澤ムック】

赤と黒【脚色・演出:赤澤ムック】

avex live creative

赤坂RED/THEATER(東京都)

2009/10/01 (木) ~ 2009/10/11 (日)公演終了

満足度★★★★

木村了の魅力に全てが凌駕された舞台
題名しか知らなかった、スタンダールの「赤と黒」、それを小劇場でどんな風に料理するのか、興味と不安とない交ぜの気持ちで観に行ったら、まあ、いろいろ難点はあるにしろ、木村了の圧倒的魅力が、全ての欠点を補って余りあり、後半は、ただもう、彼の美しさにたじろぐ思いさえ感じながら、見入ってしまいました。
フジTVのドラマや、大河ドラマで、楽しみな若手俳優が出現したと楽しみにしていたけれど、新感線と今回の舞台で、舞台俳優としても、逸材であると確信できました。

赤澤ムックさんの作品は初見ですが、フランスの歴史に疎い観客にも、わかりやすく、噛み砕いた脚色の才には感心しました。
ついでに、あまりの理解不能のために、途中で投げ出した「王妃マルゴ」の解説まであって、2冊の内容を勉強させてもらって、感謝したい気分です。

フランスの歴史や、キリスト教の教義に詳しくなくても、充分理解できる構成で、本当にありがたい舞台でした。

逆手本忠臣蔵(公演再開&追加公演決定!)

逆手本忠臣蔵(公演再開&追加公演決定!)

劇団バッコスの祭

池袋小劇場(東京都)

2009/09/30 (水) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★

レベル低っ!
役者がヘタ。
オリジナル音楽作曲したほうがいいと思います。

ROMEO-午前0時の訪問者-

ROMEO-午前0時の訪問者-

ルドビコ★

こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)

2009/09/30 (水) ~ 2009/10/05 (月)公演終了

満足度★★★★★

こんなに近くにいたのに・・・
今回も非常に有意義な時間を過ごさせていただきました。
殺陣が大変迫力がありました。
また、切ないストーリーに切ない歌を入れることで更に感情移入させられてしまいました。

ネタバレBOX

モンタギュー&モンタギュー婦人とブイオ&ジャンのそれぞれのデュエットがとても素晴らしかったです!
また、最後のブイオの「君に嫉妬した月の女神は・・・」のくだりがとても好きです!

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