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The Stone Age ブライアント『胸に突き刺さった5時43分21秒』

The Stone Age ブライアント『胸に突き刺さった5時43分21秒』

The Stone Age ブライアント

サンモールスタジオ(東京都)

2010/01/27 (水) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★

観てきました
個性溢れる役者さんたちから目が離せなかったです。大石さんのダメっぷりに、後半なぜか惹かれてしまう自分がいました。
個人的には懐かしい公園のセットが好きです。「夢を追いかけること」を考えさせられる作品でした。


山梨

山梨

範宙遊泳

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

ハイパワースピードテンション復讐劇+山梨
大好き。脚本、演出、役者なにしろ全てにおいて勢いよく馬鹿馬鹿しい。
郷土物語宣言第一弾と称し山梨を独立国家にしちゃった脚本の謎な勢いあふれた馬鹿馬鹿しさだけでも相当なものだが、計20人強の若く激しい役者それぞれの基礎演技・身体能力の高さが、その脚本のを立体的に引き出していて見事。
特に群像のハーモニー加減が馬鹿馬鹿しさという観点から統制された様はカタルシスさえもたらす始末。オリジナルなセンス光る役者も多くて、観ていて飽きない。
物語の中で起こってる事実だけを冷静に追っていくとこんなブラックな話はないのだが、観ているとむしろ爽快な気持ちにさせられる。ラストはポジティブな意味で「うわああああ」と唖然(そして呆然)。

大学関係者が多いせいなのかよくわからないがなぜか客席は終始シーンとしていて観劇する場としてとても居心地が悪かった。自分はディティールからなにから見事ツボに入り堪えきれずグフグフ笑いっぱなしなのに、耳から入るのは自分の笑い声だけ。その悲しさったらなかったので、よほど「面白くないの?!」と問いただしたかった。
めちゃくちゃ好きなんだけどなあこういう芝居。

 『F』

『F』

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★

とても良かったです。
観られたことに感謝。
まさか、あんなに泣かされるとは・・・。

ネタバレBOX

「ずっと一緒にいられるよ」
優しい嘘がつけるようになるくらいに
学習したアンドロイド。
でも、それは愛情じゃない。
「俺はおまえの利益を守る」
プログラミングの所為でも、
愛情があるように見えてしまうから
尚の事ふたりの微妙なズレが切ない。
愛獣-改訂版- 全公演日程無事終了いたしました

愛獣-改訂版- 全公演日程無事終了いたしました

MissPRs

サンモールスタジオ(東京都)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★

色々な愛のかたち!
すばらしいバレー風のダンスパフォーマンスが印象的でした。

ネタバレBOX

愛したくて愛したくて苦しむ愛獣の紙粘土?の面も印象的!!

愛に臆病…、言い寄られると逃げてしまう寅さんと、未練の気持ちを手紙で確認するうじうじした幸せの黄色いハンカチを一緒にしたような男。

盲目的になりすぎる愛、愛の思い出に生きる女、子を思う母の愛、同性愛的愛とそれに応えられない男、…、色々あります愛獣!!
山梨

山梨

範宙遊泳

PRUNUS HALL(桜美林大学内)(神奈川県)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

広くてのびのび
あれだけの大人数で、あれだけ大きなセットを作れて、あれだけ派手に暴れることが出来るのは、この会場くらいしか思いつきません。故郷のプレゼンになってるのかどうかは甚だ疑問ですが、のびのび度というか悪ノリ度が超高めのイッちゃってる作品でした。次は何県になるのか楽しみです。

ネタバレBOX

次の回のために水を片付けるの大変そう。
サイコパス 木村伝兵衛の自殺―熱海殺人事件―

サイコパス 木村伝兵衛の自殺―熱海殺人事件―

中央大学第二演劇研究会

東京アポロシアター(東京都)

2010/02/04 (木) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

学生らしい熱くて勢いのある芝居!
CoRichさんからのご招待で、初めて“学生演劇”というものを観劇しました。
まず第1に“よくあのつかさんの名作をここまで演じきったなぁ”…と思いました。
途中セリフが聞き取りにくいことがあったんですが、初日だったし面白かったんで全然OK(笑)!
みなさんそれぞれの役になりきっていて、荒削りだけど学生らしい熱くて勢いのある芝居でした。
Broader Houseは60席ぐらいしかない小さな劇場なんですがステージ上の熱気がダイレクトに客席に伝わり、本当に楽しく見ることが出来ました。
学生演劇も捨てたもんじゃないですね(笑)。
次回は3月の卒業公演『ぐっどばーい、べーすぼーる!』@下北沢・東濱パラーダだそうです。
時間があればそちらも見に行きたいな…。

あ、それから…お芝居もよかったですが、会場内のスタッフさん達の対応もよくて好感が持てました(^^)。
ありがとうございました!

猫の恋 昴は天にのぼりつめ

猫の恋 昴は天にのぼりつめ

秋田県演劇団体連盟

秋田市文化会館(秋田県)

2010/01/29 (金) ~ 2010/01/30 (土)公演終了

満足度★★★

場内の温度
はじめのうち心なしか会場に空気の重さを感じる。
ところが、中盤で猫役のおじいちゃんがしゃべりはじめてからはフッと空気が流れ出したように感じた。
それ以降、役者・客席ともに暖かい感触。最後まで楽しく拝見させてもらいました。

ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

ゴージャスな雰囲気/めんどくさい人(千秋楽満員御礼で終了しました・感謝!御感想お待ちしています)

MU

OFF OFFシアター(東京都)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

初日Aバージョン
観てきました。
主宰の方がコメントでA⇒B⇒Cの順でみることを
オススメしてくださったのでとりあえずVer.Aを観劇。
評価は3バージョンとも観てからにします。

ネタバレBOX

「ゴージャスな雰囲気」
初日だからなのか、なんだか探りあってるような雰囲気を感じてしまいました。ラストシーンの雰囲気は良かったけど。
もっと突き抜けちゃってほしかった気もします。

「めんどくさい人」
雰囲気はよかったけど、どういう経緯であのラストの心境に彼女がたどり着いたのかに私は追いつけませんでした。
なんでだろう。。。

せっかくなので後半のどこかでまた観ようと思います。
北枕動物園へようこそ

北枕動物園へようこそ

K.B.S.Project

高田馬場ラビネスト(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★★★

戦時下の悲劇!
鶴瓶さんのような中尉殿、迫力ありました。

ネタバレBOX

パンダを巡る話かと思っていましたが、やはり非常処置要項を中心とした話でした。

ラスト近くの狂気、哀しみのこもった狂気だけにつらいですね。

あの時代、人の命と動物の処分とどちらが重要か?

大木さんたちは動物と毎日接していて動物側に立つのは分かりますが、事務所シーンしか見ていない観客にはもう一つ動物側に立てませんでした。おとなしいカバを見ていたら、また違った感想になったかも知れません。
ユーリンタウン-URINETOWN The Musical-

ユーリンタウン-URINETOWN The Musical-

流山児★事務所

座・高円寺1(東京都)

2009/05/29 (金) ~ 2009/06/28 (日)公演終了

満足度★★★★

東宝版より猥雑感があり、よかった面も
座・高円寺の劇場のお披露目で、新しい劇場のワクワク感が皆無で、がっかりしたのですが、ユーリンタウンの劇場の使い方は、なかなか素敵でした。

東宝版より、トイレの雰囲気が、芝居の中でリアル度が高く、舞台構造がよく生かされている流れに感心しました。
まだ未完成ながら、若い出演者達の気迫に、胸に迫るものを感じました。

だけど、数々のミュージカルのパロディが折り込まれている作品なのに、坂手さんも、流山児さんも、ミュージカルには疎いらしく、青井さんのフライヤーの文句と異なり、全然、ミュージカルのパロディになっていなかったのが、また一興でした。

楽屋

楽屋

シス・カンパニー

シアタートラム(東京都)

2009/05/10 (日) ~ 2009/06/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かった!
清水邦夫さんの作品はリアルタイムではご縁なく過ごして来ましたが、最近、その面白さがわかるようになりました。
最初、3人の位置関係が理解できずにいて不可解な気持ちでいましたが、情況がわかってからは俄然面白くなり、中でも渡辺えりさんの、時代劇に端役で出演した時の思い出話には大ウケでした。確か「荒川の佐吉」だったと思うけれど、新国劇追っかけ祖母の影響で、新国劇の楽屋が遊び場がわりだった私には、そのえりさん扮する女優さんの、その芝居での立ち位置までが想像できて、とにかく愉快痛快でした。えりさんを女優として初めていいなと感じた作品でした。
蒼井ゆうさんは、デェスディモーナの時にも、その存在感に驚きましたが、今回の役どころもよく掴んでいて、舞台女優としても楽しみな方だと確信しました。
迷ったけれど、行って正解の素敵な舞台でした。

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

幸せの歌をうたう犬ども【ご来場ありがとうございました!】

DULL-COLORED POP

タイニイアリス(東京都)

2010/02/02 (火) ~ 2010/02/04 (木)公演終了

満足度★★★

観てきました
いつものDULL-COLORED POPの芝居とは違いましたね。「当てられ書き」とかいうシステムで、かなり制約があったと思いますが。それでも、かなり楽しめました(ちょっと下ネタ多すぎるかな)。谷賢一氏の次回作に期待します。

血は立ったまま眠っている

血は立ったまま眠っている

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/01/18 (月) ~ 2010/02/16 (火)公演終了

満足度★★★★

寺山ワールド→蜷川ワールド
寺山修司の作品を、蜷川幸雄が思いを込めて作り込んでいる。蜷川幸雄の世界ができあがっていた。森田剛・遠藤ミチロウよかった。

アイーダ

アイーダ

劇団四季

電通四季劇場[海](東京都)

2009/10/03 (土) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

また観ました。
今日のは、役者もちがったせいか(ラダメス:阿久津・アムネリス:光川愛)芝居が良かった。

えれがんす

えれがんす

シス・カンパニー

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★

芸達者揃いだが
使い切れていなかったかな。役者はみんな奮闘して見どころありました。

えれがんす

えれがんす

シス・カンパニー

紀伊國屋ホール(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/02/14 (日)公演終了

満足度★★★★

渡辺えりの役者魂
この文章を書こうと思った矢先、私が購読している新聞にこの公演の劇評が載り、5点満点で★2つという低評価に驚いた。その理由については明確には書かれていなかったので、自分としては納得できなかったが、これぞ酷評なのだと思った。
このお芝居に関して言うと、自分が紀伊國屋ホールで観ている芝居の中ではまあまあ楽しめたほうだと思う。この劇場は時に役者や劇団のリトマス試験紙のように言われているだけあって、けっこう難しい劇場のようだが、今回の公演は“箱”に見合う寸法の芝居だったと思う。
特に渡辺えりの芝居には感服した。彼女には常に客を満足させて帰そうという心意気を感じる。彼女は自身のエッセーの中で演劇界の現状や役者のありかたについてかなり苦言を呈しているが、苦言を呈するだけの芝居を体現しているから偉い。戯曲自体や自分の役をきちんと理解したうえで、芝居の流れを上げ潮に持っていく。相当腕をあげないとそういう余裕は生まれない。本来、客を満足させなければ金をとれないはずだが、昨今は自己満足に傾き、お客よりもまず自分ありきという作・演出家、役者をしばしば見かける。かつて名女優・山田五十鈴の秘蔵っ子でホープと期待されていた若き日の三林京子が、ある公演でその演技が絶賛されたとき、その公演の座長であった浜木綿子に、終演後、「あんた、きょうぐらいの芝居じゃ、入場料をお客さんに返さなあかんね」と言われていきなり冷や水を浴びた気分になったという。プロの厳しさがわかるエピソードだが、そんなふうに直言できる先輩も少なくなったと思う。しかし、仲間同士、褒めあっていても成長はしないだろう。
「金のとれる役者」とはどういうものか、それをまざまざと見せつけてくれた渡辺えりを観るだけでも、この芝居は値打ちがあると思った。

ネタバレBOX

板付きで、オリンピック選手団のユニフォームを思わせる赤のブレザーに白のズボン姿の渡辺えりと木野花の漫才から始まるという、意外な幕開き。この漫才がなかなか面白かった。
フィギュアスケートのコーチ鶴岡真紀子(渡辺えり)とシンクロナイズドスイミングのコーチ川上あい子(木野花)はともにオリンピックの舞台を経験したが、引退後、あい子の妹れい子(梅沢昌代)のマネージメントのもと、タレント活動をしていた時期があったがいまは別々の道に進んでいる。冒頭の漫才はその回想場面である。
川上姉妹には7年前に病死した弟がいたが、弟のコーチで元恋人だったのが真紀子である。と、真紀子は信じていた(笑)。
あい子がスイミンズスクールの経営に失敗し、1時間後に立ち退きが迫ったところに、真紀子が訪ねてきて、思い出話を始める。そこに、あい子の弟の取材をしてきたノンフィクションライターの宮(八嶋智人)が現れる。宮が伴っている青年こそ、あい子の弟の忘れ形見、原悦太郎(中村倫也)だった。
弟にうり二つの悦太郎を見て、真紀子とあい子は動揺する。弟に子供がいたことを知らなかったからである。悦太郎を前にして、弟への想いが錯綜する2人だが、身振り手振りで大いに興奮し、ドサクサに紛れて悦太郎を恋人に見立てる渡辺の錯綜ぶりがおかしい。
宮に呼ばれてれい子もやってくるが、姉妹間のわだかまりや真紀子の過去の恋心が浮き彫りになる中、それまで無口でマイペースだったアルバイトのイ・スミン(コ・スヒ)が割って入り、饒舌にみんなを諭し、仕切りはじめる展開が面白い。「私には日本語が通じないと思ってそれなりにしか話しかけなかった先入観がまちがい」とスミンは主張し、「みんな自分の正直な気持ちを打ち明けましょう」と促す。
互いの愛憎を認め合った中で、宮のしかけたある行動によって和解が生まれる。ラストは少々平凡だが、芸達者を揃えたキャスティングが成功している。いつも脇役として光る梅沢の出番が少ないのは少し残念だった。八嶋はこういう、腹に一物あるがずるくなりきれないという役ははまり役だと思う。中村は若手ながら演技力が認められてTVドラマでも活躍しているだけに、生真面目で爽やかな青年を好演。悦太郎が会話の中で父ととり違えられて
「僕は悦太郎なんですけど」と困惑する場面が面白かった。渡辺えりが、フィギュアスケーティングの演技プログラムをざっと流して再現する場面は、笑いを誘いながらもそれらしく見えたのはさすが。コ・スヒはとても間がいい。
表題の「えれがんす」は宮が次に書きたいと思っている川上家のきょうだいのノンフィクションの題名ということになっているが、なぜ「えれがんす」なのかは私には理解できなかった。


お代り

お代り

ラックシステム

THEATRE1010(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/01/31 (日)公演終了

満足度★★★

100年の庶民の食べ物の話.やっぱコングさんの"大阪じめ"がないと新年が始まりません!
4代、100年にわたる庶民の「食べ物」の歴史を、いつものようなユーモアを交えて巧みに描く。
とどのつまりは、やっぱり大事なのは「食べ物」だということ。
リリパットアーミーIIのお芝居は、ゆるぎない安定感と軽さ、余裕の笑い、時にホロっとさせて面白い。

関西中心のラックスステム+リリパットアーミーII、わかぎゑふさんの芝居ですが、
関東大震災と阪神淡路大震災の両方を経験された方の話をヒントに書かれたそうで、
全編コミカルな中にも「気持ちはわかるけどなぁ、あんたは生きてるねやから、なんぞ食べや。」というセリフは重みがあります。

出演者はおなじみの顔ぶれですが、もっとも記憶に残ったのは、管理人さんとその子孫を演じた小椋あずき さん。
その軽やかで自然な物腰と関西弁に、自然と引き込まれます。うまいです。

世の中とある家に住む世代の移り変わりを、エピソードでオムニバス的につないでいく構成。
ラスト直前にちらっとアドリブ大会を入れるとは、自信があるんですね。
そして、カーテンコール、やっぱりコング桑田と「大阪じめ」をしないと、新年が始められません!

スール

スール

八時の芝居小屋制作委員会

盛岡劇場 タウンホール(岩手県)

2010/02/03 (水) ~ 2010/02/05 (金)公演終了

満足度★★★★★

ほんわかした話
観終わった後に、ちょっぴり幸せな気持ちになれるお芝居。
5人姉妹のああいうやり取りって、女同士ならではだよなあ…。と思いました。

 『F』

『F』

青年団リンク 二騎の会

こまばアゴラ劇場(東京都)

2010/01/29 (金) ~ 2010/02/07 (日)公演終了

満足度★★

『F』Girl's ver.リーディングを観た!
観なければ良かった、と激しく後悔。前回観た端田と多田の二人芝居が切ない感情を表現した舞台だった。だからこちらも観ていて息苦しくなったほどだった。
ところが今回の後藤麻美&長野 海バージョンはワタクシが期待していた感情を重い蓋のようなもので封じ込める強引さがあった。それでもまだ出たがっている想いというしっぽを、「これが最後の最後!」なんて笑いながらいとも簡単に押さえてしまったのだった。

以下はネタばれBOXにて。

ネタバレBOX

脚本は同じ。しかし、めちゃくちゃだった。よくもまあ、これほどまでにふざけた言いあいが出来るものだと、二人の表情やセリフの語尾を反芻したほどだ。「小さい秋」を歌う場面でも、がっかり。音程が外れてて、しかも何の感情移入もない歌い方だ。薄っぺら。そして胸の奥が急に冷え冷えして、今までたしかにそこにあった何かがすうっと消えうせてしまう、そんな感じだった。そして落胆した。
ワタクシはもっと違うリーディングを観たかったのだ。違うふうに聞きたかったのだ。

ここでのアンドロイドはAを「あんた」と呼ぶ。そして自分を「あたい」
それだけで、はすっぱな感じだ。そして後藤麻美の声がやたら大きくてふざけてて、悲しい場面でもにやついてて、情緒もへったくりもない。要するに品がなく不躾でぶっきらぼうに元気すぎるアンドロイドだ。アンドロイドというより、ガンギャルみたい。そしてAも悲しいセリフの場面なのに、そんなギャルアンドロイドと視線を合わすたびに可笑しそうに笑う・・・笑う・・・笑う。
だから、Aが死んでもアンドロイドは「ふぅ~~ん。」って感じなのだ。それを受けて、ワタクシも「ふぅ~~ん。」って感じだ。つまり、Aに同情すら湧かないのだ。

キャラクターの設定が違うって思った。こんな情景は観たくはなかった。息をのむほどの感情のブレが欲しい。不意打ちのような絶望が欲しかったのだ。ボクシングの世界でいきなりとび蹴りを見舞われたみたいな衝撃。そして友情。・・・だから違う!、違う!って悲鳴をあげたかったけれど、その感情の輪はぎこちなくほどけて、なんだか空しかった。それで劇場から外に出て、雪をみて、ますます空しくなったのだ。

春々~ハスムカイのシャレ~

春々~ハスムカイのシャレ~

はえぎわ

ザ・スズナリ(東京都)

2010/01/30 (土) ~ 2010/02/03 (水)公演終了

観劇
観劇いたしました。

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