最新の観てきた!クチコミ一覧

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醜男

醜男

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2010/07/02 (金) ~ 2010/07/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

照明が芸術的!
よく劇評などで、「照明がよかった」とか「美術がよかった」というコメントをみかけるんだけど、正直いってその感覚が共有できていなかった。でも、この芝居は違う。間違いなく、一番印象的だったのは「照明」。次は舞台の上の「美術」・・・これらが、この作品を芝居や演劇ではなくて芸術作品にしてしまっている・・・いや真面目な話。もちろん、ストーリーも深みがあるし、役者さんもよかったんだけど・・・。いやぁ、ここまで「照明」に感動した作品って・・・ひょっとしたら初めてかも。

ネタバレBOX

とにかく、「照明」が四角い!
スポットライトも、パネルディスプレイも、まるでデジタルのように。
まるで役者の進む道を指し示すように。
まるで部屋をそこの作りだすように。
志村魂 — 新作 初午(はつうま)の日に—

志村魂 — 新作 初午(はつうま)の日に—

アトリエ・ダンカン

天王洲 銀河劇場(東京都)

2010/07/01 (木) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★

がっくり・・・
第2部の芝居以外は、殆ど去年と。。。

ネタバレBOX

何だ、毎年おんなじなのか。
面白いけど、もう行かないね。
ただ、初見の人は、面白いと思うよ。
よせあつめフェスタ

よせあつめフェスタ

プロジェクトあまうめ

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2010/06/13 (日) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

サクサクいく
特に気に入ったのは「明日バイトなんだけど」関村脚本、「あさはかな魂よ~」櫻井脚本。熟成された本が用意されている場合このくらいの稽古時間でも芝居になるんだなぁという意味でも面白い企画でした。菊池奈緒さんはあんな感じのややメルヘン調の服が似合いますな。

けやきコース

けやきコース

ワワフラミンゴ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/06 (火) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

ふわっふわしてる
こそばゆく芝居がこちょこちょ進行する様は可愛く、ルデコの雰囲気にぴったりなのであります。人の会話を聞きながらも他のこと余裕で考えている女性の脳みそがよく表れています。乙男にも良いと思う。

元気で行こう絶望するな、では失敬。

元気で行こう絶望するな、では失敬。

パラドックス定数

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/06/25 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★

大人数
の、パラドックス定数は初めて。本公演ではなく特別企画として捉えていいのかな?毒のない爽やかな芝居であった。どうしてもパラドックスの役者が喋るのを待ってしまう自分がいる。今時の若者が混じることで今までみた作品とは全く違う印象で新鮮。
そしてあんなに客席が埋まる星のホールは見たことなく、ここまで席を作れるんだなーと驚いた。
野木さんの本とパラドックス定数の役者が本当に好きなので次回も必ず行く。客演では今里真さん、酒巻誉洋さんが特に良かったと思う。

「精跡-SEISEKI-」

「精跡-SEISEKI-」

角角ストロガのフ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

フルスロットルのルミちゃんワールド
ルミちゃんワールド全開で、まさに彼女の脳内風景をまんま出し、みたいな。
最初は一応ワクがあるものの次第にそれが外れて悪夢あるいは幸福な夢の如く脈絡少なに暴走(笑)するさまが快感。
従来と比べて装置がオーソドックスな分、内容のブッ跳び方は倍増、とか?(笑)
また、はらぺこペンギンの白坂主宰を迎えてのアフタートークも本編の謎解明から秘話まで盛り沢山で大いに満足。

Wannabe

Wannabe

柿喰う客

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/29 (火) ~ 2010/07/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

設定がすきだった
アジアの同世代の人びととあんなふうな関係がもてたらすごく楽しいだろうなと思う。仲間に入りたかった。笑 最後が意味深だったけど全体的に入り込みやすい雰囲気。見てて何のストレスもなかった。中屋敷さんも相変わらずだった。

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

ユーモラスなのは持ち味?
「欲…」は次第に加速して最高潮に達したところでスパッと終わるキレの良さ(あるいは潔さ)といくらでも深読みできる「支配者」の存在が印象的。
「ガハハ…」は教師の卵たちと2人の女生徒に「イマの教育現場」を感じさせるリアリティがあり、2つの流れが邂逅するラストもイイ。
で、確かにコメディではないものの、ユーモラスで楽しいのはここの持ち味によるものか?

受付

受付

名取事務所

「劇」小劇場(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/13 (火)公演終了

満足度★★★★

不条理劇の醍醐味
本来なら「受付」という機能は外部と内部とを繋ぐ橋渡しの役割だ。なのに、ここでの「受付」はその機能をはたさず男の要請を無視してひとりの意思を持った女性として自立してしまう。受動的な立場を捨てて次々と要求を出してしまう。その境界はあっちの世界とこっちの世界にも属さないニュートラルな位置にあって、尚且つ「受付」の先には末恐ろしい世界が手をこまねいて待っている情景が可笑しかった。

シュールで滑稽でブラックコメディな世界。

以下はねたばれBOXにて。。

ネタバレBOX


男はヨシダ神経クリニックにヨシダ先生の診察を求めて来る。受付の女は男の話を聞かずに机のうえの筆立てをどこに置くかで迷っていた。その筆立ての場所を考えながらも、女は男の家庭環境を聞き出す。男には妻と4人の子がいると知った女は「そんなに子供を生んで世界の食糧不足をどう思っているのか」、と咎める。

元々、神経を病んでる男は気丈に言い返すという行為が出来ない。そこに付け込むように受付の女は次々と、パレスチナ難民援助協会への寄付金やら、アイバンクに角膜を寄付する件やら、献体を扱う白菊会やら、安楽死協会やらの福祉団体を次々に紹介されて入会を勧める。男は当初は嫌がって断るも、女の善意という大義名分のもとに、言い負かされ身ぐるみはがされてしまう。

そんな受付の対応に、いつになったらヨシダ先生に診察してもらえるのか不安になり「受付」奥の診察室に行ってみるとそこには何もなかった。男はやっと自分が騙されていたことに気づくが、女は尚も言い放つ。「ここのビルには37の受付にそれぞれ一人ずつ女の子が座っていて貴方を待っていた。貴方はもうここにしか貴方の希望はないんです。」

終盤、ヨシダ先生が手前の部屋から入ってきて、「しかし暇だなー、どうしてここには患者が来ないんだ?」すると女は言う。「宣伝や広告は出しました。そのうち患者は来ますから気長に待っていてください。」

そう・・・、患者の殆どはここを経てビルの中にある寄付から安楽死までのフルコースに導かれてしまう手はずだ。

二人芝居だからこそ面白い。人間の弱みに付け込んだ不条理劇だが、コントのような会話は実に楽しかった。さらに女は、各階の受付の女がみんな独身だと打ち明ける事によって、男が彼女らに興味を持つはずだと思い込み、男を曖昧にさせてはぐらかせ明確に拒否できないようにさせてしまう。それが男をのっぴきならないところへ引き入れてしまう結果となるのだが、そのやりとりが恐ろしくも可笑しいのだった。
電車は血で走る(再演)

電車は血で走る(再演)

劇団鹿殺し

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2010/06/18 (金) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★

下町の生活の匂いが感じられるいい舞台でした
テンポの良い物語進行、生演奏や歌、笑いのシーンが豊富で良いです。そして何よりも、彼らの舞台に感じられる下町の生活の空気など、芝居に質感があるのが、観ていて嬉しいです。欲を言えば、今後はあえて全然違うテイストの作品・別の作家の作品などを上演して、幅を広げていってほしいなと思います。

演戯王

演戯王

X-QUEST

吉祥寺シアター(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

豪華絢爛っっ!!!
見たことがあったりなかったり、関係がわかったりわからなかったり、久しぶりだったり初めてだったりな20名の客演陣を含む総勢30名が照明とスピーカー以外はない素舞台をところ狭しと駆け巡るさまはまさに豪華絢爛、20周年に相応しい。
2015年の「25人の刺客」(あるのか?)はどんな顔ぶれになるのか今から楽しみ。

ルーシー ー真夜中のクラムボンー

ルーシー ー真夜中のクラムボンー

アルザマス16

OFF・OFFシアター(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/16 (金)公演終了

満足度★★★★

よかった!
期待はせずに、行きましたが,思いのほかよかったです!

最初はどうかなー?な感じでしたが,すぐにこれは?!と思い、どんどん面白くなりました。
話が分かりやすい芝居が好きなんだなー、と前回見たのと比較して,思いました。
見てる人のことを考えてくれているそんなことも芝居やる方の才能ですよね!とにかくひねりもあって、おちもきれいでよかったです。







ネタバレBOX

ハッピーエンドでよかったです。
ダイヤの話はきれいでした。思わずぽろっときました。
お嬢様がリアルにかわいかったのもよかったです。ああいう時そうでもない方がセンスのない服で出られると、ええっと思ってしまうので、よかったです。
「精跡-SEISEKI-」

「精跡-SEISEKI-」

角角ストロガのフ

サンモールスタジオ(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

人間の欲の限界
独特のセンスをお持ちの角田さんの世界観が
舞台上にひしめき合ってた様に思います。

人間の欲がぎっちりとびっしりと描かれており、度々ひゃっとさせられました。

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

戯曲の豊かさを作り手が受け止める
戯曲がとてもよくて、演出家や役者もその良さに甘えることなく自分の色を出していました。

多少荒削りな部分がなかったわけではないのですが、実直な質感をもった創意が舞台にあって楽しむことができました。

ネタバレBOX

30分の短篇と60分の中編二本立て。同じ作家の作品を劇団員二人がそれぞれに演出するという趣向。

・欲の整理術

始まってからしばらくは、物語の枠が伝わってこないいらだちがあったのですが、
上演中に当日パンフレットで役者の名前をちらっと確認した際に、
作品のタイトルも目に入って、すっと舞台が腑に落ちました。
そうなると、舞台の一つずつの要素がおもしろかったです。

タイトルも認識しないで、芝居を観る私も、
まったくの不心得者で恥じ入るしかないのですが
前説時に、作品のタイトルをさりげなくしつこく観客に刷り込んでくれると
理解の立ち上がりがもっと早かったかもw。

作者の煩悩やいらだちへの葛藤というか、心情の様が枠として定まると、
事象の一つずつがとてもしっくりと理解できる。
バリケードに始まって、要求書、電話から火炎瓶まで、紙に書かれた薄っぺらい質感だからこそくっきり具現化されるものがある・・・。

とても間口の広い戯曲だと思うのです。
演出家や役者が自らの感覚をすっと載せていくことができる作品だと思う。
だから、もっとかぶいてもよかったのかも知れません。
演じ手がもっとロックであっても、もっと凡庸であっても、沈んでも
しっかり支えられる戯曲なのだと思います。

おもしろかったのですが、その欲の暴れ方がちょっと中庸で
おとなしい感じもしたことでした。

・ガハハで顎を痛めた日

翌日初めて教師として赴任する5人が、
授業のシミュレーションをするというお話。

戯曲の構成がほんとうにしたたかで、
授業のシミュレーションという切り口から、彼らの理想がまずこぼれ出て、
そのベクトルから、彼ら自身の価値観、不安などが溢れてくる。

自己の価値観を誇示するあたりでは、
もう完全に物語りに取り込まれていました。
先生候補それぞれの、表層と内心それぞれに、
とても生々しい実存感があって、
個々のキャラクターの距離感の取り方も絶妙。

しかもこの舞台はそこにもう一つの枠が織り込まれていて・・。
現実の女学生の会話を先生たちの周りにちりばめるやり方も、
息をのむほどにしたたか・・・。
役者たちはロールとして女学生を演じるというよりは、
生活の感覚ごと女学生を切り取っていく感じで、
建前や理想や自分が抱えたもので語る教師の卵たちと
質感の異なる想いを醸し出していく。

その女学生たちが、
教師のことをすらっと語る部分に、
教師の視野と生徒側の視野が一瞬重なって、
学校の内側の互いにコントロールしえない、
でも絶望的というわけでもない、
バランス感のようなものが見えてくるのです。

このふくらみこそ、舘戯曲の真骨頂かと・・・。
演出側の工夫、
シミュレーションの椅子の位置での状況の示唆や、
舞台の空気の作り方なども見事に機能して。
しっかりとした印象の作品を拝見することができました。

☆☆☆★○
鉾久奈緒美『白鳥湖』

鉾久奈緒美『白鳥湖』

大駱駝艦

大駱駝艦・壺中天(東京都)

2010/07/06 (火) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

綺麗
タイトルなるほど。選曲のバランスも面白い。白鳥の生まれる様子とか、黒鳥とかの冷やかし??言葉がないのにあれだけ感じられるもの、素敵です。そして、日本人には白塗りが合う!!とつくづく感じた日でした。とてもきれいだったから。

エンプティ!

エンプティ!

らちゃかん

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

確かな演技力と温かい物語
下町の人情ゲキ。ちょっとSFも混ぜながら、味のある素敵な物語でした。たぶん大衆向きなので、どなたにも受け入れられはず。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX


定食屋『ましも食堂』の店長・真下賢太郎は頭を抱えていた。スカイツリーの完成によって立ち退きを迫られていたからだ。その上、最近妻との関係もギクシャクしている。このままでは離婚になりかねない。このことを見越したように 21年前に亡くなったはずの兄が戻ってきた。しかし兄はアンドロイドだったのだ。

かつて兄が亡くなった折に父は秋葉製作所の千代さんに依頼して亡き慎太郎とまったく瓜二つのアンドロイドの製造を依頼し甦らせたのだった。その後、フーテンの寅さんのように居なくなってひょっこり戻ってきたという設定だ。このアンドロイドこと慎太郎はロボットだけに携帯電話のように充電式なのが可笑しい。

やがて『ましも食堂』の家族の問題をこの慎太郎が少しずつ修正しながら解決していく。という筋。この感覚もどことなく寅さんモードだ。笑) 店主の賢太郎は自分自身を追いつめてしまう性格だが、その賢太郎をサポートするかのように慎太郎があくまでも緩くノー天気に対応するさまは観ていて穏やかな風景で癒される。

個々のキャラクターの立ち上がりもインパクトに富んで観ていて楽しかった。コメディの中にも下町の人情が絡んだドラマのような舞台だった。観て損はないと思う。やっぱ、慎太郎のキャラクターが素敵だ。

セット、導入音楽、演技力ともに○
けやきコース

けやきコース

ワワフラミンゴ

ギャラリーLE DECO(東京都)

2010/07/06 (火) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★★

ぶどうぶどう!
人違い!人違い!

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界番外公演『欲の整理術』×『ガハハで顎を痛めた日』

8割世界【19日20日、愛媛公演!!】

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/07/07 (水) ~ 2010/07/11 (日)公演終了

満足度★★★

ガハハで顎を痛めた日
はよかったです。目新しいとかではないんですが、ストレート少しはずしのちょうどよさというか。先生シーンと学生シーンのバランスもいいですな。星は2作品トータルで。

イエ・ドロ立体落語

イエ・ドロ立体落語

イエロー・ドロップス

らくごカフェ(東京都)

2010/07/04 (日) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★★

新・RAKUGO入門
正直に言ってしまうと落語ってちょっと古臭いな。っていうネガティヴイメージがあったのですが、イエ・ドロの立体落語は今の時代にフィットするようにリメイクがほどこされていたので野暮ったさがなく、ヴィジュアル的なおもしろさと軽快なテンポで話がサクサク展開していくのでとても楽しめました。
原典をご存じの方はアナザーラインとして。
私のようにテレビや動画でしか落語を見たことがなかったりする方には落語の入門編として観るのにピッタリです!

ネタバレBOX

●番町皿屋敷(作:岡本綺堂)
亡き母の取りきめた許婚がいると知りつつも、殿様である青山播磨と交際している播磨の腰元お菊はある日、播磨の本心を確かめるために青山家の家宝である10枚の皿のうち一枚を故意に割ってしまう。そのことがバレタお菊が井戸の中に身投げをし、以来、井戸の前を通ると「いちまーい、にーまい、さんまーい・・・」と皿を数える声が聞こえてくる・・・

という奇妙な現象が起きている、お菊の死後からはじまる。舞台はお菊の死んだ井戸。ここには、井戸を勝手に仕切る男がおり、そこへ井戸から聞こえてくる奇妙な声を聞こうと井戸にやってくる若者らがやってくる。

男はお菊の声が聞きたければ金を払え、死にたくなければ耳栓を買えと言う。金を払うことにはしぶしぶ了解した若者だったが、耳栓まで買いたくなかった若者らはお菊が皿を10枚数えた時にポックリ死んでしまう。
耳栓を買う金をケチったからだ、と呆れる男と、自分にも分け前をクレとねだるお菊。

幽霊と金にセコイ男がグルだったという視点が面白い。
強いと言えば、この男に播磨を呼び出しさせて、懲らしめてやるところも見てみたかったかな。

●品川心中
住み替える金がなく自殺を決めた花魁のお染は、貸本屋の金蔵を道連れにして心中を決める。お互いの首を剃刀で切りあって自殺しようとするのだが、金蔵が嫌がるので品川湾から飛び込み自殺することに。
モタモタする金蔵を突き落とし自分も死のうという時に、金が出来たとの知らせが入り、お染は死ぬのが馬鹿らしくなって金蔵を置いてサッサと引き返す。
オフィシャルな品川心中はこの後、金蔵の親分と弟が出て来てお染を復讐することになるが、イエ・ドロの品川心中では、浅瀬の品川湾で死ななかった金蔵がこの次の演目『幽霊の辻』で自ら幽霊になりすまし、お染を騙す。

●幽霊の辻
堀越村への道程を茶店の婆(この物語のなかでは爺)に聞くお染は、通過する場所に纏わる怪談話を聞かされる。
この演目はYoutubeにUpされている桂枝雀のヴァージョンと語り口調がほぼ同じだったとおもう。
池の前を通りかかると「遊びましょ」と間引きされた子や死んで生まれた子どもらから声をかけられ池にひきづりこまれる、『水子池』の怪談話に変化はないものの、二番目の追いはぎの犯人扱いされて村人らに首を斬られた侍の怨念か、地蔵の前を通りかかると地蔵の首が頭に吹っ飛んでくるという『獄門地蔵』は大幅なリメイクがほどこされていた。

それは、この原っぱで昔戦があって、50人もの戦士が死んで、村の人たちが供養するために地蔵をピラミッド式に並べた。
夜になると首のない将軍らが鎧が擦り合わさる音をガシガシたてて、通りがかる人の背後からついてくるらしい。彼らは首から上がないので何もしない。しかし、通行する際、そこにいる人を全力で踏みつぶす・・・というもの。
この話はシュールでかなりおもしろかった。しかも、「ということを、ちょっとお知らせしておきます。」のキメゼリフも入り、爺のしたり顔も相まって、とてもよかった。

この後の展開もオフィシャルとは異なるものだった。
あの世の入口としてセッティングされた『番町皿屋敷』の『井戸』に幽霊のフリをした金蔵が現れて、死んだはずの金蔵の姿をみたお染が腰を抜かして物語は終わる。

●粗忽長屋
浅草寺に詣に来た八が、通りでみかけた身もと不明の死体を、友人の熊八だと確信し、熊八を連れて現場にやってきて・・・。

原典では、八と熊八は同じ長屋に住んでいるという設定になっているが、イエ・ドロでは子どもの頃から兄弟同然に親しくしている仲だという風に改変されているため、説得力があった。

ふたりのすぐ横に転がっている身もと不明の死体を熊八だと信じて疑わない八と、八の言うことに疑問を持ちながらも信じてしまう熊八。両極端な自意識を持つふたりのかけあいが面白い。
これまでの疾走感とは打って変わって、じんわりと見せた人間ドラマだった。

「死体を抱きしめているのは確かにオレだが、抱いているオレは一体だれなのだろう?」というオフィシャルの〆ゼリフを「自分は一体誰なのだろう?」という言葉に書き変えていたのも興味深い。

最終的に番町皿屋敷、品川心中、幽霊の辻の3演目をくまなくリミックスする構成は斬新だった。普段からこういうスタイルで作演しているのだろうか。
温故知新というか、古典を踏襲しつつ、座布団に正座のスタイルから立ち上がり、3Dで創作するのはとてもいい試みだとおもう。

白塗りで着物でお江戸でコミカルというと私などはどうしても志村けんのバカ殿様なんかを連想してしまう。
そういえば白塗り男性が時折口をンっとすぼめる仕草は、志村けんのそれと非常によく似ていたようにおもう。

挿入音楽も、三味線ではなく、映画『黒猫と白猫』のサントラや洋楽を使用していて和洋折衷な感があって個人的にはとても好み。

たとえば少し日本舞踊的な動きや早乙女太一ばりの流し目を入れたり、お決まりの曲で踊る、などの定番が入るともっと面白くなりそうな予感。
真夏の迷光とサイコ

真夏の迷光とサイコ

モダンスイマーズ

青山円形劇場(東京都)

2010/07/08 (木) ~ 2010/07/18 (日)公演終了

NODA・MAP「ザ・キャラクター」に続き
最後にぐっさり来ました(内容は全然違いますが)。YOUさんは生で観てもやはり可愛らしい方でした。声がいいですね~。

ネタバレBOX

超能力のある姉と、何からも逃げてしまう弟の話、だったのかな。

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