最新の観てきた!クチコミ一覧

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ラストコーラス

ラストコーラス

昭和芸能舎

赤坂RED/THEATER(東京都)

2010/06/01 (火) ~ 2010/06/09 (水)公演終了

満足度★★★★

羽原大介ド真ん中
『フラガール』九州編に『パッチギ!』ネタもチラリと取り入れ羽原大介ド真ん中?(笑)
成長期の日本が置き去りにした(踏み潰した)ものを中心に、いくつかの愛もちりばめて見事。
また、何曲か披露される合唱曲に「歌の力」を感じる。(合唱経験者だけになおさら?)
ただ、ジロウが実は喋ることができる、など投げっ放しの部分もあるのは何だかなぁ…

ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】

ライオンキング【東京】【2023年1月22日昼公演中止】

劇団四季

四季劇場 [春](東京都)

2000/01/01 (土) ~ 2016/05/28 (土)公演終了

満足度★★★

期待し過ぎてしまったのかも
耳に入ってくるのは良い評判ばかりだったので、
かなり期待度が上がっていたのは事実でしたが、
迫力に欠けるように感じました。
年齢も若い方が多かったように見受けられましたが、
演技自体が【若い】様に感じられました。

吸血鬼

吸血鬼

ネルケプランニング

PARCO劇場(東京都)

2010/06/04 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

好みは分かれるかも
グリング版の『吸血鬼』を見逃していたので、今回の観劇になりました。
実際の事件を下敷きにしたとの事ですが、事件そのものを知らなくても舞台をみるのには支障はないと思います。
演出も面白かったですし、ラストの話の転換も驚きました。
天気の良い休日の昼間に観たせいか、観劇後は劇場内と渋谷の街の雰囲気のギャップに立眩みさえ起きそうでした。

ネタバレBOX

観劇後は落ち込むかと思って覚悟して観に行ったのですが、ラストに多少の救いがあって気構えていたよりは落ち込みませんでした。
チンドンは練習したのでしょうが、やっぱりプロのチンドン屋さんではないので、少しだけ現実に引き戻されそうになってしまいました。
ア ペンション・プリーズ

ア ペンション・プリーズ

ウワサノ…

こった創作空間(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

設定は好き
ゆるい雰囲気のコメディ仕立てのお芝居。
芝居の中での時間経過が多く、シチュエーションコメディという題目なのですが、場面転換が多い印象になりました。
素材としてはとても面白そうな内容なので、もっと練りこめばもっと面白くなりそうだと思いました。

ネタバレBOX

笑いを取ろうとしてネタに走るのはいいと思います。
ネタをネタとしてやりきって、あざとく笑いを取りに行くくらいならばいいのですが、ちょっとやりきりが足りなく中途半端な印象を受けました。
開始直後に最終的なオチまで解ってしまったとしても、オチに至るまでの筋道が面白ければもっと笑えたのにと残念になりました。
空気ノ機械ノ尾ッポvol.15~キカイ~

空気ノ機械ノ尾ッポvol.15~キカイ~

空気ノ機械ノ尾ッポ

シアターブラッツ(東京都)

2010/05/27 (木) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★

感じる事ができなかった・・・
舞台の雰囲気は好きです。
ベンチを主役にしての二人芝居という着眼点、照明や音効も面白かったです。
ただ、感じる事ができずに、考えてしまいました。

ネタバレBOX

どうでもいい事を真面目に展開していく手法は好みなのですが、もうちょっと違う方向性に持って行けたらもっと面白くなるのではないかと思ってしまいました。
それぞれの理由でベンチに座り、初対面にも関わらず『ベンチに座る理由』で議論を始めた二人の男は、最終的には同じ方向を向いて、同じ結論に満足していました。
ベンチに座る理由が人それぞれならば、そのベンチから立ち上がる理由も人それぞれだと思うのですが、フライヤーに描かれている太陽と月のように、あえて全く違う結論に達したとしても面白かったのではないかと思いました。

芝居終盤に船に見立てた車輪付きベンチが、舞台狭しと動き回る力技演出面白かったです。
ちょっとやり過ぎで、しつこかった感じはありましたが、ベンチを押している方もベンチ上でポーズを取る役者ももの凄く頑張っていました。
-初恋

-初恋

Cucumber

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/06/04 (金) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

よろしくない なんてことはないわねぇ
あいかわらずというか、回を重ねるほどに奥村さんの舞台美術がスゴくなっており、まずそれを見るだけでも価値ありです!
土田さん、ゲイ、千葉さん、片桐さん・・・いやがうえにも高まっていた期待をさらに上回る傑作でした。
土田さんも出演される本公演が一番好き・・と思っていましたが、撤回!

笑って笑って、終盤ぐっときました。
 

ネタバレBOX

今井さんのきれいな所作と見事な滑舌、片桐さん本領発揮のキレた演技、犬若さんのファッション、奥山さんもメリハリがありました。
そしてさすがの千葉さん!座をさらっていました。
終わりのケーナ?の音色や張子の虎、戸の向こうの見えないところにまで空間を感じさせる奥山さんの舞台装装置。
今井さんのフックの台詞がわすれられません。
裏切りの街

裏切りの街

パルコ・プロデュース

福岡市民会館(福岡県)

2010/06/08 (火) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

三浦大輔
DVDで「愛の渦」だっけ?を観て、ちょっとひいたのだが、松尾スズキが
出るということでおそるおそる観にいった。そこまで過激な表現はなかったものの
今度はダメダメ人間のラッシュ。まるで自分の一部を見ているかのように
これまた落ち込み。だけど!舞台は大変おもしろく、3時間20分があっという
間だった。観てて辛いのにおもしろいという変な感覚。予想どおり松尾スズキ
最高だった。でも、カーテンコールで登場した三浦大輔はエロかっこよすぎた。
支離滅裂

Zyklon B (再演)

Zyklon B (再演)

劇団パラノワール(旧Voyantroupe)

サンモールスタジオ(東京都)

2010/06/02 (水) ~ 2010/06/07 (月)公演終了

満足度★★★

パワー
は感じた


そしてやっぱり熱かった


熱かったし、暑かったし

若いキャスト陣の中で
光るおじ様の存在


あのひげ。。。w

恋女房達

恋女房達

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

満足度★★★★

なんて素敵な時間
だったのか


たまりません

さっぱり!親子丼

さっぱり!親子丼

動物電気

駅前劇場(東京都)

2010/06/05 (土) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★

笑いのデトックス
動物電気は、変わらずに「同じ事」を「同じ人」がやり続けていることが何にも代え難く素晴らしいのです。

いつも通り笑い、いつも通り楽しみました。
普遍であることが、こんなにも安心を生みます。

ネタバレBOX

家族写真の中にあの人が写ったのには、相当笑いました!
おいしい!ずるい!!

辻さんシールや溺れてるお父さんのパネルは、ちょっと欲しい。。
大奥

大奥

明治座

明治座(東京都)

2010/06/02 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★★

映像向き
テレビや映画にもなった本作。舞台では再演である。確かに絢爛豪華であるがあまり気持ちが乗ってこない。この料金では高すぎる。

Remember

Remember

TEAM 6g

テアトルBONBON(東京都)

2010/06/01 (火) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

3公演観ました!!

下のコメントですが・・文章が続けて入ってしまってよみづらいので

稽古場日記の6月6日のコメント欄に同じ内容が添付してあります。

Remember

Remember

TEAM 6g

テアトルBONBON(東京都)

2010/06/01 (火) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

おもしろかったです (^^)/
出演者の皆様、スタッフの皆様

『Remember』
全9公演お疲れ様でした~☆

今までみた6gの中で
一番好きな作品かもしれません~☆


■脚本/阿南敦子、せんぱい
■演出/阿南敦子


■出演
大山恵理乃/阿南敦子/吉成浩一/万田祐介/
笹嶋和人/田中護/関本なこ/阿達由香/斉藤夏美/
笑福亭瓶二/笹間良太/八代真吾/かいかづき/高崎史人


せんぱい
切なくも女心をついた作品にやられました。
次回の公演も、ぜひせんぱいのセンスある
ユーモアで会場を盛り上げて下さい。6g専属の
脚本家であって欲しいです。っていうか・・
6gのメンバーになっちゃって下さい!!(笑)

あっちゃん
素敵な演出でしたね~☆
羽が落ちてくるシーンは
天使が降りてきそうな教会ならではの
シーンを味わうことが出来ました。
母親の熱い感情が伝わり一緒に泣きました!

浩ちゃん
ダラ生でせっかく顔を隠してたのに
上演まえに、そのまま出てきて笑っちゃいました(笑)
ヒゲ似合ってましたよ~☆
まさか、警察官だったとわね^^;
2回目からは、なるほどってセリフを聞いてました。
6gの次なる王子ちゃんと勤めてね^^;

万ちゃん
男気のあるオーナーでしたね。
弾き語りのシーンや淳とのシーンは
目頭が熱くなりました。
6gを卒業しても
ずっと、ずっとファンでいますから~☆

恵理乃ちゃん
主演お疲れさまでした!
最前列で観させていただいたので
細かな表情までしっかりと観れて
ももえの気持ちに入って一緒に泣きました。
さばさばと見せかけて、実は乙女心を持っている
恵理乃ちゃんにピッタリの役でしたね。

ささg
マスターの優しさは
ささgの優しさに等しいと思えた作品でした。
本当の結婚式もマスターが立っていた所が
おもしろかったです。

田中さん
最後の最後まで
インパクトが強くて最高でした!(笑)
人情深い華麗な麗華さんの人柄にも憧れます。
ニューハーフの方は、こういう感じの人が
多いんでしょうかね?(笑)

なこちゃん
いきなりヤンキー座りとドスコイな語り!
声がキレイなので勿体無いなぁとも思いましたが
さすがハキハキとした活舌でした!!
千秋楽のマチネで並んでいたときに
お仲間のキレイな活舌なお姉さん方と
少しお話させていただきましたよ(笑)

あだっちゃん
武田鉄也さんのモノマネ
私は上手だったと思いますよ(笑)
相方のたけしとのテンポもバッチリで
わざとらしい電話のシーン
最高に、おもしろかったです^^

なっちゃん
一見地味そうで、迫力のある役でしたね。
裏腹な事を言わなくてはいけない
乙女心を上手く切なく表現できていたと思います。
手作りのウエディングドレス姿、とってもキレイでした。

瓶二さん
落語のシーン最高に輝いてました。
気がついたら一緒に拍手してました!!
終演後に、ポロシャツ姿でタバコを吸っていた瓶二さん。
板の上とは全く違って見えて一瞬わかりませんでした^^;
ONとOFFをしっかりとつけてらっしゃって
さすがだなぁ~って目を見張ってしまいましたよ。

笹間さん
色気のある役者さんだなと思いました。
タコの神様に続き、また違った笹間さんが
観てみたいです。期待しています。
笹間さんが芝居上で撮っていたお写真が
6gからプレゼントしていただけるのでしょうか^^
そちらも楽しみにしています~☆

真吾さん
最前列で長身の真吾さんのお顔を観続けるのは
首がとっても辛かったです^^;前の方に出てくるシーンが
多かったですものね。今回はおとなしい役柄だったので次回は、
イケメンなお顔のように華やかな役にも挑戦してください。

かいくん
文句なしにかわいいですね^^
お酒の飲めない酒屋さんといったイメージ(笑)
首輪をつけていそうなペットショップの店員のイメージ(笑)
そういえば・・携帯のCMの白いワンちゃん
カイくんっていうんですよね~☆ 笑
今回は、しっかりご挨拶が出来てよかったです^^
次回の6gにも是非出演してください!!
絶対に華やかになること間違いないでしょう!!

フーミン
大人になったフーミン~☆
キリリとした表情で拳銃を構えた表情がステキでした。
ダラ生で、あっちゃんに先に言われちゃいましたが・・
姿勢がよくなって、骨太さが出てきてグッドです^^
次なる成長が楽しみです~☆

See you next !! (^0^)/

Do!太宰

Do!太宰

ブルドッキングヘッドロック

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2010/05/14 (金) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★★

オーソドックスな演出で劇世界を深く豊かに、そして遠くへ
 太宰治作品やその登場人物、太宰自身と彼の周囲の人々のエピソードと平行して、ブルドッキング・ヘッドロックという劇団の成り立ちや内部事情、たとえば脚本家(喜安浩平さん)の脚本執筆が遅いことや劇団員の生活が厳しいことなどを、暴露するように見せていきます。
 私小説を書いた太宰と劇団史(部分的に私戯曲)を書く喜安さんが重なり、太宰作品および太宰の人生と現代の若者の群像劇が相似していく脚本がとんでもなく面白いです。

 台を山車のように、壁を障子のようにスライドさせ、動画や文字映像を壁に映すなどして多くの場所、時代へとすいすい場面転換していきます。装置による演劇的演出がとても巧みです。今では見慣れた、もしかすると少し古さも感じる演出方法かもしれません。でも太宰を見る私、私を見る太宰、その双方を見つめる私(観客)という多層空間が力強く立ち上がっており、オーソドックスな手法から生まれるマジックを再確認できました。

 しかし、いかんせん全体的に役者さんの演技は上手いわけではなく・・・作品として拝見する体勢を整えるまでに長い時間がかかってしまいました。
 男子高校生役を演じた時の津留崎夏子さんの、思い切った振り切れっぷりには見入りました。津留崎さんのことは他劇団の公演でもよく拝見していましたが、違った面を見せていただけました。

 制作面についてはロビーでの物販が充実しており、10周年記念のTシャツの色が豊富で、思わず物色してしまいました(笑)。DVDだけでなくサウンドトラックも作ってらっしゃるんですね。
 総勢17人という劇団体制は、今の小劇場の状況から考えると大所帯だ言っていいと思います。大人数のマンパワーを今後も大いに見せつけていっていただけたらと思います。

ネタバレBOX

 終盤の展開に心奪われました。突然日本の主要都市がテロに襲われ、戦争状態になってしまいます。劇団の過去と現状を太宰および太宰作品と重ねるだけに終わらず、架空の未来の姿を示したことで、日本の内にとどまらない普遍性を感じ取れました。
 (終演後に主宰の西山宏幸さんに伺ったところ、戦火を逃げ惑った太宰と重ねた場面だったそうです)
ウェルダン

ウェルダン

リトルモア地下

リトルモア地下(東京都)

2010/06/04 (金) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

洗練された野蛮
なので、ホットプレートの存在が文明的すぎた感も。生肉を喰らって欲しかった!?

恋女房達

恋女房達

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

男性受けする、北島亭的なフレンチ
教養のある年配の方(とくに男性)を虜にしてしまう、夢十夜とかを彷彿とさせる知的な作品群。なにより、昭和なお茶の間の風景が素敵☆ 反面、OL会話とか、赤い糸の若者の雰囲気はすこし弱かった感も。

ネタバレBOX

あと、個人的には、
多くの人が喩えているフレンチのディナーでいうと、
後半3本は「魚料理」「グラニテ」「肉料理」という皿だしになっていたけれど、
個人的には、デザートと珈琲、あるいは食語酒としてマールやカルヴァドスで締めて欲しかった気も。3分の小品でいいので。
まあ、カーテンコールがそうだった、ともいえるのだけど。
庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ

シアタートラム(東京都)

2010/06/06 (日) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★

まさに奇想天外・・・
初見でした・・・本当に『手術ショー』はじめは観る方がわにも緊張感がありましたが、進むにつれ引き込まれ爆笑・爆笑!!嫌いじゃないから、楽しめたのかな?
庭劇団ペニノの他の作品も観てみたいと思いました。

情熱タイツ

情熱タイツ

劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2010/05/13 (木) ~ 2010/05/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

衝撃的な出会い
想像以上のものでした、いろんな意味で!

あんなにガッツリ踊る舞台だとは思ってなかったです。
ダンスがすばらしかった!

また、是非観たいです!

太陽のあたる場所

太陽のあたる場所

鈴舟

シアターサンモール(東京都)

2010/05/25 (火) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

麻生さん復活。
鈴舟立ち上げの公演から観ていますが、今回の作品が一番グッときました。

なんだろ?
普段の生活やら、身内の不幸。
そう言った「よくある話」にグッときました。

恋女房達

恋女房達

青☆組

アトリエ春風舎(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

心にすっと入り、じんわりと広がっていくような良さ
あいかわらず、台詞と、その間と、そのトーンが絶妙である。
ちょっとした短い会話から、その人やその人との関係が、すっと浮かび上がる様は見事だ。

ネタバレBOX

ちょっとした視点の変化から、物事の有様や本質のようなものを眺めてみることが、青☆組の得意とするところではないだろうか。

その視点の変化は、以前の『花とアスファルト』にあった「団地に熊が住む」という設定のように、今回の「恋女房」での、ちょっとあり得ないものから、「末永い夜」のように、痴呆の母親が感じている歳からの視点が交錯するようなものまである。

また、その設定がジャンプしても、足下はきちんと現実と地続きにある。人と人との関係や繋がりなどが現実の中にある。だから、単なる絵空事や、中途半端なSFやファンタジーになってしまわない。

そして、その根底には、どこか温かさがある。それはたとえ「押しかけ女房」のような怖い話であったとしてもだ。つまり、怖い思いをした女の心には、恐怖以外のものが残ったように思えるからだ。

青☆組の良さは、「人(というもの)を信じている」ということ、あるいは「そういう人が絶対にいることを信じている」ということではないだろうか。そんな感じがする。
いつも青☆組を観た後の感想に「品の良さ」のようなことを、私は書くのだが、結局のところ、「品」とはそうした人と人との関係の表れのようなのもかもしれないと思うのだ。


「恋女房」
保険外交員の男と同じ視線で???を頭に浮かべながら物語が進む。無理にこじつけや説明がないところがいい。ちょっとブラックな味わい。

「燃えないゴミ」
コミカルな中に、やはりブラックなテイストが。

「スープの味」
2つに分けたところが秀逸。前半に子どもっぽくだだをこねていただけの男に見えていたのが、後半では、切なさ溢れる展開に。

「押しかけ女房」
雨の設定が効いている。こういう細かいディテールの選択が、短編なのに物語を深く見せてくれる。カギのキーワードからの、ぞっとする展開が見事だし、単なる恐怖話にしないための、ラストのモノローグが切ない。これって、同世代で同じような境遇の女性(1人暮らしの女性という意味で、不倫は別として)から見ると、切実なものがあるのではないかと思った。吉田小夏さんの気持ちが込められているのかな。

「赤い糸」
ほのぼの話。メルヘンっぽくあるが、これは、赤い糸なんてものは存在しないので、本当のところ、運命の赤い糸伝説を自分で演出し、今付き合っている男にそれを信じさせ、結婚を決断させた女の話なのかもしれない。つまり、男だけでなく、「物語だから赤い糸はあり得る前提で観ていた」観客もうまく騙したのかもしれない。

「末永い夜」
親戚間の会話がうまい。何気ない会話なのに、関係が見えてくる。母親が痴呆で、昔の時代にいることを若い女性に演じさせることのうまさは、演劇ならではの演出であり、観客の頭を少し揺さぶってくれて気持ちいい。ラストの一言が活きてきて、深い味わいと余韻が残る。

短編というと、どうもオトシバナシ的な展開になりがちなものだが、すべてを下手にオチを付けてオチのための物語にしなかったところが、うまいと思う。
短編映画でも短編小説でも、直接的には描かれていない前後の繋がりがうっすらと見えてくるものがいい作品だと思う。
そういう意味において、この短編たちは、単にストーリーを追って、面白い、おかしいというだけでない、深みや余韻を楽しめるものになっていた。

青☆組と吉田小夏さんの作品を数本を拝見して感じるのは、男女の役割が、ちょっとノスタルジー的な彩りがあることだ。
それは、吉田小夏さんの実体験というよりは、根底に持っている昭和へのあこがれなのか、または彼女のご両親から受け取ったもの(愛情とか)に対する尊敬の念なのかな、と思う。
それがアナクロになったり、パロディになったりしないのは、創作の巧みさだけでなく、やはり「品」とか「姿勢」とかのようなものなのではないかと思うのだ。


私の観劇した回は、あの会場で立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。次回は、もう少し大きな会場で、ということになるのだろうか。
すでに次回も楽しみになっている。

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