最新の観てきた!クチコミ一覧

159501-159520件 / 191691件中
ぼくの好きな先生

ぼくの好きな先生

enji

小劇場 楽園(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

やられた!
幕が開き、中盤までは宮崎駿の世界?みたいだなぁと思って観ていた。単なるコメディでもなさそうだし、不条理劇でも始まるの? いったい何がいいたいの?   ところが途中から一転して、なるほど、そうだったのか。これは、うまいホンだ。初めての人にも演劇の楽しさを伝えることが出来る内容で、よかった。となると、チラシのデザインはちょっと損をしているかも、ですね。教育の現場(中学校の体育館とか)でも公演して欲しい気がする。坊ちゃんのセリフのトチリは逆にリアリティがあって悪くはなかった。最後の暗転でグラスをひっくり返したのは、惜しかった(笑)。

キセキの人

キセキの人

スーパーグラップラー

時事通信ホール(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★

エンターテインメント!!
このホールで観るのは初めて。いわゆる小劇場とは違い、ゆったりした空間と間隔の広いシート。なにより新しい施設なので気持ちがいい。で、幕が開くと、パフォーマンスをしながら登場する出演者に合わせて、名前と顔のアップを映像でも紹介する。初めて見る人にもわかりやすく、これはいいアイデア。ちょっと残念だったのが、役者によってセリフが聞き取りにくいこと。多目的ホールの弱点なのか?でも役名=茨木(この方、結構美形)のように聞き取りやすい役者もいたから、単に発声の問題だろう。舞台の左右に置かれたスピーカーからは、地鳴りがするほど迫力満点の効果音が体の中まで響き渡る。こんな大きくて高そうなスピーカーをセットする舞台は、他では見たことがない。ダンスも練習の成果がでているようできれいに揃っている。ドリフの「8時だよ、全員集合!」的な細かい笑いのテイストがアチコチに盛り込まれており、「悪」をテーマにしているのに重くなく、時間を気にすることなく1時間50分を楽しめた。清潔できれいなハコに似合った上質な舞台。惜しいのが、セリフを噛むケースが多々見られたこと。まだ初日は出ていない!!きっと楽日には完璧な舞台になる、筈だ。

十六夜-いざよい-【全日程終了!ご来場ありがとうございました】

十六夜-いざよい-【全日程終了!ご来場ありがとうございました】

劇団5本指ソックス

ART THEATER かもめ座(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★

好感が持てました
整然としたセットと適切な照明。淡々として、ちょっとコミカルで、葛藤もある、不思議なお月見の夜のお話。丁寧に作られていて、好感が持てました。一服の清涼剤のような芝居なのに、さすが鬼門かもめ座だけあって、会場が蒸し暑かったのが残念。

GOD CHILD~思い出の使い方~

GOD CHILD~思い出の使い方~

劇団 M'sカンパニー

六行会ホール(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

えかった~
3回目でーす。また泣いてしまいました。戦争は絶対だめ!の思いを新たにするためにも毎年見たいです。小学生以上の子どもにもぜひ見てほしい舞台です。
今年出演する子どもたちもけなげ可愛くって一言セリフを聞くたびに涙してます。出演者が変わるBチームも見たくなりました。演出とかびみょーにちがうはず。
大塚明夫さんにパンフにサインをしてもらって握手もお話もしてきました。背が高くてかっこいい!やさしい!キュート!
とにかく一度見てください(ハンカチ持って)。私のようにはまります。

ガラパゴス

ガラパゴス

少年王者舘

ザ・スズナリ(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

ウギャー! なんだコレ! 面白いぞ!
フライヤーの雰囲気からアングラ&アングラしている舞台を想像していたが、どうやらそうでもなかった。
じゃ何だったのか? と問われれば、「ウギャー! 少年王者舘だ!」とだけ答えておこう。
「ウギャー!」と思わず叫ぶほどの、激しい驚きがそこにあるわけではないのだが、ニヤつきながらの、心の中での喝采と思ってほしい。
この楽しい舞台は、わずか90分!

ネタバレBOX

スタートの前説から、一発かましてくれる。ここで、「オオッ」と思ったわけで、このスタートは、メビウスの輪のごとくラストにつながっていく。
終わりはない、それは始まっていないから、というラスト。

どこだか不明のセットもいい。使い方を含めて。

舞台の上では、どこなのか、誰なのかが不明のまま、しかも、「舞台である」ということをもひっくるめて、すべてが混沌として混じり合い物語は進んでいく。
進んでいくのかどうかということも、実は定かでない。

照明や音楽の切り替えが面白い。と言っても、それできちんと一見区分されている表裏(や前後や虚実)の内容が、そこに安定しているわけでないことは、後々わかってくるのだ。

それは、ゆるいインパクトを与えてくれる。
観る者は、糸口を探しだそうとする。
しかし、幾重にも張り巡らされた言葉の糸は、観る者をあらゆる方向へといざなう。ちょっとした悪夢のようでもあり、目まぐるしく、観ている者を強く引き込む。

細かいつながりと、それを手繰る観客の意識を断ち切るような演出も本当に素晴らしい。

時代や場所も人も記憶も未来も過去も、その人の存在も、まったく明確ではなく、ゆらゆらとしている。

しかし、ぼんやりとしているわけではなく、何もかもをカットバック、あるいはクロスカッティングして怒濤のような台詞とともに物語が溢れ出す。
溝が傷ついたレコードのように、けたたましく繰り返されるエピソードに、「中略」の文字での、おふざけの塩梅やセンスは素敵だ。

そこには言葉だけが、言葉遊びというよりは、さらに過剰な様相で、次々と現れては、台詞や物語の中に埋もれていく。そして、積み重なる。
台詞だけでなく、プロジェクターを通して舞台に現れる文字遊びも愉快だ。必要以上に「死」を意識させすぎて、それはギャグにまで到達する。

「ハウステンボス」「ナガサキ」という街の持つ地場のようなものが、「戦争」の歴史を引っ張り出すが、そこにだけ、何かを込めているわけではない。
つかんだ情報は、つかんだそばから崩れ落ちる。

女優度が高く、ここは女系の劇団ではないかと思いつつも、男性陣の「立つ・座る」だけというエピソードには、笑った。気が変になりそうなほどの繰り返しが凄すぎる。

ほぼ主演だった、ひとみ役の黒宮万理さんと昭和40年代のイチロウ役(キャスト名不明)が好演。
ひとりを演じた夕沈さんと、青いベストで壁や障子を食べた方、イチロウの母役の方(いずれもキャスト名不明)の3人の、キレの良さが印象に残る。

エンディングでの、恐ろしいほどの連続。連綿と続くDNAの螺旋を彷彿とさせ、それに続くダンスも、これでもかというほど、しつこい。演じる者のカタルシスがそこにある。
いつまでも終わらない、過去から未来への、人類の愉快で悲しいダンスが続く。
終わらせる方法を忘れてしまったのかと思うほど。
この終わらせ方(台詞)は少々紋切り型ではあったが、着地点があり観客席で一安心した。

次回も是非観たいと思うのだが、残念なことに名古屋の劇団なのだ。
また東京公演を行ってほしいと願うのだった。
音楽劇 ガラスの仮面~二人のヘレン~

音楽劇 ガラスの仮面~二人のヘレン~

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2010/08/11 (水) ~ 2010/08/27 (金)公演終了

満足度★★★★

劇中劇「奇跡の人」はまさに演劇賞もの
たまたま、大和田美帆さんの、まだ素人じみた初舞台を一緒に観た友人との観劇だったので、二人で、大和田さんの女優としての進化に度肝を抜かれ、お世辞ではなく、マヤと、大和田さんが、私達の中で、一体化する舞台でした。
新納さんもまたこの友人と、初舞台から観ているので、何だか、このストーリーの中の役者達と、それを演じる俳優さんと、それに、自分の周囲の若き演劇人達と…、様々な視点で、心が右往左往して、たぶん、この芝居への評価は甘くなってしまう気がしました。

何しろ、フライヤーの言葉が「演劇を愛するすべての人へー」だもの。
演劇そのものが、テーマになっている以上、演劇が三度の飯より好物の私には、心の琴線に触れる部分が多すぎました。

でも、それでも、1幕はやや退屈でした。「どうして、この人にこんな役を与えてしまうの?蜷川さん」と質問したくなる、若い俳優さんの、学芸会以下の演技が、主に、客席で繰り広げられるので、観ている方が、気恥ずかしくてならないし…。

ところが、2幕は、本当に、目の覚める素晴らしさでした。
劇中劇「奇跡の人」は、まさに好配役で、このまま、ホリプロさんに上演願いたいくらい。最後の場面は、感動で、涙しました。

前回より、全体的には散漫な舞台でしたが、今回、香寿さんが加わったことで、この劇中劇が、どこやらの芝居の陳腐な茶番劇とは違い、本物の演劇のエキスを伝える、素晴らしい独立場面になり得ていました。

香寿さんは、本当に、元宝ジェンヌ中、最高の名女優であると、今回もまた感嘆しました。

ネタバレBOX

私は、この原作アニメを一度も読んだ経験がないので、わからないながら、月影先生の、夏木マリさんは、まさにこの方以外考えられないと感じました。
彼女の演じた伝説の舞台「紅天女」を、観たくなりましたもの。(笑)

大和田さんと、香寿さんの「奇跡の人」のダイジェストシーンは、本当に圧巻でした。稽古シーンから、既に泣きそうでしたが、本番シーンの、例の「ウオーター」の場面は、お二人の迫真の演技に、目が釘付け!!
ヘレンとサリバン先生は、年齢的にそれほど変わらないので、香寿さんにサリバン先生は実際には無理があるのかもしれませんが、本当に、この二人の演じる「奇跡の人」を、全編観たくなってしまいます。

亜弓役の奥村さんも、説得力ある名演技で、安心して観ることができ、幸いでした。マヤと亜弓のライバル同士の闘いは、演じる女優の演技が伴わないと、この芝居自体を観ていられなくなるので、心配でしたが、全くその点はOKでした。
劇団一角獣メンバーの、ラップ調の、「奇跡の人」オーディション参加メンバー紹介も、ダンスが洗練され、楽しく観られました。(歌詞が不明瞭なのは残念でしたが)

ただ、今回、桜小路役の俳優さんが、あまりにも素人演技で、その上、彼の、ソロナンバーなんかも1曲聞かされるので、その部分は、目も耳も覆いたくなりました。小劇場なら許せるけれど、あれをあんな遠い劇場まで行って、観させられるのは、正直、勘弁してほしくなりました。歌唱は、自分の子供の幼稚園のお遊戯を見るかのように、最後まで、ハラハラものでした。
原作では、桜小路は重要な役なのでしょうが、今回の芝居では、別にいなくても支障ない感じの役でしたから、彼の出演部分はいらなかった気さえします。

冒頭の、普段着での稽古場シーンは、前回以上に長く感じたものの、徐々に、ダンスレッスンに加わる人数が増えて行き、最後は一体化して行く様は、それだけで、演劇を志す若者の気持ちを推量して、感動的でした。(蜷川さん、ちょっとずるいよと、思ってしまいましたけれど)

客席で、松明を持って、キャストが疾走した後、しばらく、臭いが残ったのは、やや不快でしたが、客席の頻繁な利用に関しては、この舞台では不快感はなく、むしろ有効だった部分もたくさんありました。

テーマがテーマなだけに、全ての芝居を終えた後の、カーテンコールでのキャスト陣の、笑顔には、一番涙腺を刺激されました。観客の温かい、いつまでも続く拍手は、きっと私と同様の思いの表れだったように思います。

より、キャストを練り上げて、この舞台、是非、シリーズ化してほしいものです。
キセキの人

キセキの人

スーパーグラップラー

時事通信ホール(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★

スベリギャグは控えめかな
いつものスベリギャグ満載感的な感じは少し控えめでしたが、それでも随所にらしさは感じられ、また、楽しませようとの意気込みを意識せずに見れる仕上がりになってと感じました。衣装もなかなか綺麗でした。
約2時間の上演時間でしたが、時間があっという間でした。面白かったです。

ネタバレBOX

今回のお話は、スパグラ版酒天童子の物語で、酒天童子がどうやって生まれたか、また酒天童子は何だったのかなどが描かれてました。
後、原田さん歌う「オニのパンツ」が劇中でありました(笑)
『CHORIKO』 チョリ子

『CHORIKO』 チョリ子

anarchy film

新宿アシベ会館B1(東京都)

2010/08/12 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

正直好みは分かれますが
本日の公演が2回目です
やはり前作ミミクリもそうでしたが、複数回観てようやく細部まで分かる作風なんですね
2回とも☆キャスト(目当ては名雪佳代さん)を観ました。伏線多い中、あれだけのメッセージを伝えられるのは凄いです
正直、自分好みの作品ではありませんでした。好きなキャストが好演していたのが救いでしたね
理解は出来たけど、共感するには今一つ押しが足らない気がしました
かといって、何が不足してるのかは分かりかねます。おそらくテーマが重すぎて、2時間強という長い公演で、内容がパンパンなんだけど物足らないだけなんだと思います
映像だったら分かりやすいのかもしれない。舞台ならではの演出だと、あれが限界なのかも?迫力を考えると十分楽しめましたけどね

ネタバレBOX

チョリコ&ジュナコは身体障害者という設定です
周りを取り囲む人々も、過去や現在に辛い出来ごとを抱えてるか、障害を持っています
例外は名雪佳代さん演じるチヒロでしたが、テルテルとチョリコを結び付けるとても難しい役柄を好演しているヒロインです
個人的に気になったのは、物忘れが激しいけど数を瞬時に数えられるチョリコと、その娘のジュナコです
脳に障害があるのは間違いないんだけど、身体が半身不随のようになっていましたが、過去に悲惨な過去があったところであそこまで身体がおかしくなるものなのかな?
(数を瞬時に数えられる能力で考えられるのはサヴァン症候群?だとしたら、見た目はいたって普通なはず)
舞台特有の演出だろうから仕方ないけど、風俗や学生ら女性のキンキン声がうるさいのも相まって、舞台が終わった後は疲れました

テーマがしっかりしているだけに、もっと普通でも十分面白いと思います!
共感が出来にくいのは、そういった見え方や聞こえが原因かも?
絢爛とか爛漫とか

絢爛とか爛漫とか

傑作を遊ぼう。rorian55?

テアトルBONBON(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵な空間…
ジテキンは未見でしたが、面白かったです。

内容も面白かったけれど、
空間がとってもステキでした。
セットから照明から映像、小道具、衣装に至るまで
演出のイメージが統一されていて、
それでいて個々に見応えがあるのがスゴイ。

音楽もすべてオリジナルだそうだけど、
空間にはまってて、とってもよかったです。
特にオープニングのヴォーカルの男の人がよかった。
サントラがなんと500円!で販売していたので、
ついつい買ってしまいました。

ロロ vol.4 ボーイ・ミーツ・ガール

ロロ vol.4 ボーイ・ミーツ・ガール

ロロ

インディペンデントシアターOji(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

タイトルそのまま
前作がとても良かったので、期待して観に行きました。前作の方が好みですが、今回もとても良かったです。

物語としてはタイトル通りで、男が女に会って恋に落ちるというだけで、各キャラクターのバックグラウンドなども全然説明されません。しかしそれでもテーマは十分に表現されていたと思います。

演出の一つ一つの要素は結構ベタなものも多いのですが、トータルで見たときに今までになかった様な新鮮な雰囲気を感じました。相変わらず小道具の使い方(見立て)や言葉の繋げ方のセンスが素晴らしかったです。
俳優陣は正直それほど演技が上手いとは思えませんでしたが(そもそも、そういう上手さを狙ってないとは思いますが)、とても魅力的でした。

今後の公演も色々決まっているそうで、楽しみです。

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

流れ姉妹〜たつことかつこ〜 第一章

真心一座 身も心も

TOKYO FM HALL(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/28 (土)公演終了

満足度★★★★

人気シリーズの第一話を再演!
芝居で公演がシリーズになるということは珍しい。しかも本当に連続ドラマのようなのだ。今日の公演など最後に「続く」という文字が出てもなんの違和感もないような作品だった。

その人気シリーズの第一話を今回再演してくれた。シリーズの原点が見られるということで興味が付きない。ともかく主役ふたりたつことかつこを演じる千葉雅子と村岡希美がすごくいい。

このシリーズいよいよ来年シリーズ第四話を上演して終わってしまうようだ。ここで第一話を見とかないと来年の第四話が楽しめないぞ。

絢爛とか爛漫とか

絢爛とか爛漫とか

傑作を遊ぼう。rorian55?

テアトルBONBON(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★

青い春が終わるまで。
私的な悩み事から文学論に至るまで本音を言い合える仲間と過ごしたかけがえのない一時を色彩豊かにのびやかに、カジュアルに描いていく舞台。
昭和初期を意識したハイカラな衣装に同じような趣向でセレクトされたとおもわしきアンティーク調の家具、舞台の壁面を囲うプロジェクターに投射される幾何学的な映像、四季折々の情景をノスタルジックにうつし出す幻想的な照明、そして遊び心のある影絵が行間を紡ぐように視覚化された舞台空間は、抒情的な味わい深さと一遍の詩のような美しさをあわせ持ち、非常に魅惑的で隅々まで徹底的に拘りが伺える濃密で重厚な空間が構築されていた。
反面、劇中で交される会話は、センテンスの奥行きを想像させるような密着性を持った類のものであったとは言い難く、慄然とした舞台空間に言葉が対峙するパワーが不足しているようにおもわれた。故に、共感とまでは至らなかったのが正直なところ。
この戯曲を今回の公演ではじめて知ったので、原作にどの程度忠実であるのかはわからないのだが・・・。
みじめで情けないダーティーな青春モノを想像していくと肩透かしを喰らう恐れがあるかもしれないが、ハマるひとはハマるだろうし、誰かを誘ってサクッと観にいくには丁度いい舞台なのではないかな、とおもう。

ネタバレBOX

古賀の家に入り浸る泉、加藤、諸岡ら。
彼ら4人は純文学、文学評論、耽美怪奇小説、御法度小説とそれぞれ違なるジャンルの物書を志望しているが現実はそう甘いものではなく到底、生計をたててはいけない状況。けれども裕福な家で育ち、働かざるとも金銭的に不自由のない彼らは夜な夜なダンスホールに繰り出したり、お気に入りの女の子とあそんだりしてそれなりに楽しい日々を過ごしていた。
処女作を発表したきりスランプに陥っている古賀だけは何となく手ごたえのない空騒ぎに気がのらない。それでもある時、耽美小説家志望の加藤が銀座のダンスホールで一目ぼれをした踊り子のビビアンが、憂鬱な青年がうじうじと悩んでいるだけという内容の古賀の処女作を気に入っているから加藤とビビアンの仲を取り持ってくれないか、と頼まれるとまんざらでもないといった様子で夜の雑踏へ消えて行く、そんな春。

あの後ビビアンと恋仲になったものの、『恋はこいでも、金持ってコイ』だった、とげんなりし、おまけに執筆の方も絶賛スランプ中。それに加えて冷たい物を暴飲暴食したせいで腹を壊して寝込む古賀に気晴らしに海水浴に行こうぜ!なんて言ってお気楽なお三方。
強烈な陽の光にむせかえる暑さに窒息寸前の夏。

ひぐらしが鳴き、鈴虫が鳴き、めぐる秋。
季節は巡れどスランプ中に変わりない古賀は、文学評論家志望にも関わらず文芸誌に小説を発表した泉が何となく気に入らない。
そんな折、母を心から慕う加藤は母の具合が悪いことを知り、実家に戻る。
諸岡は父の経営する大手鉄道会社の後を継ぐ為、東京を離れることを決意。これを機に文筆も廃業し、いづれは女房をもらい、平凡な暮らしをしていくらしをしていくのだ、という。戦友をふたり失い、いよいよ青春の終わる足音が近づいてきた。

冬。いつまでたっても原稿用紙を埋められないことに追いつめられた古賀は、家政婦のお絹の説得も虚しく、大量のパビナールを服用し、心身共に破綻する。深淵なる地獄を夢うつつさ迷い、やがて掴んだ一筋の光…。
それはとても小さな女の子が自分がすすむべき道をみつけるまでを幻想的に綴った小さな短編だった。古賀はその話のなかで蓮の花をモチーフにした。蓮の花は生まれたばかりの釈迦が歩き出し、その足跡から咲いたといわれる花である。
この短編をこれからも小説を書き続けていく自身の意志として古賀が泉に朗読して聞かせる場面では、壁面に投射した短編の世界のモノクロ・アニメーションが目まぐるしく展開された。二次元の世界に飲まれまいとして、抵抗するかのように躍動する女の子の影絵もまた、古賀と同様に自身の意志によって動いていた。この表現方法はかなりいい。

終盤、文学評論家を志す恋多き男・泉はあそび相手のひとりだった娘ともうすぐ結婚すると古賀に報告をする。古賀はバビナール中毒だった頃に看病してくれたお絹にプロポーズする予定だったが、彼女にはいいなずけがあったと明かす。もうすぐ春だ。

要所要所で登場する影絵人形で表現がなされる家政婦のお菊の所作のひとつひとつが自らの羽を抜いて機を織る鶴を障子越しに見届けているかのようなぺシミズムに満ち溢れているのが印象的だった。舞台には登場しないお菊の動作や事情、気配を知らせる環境音も効果的だった。季節が巡る度に舞台転換する際に流れるセンス抜群の映像とロックな音楽には心踊ったが、序盤のスピーディーな台詞の掛け合いが夏に突入した辺りから失速し、そのままズルズルと終盤までもつれ込むようで、会話から手ごたえを掴み損ねてしまった。
理想と現実の狭間に苦しみ、共に笑いあった仲間たちが新しい人生をはじめるまで・・・すなわち青春からの旅立ちをテーマにしていることは何となく理解はできるのだがそれにしても・・・だった。
何というか、美的センスに彩られた舞台空間と戯曲の持つダラダラとした伏線が回収されない会話が所々でこじれているようにおもわれたのだ。
もう少し踏み込んで言うと、この舞台空間には日本昔話を今風にアレンジしたようなもう少し硬質な作風が合うような気がしてならなかった。あるいはナンセンス寄りの物語と美意識のミスマッチさを狙うのならば、それ相応のギャグセンスは必要なのではないかな、と。
とはいえ登場するキャラクターは、非常に丁寧な役作りがなされていて、安定感がありました。役の味付け加減としては特に古賀は明らかに太宰 治を踏襲していて、思わず二ヤリ。いっそのこと全員実在した作家の名前を登場させて、〰若き日の〰なんていうつくりで自虐的に突っ走ってもらえたほうがホロホロ笑えていたかもしれません。
ぼくの好きな先生

ぼくの好きな先生

enji

小劇場 楽園(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

満足度★★★★

好きは好きでもフライヤーに出てるような先生ではない。笑
主人公・河合の中学時代の回想と妄想を具現化し現在の状況と交差さながらの悔悛物語。
ここで登場する河合の好きな先生は、尊敬する先生らでこれらの登場人物たちが実に面白い。今回のenjiはコメディ公演かと勘違いしたほど。だけれど後半はがらりと模様をかえてジーンとして泣ける。

以下はネタばれBOXにて。。

ネタバレBOX

34歳になった河合は現在、教師をしながらかつての同級生だった玲子と結婚し、彼女には新たな命が宿っている。こんな風に順調に人生を歩んできた河合には、同じく中学の同級生で、苛めを苦に自殺した馬場が今でも心に重くのしかかっていた。

当時の事を回想するとあのころの馬場を助けられなかったという後悔が、罪の意識となって河合を苦しめる。だから今でも馬場は中学生のままで河合にまとわりついて離れない。それが現在の河合が見る妄想の中で河合の尊敬する小説の中の先生らと一緒に「いじめ」について議論し、自らの欝を消化しようと試行錯誤を繰り返すのだ。

ここで登場する先生らはヤヌシュ・コルチャック先生、宮沢賢治、ジョン・キーティング、坊ちゃんらだ。これらの先生方は小説どおりのキャラクターだから、実に可笑しく楽しい!笑

しかも彼らのような著名人な大人たちが結構バカバカしく、しょもない議論でもって「いじめ」について語り合うのだから裸の大将のさまなのだ。笑
とにかく坊ちゃん先生のキャラクターが愉快だった。

彼らは馬場を中心に「いじめ」についてとことん話し合いながら、その情景で河合の罪を消化させていくかのようだった。河合の頭の中の馬場は河合の感情によって服装やキャラクターが変化するので、河合の心の揺らぎも想像することができる。

学校と友達が人生の全てだったあの頃、多勢に無勢ではないけれどいじめられている馬場を避け離れてしまった自分、想像もしなかった馬場の自殺。それらを背負った罪は河合の20年後に馬場の父が昨日届いたという馬場の「14才の手紙」を持参し河合家に訪れることでようやく消化される。

手紙には「20年後の自分」というタイトルで自殺した前の日に書かれたものだった。そこには将来の夢を書いた手紙があった。そして馬場の34歳の自画像と河合の34歳の自画像も含まれていた。

馬場の父のセリフ「恨んではいないけれど許すことはない。どうか翔太を忘れないでほしい。これは重いかもしれないけれど、これからも重くあってほしい・・。」と言う。

セットが素晴らしい。本棚が扉になってここでキャストらが出入りする。温かな気持ちになれる舞台だった。



結婚と共に去りぬ

結婚と共に去りぬ

東京ポトラッチダンディーズ

タイニイアリス(東京都)

2010/08/19 (木) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★★

結婚(補助)ビジネス
ああいうバイトがあるなら私もやりたいと思いました。この作品のようなゴタゴタには巻き込まれたくはないですが。

ストーリー的に腹七分目くらいで終わっちゃった感じで、もうあと10分くらい長く話が展開して欲しかった。

ぼくの好きな先生

ぼくの好きな先生

enji

小劇場 楽園(東京都)

2010/08/18 (水) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

満足度★★★★★

普遍的テーマ
学校を通過した人なら誰もが多かれ少なかれ心に傷を抱えているイジメというテーマを、程よくユーモアを交えながら扱っており、学校から遠ざかって久しい私もあれこれ考えさせられました。自分の心の中の嫌な面を映す鏡のような作品でした。

ネタバレBOX

コルチャック先生、キーティング先生、坊ちゃん、サリヴァン先生、宮沢賢治、金八先生まで出て来ちゃって、超豪華な顔ぶれ!このへんのユーモア最高!
八月花形歌舞伎

八月花形歌舞伎

松竹

新橋演舞場(東京都)

2010/08/07 (土) ~ 2010/08/28 (土)公演終了

満足度★★★★★

勘太郎さんのお岩
「四谷怪談」、勘太郎さんのお岩が圧巻です。
「無念」が人間の姿をしてそこにいる居るよう。型を超えて伝わってくるリアルな情感に、何度も目頭が熱くなりました。そしてお岩の見せ場のひとつひとつが繊細に、丁寧に演じ進められる様子には、芸の継承にかけるお家の気迫までが感じられ、それもまた感動的でした。
 おせっかいながら一等席のチケットがまだ連日残っていることに驚き。見逃すには惜しい名演技です。今からでもぜひ!



相対性:The Turn

相対性:The Turn

劇団総合藝術会議

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/08/17 (火) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

いつもと違う事をやったらしい。
はっきり言って、それはプロデュース能力が低いと思う。なんで外の小屋で身内以外にも観てもらえる可能性があるのに得意の一手で勝負をしなかったのか。やりたい手法を色々と詰め込んでいて、それが全て「やりたい」より先には届いていなかった印象。
あんまり気持ちの良い事を言えてないので、以降はネタバレBOXへ。まぁ、面白くは無かったって事です。

ネタバレBOX

冒頭の演出家の独白ですぐに飽きてそのまま気持ちはひたすら下降。その役者もそうだけど、みんな演技に求心力がなかった。駆け出しの役者に魅力を求めるのは酷だけど、とりあえず全力でやってくれれば見守りたくはなるはずなんです。それがなかった。体力使え。気力で頑張って外見が格好つけて見えてもそりゃ格好悪いんだ。
残っている印象としては「わたなべ」って呼ばれてた子が可愛いとか、「言い訳Maybe」の頃のAKB48前田敦子みたいな髪型の子が可愛いとか、桃色の踊り子さんはちゃんと踊れてたとかです。あと、男子ペアの早口をやったほうの人は普段は多分もうちょっと上手い気がする。
普段と違う事をやったらしいこの作品を3演目の最後にするって、どうなのかなぁ。
『Re:FT-リフト-』

『Re:FT-リフト-』

プロデュースユニット四方八方

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/08/17 (火) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

若い。
話は3演目の中で一番分かりやすかった。とはいえ、がっつり物語で勝負できるだけ脚本が強固って事でもなく。登場人物の横の繋がりがほとんどないし、ファンタジーといえど説得力に欠ける部分が多かった。
同じ内容の芝居を同じレベルで30代の人がやってるのを観たら多分オレ怒ります。勝手ながら高校演劇の延長線上だなという印象。貶してはいないので誤解なき様。順当な道でここまできたのだなという感じです。ここからどう変わっていくのかが楽しみなのです。

ネタバレBOX

宗教について自分も不勉強なのですが、教祖を『教祖様!』と呼んで崇めはしないと思うのです。何か名前があるはずで。名前じゃないとしても『先生!』とか一般的に使われる呼び方であっても、『それってその団体内でのその言葉の意味って何か違うよね』って感じさせる異質なもののはずで。とか、他にも人物が記号的になっているなぁという印象。
自己再生のテーマ

自己再生のテーマ

激情コミュニティ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/08/17 (火) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

ようやく。
旗揚げから気にしていた激情コミュニティが観られたのが今回のポイント。本公演では内面的な暗さがもっと出る作風なのかなとか勝手に想像してるのですが、どうなんでしょうか。
ひとまず今回は距離の話。実際的な距離、人と人の繋がりとしての距離。話というよりは表現。身体を使って内面を見せるという、ある意味で矛盾していて全部揃っている見せ方。個人的には30分でちょうど良かった。これが90分とかになったら他の要素も入れてくるとは思うけど。

TangPeng30 Bグループ公演

TangPeng30 Bグループ公演

TangPeng30 Bグループ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/08/17 (火) ~ 2010/08/24 (火)公演終了

学生演劇。
「学生演劇」というとどうも聞こえが悪い。サークル活動の延長に思えるからだろうか。しかし、学生って事は正に学んでる最中の彼らな訳で。自分でやってみたくもなるだろうし、これからどう育っていくのかの注目株。
各団体のページが出来ていたので各々についてはそちらでコメントします。

ネタバレBOX

個人的には上演順を「激情コミュニティ」⇒「劇団総合藝術会議」⇒「プロデュースユニット四方八方」にして欲しかった。頭でかっちりしたものをやっていおいて、飛び道具を出して、最後に分かりやすい物語系で締める。全団体にメリットがあるのはこの並びだった気がする。「劇団総合藝術会議」は好き嫌いが分かれる作風だからラストにすると嫌な余韻で帰宅する客も絶対にいたと思う。分かりやすい作品からやろうとか日芸が並ばない様にとか思案はあったろうけども。
今回最も気になった点。音響、あれでいいのか? どの演目もBGMが普通にJ-POPで歌ありだった。ネタ元がすぐに分かっちゃうから既存イメージが邪魔して純粋に作品が観られないし、人によっては知らない曲だったとしても歌詞が邪魔でやっぱり純粋に作品が観られない。どうも「なんか音楽を適当に入れておけば演劇っぽくなるから入れてみました。別にこだわりはありません」と言われている様な気持ちになりました。
頑張れと応援したい。見守っているというだけでなく、「もっと頑張れ」と尻を蹴り飛ばしたい。個人的にはど真ん中の作風じゃないけど、同世代のロロのほうが頑張ってるぞ。もし彼らが出てきたら最優秀賞を楽に取ったと思う。

このページのQRコードです。

拡大