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エムキチビート

シアターサンモール(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

夢とうつつの狭間
間違えてサンモールスタジオの方に行ってしまったワタクシは、シアターサンモールだとやっと理解してびっくら仰天!だ、大丈夫なのか?!こんなでっかい会場で。なんつって心配しちゃった。笑)・・会場に入るとセットが美しくて感嘆したがそこは仮想現実の世界。物語は案外コミカルに進ませ笑いのコネタも満載ですんごく楽しめる。終盤は泣かせどころもあって会場はすすり泣きが聞こえた。

ネタバレBOX

過去に列車の事故で幼馴染のナユタを失ったハジメはショックの後遺症からPTSDを引き起こし幻覚に悩まされていた。この病気の治療法としてオンラインゲームを利用したセラピーを受けていたハジメはオンラインの仮想空間でログインしたプレイヤーたちが集る広場で戯れる。ここが今回の物語の場所だ。しかしこの場所は終盤の展開から列車の中と考えたほうが観やすい。

自分のせいでナユタが列車事故にあって死んでしまったと思い込んでいたハジメはログインしてナユタを探し出し、謝りたいと考える。

序盤、仮想現実の広場で多数のアバターたちがハジメの周りで雑多な争いを繰り広げ、この時にこれまた雑多なコネタを披露する。数々のネタは面白い。観客もワタクシもこの時はハジメが生きていてPTSDとナユタの為に足掻いているとしか思わなかったが、終盤になって列車事故で亡くなったのはハジメのほうで大惨事から一人だけ生き残った少女がナユタだったと、どんでん返しをくらう。

現実の世界でナユタはハジメと同じようにPTSDを引き起こし同じように自分のせいでハジメが死んでしまったと思い込んでいた。そして広場に集っていたアバターらとハジメと関わった現実の世界で生きていた人たちは列車事故で亡くなっていたという種明かしが後半にあるので、広場は車両の中と想像した方がしっくりくるのだ。

ハジメは自分が生きていると思い込んでいたがナユタと逆転していたと知らされるとナユタの心を癒そうと努力する。そうしてナユタがトラウマから開放されて明日への希望を捨てずに頑張って生きようとする姿勢が清らかだった。

物語の中で劇団が登場するがこれはかつてのエムキチビートのリアルな風景のような気がしてならない。書くという仕事とそれらを支える劇団は魂が削がれるほどの努力をしていると思うがあまり多くを望まず頑張ってほしいと心から思う。

魂が作ったフィクションの世界、その美しさは透明なブルー。
隣の芝

隣の芝

and Me

OFF OFFシアター(東京都)

2010/12/01 (水) ~ 2010/12/07 (火)公演終了

満足度★★★★★

劇作家・笹峯愛の才能に改めて感服
いつもながらの自然かつああ言えばこう言うなテンポ良い会話に加えて1場(と2場前半)で大いに笑わせ、2場(後半)でハッとさせ、3場で泣かせて4場で纏める構成も秀逸で、もはや無敵、みたいな?
まだ10代でアイドルだった頃から会話能力に長けていた笹峯愛の劇作家としての才能に改めて感服。

それはアカン!

それはアカン!

演劇集団アーバンフォレスト

劇場HOPE(東京都)

2010/11/30 (火) ~ 2010/12/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

エンタメの手本のような傑作
集められた8人全員が異なる意図で…な謎に始まり、真の理由が明かされた後もどんでん返しの連続という起承転結をしっかり踏まえたエンタテインメントのお手本のような傑作。
配役によって味ががらりと変わりそうだが、リピートするコマのなきぞ哀しき。
あ、コマがあっても完売か。

悪魔の絵本

悪魔の絵本

Theatre Polyphonic

サンモールスタジオ(東京都)

2010/10/01 (金) ~ 2010/10/11 (月)公演終了

ふふふ。
この人はあの人だ。これはあれの事だ。とか思いながら。正に渾身。作家本人がこれを演出する事はきっとないでしょうね。むしろ他人の演出だからこそやったのかと。若干の遊び心あり、それどころか火遊びで火傷してるんじゃないかって部分もあり。がっつり。
度々観ている岡田あがささんが勝負してる姿についエール。

ネタバレBOX

冒頭の台詞が早いなと感じました。上演時間を気にして縮めたかったにしてはちょっと強引だったし、上辺の遣り取りを演出したかったとしたらそれは適ってなかった。力強く台詞を口にする役者が多かった分、脆い何かを見せるにはそもそもの素材が強すぎた気がします。自分は大舞台をあまりというかほとんど観に行かないんですが、そういうところではああいう感じの役者が多いんでしょうか。だとすると表現が大きすぎてちょっと苦手かも。それも立派な技術だと分かりつつ。
終盤で『2階に…!』ってなった時は「あの子がエンバーミングされてるんだ」と思ったし、封筒を持ってきた時には「腕だ」と思ったのですが。想像させる事が上手い作家ですから、もしかしたら意図的にそこまで想像させて裏切ったのかもしれないとも思うし、演出の判断で書き換えたのかもとも思う。究極の愛って話だったから、自分だけの物にする為に自分の手で殺してしまうのではないかと予想していたんですが。
ゼロイチ

ゼロイチ

劇団K助

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2010/12/09 (木) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★

普通
タイトルから、もっとすごいロジックで成り立っているのかと思いきや、ごくオーソドックスな舞台。もちろん楽しく笑えたので、不満は無い。途中でヤカンをひっくり返してしまい水が床に・・・。どうするのかと思ったが上手く切り抜けたようだ。もっと動きのある舞台だったら、床が滑って危険なことになるケースもあるから注意が必要だ。

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エムキチビート

シアターサンモール(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

何か起こりそうな(起こるンですけど)舞台美術
がそれだけで雰囲気を盛り上げる。物語は、ゲーム、仮想現実、精神世界といった感じの、近年よく見かける内容で、劇団、あるいは役者のファンが多いのか、あまりたいしたギャグでもなくてもウケたり、特定の役者のギャグにだけ過剰に反応する人がいたりして少しうろたえる(笑)。そんな状態だったから、前半はまあまあという感もあったが、物語が収斂しだした終盤はスピード感も迫力もあり、謎ときも鮮やかで、とても演劇らしい楽しさを味わえた気がした。わりと月並みに思えた設定に沈んでしまわず、人間の物語になっていた。ちなみに、男性客にとっては、会場でくれるチラシ類に入っている吉木りささん(ヒロイン)の写真集のチラシ(クラッ……!)を事前に目にするかどうかで、また違った味わいがあるかも!?

ネタバレBOX

舞台上をうろうろするイイミドリクマナオスケ(勝手に命名)がいい味出してました!?
少女病

少女病

macaron books

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2010/10/02 (土) ~ 2010/10/02 (土)公演終了

病んでた。
中二病という言葉が蔓延したのはいつからだろう。本来なら蔓延して良い様な言葉ではない。つまりは少女病もそうだって事だ。童貞を主人公にして笑い者にせず苦悩へ焦点を当てている。性への悩み・体の部位への悩みは誰だって経験がある事だろう。そういったものがなく生まれた時から自分に自信があった者はある意味、生まれながらの童貞卒業者。これは、卒業出来ずにいる者の妄想が誇大しすぎて本人を苦しめる悪夢になるまでの話。そして、その先。

ネタバレBOX

作品自体にエロ臭がしなかったのが良かった。人によっては嫌悪感の元になっていただろうけど。でも舞台上にエロい要素はあった。だって女優の格好とかがそそるんだもん。でもそれは観てるこっち側の主観であって、つまりはオレがエロかっただけで作品からの押し付けじゃなかった。
出演した役者を紹介した立場なので関係者っちゃ関係者なのですが、この子を佐古田氏と組ませたら面白いだろうなと。双方のファンだからくっつけちゃえと思ったのです。あくまで客席には客の一人として観に行きました。自分にとっては贅沢な代物でした。あ、お金も払ってます。
渡り鳥の信号待ち

渡り鳥の信号待ち

世田谷シルク

サンモールスタジオ(東京都)

2010/09/02 (木) ~ 2010/09/07 (火)公演終了

ちょっとした小宇宙。
ルデコでの二人芝居を見て以来。いやぁ、あの時と全然違うじゃいないですか。そして今回のほうが好き。
小劇場って壁や床が真っ黒なところが多くて、視覚的に宇宙や夜空を連想させる作品と相性が良いのです。が、そういう作品は観念に偏りやすくて物語が見え辛くなりがち。視覚的によく見えても、意味が見えにくくなる。それからすると今回の作品はどちらもはっきり見せてくれたなという印象。「銀河鉄道の夜」と随分現代的な物語を混ぜたものだと思ったけれど、後者があるからこそ見失わずに地に足が着いていた。
あと、個人的に役者がちゃんと稽古してないと出来ない演目というのが大好物なのです。ダンスにしても椅子を使ったあれにしても。これだけやってくれると客席で今日のこの時間に対してのみ対価を払ったのではなく、この公演の企画が動き出して稽古をしていた時期も含んで払ったのだと思えるのです。

シネマ・ミュージカル

シネマ・ミュージカル

いちかわ市民ミュージカル

市川市文化会館(千葉県)

2010/09/04 (土) ~ 2010/09/05 (日)公演終了

出演者200人。
市民が集まって土着した物語を上演。開演前には市長からのご挨拶も。演劇を文化として地域交流が出来ている良い例。キャストとスタッフに対しては最大限の労いを。

ネタバレBOX

そう思う自分と、作品的には厳しいなぁと思う自分との板挟みでした。どうすればもっと良くなるのだろう。市民が創る事=外部者を入れない事、ではないはず。結束の中心が市民になればいいのであって、その為の手段として外部者を入れるのは必要だと思う。
この人数だから稽古は区切り区切りだったでしょう。そういう意味ではミュージカルだからパートが多くて区切りやすい。そして結局のところミュージカルで起きてしまいがちな「なんで歌ってるか意味が分かんない」になっていたのです。普段だって気分が乗ったら鼻歌を歌ったり、気持ちを押さえ込もうとゆっくり喋ったらメロディがついて何か歌ったみたいにはなるのです。なんで歌になったかの流れが分かれば成立する。けれど『ここは歌うパートだから』が優先で作られてしまうと残念な事に。いやー、人数的に稽古の時点でもう既に色々と難しいとは思うのですが。だからって観る側が「仕方ないよね」って目線で観ちゃう時点でもう見世物としては破綻してる。
大嫌いだったパートがあります。劇中劇で戦争孤児を演じる子ども達が『わたしだけー♪ぼくだけー♪生き残ってしまったー♪ごめんなさいー♪』って繰り返す歌。で、その後はそのまま劇中劇が終わってしまうのです。ケアがない。これを演じた子ども達は『戦争孤児は生きててごめんなさいって思ってる』って学習してしまった訳です。いやいや、絶対にそうだとは限らないんだよってちゃんと各家庭教えてあげましたか? あと、観に来た子ども達も。なんて一方的で暴力的な教育かと。
py.

py.

コメディユニット磯川家

pit北/区域(東京都)

2010/12/10 (金) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

お疲れ様です!
コントライブ、拝見させていただきました!
笑いどころ満載でとても楽しませていただきました☆
100円キャッシュバックありがとうございます。
大事に使わせていただきますね(笑)

コチャラカ誕生

コチャラカ誕生

bonno108

中目黒キンケロ・シアター(東京都)

2010/12/10 (金) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★

なるほど。。。
次世代の演劇人・芸人が’コチラから’発信していくお笑いが「コチャラカ」である(演劇説明より)。。。

演劇と言うよりは、「コント集」。
あっ笑点でおなじみ好楽師匠の息子、王楽師匠の落語もあります。

シュールな笑いからベタな笑いもあり、お笑い好きにはゼイタクな時間でしょう。

座席もゼイタクだし。

会場のキンケロシアター。
ここの座席は、中古を超えた古飛行機のプレミアムシートくらい快適です。。。

観客からのウケはよかったみたい。
思いがけず会った知り合いも、クスクス笑ってたし。
終演後「おもしろかったー」という声もそこかしこに聞かれた。。。

ボクは。。。

「中堅下位」って感じ。

「コチラから」というだけに、パリコレみたいに「原色」的な公演だったのかな。。。

でも、、、もうチョイおもしろくなる(広がる)テーマだったと思うんだ。。。

オチは。。。キレは良いけど、消化不良感がある。

アチャラカなら、「チャンチャン♪」なんだよねぇ。。。

あっ、これはコチャカラか。。。

劇場が最高だったので、星ひとつ追加と言うことで。



ネタバレBOX

王楽師匠の落語一席は「転失気」。

コレ系なら「酢豆腐」のほうが。。。

にぎやかな「鉄拐」なんかも。。。ってコノ話は立川一門だけ?


一番好きだったのは、日本人から生まれた(?)金髪オネエチャン。

二番目に好きだったのは、「名前負けしてるから、改名してくれ!」と訴える「賢人」と名づけられたアホ息子。

三番目に好きだったのは、喫茶店のテーブルクロスの柄と、自分のワンピースの柄がかぶっちゃった女。


お気に入りが3人もいるね。。。


・・・結構、楽しんでたんじゃねーかぁ?笑

ZOMBIE(ゾンビ)

ZOMBIE(ゾンビ)

INUTOKUSHI

早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ(東京都)

2010/12/02 (木) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★★

可笑しくも切ない仕上がり
タイトル通りのゾンビものはもちろん、『マタンゴ』など往年の東宝特撮映画の味をベースにしながら可笑しくも切ない仕上がりなのが何とも不思議。
また、バックボーンに「人と人とのコミュニケーション」があり、それが欠落気味の現代社会を皮肉っているのが上手い。

嗚呼、青春が僕に輝かない。君にも輝かない。

嗚呼、青春が僕に輝かない。君にも輝かない。

コーヒーカップオーケストラ

明石スタジオ(東京都)

2010/12/03 (金) ~ 2010/12/06 (月)公演終了

満足度★★★★

本当にバカ丸出し
「何も残らない物語と、スカッとする馬鹿丸出しのステージを作ることを誓います!」という宣誓の通り、本当にバカ丸出し。
しかも歌・ダンス・宙乗りなども無駄に使って、究極のゼイタク、的な?(爆) 好きだなぁ。

想い出パレット~ぬぷぬぷ高田馬場編~【旗上げ公演無事に終幕致しました!ご来場まことにありがとうございました♪】

想い出パレット~ぬぷぬぷ高田馬場編~【旗上げ公演無事に終幕致しました!ご来場まことにありがとうございました♪】

タマコロ

高田馬場ラビネスト(東京都)

2010/12/02 (木) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

満足度★★★★

卑怯…いや巧み(笑)
7人の男芝居を9人の女優向けに改訂。誰にでもある子供時代の懐かしい想い出を突いてくるのは卑怯…いや巧み(笑)。
引っ越してきて、地元のグループとの張り合いから和解(?)など転校を繰り返した身には懐かしく、また、各人物の個性の描き分け・演じ分けも◎。

『共犯者』公演終了 ご来場ありがとうございました。

『共犯者』公演終了 ご来場ありがとうございました。

津田記念日

OFF OFFシアター(東京都)

2010/12/10 (金) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★★

本当の共犯者
劇団初見でした。こういうワンシチュエーションでの謎解きが好きなので、フライヤーを読んで観に行きたいと思っていました。でも同時に、似たような設定は見かけるので、期待半分、不安半分でした。
でも実際に劇場に入り舞台美術を目にし、音楽を聴いて期待感が高まり、閉じ込められた4人の感情や行動がどんどんヒートアップしていく展開にドキドキしました。音楽や音が怖かったです。

閉じ込められた4人と、事情聴取を受ける犯人。この見せ方が秀逸でした。想像していたよりもずっと怖くて、そして心に重く響く作品でした。
私は出版社に勤めていて、最近、ある事件に関係したのですが、マスコミの伝播力を改めて身近に感じたので、犯人が受けたであろう世間の厳しい目には同情もしました。
次回公演も観に行きたいと思います。

ネタバレBOX

ただ、最初はちょっと登場人物たちに感情移入がしにくかったです。特殊な状況だからという訳ではなく、性格の方が。特に警察官は、ああいう状況だったら頼りになりそうなのに、むしろ一番嫌な人に見えました。それに後半はともかく、最初にロッカーの鍵を開けるのは彼がやりそうに思えたので。

ロッカーの仕掛けや銃や流血と、見終わってからも心臓がドキドキしていました。取調べを受ける犯人と事件現場が、同じ出来事を語っているようなのに微妙な違和感を覚えていましたが、その謎が明かされた時は見せ方も含めすごいと思いました。

そして石丸が過去に起こした事故のシーンでは見事に騙されました。面白かったですし、タイトルの「共犯者」が示すものが分かって気持ちが沈みました。
この作品を観に行くことができてよかったと思います。
GODSPELL ゴッドスペル

GODSPELL ゴッドスペル

サンライズプロモーション東京

シアタートラム(東京都)

2010/12/05 (日) ~ 2010/12/26 (日)公演終了

満足度★★★★

平成に福音は響いていたか?
マタイ伝の中のエピソードを、ロックテイストの音楽に乗せて伝えるミュージカル。

その昔、映画で観たという記憶がある(もとは、オフ・ブロードウェイの作品らしいが)。

ネタバレBOX

タイトルどおりの「ゴッドスペル(ゴスペル)」が、ミュージカルで繰り広げられる。内容は、マタイ伝の中から抜粋した、例え話が中心である。
そのため、どうしても説教臭くなりがちなのだが、音楽に乗せることで、情熱的に伝えようとしていた。
ただし、各パートのつながりは(もともとそうなのだが)あまりなく、エピソードの細切れになっている印象だ。

ン十年前に観た映画しか知らないのだが、映画版では、フラワーチルドレンやヒッピームーブメントのような衣装と雰囲気があり、非常にPOPで明るいものだった。
対して、今回の舞台は、まるで教会の廃墟のようなセットに、地味とも言えるようなナチュラルな色合いが多い衣装(ジーザスは、お約束のスーパーマンTシャツだけど)であり、そこにまず時代の違いを見せていた。

アメリカでは、ゴスペルやクリスチャン・ミュージックのように音楽に乗せて伝道することはよくあるようで、現在ではクリスチャン・メタルと呼ばれるヘビメタもある。
仏教で言えば、声明というところか、違うか(笑)。

つまり、楽しみながら、福音を学ぶ(知る)という点が、この舞台のそもそもの目的のひとつではないかと思う。

で、今回、平成の世にあって、今なぜ「ゴッドスペル」なのかということだ。
魅力的な楽曲、若者のパッション、そして物語といったところがその主な理由であろう。
しかし、歌詞や各エピソードに、耳を傾けるというのもいいかもしれないと思ったのだ。
それは、宗教の持つ本来の意味と位置づけというものを、考え直してみようというもの。

伝えようとしていることは、実にシンプル。
やや窮屈だったり教義的すぎる感じもするのだが、批判の色を薄めて、その声に耳を傾けると、本来、人間のあるべき姿が語られていることを感じざるを得ない。

ただし、今観ると、ジーザス(山本耕史さん)が、あまりにも一方的にすべてを語り、かつ啓蒙していこうという姿には、少々違和感を感じてしまうのも事実。ラスト近くでの「みんな寝てしまう」という、いらだちの台詞の部分だけが、人間的であり、際立っていた。
そういう「人間的」な感覚を舞台に持ち込めていたならば、共感も大きかったのではないかと思う。

歌がそれほどでもないキャストもいるにはいたが、全体的には、若さがあり、まとまりを感じた。
それは、シアタートラムという小さなサイズの劇場だったということもあり、舞台との一体感があったことも大きいと思う。
そういう意味で、このサイズの劇場を選択した英断には拍手を送りたいと思う。

そして、今回は、山本耕史さん初の演出する舞台でもあった。
その色合いが出ていたと思うのは、なんと言ってもラストだろう。

映画版では、磔になった後のジーザスの亡骸を、全員で運び、ニューヨークの雑踏の中に消えていくというものだったと思うのだが、舞台では、そのシーン(亡骸を運ぶシーン)はなかった。
代わりに、冒頭のシーンに戻り、その歌が爆音(飛行機のような)にかき消されるという意思のあるものが用意されていた。
かき消されてしまう福音。
それが現代の福音の姿だ、といったところであろうか。

Day by dayが、やはり一番印象的な曲だった。
ただし、生演奏の音が悪く、こもっていたし、楽器ごとの音色が響いてこなかった。ミュージカルなのだから、もっと音は大事にしてほしいと思った。
マイルド・セブンティーンズ・スター

マイルド・セブンティーンズ・スター

椿組

ザ・ポケット(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

脚本が面白い
椿組もチャリT企画も観たことがなかったけれど、こんなに楽しめる番外公演だとは。
観る前はPTA、教師、生徒をめぐる「喫煙・嫌煙」に絞った話かと思っていたのだが、学園コメディーとしてじゅうぶん楽しめ、コメディー専門の劇団かと錯覚するほど笑った、笑った。
多くの登場人物がストーリー上無理なく配置され、俳優たちの演技も自然で、本当に学校を覗き見しているような面白さがあった。

ネタバレBOX

舞台は、教師の喫煙、教師の暗室の鍵の管理などすべてが緩いまま来てしまった高校。いくら文化祭の練習とはいえ、廊下に面したフリースペースで生徒がリラックスして大声で歌い、ギターをかきならしても、とがめられないのも緩さを感じる。尾崎豊やおニャン子クラブの話題をめぐる先生と生徒の会話がなんとも懐かしい。おニャン子の高井ファンで「セーラー服を脱がさないで」の振り付けを指導する遠藤先生(木下藤次郎)の思い入れの強さが可笑しかった。
写真が趣味の中島を演じる根岸つかさは他の芝居で何度も観ているが、まったくわからなかったほど若く、女子高生そのものに見えた。
「暗室」での生徒の騒動などベタな笑いだがコメディーとして巧く作られている。石川先生(井上カオリ)と熱血教師の秋元先生(進藤学)の一挙手一投足に笑ってしまった。井上は「フツーの生活/宮崎編」でのコメディエンヌぶりに注目した女優。演技に説得力があるだけに笑わせてくる。
喫煙派の田中先生(田渕正博)がカッパにしか見えないピーターパン姿で自説に熱弁をふるう場面も笑えた。
用務員役の外波山文明が登場すると笑いと拍手が起こり、「暗室」で発見されたティッシュをちりとりで受ける「間」のよさが可笑しかった。
喫煙教師たちの言い分は喫煙派の本音だとは思う。だが、生来、気管支の弱い自分などは、嫌煙権なんて言葉もない時代、煙モウモウと立ち込める職場で、堂々と権利をむさぼる(?)喫煙者たちに長年耐えてきた体験があるので、健康に害があるかどうかという実証以前に、煙草の煙はとにかく辛いものだという意識が先に立つ(現在では慢性気管炎となり、匂いがしただけで咳が止まらなくなるのだ)。だから、喫煙教師が喘息持ちの生徒の前で咳にも気づかず無頓着に吸い続ける場面には、生徒にかつての自分を重ね合わせてしまった。
学校教育の場でいくら分煙しても、教師の喫煙が日常的に生徒の目に触れるのは、未成年の喫煙が禁じられていることも含め、やはり好ましいとは思えない。
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エムキチビート

シアターサンモール(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★★

「物語」としての強い磁力を感じた
この劇団の本公演は初めての観劇です。
広い舞台空間を見事に使いこなし、濃密な作品に仕上げていたと思います。
学生演劇でゲーム型の作品が目立つようになった時期から、正直、この手の芝居は数多く観て来て食傷気味の感があり、どちらかといえば自分の好みではなく苦手なジャンル。
ただ、本作には自分の好みとは関係なく、「物語」として観客を支配する強い磁力のようなものが働いていて、魅力的な力作であると認めざるをえません。
ターゲットとなる観客をはっきり意識して作っていると思うし、こういう芝居が大好きという人はかなりの数いるでしょうから、これからもファンを増やしていくことでしょう。
番外の「終末の天気」にも出てきたように、作者は「世紀末的世界の終わり」と自身が関わってきた演劇活動体験を関連させた作品がお好みのようで、
劇団新感線の芝居をより現代的にゲーム化したような印象。
観客に飽きられないよう今後どのように差別化していくかに注目したい。

ネタバレBOX

物語の構成がよくできていて、中に隠された真実に至る過程の仕掛けも見事。劇中「桜田門外の変」「西南戦争」「2・26事件」などが歴史の記憶として登場するが、この場面が緊張感をもって演出されていることに好感を持った。これはこの場面のナビゲーターとなる盗賊団の女首領モモを演じる杉山未央(少年社中)の演技力によるところも大きいと思う。
劇団ハコブネという命名も作品の主題に沿っているし、演劇少女を演じる
小石川祐子、瀬戸千夏もチャーミングだが、こういう劇団の会話場面が学生演劇的で、自分にはどうにも甘ったるく感じてしまい、苦手だ。
サイコセラピスト・アソウを演じる太田守信、彼の深みのある明瞭な台詞回しはこういう役にはうってつけで、作品を引き締めている。
ラスト近くの電車事故の場面は、JR福知山線の大事故をモデルにしていると思うが、あの事故現場に居合わせた人々の傷ましさを想起させ、秀逸だった。


屋上ガールズ

屋上ガールズ

スプリングバス

劇団赤鬼ガレージシアター(兵庫県)

2010/12/04 (土) ~ 2010/12/05 (日)公演終了

満足度★★★★

こんなところでの御味噌汁が美味しかった。
劇団赤鬼の女の子のユニット。
とあるマンションに奇しくも集まった、ちょっとだけ死にたい女たち。
そんな女たちを見守る、ちょっとだけ早く死んでほしい女、
早く死んでほしい女は、天使であの世へ案内する為。
自殺を誘うが行き過ぎるような、それはまじめ。
芝居のメインの役者の横で、いろいろな表情で、芝居を作っていました。
助演て言うのかな、上手く作られていました。
田川さんのメイクが、ほんのちょっとだけ悪魔、
目が黒のアイシャドウでほんの少し囲みメイク。
天使か、死神か、妖精か、
えっ そこで赤、青、最後までわくわく、全めいなさん、凄く綺麗? 立ち居地の足の姿が面白い。
岩坂鈴香さん なかしまゆうこ さん とても良かった。 
土性正照さん、いろいろ、おもろかった。
とても面白いお芝居を有難うございました。

人魚姫

人魚姫

y0suka

遊空間がざびぃ(東京都)

2010/12/08 (水) ~ 2010/12/12 (日)公演終了

満足度★★★

ん~かなか
童話の世界が現代の感じに描いている、とても観易いとおもう。

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