
歴史の天使と住宅事情
アシメとロージー
劇場MOMO(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
『団地 三丁目 夕日論』からの脱却。
住宅団地は、戦後の日本人にとって目指すべき欧米式生活のショーケースだった。
八千代団地…ひばりヶ丘団地…そして多摩ニュータウン。次々と建設された、その五層縦長の鉄筋コンクリートは、新婚のカップルが 都市的な生活をおくるための、新たなステータスになった。
数千世帯の住民を束ねる自治組織が生まれ、外では行政や企業に物申す連合体となり、内では 夏祭りなどの催しを積極的に行った。その巨大な建造物には、昭和10年世代を中心とする、巨大なコミュニティが形成され、選挙などにも一定の影響力を及ぼした。
ベストセラー『団地の空間政治学』(NHKブックス)『レッドアローとスターハウス』(新潮社)の著者であり明治学院大学政治学部教授・原武史氏の講義を聴いたことがあるが、『団地の空間政治学』『レッドアローとスターハウス』等の著作からも住宅団地が いかに戦後日本の政治を形作っていたか、が よく分かる。
開発企業体、大手ゼネコン、公団(都市基盤整備公団及び地域振興整備公団)、建設省は、戦後の経済成長に一定の功績がある。また、人口の増加が著しいなかで、住宅供給不足の解消にも役立った。役目を終えた旧公団は、現UR都市再生機構となっている。
しかし、70年代の『サザエさん』でさえ、20年後には出生率が1%台前半になることが紹介されている。現在の日本の現実は、多摩ニュータウンを せっせと作っている頃から分かっていた。
出生率が低くなるということは、高齢者の割合が高まることを意味する。逆ピラミッドと呼ばれる構造だ。
住宅団地が いずれ健康な老人ホームと化することは、住む人々も、把握できた。それなのに、都心のアクセスを向上させることもなく、周辺に産業を整備することもなかった結果、こんな現実に至る。
表参道ヒルズは建築家・安藤忠雄氏が設計し、2006年にオープンした商業施設だ。アパートを一部残した上で、全面的に建て替えた建築物だった。
住宅団地とアパートの違いはあるが、もはや『団地』とは土地を有効活用できえず、商業施設や高層マンションに変わるべき障害物のような存在だろう。
人々のなかで、コミュニティに対する意識が高まっている。それは、東京臨海地域の超高層マンションの住民も、同様。だが、コミュニティに関わりたい意思とは反対に、実際に関わっている住民は圧倒的に少なかった。(防災とコミュニティに対する住民意識に関する研究 その1 超高層集合住宅居住者への2010年度の意識調査 小島隆矢 早稲田大学人間科学学術院 若林直子 (株)生活環境工房あくと )
『団地』の文化性が瓦礫にならない方法があるとすれば、私は3.11後求められている社会的コミュニティ機能だと思う。
先の『団地の空間政治学』で紹介されていたように、集合団地では お祭り などを通してコミュニティを形成していた。また、当時でいう婦人達がマンモス学校の教育に問題意識を持ち、共同して勉強会を立ち上げるケースもあった。
地域の一軒家、商店街が軒を連ねる従来のコミュニティだと、人間のコネが大切な要素だ。ところが団地の場合、コンクリートの壁で各家庭に強力なプライバシーが与えられたことから、より社会的、普遍的なコミュニティが存在したといえるのかもしれない。
あるいは、超高層マンションだと、コミュニティ自体が機能しないのはもちろん、最上階と一階の住民では格差が生じ、平等の観点から外れる側面も見逃せない。
以上、集合団地の持つ、社会的コミュニティは、今の日本に要求されるべき社会的コミュニティとマッチングしている、ではないか。
震災後、最大の避難所となったビックパレットふくしまで陣頭指揮を取った、福島大学特任准教授・天野和彦氏。天野氏は、原発の避難区域圏内で長期避難をしなければならない双葉町などの自治体を、町ごと別の場所に移転するセカンドハウス案を復興庁へ提唱している。
一軒家、公共施設を一つ一つ建設するのは莫大な予算が要るので、私は戦後の団地式に『双葉団地』なるものを福島市や郡山市、いわき市に建設するのも案として成立するのではないかとも思う。町長と一緒に住民ごと避難した人が1500人超。世帯数に換算すれば、このような規模のマンション地帯など、東京近郊なら溢れるほどある。
多摩ニュータウンへ移転すれば、ゴーストタウン問題も消えるに違いない。横須賀市田浦地域は、一軒家の空き家率が1割を超える、ゴーストタウンとして一部で名が知られる。被災者に仮設住宅を新たに建設し提供する一方、こうした宅地の種別におさまらぬ日本全国の課題は 放置したままでいいのだろうか。
住宅団地(集合団地)は、人と自然という対立関係でもある。多摩の森を開発していく人間達に対抗するタヌキの奮闘を描いた『平成狸合戦ぽんぽこ』。(スタジオジブリ 1994年)
舞台は、そうした、ある種 日本的なテーマをモチーフとしていた。
詳細は、ネタバレに述べる。

仮の部屋
ユニークポイント
atelier SENTIO(東京都)
2013/03/09 (土) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

歴史の天使と住宅事情
アシメとロージー
劇場MOMO(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

素晴らしき哉、人生!
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/20 (水)公演終了

太陽は夜も輝く
“STRAYDOG” Seedling
中野スタジオあくとれ(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

ぶっ壊したい世界
劇団TEAM-ODAC
青山円形劇場(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/20 (水)公演終了
満足度★★★★
時計見なかった
この場転良すぎです。
思わず真似したくなっちゃいます。
泣くのは我慢できても笑うのを我慢できる人は
少ないんじゃないかと。

幕末純情伝
風鈴堂
シアター・バビロンの流れのほとりにて(東京都)
2013/03/15 (金) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
ほっこりしました。
つかさんのお膝元での挑戦。
みなさんすごく若くて、失礼だとは思うのですが、なんだかサークルの後輩たちが頑張っている姿を見ているような気持になってしまいました。
全体的には、あの大作をよくあの人数んで頑張って作っているな、と思います。でも、初日のせいかテンポが悪いところ、不自然な間が目立ちました。
もっとテンポよく進んで、100分くらいにまとめられたら良かったのでは。
殺陣は、個人差はありますがしっかり稽古されているのを感じました。

一遍~天演出編~
風雲かぼちゃの馬車
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★
入るところから
ステージ、客席、ロビーだけでなく、入り口、階段、トイレにも作品の世界観に合わせたデコレーションが。そして、肝心のステージにはかなり豪快な一遍が出現。オリジナル曲も迫力。この作品を見て、鎌倉新仏教、一遍、時宗、踊り念仏といった受験の時に覚えた知識の残骸に少し血が通った。

ユメオイビトの航海日誌
怪傑パンダース
ザ・ポケット(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★
主役の見せ場
いかにも、まつださんらしい演出で面白かったが、主役の翼君の見せ場があまり無い。二人、三人とグループ的な存在が多く、全体に印象がばらけてしまったような気がする。せっかくいい芝居が出来る子なのだから、たっぷりと主役の芝居をさせてみたかった。と、彼の相手役だがバランスとしてカップルとしては成立しない気がする。妖精役の涼花さんの方が上手くはまっていたんじゃないだろうか?

シロツメの咲く後に
夏色プリズム
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
予想外の作品
作者の手のひらの上で転がされている感覚。観た後にあーだ!こーだ!思える作品が大好きなので帰路の最中に色々考えました。観る前とのギャップが凄すぎる。

ぶっ壊したい世界
劇団TEAM-ODAC
青山円形劇場(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/20 (水)公演終了
満足度★★★★
予想外
初日とは思えないくらい芝居が入っているという感じ。内容は意外なヘビーさを持っていた。惜しいのは円形劇場そのまま使った、そのステージ。ここ、この表情観たい!!と思わせるところが多く、その辺りは少し残念だった。

マウストラップ
PureMarry
Zeppブルーシアター六本木(東京都)
2013/03/06 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

SECURITY BOYZ!!!!! -俺たちスーパー警備員-
気晴らしBOYZ
サンモールスタジオ(東京都)
2013/03/12 (火) ~ 2013/03/20 (水)公演終了

「男の果て」全公演終了いたしました。ご来場ありがとうございました!
元東京バンビ
OFF OFFシアター(東京都)
2013/03/09 (土) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★
面白いと言えば・・・
面白いのだけど、どうにも各々が自分の役にのめり込んでで、お互いのバランスが読めていない気がした。あれだけ濃いキャラ揃いなら、全体の自分の位置と芝居を見る事も必要では?

BONE SONGS【本日23日(土)13時&18時開演、当日券あります!】
劇団鹿殺し
ABCホール (大阪府)
2013/03/15 (金) ~ 2013/03/18 (月)公演終了
満足度★★★★★
劇団鹿殺し!!
『BONE SONGS』観てきました。
パワフル!!
笑って、泣いて、笑って、心の凝りをほぐしてもらった感じ。
元気もらいました!!

聖ミカエラ学園漂流記
月蝕歌劇団
ザムザ阿佐谷(東京都)
2013/03/13 (水) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★
無題
上演時間2時間。毎度ながら心に響く情熱があり、観るたびにはまっていく。血しぶきはさほど多くないが、気になる場合は3列目以降が無難。

シロツメの咲く後に
夏色プリズム
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

シロツメの咲く後に
夏色プリズム
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了
満足度★★★★
チラシのイメージにだまされ、
タイトルにだまされ、お芝居にだまされ・・・最後はやっと予想が当たった。 チラシを手にしたときからだまされていたのかと思うと、やられたと言うしかない。

ルル
東京芸術劇場
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2013/02/27 (水) ~ 2013/03/03 (日)公演終了
満足度★★★★
やはり俳優が魅力的
オフェリア・ポピ演じるルルにやはり目を奪われました。プルカレーテは本作を彼女にあてて作ったということですが、これぞファム・ファタール(悪女)と言わんばかりの存在感。積み重ねて役を作るというよりも元々持っている感性で作品の世界観に対応する天才肌の俳優だと感じました。シビウで観た「ファウスト」でも主役を張っていましたが、とても同じ役者には見えなかったです。
他の俳優も魅力的。どの役者も人間としての強烈な個性が体から匂い立ち、かつ自然な演技をマスターしていてきちんと芝居を成立させていました。

素晴らしき哉、人生!
オーストラ・マコンドー
吉祥寺シアター(東京都)
2013/03/14 (木) ~ 2013/03/20 (水)公演終了