最新の観てきた!クチコミ一覧

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て

ハイバイ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2013/05/21 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

安定した舞台作り
2008年の初演、2009年の再演、2011年のプロデュース公演を経て、劇団として再々演される。作・演出の岩井秀人の代表作と評されるだけの価値がある、安定した舞台だった。ほぼ実話に近い岩井の家族を描いたらしいのだが、同じ時間と空間を共有したはずの家族の間で、記憶や認識が食い違っていくのを、時間軸を何度も前後させながら巧みに描く。役者陣も手慣れたメンバーではあるが、それゆえに新しさよりも安定感が目立ってしまうというのは、贅沢な願いだろうか。しかし、面白く過ごさせてもらった時間だった。

チェンジ・ザ・ワールド

チェンジ・ザ・ワールド

マグズサムズ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/27 (月)公演終了

満足度★★★★

普遍的
自分が変われば世界が変わる。
普遍性を持ったテーマを、バンドものという普遍的な題材で、ハイスピードなドタバタコメディで面白おかしく進んでいく様子が楽しかったです!

特にDJ ADとシャークの親父ギャグがツボでした。

ハッピークイーンとイバラの姫

ハッピークイーンとイバラの姫

カラスカ

要町アトリエ第七秘密基地(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

チーム霞
どんどんシリアスになっていくのかと思ったら、正反対のコメディ路線へ。
変態の2文字が出てからがとても楽しかったです!
探偵の高山鈴鹿のキャラクターが凄く好きです。

ただ、この回だけなのか台詞嚙みがちょっと多かった上に、音響と照明のミスもあったので、次回に期待を込めての☆-1です。

いってきMARS

いってきMARS

イッパイアンテナ

元・立誠小学校(京都府)

2013/05/16 (木) ~ 2013/05/20 (月)公演終了

満足度★★★★

今までとちょっと違ったイッパイアンテナ!
ワンシチュエーションの会話劇!
いつもの最初からアクセル全開のお芝居ではなくゆっくりとした展開

個性的な主力メンバーと新人も含めてしっかりとした演技力
観ていてもすんなりと入り込めて観れます
これはこの劇団を1番最初に観た時から変わっていないですね

全体的にはちょっとベタな部分があって笑いも控え目でしたが
色々な伏線のあるストーリーがまとまっていて愉しめました♪

多くの人に支持される魅力を垣間見ましたが
もっと突き抜けたお芝居ができる可能性を感じます!

ノミの心臓

ノミの心臓

劇団サミシガリヤ

シアター711(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

期待以上によかったです
劇団初見。崖っぷち三十路女子のチャレンジ青春物語は期待以上によかったです。グッときましたね。水着と生着替えのサービスも嬉しい。

熊の親切

熊の親切

カムカムミニキーナ

ウエストエンドスタジオ(東京都)

2013/05/15 (水) ~ 2013/05/19 (日)公演終了

満足度★★★

確かにサラウンド
客席は舞台を取り囲むように配置され、舞台がえらく近いです。最前列だと役者さんに接触しそうなライブ感がいい。アーシーでファンタジックでこってりした芝居はちょっとゲップが出そうでしたが。

六丁目金山ビル・おみまめ

六丁目金山ビル・おみまめ

劇団芝居屋

テアトルBONBON(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

よかったです
相変わらずの人情味溢れる人間模様。いつも唸らされます。今回は歓楽街が舞台とあって、ちょっとディープな世界も覗けました。どんな形であれ、親が子を思う気持ちには泣かされます。

ノミの心臓

ノミの心臓

劇団サミシガリヤ

シアター711(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

元気をもらいました(*゚▽゚*)
女優陣皆、いい女っぷりでしたね

ネタバレBOX

イケてないはずの三十路アイドルグループの設定でしたが、セクシーな方がメンバーの中にちらほら♫
控え目でも、小口窓花サンのダンスがキレキレでしたね(^O^)
風撃ち

風撃ち

劇団桟敷童子

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2013/05/17 (金) ~ 2013/05/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

さすがの安定感♫
環境彫刻さながらの舞台美術のセンスの良さとクオリティの高さは壮観!!

ネタバレBOX

因習と時代背景を絡めながらの語り部にもリアリティがあって楽しめた。
・・だが、一方で「柴浦」のキャラクターが硬直して魅力が低下してしまったかも。
けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

けつあごのゴメス【全公演終演しました!!たくさんのご来場ありがとうございました!!!!】

劇団鋼鉄村松

ザ・ポケット(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

書き手と演出の幸せな出会い
戯曲に盛り込まれたいろんな遊びや踏み出しが、
演出の刹那ごとの研ぎ方によって、
舞台をベタにするのではなく、
より高いテンションを与えていく。

男優が多いことがむさ苦しさにならず、
バラけることなくパワーとなり、シーンの密度や
ぞくっとくるような圧力を作り出し、
また、唯一の女優が、その色に埋もれることなく、
凛としてビビッドに、ヒロインとして物語を支えて・・・。

外部の演出家を招くことで、
劇団のこれまでの芝居に、
新たなテイストや緻密さが加わって、
グルーブ感やペーソスに彩られた
これまでとはまた、
一味ことなる厚みをもった舞台を楽しむことができました。

ネタバレBOX

台本には、作り手独特のふらがあって、
なにか国籍もあいまいだし、
牛と人間の関係など、ファンタジーにまで踏み込んでいるし・・・。
でも、この舞台にはそれをまるっと受け入れさせて、
さらに作品の厚みにまで至らせる、
表現の圧倒があって。
客席中央の通路を駆け上がっていく
様々な体躯の男たちの足音が、
場内に熱を与えていく。
光を背負う闘牛士のシェイプの美しさ、
様々な時間のコントロールやミザンスの作りこみ・・。
場の展開にもよどみがなく、
次第に舞台がその質量で、観る側を舞台に引きこんでいく。

遊び心もいろいろにあるのですが、
作品としての節目というか見せ場が、
端正に、しかもぎりぎりにまで研がれたメリハリとともに
作られていて・・・。
もし、理詰めで律儀な脚本にこの演出であったなら、
舞台には白々しさや、
あざとくうすっぺらい肌触りも生まれてしまったかもですが、
そこに、この台本にたっぷり内包された、
作家ならではのはみ出し方が生きる。
恣意的にも思えるラフさが、
この描き方で組みあがると、
薄っぺらさが踵を返して、
舞台の熱や厚みに大変身を遂げていくのです。

さらには、刹那が混濁せず、奥行きがしなやかに垣間見えるから、
たとえば、兄が牛になるということにしても、
表層上の奇想天外を踏み越えて、
寓意が舞台にしなやかにときほどかれていく。
すると、観る側の曲に対する概念を一変させるような
男たちの強烈な「ドナドナ」が、
違和感を踏みこえて、
ちょっと表現矛盾ですが鮮烈なペーソスを醸し出し、
焼付くような印象となって
観る側を凌駕していくのです。

観ていくうちに、
これは、実に幸せな作家と演出家の出会いだとおもった。

役者たちも、ひとりずつが賑やかしにならず世界を背負っていて、
見応えがありました。
ただひとりの女優として、ヒロインを張った役者の、
舞台を背負い切る足腰にはひたすら見入った。
物語の密度や厚みに凛と立ち向かうような部分があって、
でも、しなやかさを失うことがない・・・。
この強さはとても魅力的で、
でも、細微な想いの質感も丸まることなく
伝わってくる。
実は ちょっとしたハプニングがあったりもしたのですが、
その対応が舞台の温度を醒めさせることなく、
むしろ、観る側をより取り込んだりもして。

また、客演の役者達にしても劇団員たちにしても、それぞれが、
舞台の持ち場をがっつりと担保して、
観る側を瞬時たりとも手放すことなく物語に閉じ込めてくれる。
シーンの一つずつにしても、その重なりかたにしても、
とてもよいリズムに裏打ちされた舞台でもあり、
観ていて澱むことがなく
後半にはグルーブ感すらやってくる。
観終わった後の、充足感が半端ではありませんでした。

劇団の歴史からすると
最近の観客ではあるのですが、、
それでも、作品ごとに、良い部分を失うことなく
洗練の度合いをましているような気がして・・・。
しかも、一色ではなく、いろんな色を醸し出す、
フレキシビリティを感じるのも良い。

今後の舞台にさらなる期待が生まれたことでした。
田舎に住む人たち R

田舎に住む人たち R

カンセイの法則

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2013/05/21 (火) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

癒されました。
どこかに本当に有るような役場。本当に居るような人々。私も遊びに行きたくなりました。心が疲れた時、フラッと行きたくなる場所です。無くしたくない場所。それはきっとみんな同じ思い。私も署名しますよー(笑)

妄想レイン@OFFICE

妄想レイン@OFFICE

斬撃☆ニトロ

OVAL THEATER & GALLERY (旧・ロクソドンタブラック)(大阪府)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

観てきました。
楽しかった。やっぱりパワーの有る劇団さんです。
元気、もらいました。
色々有るけど頑張ろうって思いました。
ゲームの世界が楽しかったので
子供にも見せたかったな。

虹鱒ファンタスティカ

虹鱒ファンタスティカ

早稲田大学舞台美術研究会

早稲田大学学生会館(東京都)

2013/05/25 (土) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

無題716(13-141)
14:00の回(晴)。13:20受付、13:30開場。ベンチシートはクッションが効いていました。舞台には原色のキューブが4ケ所に。13:45/13:58前説(65分)、14:05鐘の音のようなものが聴こえ開演~15:14終演。こちらは初めてです。お客さんも同年代の方だと思います。学生さんのお芝居は多くはみていませんが、お気に入りの劇団もあり、またやっぱりあわなかったものもありです。

ネタバレBOX

少し感じたことを書いてみます。一番感じるのは、役者さんに年齢差がないためキャラクターが均質なものにみえてしまったこと..これは他の劇団でも感じますが、それはわかっていることとして、どのようなお話を創るか、どう演出するのか、役者さんが表現するのか、見どころかもしれません。

ダンス、ラップ、日常会話的なセリフでは「工夫しているなぁ~」とは感じられませんでした。但し、客席には「笑」があったので、若い方々には身近なものとして受け取ることができるのでしょう。

そのような手段/手法ではなく、「自分免許」という制度が存在し、拡散してゆく(社会的な)理由をきちんと説明しないと、舞台の上の人たちが何をしているのか(ほとんど)わかりません。

65分という長くはない時間でお客さんに強い印象を与えるためには、もっと脚本に力を入れることが必要なのではないかと思いました。

やっていることの面白さ(たとえばきゅうり...それは物語の中心にあったのだろうか...)ではなく、お話の面白さが大切。
歴史いぜんの記憶―うむすな

歴史いぜんの記憶―うむすな

山海塾

世田谷パブリックシアター(東京都)

2013/05/22 (水) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★

砂による時間の表象
ゆっくりとした動きと刻一刻と変化する砂の姿を媒介にして悠久の時間を感じさせる作品でした。

開演前から舞台奥両サイドの砂時計の様なオブジェから砂が流れ落ちていて、更に開演してから最後まで舞台奥中央に砂が落ち続ける中で、7つの場面が展開しました。天児牛大さんのソロから始まり、4人グループと3人グループのシーンが交互に続き、再び天児さんのソロの後、最後のシーンになって初めて天児さん以外の全員のユニゾンとなる構成で、中盤では少し停滞感を感じましたが、日常の時間感覚と異なる世界が
繰り広げられていて、まるで夢の中の様でした。

2つの大きな長方形がステージの床から少し浮いた状態で設置されていて、その上に均一に敷かれた砂が舞踏手が踊ることによってその痕跡が刻まれ、時間の流れが可視化されていたのが印象的でした。
白い砂の色の中に火や水といった自然を連想させる赤、青、緑の照明が使われていて鮮やかでした。

基本的に非常にゆっくりした動きがメインで、身体を精密にコントロールしながらも柔らかさが感じられました。砂の流れる音を聞こうとするような、片手の甲を同じ側の耳の下に当てる動きが何度も現れ印象に残りました。
ゆっくりとお辞儀をするカーテンコールの振る舞いまで美意識が徹底していて、最後まで世界観を壊さないのが素晴らしかったです。

スペシャル・リーディング公演 「お話トライフル」

スペシャル・リーディング公演 「お話トライフル」

ミントシアター

BAR COREDO(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

ほっこりくすくす
三つのお話しなのだけど、ちゃんと一つになってた。身近にあるような話なのにファンタジー。それぞれのキャラクターが愛おしい。クスクス笑ってドキドキもできて、物語の中に全てを預けていました。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★

エンターテイメント
冒頭はそのアイデアや展開にワクワクし惹きこまれました。
後半は、、、

ネタバレBOX

冒頭はとても惹きこまれました。
客入れ時から舞台でパフォーマンスが行われているのも面白く、
幕が開いてからも、真面目な演技とブラックなコメディとの緊張と緩和、そして映像を使う部分のアイデアなど、次に何が起るのかわからないその展開にワクワクしました。
また、タブーを嘲笑する感じも、最初はとても面白く観ました。

ただ、中盤以降は、あまり入りこめませんでした。
理由は三つあります。

一つは、倫理観。ブラックユーモアにおける倫理観というのは極めて難しい線引きですが、私は個人的に決めているラインというのがあって(頭で決めているというよりは感覚的なものですが)、その点が冒頭ではスレスレで、そのスレスレのスリリングさも面白さになっていたのですが、そのラインを越えてしまったものが3点あり、それが見えた辺りから、素直に笑えなくなっていきました。
1点は、3人がくっ付いて産まれてきてしまったという三つ子。妖怪と同列で障害の問題を扱うことに、疑問が湧きました。ただし、これは後に、「ベトちゃんドクちゃん」の話題なども出てくるので、意識的に作者がブっ込んでいるのだと思うので、キワドイですが、やはりひっかかります。意識的に、それを描くことの暴力性も理解した上で敢えて越境しているブラックユーモアならば納得しますが、ネタのレベルの扱いでしかなかった。勿論、嘲笑のネタではなく、権力(アメリカのベトナム戦争の結果なので)をひっくり返すためのユーモアだということはわかっていますが、それでも、全体の作品のテーマとは関係ないので、やはりあの扱いでは単にネタです。
もう1点は細かいことですが、スーザンボイルをブスと扱ったところ。
もう1点は、これもキワキワですが、歯の欠けたヤンキーみたいな人の扱い。
単に誰彼をバカにするためのネタでは私は全く笑えません。
ブラックユーモアにおいて、笑いにして良いものなのかどうかの判断は、極めて繊細になされていないと、笑えないどころか、人によっては興ざめしてしまいます。

二つ目は、そのブラックユーモアで結局何をしたかったのか全く見えてこないということです。中盤から後半に展開されていく物語と、そのブラックユーモアに何の関係もない。一つ目で書いたのと同様、ネタでしかない。これが、物語や作品の問いかけなどと関係していれば、仮に誰彼をバカにするようなネタが含まれていたとしても、そこで笑ってしまう在り方自体がどうなのかということがあぶり出される。

三つ目は、単純に中盤以降、前半でワクワクしたような展開がなくなったので、面白味が欠けたということです。物語にシフトしたということでしょうが、物語としても惹きこまれませんでした。

と、厳しく書いて申し訳ありませんが、
序盤はとても楽しみました。

何度もすみません

何度もすみません

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

最高に
楽しい舞台で、楽しい時間を過ごしました。面白いストーリー、スピーディーな展開、役者さんの熱い演技!そして面白可笑しい役者さん達の動きが笑えて、特に水越さんの動きは、可笑しすぎて涙が出てきました(実際には、涙が流れていました)。周りの観客も、本当に楽しそうに感じました。可笑しいだけではなく、切ない気持ちになる所、感動する所などもあり、とても素敵な舞台だったと思います!涙が流れるほど笑わせてくれたこの舞台は満点でした!

何度もすみません

何度もすみません

MacGuffins

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/05/26 (日)公演終了

満足度★★★★

結局は
パラレルワールド物。

ネタバレBOX

びっくりすると過去に戻ってしまう特異体質の彼は、何度も失敗、後悔を重ねて、彼女への思いを確認し、もう一度小学生時代まで戻ってやり直しました。

実は彼女も同じ体質だったということは、自分の思い通りに行くとは限りません。高校時代に一度断られたのもそのためだったのかもしれませんね。彼女も失敗を重ねて最終結論に達したのでしょう。

とりあえずハッピーエンドでしたが、今後のことはまだまだ分かりません。たまたまびっくりして過去に戻った場合は、面倒ではあってももう一度同じことを繰り返せば済む話ですが、一方が理想の世界を築いたと思っていても所詮はパラレルワールド、二人の関係次第ではどちらかがいつびっくりしようと企てるかもしれません。

バレンタインデーでの同じ動作を何度も繰り返すシーンは、男子の決めポーズ、女子の男子を追っ払う動きなど寸分違わず、スピード感に溢れていて見応えがありました。

不滅の命を得たようなところは羨ましいです。
世界☆タービン

世界☆タービン

レティクル座

北池袋 新生館シアター(東京都)

2013/05/25 (土) ~ 2013/05/28 (火)公演終了

満足度★★★

生命の尊厳
ちょっとお勉強的でした。

ネタバレBOX

あることで悩んでいた少女が見た妄想の話。妄想の中で少女は自分の体内に入り込んで、それぞれの細胞や組織が職務を全うしている様子や心臓が疎外感を感じながらも頑張ろうとしている様子を見、さらにはそもそも自分の元となった精子が如何に過酷な競争や障壁を乗り越えて卵子に辿り着いたかを知りました。

細胞分裂の場ではDNAも見ましたが、自分のことは分かりません。ゲノムが解明されてもやはり生命の不思議さは残ります。全体が動き出すことによって思考が始まり、個性が生まれます。

少女は心臓移植をためらっていましたが、心臓移植後の自分を知ることによって生命の尊厳を認識し、手術に臨もうと決意したのでした。

生命の神秘とかいう本を手にした厨二が啓発を受けて書いた脚本のようでした。

卵子の手前にインベーダーゲームのような障害物があったのは面白かったです!
恐怖が始まる

恐怖が始まる

ワンツーワークス

劇場HOPE(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/04 (火)公演終了

満足度★★★

むずかしい、、、
作品が難しいのではなくて、評価が難しいです。
真面目な姿勢には共感しましたし、役者さんの熱演は凄いと感じましたが、
舞台としては面白く感じませんでした。

ネタバレBOX

こういう社会的なテーマに向き合おうとする姿勢には、とても共感します。
そして、それを演じる役者さんの熱量も凄いものがあったと思います。

ただ、舞台として面白いとは感じませんでした。
その点は内容としてひっかかった部分とも重なります。

それは最終的に一つのメッセージを物語るために脚本ができ、演出がなされていたということです。
勿論、単純なメッセージだけの作品だったとは思いません。多様な意見をそれぞれの役に語らせてはいます。ですが、最終的には何が言いたいのかというのが常に透けて見える。
それこそが、批評性なのだと言われればそういう立場もあるとは思いますが、
私にはその点は共感できませんでした。
それは、演劇的にも、内容的にも。

ひとつのメッセージに作品が収まってしまっては、
まず演劇的な面白味が削がれる。次に解釈がとても狭いものになってしまう。
そして、何より、世界はそんなに単純なのかと思ってしまう。

私個人は、反原発支持です。ですので、この作品で語られていることなどは、本などで読んで知っています。国や東電などの暴力は本当に酷いと思っています。
そういう権力を糾弾する在り方は必要だとも思っています。
ですが、現実問題が抱えている複雑さは、そんな単純なものではない。
だから、3月11日以降、様々な考え方・立場・置かれた状況の違いでいさかいが絶えない。
この作品も、そのことをテーマにしているのだと思いますし、ある部分では、とても上手くそのギスギスした人間関係を描いているとは思いました。ですが、それでも最終的にはこの考え方が正しいという価値判断が事前に作り手の中にある作品だという気がしました。それでは、共感する人はうなずき、共感しない人は反発し(そして興味のない人は観にこない)という対立構造を助長することにしかならないと思います。

利権が絡んだ国や財界の暴力構造を悪と断じるのに異議はありませんが、
悪意のない人と人との間でも、正義と正義が対立している。それが、今回の原発問題のもう一方の最重要課題だと感じています。

この作品では、様々な立場の意見は出てくるけれども、最終的にはどちらが正義だというのがはっきりとある。

私が観たかったのは、むしろ、今までの自分の考え方とは違う立場の人にこそ強く共感してしまい、今まで自分が持っていた価値観やそれに基づく正義が揺らいでしまうようなものでした。どの立場の人でも揺らいでしまうような。

ただ、これは作品観の違いなのかもしれませんね。
メッセージがあった方がいいのか、ないほうがいいのかという、、、。

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