最新の観てきた!クチコミ一覧

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仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★

天狗
チケットプレゼントにて鑑賞。面白い。

ネタバレBOX

アッラー正田(サイショモンドダスト)の父・亀次郎(今井孝佑)と、亀次郎の兄・鶴吉(吹原幸太)は、昔、ある女(橘麦)への恋愛(とその後の事件)から、数十年顔をあわせていない。正田は、中東の刺客(跳川雄大)からの圧力で父と叔父の仲裁をするハメになる。いがみ合う父と叔父だったが、父から事件の真相を聞き、また正田の彼女で女の子であるミチル(橘麦)と会い、わだかまりが解ける…。

中東事変とか、妖怪大集合な展開もあり、アホな舞台だなと。下ネタもほどほどにぶっこんで、エンタメな空気ができあがる(中東事変シーンは、もうちょい派手でもよかったけど)。んで、その後の中東の刺客の存在が上手い。笑えるし。

妖怪シーンとかがいい感じのカモフラージュになっているのかしらないけども、終盤の兄弟愛(とミチルへの優しさ)のシーンがグッとくるつくりになっているのがいい。ベタでもあるけど、あんま気にならずにスッと胸で受け止められる。妖怪とかの笑いシーンが粘っこいから、ここらへんをサッパリ描くことで、中華料理後のウーロン茶的な美味さがあるというのか。よくわからんが。

アッラー正田は、見た目こそアレでも、結構普通の人でよかった。天狗(太田守信)の半平太は、嫌ないいキャラしてた。好き。ミチルは美人でいいが、母の性質を受け継いでいたのか気になるところ。

最初の遺骨2つと、ラストの遺骨2つの見せ方がうまい。最初は、父の両親(父の駆け落ちに対する懺悔)と思ったけども、終演後は鶴吉と亀次郎が、あの寺で一生を終えたことの示唆と思えるようになった。あたたかな作品だった。
ソウルドリームズ

ソウルドリームズ

ぱるエンタープライズ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

歌、ダンス、踊りと
頑張っているのでしょうが、その頑張りが感動を呼び起こすところまで全然いってない。ミュージカルでもないし、サスペンスでもないし、演劇というほどでもないし・・・・。主役のリョウ君はなんで踊ったり歌ったりしないのかな~?最後に出てきたフラメンコの指導の先生がひと節踊っただけで、劇中の女優さんのフラメンのレベルが低く見えてしまったのは何だか気の毒だった。大人数の出演にもかかわらず、舞台全体が広く感じられました。

タヌキさんがやって来た。

タヌキさんがやって来た。

ユニークポイント

atelier SENTIO(東京都)

2013/04/20 (土) ~ 2013/04/23 (火)公演終了

満足度★★★★

小作品ながら
自身とそして死と向き合うことで噴出する不安や恐れや繋がりがよく描かれていた。

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★

客席を巻き込む力
主宰の方の熱意と、それを受けての役者さん並びに劇団全体の熱意の凄さに圧倒されました。
観客を巻き込む力は他の劇団では見たことがないレベルに凄かったです。

ネタバレBOX

客入れの段階から、役者さん達がお客に声をかけて場をあたためる。
その流れで、上演前の前口上でも、お客さんとの対話を丁寧にすすめる。
それは、幕が開いてからも続く。
こんなに客席が舞台と一体になっている作品に出逢ったことはありません。

美術も素晴らしかったです。

物語も、エンターテイメント・ファンタジーですが、実は強い問いかけも孕んでいる作品でした。シンプルな物語にも関わらず、様々な問題に置き換えることができる内容。戦争、民族問題、差別問題、、、、など。私は、原発などのことを重ね合わせながら見ました。

ただ、芝居自体に感激はしなかったので、私個人の「満足度」は高くないですが、とても完成された世界観でした。
好きな人にはたまらないのだと思います。
仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★

おもしろかった!
今回の前説お見事でした!
本物がどんだけがんばってるかそんなこと考えてしまいました。
メイクで、誰が誰だかわかりにくかったんですけど。。。
楽しかったです。

動機/デモ隊 + ショートコント4作

動機/デモ隊 + ショートコント4作

ギィ・フォワシィ・シアター

シアターX(東京都)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

歴史を感じます
やはり、普段観ている日本のお芝居とはセンスが違いますね。
大人向けかなぁ。

【全日程終了!ありがとうございました。】天王寺:10王子

【全日程終了!ありがとうございました。】天王寺:10王子

劇団東京ペンギン

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2013/05/28 (火) ~ 2013/05/29 (水)公演終了

満足度★★★★

楽しかったー
人数は5人ですが、それぞれの個性が強く、面白かったです!

ついていけるか不安でしたが、ちゃんとついていけました(笑)



ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

ビョードロ 終演いたしました!総動員2097人!どうもありがとうございました!

おぼんろ

d-倉庫(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

d倉庫が廃工場に!
物語、舞台美術、演技、衣装、客入れから客出しまでおぼんろ流が確立している。しかもそれがオリジナリティが高く、観客にも評価されている。

今回も劇場に着いた瞬間からおぼんろワールドに包み込まれる。新たな演劇の潮流を作り出している意義も大きい。

余白

余白

ポーラは嘘をついた―Paralyzed Paula―

早稲田大学学生会館(東京都)

2013/05/29 (水) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★

エンゲキエンゲキしてないけど
面白いんじゃないかな?

静止時間がちょっと長いのが気になるけど、上演時間50分は立派だと思う。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★

観客を楽しませようとしているのが伝わりました
さんざん書かれていますが客入れ時から楽しませてくれます。
色々な小ネタがこきみよく決まっていて
すごく楽しい舞台でした。

ただストーリーの一貫性が無いというか、
最後主役が別の人になって別のお話になってしまったみたいでした。

まぁ、主人公がその後どうなったかは説明があるんですけどね。。。

木の上の軍隊

木の上の軍隊

こまつ座

上野学園ホール(広島県)

2013/05/28 (火) ~ 2013/05/29 (水)公演終了

満足度★★★★★

重たくて深い
哀しくて重たくて切ない、戦争の本当の苦しみを理解できはしないけど感じて忘れてはいけないと思いました。今の沖縄の苦しみも伝わってくる内容でした。

ネタバレBOX

3人だけの出演者、セットは変化なし、それなのに景色が変わり人が見える気がしました。ビオラの音色が優しくて切なかったです。
ソウルドリームズ

ソウルドリームズ

ぱるエンタープライズ

東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

ダンス
シーンはとてもよかったです! ただ、劇場が広めということもあるのか、役者の方々の生の声が通りづらくセリフが聞き取りづらかったり、音響の音量との差が大きく雰囲気が統一的でなかったりして、話の運び方がチグハグというか強引というか、そんな印象を受けました。。 マイクを使って頂いた方がよかったのかも。 ちょっともったいないように思いました。。 スイマセン。。



さよなら日本-瞑想のまま眠りたい-

さよなら日本-瞑想のまま眠りたい-

範宙遊泳

STスポット(神奈川県)

2013/05/04 (土) ~ 2013/05/15 (水)公演終了

僕の知っている現実日本
すごくよかった
いたかった
つらかった
こわかった
どうしようもなかった
なにもできなかった
この作品を思い返すといま自分のしていることを見つめることになる
だから23歳のニートがパソコンで文字を打ってるのを見つめながら思い返している
そしてそれのちっぽけさと側にあるチョコベビーのちっぽけさはどちらがより密度の高いちっぽけになれるのだろうと
ちっぽけってなんだ?
ちってなんだ?
ってなんだ?
ぽってなんだ?
けってなんだ?
?が?として威勢良く立っている
?の下の点だけ赤色に染めるようクリックして
おもいのほか赤くなって焼けて燃えて国立市ごと消滅して
ただ跡が残る
残された跡の上から服を着て
今日も眠るまでいきる

範宙遊泳展

範宙遊泳展

範宙遊泳

新宿眼科画廊(東京都)

2013/02/16 (土) ~ 2013/02/27 (水)公演終了

すごいぐっときた
幼女Xむちゃくちゃ良かったー!良いっていうかうわっていうか冷えっていうか、苦しさが滲むように囲んできた泣いた
閉じ込められた世界の閉じ込められた関係を殺すはなし
宝石のようになにも言わずにただただそっと存在してほしい作品
あんまりなんにもいいたくない

ネタバレBOX

さいごのおわりかたに脱帽
閉じ込められた扉を開けることはできず、閉じ込められたまま、新しい街が世界がうまれていく、掴みきれないあらゆる感情が一斉にじわっと湧いた
ミーツ

ミーツ

ロロ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

苛々しない子供の絵本
ヒく程眩い世界・どんな人生を歩み、どんなことを感じて生きてきたのだろう・ナカゴーの小学生の気持ち悪さ残酷さ満開と対比するような小学生の眩さ綺麗さ満開・歳をとり疑うことありきで生きるようになってしまった僕には誰にも感情移入できない・そういうことなんだと思う・別の生き物を遠くから眺めているような・絵本・生きた人間のいない絵本・こうなりたい・願望・天国のような・信じる者は救われる・危険を描かないことで絵本に閉じ込められる・怖い・悲しい・恋をしたい

ネタバレBOX

怪物に向かって本当の話をしたとき、大人になったのだろうか
それまでの物語が全て壊されるような、切ない本当の話をすることで、全てが切ない時間になった
【当日券有】スタイルカウンシル

【当日券有】スタイルカウンシル

かもめマシーン

STスポット(神奈川県)

2013/05/28 (火) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★★★

ブルーノプロデュースと較べるのも一興
いわき市の方々と出演者から取材した肉声を素材に「伝えること」をテーマにした「セミ・ドキュメンタリー演劇」。
ブルーノ・プロデュースのドキュメンタリー演劇とに対して「生の声」はより生々しい一方、フィクション部分がより演劇的なので、較べて観るのもまた一興。
前作より遥かにワカり易いし表現方法も工夫があって面白く、観ながらいろんなことを考えさせて戴いて愉しかったなぁ♪
なお、開演の10分ほど前からイントロ的なアクトがあるので早めの入場が吉。

ネタバレBOX

「伝えるということ」「伝わらない(かもしれない)こと」の引き合いにボイジャーやパイオニアに載せたメッセージやNHKの受信料徴収担当者を出したり、祈り・儀式のテイで始めたりなど趣向を凝らしているので60分の上演時間はアッと言う間。
獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)

獣の柱 まとめ*図書館的人生(下)

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2013/05/10 (金) ~ 2013/06/02 (日)公演終了

満足度★★★

恐ろしいですな
現実に起こったらパニックになりそうです。

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

仏の顔も三度までと言いますが、それはあくまで仏の場合ですので

ポップンマッシュルームチキン野郎

サンモールスタジオ(東京都)

2013/05/24 (金) ~ 2013/06/03 (月)公演終了

満足度★★★★★

着地点の意外性
開場時の予演から本編まで全力だったと思います。
手書きブログの状態になるのは無理ないでしょう。(笑)
いろんなキャラクターが彩った展開と
着地点の意外性にやられました。
説明にもありますが、まさにジェットコースターでした。

キャッチャーインザ闇

キャッチャーインザ闇

悪い芝居

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/03/20 (水) ~ 2013/03/26 (火)公演終了

満足度★★★★

疾走!その先には……
闇の中を、行き着く先もないと分かってもなお、「手応え」を求めて走り続ける登場人物たち。その疾走感に興奮し、安易なオチに流されまいとする姿勢にシンパシーを感じました。

エンターテインメント性の高い演出、演技は、舞台と客席の間の壁を突き破るような「突破力」を感じさせるものでしたが、もう少し、表現に濃淡があるといいですね。時には引いてみることで、この劇団、戯曲の持つ確かな質量を実感させる——という方法もあるのではないでしょうか。

岸田國士原作コレクション

岸田國士原作コレクション

オーストラ・マコンドー

black A(東京都)

2013/05/23 (木) ~ 2013/06/09 (日)公演終了

満足度★★★★

岸田國士がおもしろすぎる(続いてB)
5/25のCに続いて、5/26のマチネでBを鑑賞。

Cとはまた異なる会場の雰囲気があって、
作品それぞれが、独自の面白さを持っていて。

前日に続いてがっつりたのしんでしまいました。

ネタバレBOX

前日(C)とは異なる位置に一番大きな、
半分ステージ代わりになるテーブルが置かれていて・・・

Bも雰囲気の全く異なる3作品、
時間が経つのがあっという間でした。

「取引きにあらず」

落語のような噺なのですけれどね・・・。

会場の使い方がとてもしたたか。
外への扉を大きく開けて、
看板娘がそちらを向いて座れば、
そこは町のタバコ屋の風情。
マチネだったので、通りの風景なども見えて・・・。
で、父と娘のロールが本当によく作りこまれているのですよ。
ちょび髭のおやじのちょっと見栄っ張りで強欲なところと、
そんな父親に対して少々楯突いて、距離を置いたりはしても
実は気立ての良い娘・・・。
隣人も、妻も、その店を訪れる客たちにも、
昔の東京の下町の風情や気風が感じられて。

その雰囲気だから、
噺の筋立てにも実存感が生まれ、
詐欺師たちの企てが
じつに見事にはまり込んでいくのです。

会場の外までも使って、
店の内外を編み上げたり、
その父親の愚かさに対しての
女性たちのちょっと醒めた感じも絶品。

なんて、風景を持ったお芝居だろうと思った。

高座で上手い噺に巡り合ったような
良質のおかしみに浸され、充足感が残りました。

「ヂアロオグ・プランタニエ」

始まりは・・、
女学生ふたりの、一人の男性をめぐる
レトロで、ストイックで、どこか甘酸っぱい会話劇、
でも、その表層の言葉使いに
二人が身体で紡ぐ心情のビビッドさが重ねられていきます。
役者たちには、一行ごとのセリフの確かさがありつつ、
その身体に異なる内心を紡ぎだす表現の技量があって。

最初は、繫がっている身体と台詞に、
耽美な空気を感じるのですが、、
次第に、身体から刹那にあふれ出てくるものが、
言葉で織り上げられる空気から乖離し、
二人の世界に立体感を醸し出す。
古風で慎ましい言葉たちが織り上げる
心情の移ろいの美しさをベーストーンのように聞きながら、
観る側の眼前には、
女性たちそれぞれの、表情や、四肢や、呼吸からの
異なる心情の移ろいが溢れだして・・・。

戯曲が内包する少女たちの踏み出しが、
役者たちの身体から紡がれる切先と彩りを持った表現に、
アンニュイな感覚に閉じ込められるのではなく、
豊かな感性に満ちた
女性へと解き放たれていく終盤が圧巻。

やがて恋慕から抜け出して、
セーラー服の縛めを自らはずして・・・。
ラフに塗りあうルージュ、
ピンヒールの靴、
戯曲につづられた会話劇のデリケートな質感を滅失させることなく
言葉に置かれた想いの内側を切り出し、描きだし、
踏み台にして。
思春期の少女の舫を解き、
女性に踏み出す刹那を導き出す、
その表現の圧倒的な広がりに息を呑む。
ラストの素敵なグルーブ感と遊び心に目を見開き、
そのビビッドで、洗練され、解放感と遊び心にあふれた
「あっかんべー」の質感に
圧倒されてしまいました。

「ここに弟あり」

前2作にあった場内の解放感がすっと消えて、、
場内は若い男女が暮らす、東京の小さな家へと、
空気をかえて。
今様の暖房器具を火鉢に見立て、
ちょっと貧しい風情のなかに、
二人の生活が浮き彫りになっていきます。
その場の夫婦の雰囲気が丁寧に置かれ、
なんというか、二人の事情や、
言葉では刻み得ない距離感が
とても自然な肌合いで伝わってきて。
役者のロールの持ち方が実にうまいのですよ。
日々に解けた時間の肌合いで場を満たしながらも、
ふたりが、たがいに抱く想いや遠慮が、
戯曲の描く如くにしっかりと作りこまれていて。

そして、その共に実家と疎遠になっているその夫婦に、
田舎から夫の兄が訪ねてくる・・。

兄の演じ方も本当に実直で確かでした。
二人が織り上げた空気にすっと入り込んで、
けれんなく、でも、薄っぺらくなることなく、
戯曲に描かれた兄自身を織り上げて、
さらなる弟や女の思いをも引き出し、照らし出して。
で、そんな風に、
兄の矜持や弟の意地に女の勝ち気さや頭のよさが重なると、
刹那ごとのロールたちの想いにとどまらない、
それぞれの内心の色がすっと立ち上がり、
戯曲の仕掛けがその真価を発揮して、
物語にペーソスとぬくもりを与えつつ
観る側を染めていくのです。

そこには、戯曲に綴られたとおりの骨組みの面白さに加えて
それぞれの背負うものや意地がすっと消えて残る、
ロールの息遣いを持った、
互いをいとおしく想う心情が満ちて。
べたな言い方なのですが、
はかなくともその場にある、
小さな幸せとペーソスに深く浸潤されて・・・。
なんだろ、
人情なんて言葉にするとべたついてしまう・・。
うまく言えないのですが、ロール達の生成りの想いが、
しなやかに残されていて。

役者や演出によって
戯曲本来の味わいが引き出されるにとどまらず、
その、冬のひと時の風景に血が通い、
生かされていたように感じたことでした。

*** *** 

Cに続けてBを観て、
岸田戯曲本来の面白さと、
作り手が切り開く間口の豊かさに更に魅了されて。

Aが今から待ち遠しくてなりません。

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