最新の観てきた!クチコミ一覧

112501-112520件 / 189811件中
『アーサー記念公園の一角』『牛泥棒』

『アーサー記念公園の一角』『牛泥棒』

ナカゴー

ムーブ町屋ハイビジョンルーム(センターまちや-4階)(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

狂ってる
洗練されていない狂気。
鈍い包丁。
気持ち悪い。

観客は脱力した笑いをするだけ。

前にも似たようなこと書いたと思うけど、「ナカゴーの舞台は酷い」と思う。

ネタバレBOX

ナカゴーの凄さは、何も恐れていないことだ。

これだけ人が演劇するために集まっていると、「これって、どうなんだろう……」というストッパーがどこかで働きそうな感じもするのだけど、それがないようにしか見えない。

「宗教か?」「宗教なのか?」と思ってしまうほど、普通に見えている、劇団の「狂気密度」は高い。これを演劇の公演として打つ、という行為そのものに対してもそれを感じるほど。
ほぼこんな内容を毎回やっているのだから。

自信はあるのだろう。それがどこから来るのかはわからない。
とにかく、数多くの本数の公演を行っているのは確か。
アナウンスが遅くて、それに付いていけないほど。

狂気の暴走。純文学の臭い。
露悪趣味ではなく、自らの狂気を吐露しているようだ。
……闇。

切り立った崖っぷちに立っているような、刹那の怖さを秘めた舞台。
一歩間違えば、ただの「酷い舞台」にしか見えなくなってしまうから。
その線引きは難しい。
観客だけが唯一それを判断できる。

ただの酷い舞台との差は何であろうか。
ナカゴーは洗練されているわけではない。
逆に「洗練されてない感」が、たまらない。
洗練されてないから、いいわけではもちろんない。

そのスタイルがナカゴーの「今」を表現するには一番いい方法なのだろう。
いかにも「うまい」人が「うまい風」に演じて、演出もそんなオシャレとなってしまうと、ナカゴーの「今」は失われてしまうのではないか。というか、「普通」になってしまう。

観たあとに、「酷い」とか「狂ってる」とかしか言えない、ナカゴーの舞台は、彼らが持っている、言葉では表すことのできない「何か」を確実に表現していると思う。
彼らが今感じていることを。

観客は、「言葉にできない何か」を「舞台」に求めている。
それはここにあるんだろうけど、それも言葉にできないので、観客は、「ああ」とか「うう」とか言うしかない。
あるいは、「面白い」とか「狂っている」とか言うかもしれない。
そう思える人だけが、また気持ちの悪いナカゴーの舞台を、嬉々として観るのだろう。

結局、ここではナカゴーの良さはまったく伝えられないのだけど。


今回は、2本立ての形式をとっているが、2つはナレーションが語る「祖母」の、2つのエピソードとなっている。

<アーサー記念公園の一角>
育児で心が不安定な妻と、その夫が、妻の旧友を公園で待っている。
そこへ旧友が遅れて現れて…という話。

妻の友人役・川上友里さんが現れてからの、舞台の収まり方がいい。
「収まり方」と書いたが、一般的な収まり方ではなく、カナゴーの世界観での収まり方だ。
妻の気持ちが癒されているが、不安・不穏な空気が底辺に流れていることを感じるような、川上友里さんの空気の作り方がうまい。
嫌なノイズが、ほんの小さな音だけど、ずっと響いているような感覚だ。
本当に涙ぐんだりしていて。


<牛泥棒>
父親の通夜に集まった3姉妹。

なんとなくありがちな設定から、何も変なことはないよ、という顔をしながらの、ねじ曲がった展開。
義理の兄の非道ぶりはなかなかだが、全員がおかしい。

「すこしずれた」なんていう言い方をすることがあるが、少しではなく、完全にずれている。気持ちの悪い人たち。
普通に台詞を重ねていくから、観客はそういうものだと思って観ているのだが、悪夢のような展開。

ハンマーの登場で(最初からハンマーが出てきたので、もしや……と思っていた人は多いのでは)、『黛さん、現る!』だったか、ハンマーを振り回していつまでも延々と続く、あの感じの再現かと思っていたら、そうではなかった。意外とあっさり。

爆死した蒼井優(!)がフラガールで現れるあたりは、ツボ。というか鳥肌モノだった(すみません、それは言い過ぎでした)。
蒼井優の首(たぶん)を、牛の剥製のように飾るという(マイムで)、くだりもなかなか。

ぐちゃぐちゃになっていく舞台の上の様子に、ホントに「酷いなー」と思った。
観客は脱力した笑いをするだけ。

ただし、長女の催眠が解けてからの大殺戮なラストの展開は、普通すぎたような気がした。
蒼井優の首を掛けて、フラガールが出て終わりでもよかったと思う。

……蒼井優の登場は、『黛さん…』のダンレイ登場で味をしめたのでは(笑)。

長女の夫役の金山寿甲さん非道ぶりは見事。高畑遊さんの蒼井優には笑った。次女役の清水葉月さんのなんともな表情がこの舞台の、なんともな感じをよく表していたと思う。


2本とも、気持ちの悪い作品で、気持ちの悪い笑いを起こしていた。
笑いは意図しているのだろうけど、気持ちは悪い。

タイトルはイカしている。
THE BANK

THE BANK

K-FRONT+

シアターブラッツ(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

観てきました!
初日に観劇させていただきました。
会場に入るとまず目に留まるのはフラットな舞台の壁に丸い金庫の姿。

劇中にもその金庫が違った形を見せますので2度驚きました。
暗闇でのやり取りなど視界が聞かない中での想像力を掻き立てられるシーンもあり、面白かったです。

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★

よかった
熱演が光っていた。主張が明確で、説得力があった。

佐世保バーガーズ

佐世保バーガーズ

東京パイクリート

劇場MOMO(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★

劇場周辺だよ
閉店後のゴタゴタした出来事と出オチ感たっぷりのキャラクターでもっていった展開は強引だがおもしろかった。

ネタバレBOX

おいらもけっこう見てたわ、ブルース・ウィルス出演作品・・・。
変則短篇集 組曲『空想』

変則短篇集 組曲『空想』

空想組曲

シアター風姿花伝(東京都)

2013/07/06 (土) ~ 2013/07/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

素敵すぎる芝居
初めての空想組曲。
初の再演という事で、「再演する作品なら間違い無いだろう」と思い、観に行きました。

何故今まで観に行かんかったのか。
めちゃくちゃ面白いじゃないですか!

脚本も演出も役者もスタッフの対応も素敵すぎました。

特に脚本が好みすぎて、劇中にやけが止まらんかった。
変則短編集ということで、様々な物語が交差していきます。
誰もが何かしらの物語を持っている。
そんな当たり前の事を忘れてた。見せつけられて思い出した。

驚かされ、笑わせられ、最後にはじんわりと「感動」させられる。
役者の方々の演技も素晴らしい。

ハートフル、では無いけれど、観れば幸せになれる。そんなお話でした。

知らない方は、観ておいて損は無い舞台だと思います。

JK Monster

JK Monster

聖ルドビコ学園

サンモールスタジオ(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/09 (火)公演終了

みました
ファイナルだそうですけど初見でした。前編と後編の間の催しは僕には必要なかったけど、ホラー的なモンスターじゃなくてそういうことだったのですねと感心。ちょっとしたお色気シーンもあるので世のお父さん方にもオススメです。

佐世保バーガーズ

佐世保バーガーズ

東京パイクリート

劇場MOMO(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

ハンバーガーはお店で!?
実在のお店「佐世保バーガー」を舞台に、笑いを全面に押し出したヒューマンスクランブル、楽しませてもらいました。 立地以外で「佐世保バーガー」が舞台の理由が感じられたらもっと良かったです。
思わず帰路でセットと同じだったのを確認してしまいました!

わたしは浅瀬で溺れています

わたしは浅瀬で溺れています

激情コミュニティ

atelier SENTIO(東京都)

2013/07/05 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

あれこれセンス良し
1人の女性とその兄、カレシ、兄の元カノによる日常スレスレ系4人芝居、かつて単館でレイト上映していた映画のような味わいが好み。
また、冒頭の一言でタイトルの意味がワカる仕掛け、お得意の(?)幾何学系の舞台美術、昇降する照明(恐らく暗喩)、壁に映る演者の影、文字通り手作業の映像トリミングなどのセンスもイイ。

ネタバレBOX

冒頭の「最近、兄が沈んでいる」という台詞でタイトルの示すものを想像させるのが巧い。
『k.a.n.a's wonder world vol.1』ゲスト:マスキー

『k.a.n.a's wonder world vol.1』ゲスト:マスキー

k.a.n.a

キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)

2013/07/06 (土) ~ 2013/07/06 (土)公演終了

満足度★★★★

重ね塗り
上演時間約2時間。満席。初見。残らないダンスと残るペイントの相性がよく、新しい感覚を味わった。主客のバトンタッチは重ね塗りの場の変化が面白かったが、好みを言うと同時出演してほしい。

シャッター

シャッター

バッカスカッパ

劇場HOPE(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

オトナの人間関係
東京からやや離れた地方都市の(昼は定食、夜は呑み處、的な)飲食店での物語。
主要人物たちの長い付き合いの上に成り立つ人間関係が自然と滲み出るように描かれていて、少年期に転居が相次いだ身としてそんな関係を羨ましく感じる。
さらに、波風が立ってもやがて穏やかな日々に戻る安定感が心地良い。

闇とルシフェリン

闇とルシフェリン

田中美沙子

調布市せんがわ劇場(東京都)

2013/07/05 (金) ~ 2013/07/06 (土)公演終了

満足度★★★★

きらりと光る
見えないところが一つのハイライトというダンス作品としては珍しい作り。いい輝きだった。

月刊小玉久仁子 7月号

月刊小玉久仁子 7月号

ホチキス

こった創作空間(東京都)

2013/07/05 (金) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

大好き!
拝見する度、飛び道具並にスゴイ役を演じている小玉さん。
一人でも魅せてくれました。
前説と、小玉さん不在の「幕間」も楽しませる演出が素敵。

ネタバレBOX

小玉さん本人による前説で始まり、一つ目・二つ目のお話はコメディ。三つ目にシリアスなお話を挟んで、最後にまたコメディで笑わせる。夫々の間に、「連続幕間小説」が映し出され・・・。
①純白のウエディングドレスで披露宴の司会をする女。途中から吹っ切れた感じで感情むき出しに挑む姿がかっこいい。
②捜査中の連続放火犯の似顔絵を描く婦警さん。画力を活かした絵で笑わせながら、取り出された可愛らしい手帳から思わぬ展開に・・・。
③自己紹介から、時代を遡り次々と語ってゆくお話。数代前から現在へ・・・。その時その時の女性達になって語る小玉さんの言葉・しぐさに引き込まれる。泣きそうになるくらい素敵だった。
④ラドン怪獣と対峙するウルトラの母。実際対峙してたのはラドン怪獣だけじゃなくて・・・。最終的にキレて全てを破壊する母に驚愕。
【連続幕間小説】小玉さんに「舞台に出るな」と言われた米山さんによる小説。設定のおかしさと主人公の冷めた感じが面白かった。
班女/弱法師

班女/弱法師

shelf

d-倉庫(東京都)

2013/06/28 (金) ~ 2013/06/30 (日)公演終了

満足度★★★★

形式美の世界
三島作品の舞台を観るのは初めて。とにかく圧倒されましたね。

シャッター

シャッター

バッカスカッパ

劇場HOPE(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

いいねー
この劇団3度目の観劇で、ハズレなし。今回もセットは凝っているし、30代後半とおぼしき同級生を中心とした群像劇にはまったりとハマってしまいました。充実の80分。この上演時間も実にいい。

グッドバイ

グッドバイ

バストリオ

SNAC(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/06 (土)公演終了

満足度★★★

うん
よくわかんなかったけど、面白かった。(酷い感想)

もうあの舞台設計で、ああいうことをちゃんと一つ一つ着実にやった、ってことでこの上演は成功なんだろうなあ、って印象。
表現されること自体や表現の手順自体は最近よくある「例の」奴っぽいなあ、とか思っちゃったけど、その手際の良さ、鋭さは気持ちよかった。

遙か遠く同じ空の下で君に贈る声援 2013

遙か遠く同じ空の下で君に贈る声援 2013

シベリア少女鉄道

インディペンデントシアターOji(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/14 (日)公演終了

満足度★★★★★

あと30回言って
おもしれー。110分。

ネタバレBOX

四谷(土屋亮一)の喫茶店のドタバタ+α。

七尾こずえ(佐々木幸子)…五代と付き合ってると勘違いな34歳。病的。
六本木朱美(篠塚茜)…ウェイトレス。五代や三鷹、二階堂、四谷から愛される小悪魔。
五代裕作(加藤雅人)…七尾に別れ(付き合ってないけど)を切り出せない。ワンシーンだけIQ300になった。
四谷…店長。いらっしゃいませと言えない朱美にキレた後、求婚した。
三鷹瞬(加藤雅人)…テニスやってる風な男。五代に似ている。
二階堂望(前野俊雄)…競馬に嵌る。一の瀬とともに色々苦労する。
一の瀬花枝(川田智美)…七尾の遠い親戚。七尾に振り回される。

基本ストーリーは、七尾、五代、朱美と他の男らの色恋ドタバタ話。序盤からちりばめられる、競馬の話、各人のキーワードセリフ、雨がやんだら虹を待てって要素が終盤花開く。舞台上部に虹とかけた7色のレーンと馬。キーワードを発する毎に1つずつ進むという趣向。セリフもレースの状況にマッチした上手いとこ突いている。このアイデアに心掴まれる。二階堂が言ってた、言葉で心が届くとはこういうことかと。

順位は2-3.。朱美が捨てられて終演。

佐々木幸子は白目向くような病的(悪魔的)演技とニヤっとした笑顔の切り替えが好印象。篠塚茜のウェイトレスは、小柄さも手伝ってとってもキュート。あと声が非常に魅力的。店長(土屋)が突如キレ出した展開もいい。
『太平洋食堂』

『太平洋食堂』

メメントC+『太平洋食堂』を上演する会

座・高円寺1(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

「刹那なき人物像」、今こそ知ってほしい
100年前の「大逆事件」を語る。
その初めにして代表格といってよい3時間であり、ただただ観客は ひれ伏すしかない。

「太平洋食堂」という名をタイトルに付けるが、明治の既得権益者、革新主義者といった人物が食事を囲む風景は 冒頭に眺めるだけである。

西園寺内閣 前後の革新主義者の奮闘と、それを巡る社会、既得権益との関係性、「大逆事件」に至る機運を提供してくれる。

「3時間」は、少しずつ「消化」するが、コース料理を食べている感覚ではなかった。
冒頭ではN市の“各界代表”にサラダ、パン、のコース料理がテーブルへ出される。しかし、“各界代表”を不快に感じる既得権利者(町議会議長ら)と“バンザイ!”を激怒するドリトルの衝突など があり、前者は退席してしまった。メインディナーは、客人の口に入ることはなかった。

その食堂光景と比較すれば、舞台は 和洋折衷の どんぶり で、均質に味わえる。
「味噌汁にカレーのスパイス」を隠し味に加えたような、濃厚な風味だった。

ただ、濃厚とはいっても、決して脂ぎっとりの 豚肉ではなく、お腹にも心にも染みる、そんな食事=作品ではないか。


私が 印象的だったのは、「刹那なき反骨主義者」の象だった。

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

二代目はクリスチャン/道化師の歌が聴こえる

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2013/07/04 (木) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

二代目~観劇
つか作は5年前の「石原さとみ/幕末純情伝」以来久しぶり。北区AKTは初見。
映画版を見ているだけにどうしても「志穂美悦子」がチラつくが、舞台版の稲垣さんも好かった。他の役者の熱演で面白く観劇出来ました。

GHETTO/ゲットー

GHETTO/ゲットー

空間製作社

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★

大人のためのミュージカル
Bチーム観劇しました。時代背景や思想,人としての思い,希望なども表現され,楽曲もこの芝居にマッチした大人のためのミュージカルだったと思います。加藤梨里香さん,うた,お上手ですね。あと,地味ではありましたが,本多英一郎さん,良い演技していました。また,本多さんのハードボイルドが観たいなぁ。

佐世保バーガーズ

佐世保バーガーズ

東京パイクリート

劇場MOMO(東京都)

2013/07/03 (水) ~ 2013/07/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

笑いの中に隠された面白さ
笑い満載の1時間45分でした。役者さんたちの芝居が上手いので笑いがいやみにならずとても楽しめました。良いお芝居を観られて幸せな気分で家路につきました

このページのQRコードです。

拡大