海に降る雪を魚達は知らない
ユニット TOGETHER AGAIN
劇場MOMO(東京都)
2014/03/18 (火) ~ 2014/03/23 (日)公演終了
満足度★★★
いろいろ考えさせられる
40年前にそういう事があったんだろうなと感じさせる内容だった。また、それぞれの立場での役作りがしっかりしてるので、駆け引きにより厚みが増してた。改めていろいろ考え感じさせる舞台でした。
『白痴』 『コーカサスの白墨の輪』
TOKYO NOVYI・ART
シアターX(東京都)
2013/03/22 (金) ~ 2014/06/07 (土)公演終了
観るたびに発見がある…重層的な、深い霧のような作品
日本は言論の自由が確保され、市民の権利が保障された民主主義国家である。
1945年から誰しも この国の政治社会レジームを疑わなかった。ウクライナ情勢をめぐり「欧米側」に立つメディアは、ロシアを反民主主義=帝国主義国家に擬似化するプレゼンスだろう。
確かにロシア史は弾圧下の民衆抜きに語れない。しかし、ロシア文化人・知識人の“反抗心”を、私たちは ともすると過小評価してしまったのではないか。
水爆の父ー民主活動家のパブロフ博士は著名だろう。だが、仏思想家・アルベート・カミュが記した戯曲『反抗的人間』より、遥かなる“反抗心”を有した演劇人 も、 また実在したのだ。
彼らは反戦運動を街頭でアピールするのではなく、劇場で、兵隊を集め、「檻」を表現した。さらに、新聞やテレビ放送では伝わらない政治談義を、劇場というパブリック空間を駆使し、観客と役者とのコミュニケーションから実現してしまったのである。
日本は民主主義国家なんかじゃない。開発独裁型国家とは違い、社会システムが「巧妙」である分、国際人権団体の網を潜っているだけだ。
それは さておき、ロシア文化功労者・レオニード・アニシモフ氏はロシア演劇史を直視してきた演出家だろう。
「演劇にできることは何か…」。
その苦悩と舞台形式を同氏が舞台芸術監督を務める『東京ノーヴイ・レパートリーシアター 』に込めたようである。
ネタバレBOX
名作『コーカサスの白墨の輪』。
設定はコーカサス地方・現グルジア共和国である。イントネーションを よく聴けば、「東北弁」「九州弁」「関西弁」「標準語」の他、中国系の日本語訛り、欧米系の日本語訛り など、「日本語の幅」を最大化したラインナップであった。
一度目の観劇は「和洋折衷」ならぬ「和亜折衷」のコラボレーションが革新的だった。ところが、二度目は「妙にしっくりくる」感覚であった。
レパートリー・シアターは「シフト表」に近い。
その欧州型劇場システムといえども、衆目の一致するところ、菅沢晃は 花形トップだろう。
彼はドストエフスキー原作『白痴』に おいて、伯爵ムイシキンを「彼しか不可能な演技」に基づき演じた。これは、味噌汁にワカメが漂っていなければならない説得力である。
その巨編に比べるなら、菅沢が『白墨の輪』で演じる泥酔裁判官・アツラクは代役が効く。
ただ、彼は『白痴』 同様に花形トップであり、前半から◯が孤独のなか築き上げてきた『白墨の輪』の「権威」を ぶっ壊す。いわば舞台全体を乗っとり占有するハンマーだった。
菅沢は 志村けん「バカ殿様」である。マジックペンを口の周辺に滑らせ、真っ赤な紅化粧を頬に…。
アツラクの唄には「貧乏人が大臣になり、大臣が貧乏人になる」といった趣旨の歌詞があるが、たしかに政変期には「平時なら下っ端だった人物がトップに就く」ものだ。自身も村役場書記に過ぎぬ人物であった。
そのシンボルたるアツラクは 経済学者・ドラッカーのいう社会構造の「不安定性」であろう。
「人情裁判官」アツラクは、混迷する(あるいは硬直化する)日本社会において明確な「希望のミラー」であり、そこにアニシモフ氏の演出意図を私は感じた。
深読みすれば、それは官僚化(安定性)へのアンチテーゼかもしれない。
舞台版天誅
ACRAFT
シアターサンモール(東京都)
2014/05/07 (水) ~ 2014/05/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
2度観/前席の為か立ち回りのド迫力/演者の演技熱がフルに伝わってきました、はっきりいって「面白かった!」(1回目の感想は「見方」によって感想が変わるのでは?、でした)
5/11(日)13:00観劇 A列
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最前列で、アクロバティック+優美/細やかなやりとりあり、
そして刀のみでなく鎖鎌?鉄扇、更に何よりしなやかなる体術など
色々な殺陣/立ち回りを沢山観れて大満足。
(戦闘シーンはまさに子供に夢を与える方の「忍者」でした。)
既に2回観てストーリー/背景的なものは全て把握している
状態だったのもあり、突出しまくった(キャラ立ちまくった)
役者陣のアクション演劇はまさに「ヒーロー大戦」的なものに見えました。
前回上げた劇場/座席による難点さえ取り除ければ、
「シリーズ化」してもいいのではないか?と思えるぐらい
この超ド級立ち回りは気に入りました。
5/9(金)19:00観劇 C列
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1回目の感想で「ゲーム感覚」で観ないと楽しめない
(お芝居として「演技」「物語」を追ってはいけないタイプの舞台?)、
と書いたのですが、そんな事はありませんでした(感想見た人すいません)。
今回、2回目は席が前の方だったので1回目のように
・ 前席の人の頭で舞台中央で何が起きているかがまったく観えない。
・ 距離的に「超ド級立ち回り」の迫力、および演者の演技の熱が伝わってこない。
という事はないよな、その上で楽しめなかったなら
「自分には合わないお芝居/座組だった」という事だろう、と考えていました。
そして観劇したのですが、
※ 1点だけやはりアレはいらないのでは、、、と今回も悩みました。
・ 超ド級立ち回り(あやめの回転技、力丸/鬼陰の1.5m級ジャンプ/バク宙、
殺陣+体術の戦闘シーンなど)に、はっきりいって気持ち持ってかれる
レベルで興奮しました。
(高さや斜め舞台などを使ってのダイナミックな立ち回り(アクション)は、
他劇団でも観た事がありません。)
ハプニングで、舞台が耐え切れず一部壊れてしまうほどのアクションは
まさに「ダイナミック!」
・ 演者の演技のその熱を感じる事が出来、かなり集中させられました。
(コメディ要素など、どの方向のお芝居なのだろう、と迷う所はあれど
演技は「良い!」と思えました。)
・ 「笑い」に距離が関係あるのかは分かりませんが、
1度見て笑えなかったはずの「笑い」ネタにもかなり笑わせられました。
・ (2度観だから、というのもあるのでしょうが)
演者の演技/所作の中に隠された伏線に、
「久保田テイストがちゃんとある!」と感激しました。
また、物語/演出についても「企画演劇集団ボクラ団義」公演レベルの
「脚本と演技/所作の深さ(と一言で言えるものではないのですが)」
まではなくとも、少なくとも
「筋は通っていて、ちゃんとストーリーの波/どんでん返し/盛り上がりはある」
と感じられました。
そういった意味で、今回は自分は「面白かった!」と言えるレベルで楽しめました。
(物語の深みなどはともかくとして)
観た事がないレベルの忍者アクションのすごさ、ゲーム的な面白さ、には
☆5つ(1回目は3つ)つけたいと思います。
※ DVDも予約してしましました
(1回目の観劇ではアンケートすら書く気がしませんでした)。
※ ただ1つ、自分が非常に残念に思うのは、
「座席位置(距離)」「隣客(前後左右)」次第で、
この舞台を観る人の感想がかなり左右されてしまうのではないか?
という事です。
・ H列まで?の、平席配置ははっきりいってあの高さの舞台を
観るのには不利です。
(段差式座席の劇場を選ぶべきだったのでは?)
※ 自分の後ろの人が、自分の頭が邪魔で
観劇を楽しめないかも、と今回出来るだけ頭下げるようにしてました…
・ このアクション劇については、その熱を感じられる距離がかなり
制限されてしまう(近さが必要)のではないか
(もう少し小箱で公演した方が良かったのでは?)
※ いつもの「ボクラ団義」劇は、演者の熱よりもまず
「物語」自体が観客の楽しみになる為(?)、
距離に左右されにくい、とは思うのですが…
今回、前席で観劇する事が出来た自分は「満足」しましたが、
(特に後ろの方で客観的に)観劇された人たちの中では
「不満」がかなり残ってしまうのではないか、と思わせられました。
※2度観で感想が180度近く変わったので、以下下に移動します。
5/7(水)19:00観劇 H列
タイトル:「見方」次第で評価が変わってしまうタイプの舞台かと…
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PVのイメージから「アクション主体のシリアスストーリー(お芝居)」
という先入観を持って見始めてしまいました。
(アクションはほんと最初から"スゴイ!"の連続だったのですが)
序盤からあるシーンにかけて「物語」の方に集中しようとしてしまったのか、
冒頭からの展開の仕方に自分には何か違和感のようなものが湧いてしまい、
どうにもお芝居に没入/引き込まれる事が出来ませんでした。
(まず、ボクラ団義さん=物語に集中、という気持ちで
観てしまっていたのかも知れません。)
しかし、場面変わって主人公のあるセリフ以降、
この舞台は元々がゲーム原作で、
単に元ネタとしてゲームを使ったというよりも、
「ゲーム感覚」で観るお芝居なのでは?と考えなおし、
そういうイメージで観るようにしたら、
人の動き(殺陣や体術など)、物語の設定など、
見事ゲーム「天誅」を再現している!と感嘆し
舞台上の芝居から殺陣から(※アクション、の方がしっくりくる?)を
楽しむ事が出来るようになりました。
(「何も考えずに観て」というお話がよくありますが、これはまた
それとは違うのかな、と思いました。)
今回は自分の「見方」が変わるまで、面白みを感じる事が出来なかった為、
☆3つとさせていただきますが、あと2回観る中で
自分の中で評価がどう変わるのかが楽しみです。
ネタバレBOX
※ 5/13(火)、誰も見ないだろうけど思った事1点追記
今回の舞台版「天誅」、集客的には大成功だった(と思う)けど、実際
・ あの大劇場で少ない日数公演するのと
・ もう少し席数/舞台との席の距離おさえた小劇場で長期公演するのと
観せる側/観る側の両方にとって、どっちがWin - Winな
関係になれたのだろう?
※ 「商売」としてではなく、演劇を志し「観てもらいたい」と思った側と
演劇を「楽しみたい」と思ったその双方にとって
※ まあ、あそこまでのアクロバティックさについては
演者さんの肉体的な限界も考慮しなければいけないとは思うけれど…
5/11(日)13:00観劇 A列
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ツイッターで「火影が一番際立ってた」という意見を見ましたが、確かに
(ゲーム主人公とは出来るだけ個性を消して、プレイする人間と
意識を同化しやすくするモノ、という基本ルール(?)はあるにしても)
主役力丸が、ゲーム主人公に姿がそっくりで、
ダイナミックなアクション/立ち回りの迫力を見せつけていても、
(役者としての)物語面でのセリフ廻しの上手さや
登場の仕方/物語自体を動かす人物としては、
どうしても火影の方が目立ってしまう(主役を食ってしまう?)
面はあったな、と自分も感じました。
あやめの方は、登場場面の違いなど(あるいは性別の違い?)から
「食われた」感はありませんでしたが…
主役が食われた(?)という事よりも、もっと気になるのが
主役を中心とした物語、というよりゲーム式物語
※ 各面にボスがいてそれを倒していく、
もちろんボスはそれぞれキャラが立っている
として構成させようとしたのか、
舞台版「天誅」は主役以外のキャラが起伏少なく
みんな(キャラが)立ってしまっていたように思えます。
3度観の自分にはそれぞれ全ての設定が分かっていた事、
また最前列で演技/アクション自体に引きこまれた/はまり込めた事から
それについてのマイナス点は感じませんでしたが、
本来のお芝居ならば主役含め主要なキャラ数人のみキャラを大きく立て、
あとはあくまでも脇役として主役達+物語自体を盛り上げる/引き立てる為の
サブ的な立ち位置でないと、物語としての起伏が感じられず
(観る側にとっての視点をどこに持っていけば良いかが定められず)、
これもまた「面白みに欠ける」ものになってしまうのではないでしょうか?
※ ボクラ団義舞台では、それぞれの舞台で
メインキャストとサブキャストをちゃんと分けて
それぞれのメンバーが自分に与えられた役割を
メイン、サブ関係なくしっかり背景設定など
掘り下げた上でこなす為、起伏があって面白い物語であり、
その上で初回メインを中心に観てよし、
二度観以降サブの方に注目してもよし、
と何度でも楽しめるヒット作が何本も産まれているのだと思います。
そういう意味でも、本劇は全員主役の「ヒーロー大戦」的なものに見えました。
もしかしたらですが、1回だけ本劇を観賞した人にとっては、
やはり物語面に何か難点(誰がメイン(主役/悪役)かよく分からない、など)が
感じられてしまったかもしれません。
【その他】
・ 最前列で見たおかげかもしれませんが、
・ OPのダンスがめちゃくちゃかっこいい、BGMとすごく合っている
・ OPの映像もこれまたかっこいい
と、今回の観劇では思いました。
・ あと、関係ないですが大音さんの巫女の
「キエエエエエエエエエエエエエエ」がかなり喉に負担を
かけているようでちょっと心配でした。
(残す千秋楽、がんばって乗り越えてください( ´ー`))
あの笑いの取り方はかなり上手いですが、
かなり大音さんに女優力に負荷をかけているような…
・ もう1点、最前列で分かりましたがやはり舞台が低く感じます。
矢が武士(大神さん)に刺さる場面など、
最前列で観て初めて実際にどういう場面だったのかが見えました。
C列ですら見えません(多分そういう状況だろう、と想像して観てはいましたが)。
昔シアターサンモールで別のお芝居を見た時は、
そのお芝居自体がアクションものではないという事もありましたが、
階段型舞台で基本下部分には立っている人間以外を置かないという形を
用いていた為、「見づらさ」を感じる事はありませんでした。
しかし、本劇「天誅」では、ダイナミックなアクションや
前転/側転などの地を這うような動き、実際に人が倒れる、など
かなり低い位置まで使ってのお芝居をしている為、
やはり席位置などによって「見づらさ」が発生してしまうものと思われます。
同様、舞台上の(アクションや演技などの)熱を感じられる距離は、
観客それぞれの感受性などによって変わってくるとは思いますが、
あの広い劇場の遠目で舞台を遠く眺めたとして、
はたして本劇の「面白さ」が本当に伝わっているのかな?
というのが、自分には疑問として残ってしまいます。
劇場として「シアターサンモール」には合わない
(というか感激できる距離が限られる)のでは、と思いました。
5/9(金)19:00観劇 C列
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だいたい感想の方に書いちゃいました。
あとは、
・ 「アレ」=ゲーム映像であやめとその兄の背景設定を伝えている部分
(どのタイミングで出てくるのか忘れていたので、
「もしかして削ってくれた!?」と「自分に良い方に」想像してしまいました。)
2度観ると、映像に合わせ演者がうまくセリフをのせているなど、
いい部分も多々観えてきたのですが、やはりPS1/PS2画質の映像は
観劇/感情移入の邪魔かと…
(ただ映像後半は今回用に作られたのでしょうか?映像がきれいに感じました。)
・ あやめの回転技、すごく優美な動きですね、
体操関係をやられていた?
・ 力丸と鬼陰の1.5mジャンプ、特に力丸はバク転も混ぜてくる、
その迫力がすごかったです。
(セットまで壊してしまいましたからね。)
鬼陰やその他ボクラ団義メンバーの殺陣/立ち回りの良さと、
体術にすぐれる他の方々のアクションが噛み合って
「これはすごい!観た事ない!」と思えるような「ド迫力立ち回り」でした。
・ 物語については、伏線などを少々盛り込んだ程度で
「久保田テイスト」を感じるほどではなかったと思いますが、
「天誅」という忍者ゲームのストーリーとしては、
真の黒幕は菊姫の潜在意識、更に鬼陰が裏で糸を引いていた、
裏切った忍者の頭領のただ1つの願いは「愛しき人」の復活、
など、結構悪くない物語だったと思います。
・ 伏線で「蘇った者達の妖術は、同じ蘇った者には効かない」が、
2度観するとちゃんと凛達には効いていない、
また火影が「なんだ、お仲間なのか」?と言っているなど
「ああ、ちゃんとここで伏線張ってるのか」と、
1回目ではまったく気づかない良点でした。
2度観で楽しめる部分があるのは、
「久保田テイスト/ボクラ団義テイスト」だと思います。
※ あと細かい部分では、大神さんが
度々演者陣の足を引っ張って笑いをとってたり、
あれはアドリブでしょうか。
(久保田さん脚本に対して、更に演者陣が背景設定を掘り下げていったり、
「面白さ」を追加する為のアドリブをいれるなど、
(1人だけの考えではなく全体脳で考える)のが
ボクラ団義の良さだと思っています。
それは今回どこまで活きてるのかなあ( ´ー`))
・ はっきりいって劇場の選択(あるいは舞台セット構成(高さ))の部分で
ミスしているのではないか、と思いました。
・ (平席部分について)席/隣者(前後左右)により舞台自体が見えにくい。
・ ボクラ団義のいつもの深くテンポの良い物語/演出では、
物語自体の理解/推察などが重要な要素である為、
観劇距離の影響はそれほどないのか、と思いますが
(まあ、近いほど演者の熱が感じられてうれしいのですが)、
今回の「天誅」のように「アクション!」を全面に押し出す劇では、
その熱を感じられる観客との「距離」こそが重要だったのではないか?
それにしては大箱だったのではないか?と思います。
(後ろの方の人は、舞台の熱を全く感じる事なく、
ボクラ団義テイストとの違い、アラ探し、
に走ってしまうのではないか?と思いました(自分もそうでしたし)。)
・ (今回が面白かったので、はっきり言いますが)
ACRAFTさんとの合同舞台については、前作から心配がかなりありました。
TVドラマや映画などの映像ならば、きっとうまいカット割りで
いいシーンや展開を観せてくれるものと思います。
(今秋から来年に公開される映画は楽しみにしています。)
しかし、舞台には舞台ならではの物語の作り方/カット割り/演出(観せ方)がある、
という事について、前作では「分かってないな」と思いました。
TVドラマ/映画のカット割りでは、観せたい場面をそれぞれカット割りし、
そこをカメラを通して映してつなげていく形になると思います。
しかし、生舞台では同じ事はできません。
前作は、単に2場面を繰り返し移動するだけの
テンポの悪い紙芝居(完全な二次元舞台)のようでした。
そして、企画演劇集団ボクラ団義の演出の良さは、
舞台を多段(あるいはそれ以上)に分け、
・ 現代
・ 過去(回想)
・ ここと違う場所
などをその多段上の人々の会話の組み合わせや照明などでうまく
表現する事で、(人の移動などに時間を取られず)
TVドラマ/映画に負けない「上手いカット割り/場面転換をテンポよく」
実現している事だと思っています。
(紙芝居でいえば、1枚目のシーンと10枚目のシーンのキャラが
3次元的につながって新たなシーンを生み出す、
というようなイメージでしょうか(例えが分かりにくいですね( ´ー`)すいません))
しかし、今回の「天誅」では、舞台セットの構成や、シーンの展開について、
舞台演劇(ボクラ団義)の良さが(完全に、かは分かりませんが)、
かなり活きていたと思います。
そういった意味では、やっとACRAFTさんとボクラ団義が
かみ合ってきた、と感じました。
※ 1回目観劇時の印象で☆3つをつけた時、かなり悩んだんですよね。
(いつもの事なのですが、公演中の舞台なので集客に影響してしまわないか、
という点で。)
チケット完売/満席の舞台や、あまりに不誠実な劇団/舞台であれば
こんな事を気にはしないのですが…
「自分が(あまり)楽しめなかった」理由について、
・ 自分の見方や隣席の方々との組み合わせの方に問題があったのではないか?
・ 今投稿するのはやめておいた方がよいのではないか?
(公演終了後が良いのか?)
(自分が否定要素を感じる舞台については)
他の観客の方も同じ気持ちなのか、
皆さん感想を書かないんですよね。
その為自分のマイナス印象の感想だけがポツンと残ってしまい、
それを観た方は「感想が少なく、評価もいまいち、じゃあ観るのやめよう」
という方向に動いてしまわないかどうか。
しかし、申し訳ないのですが、「ファン」であっても
「えこひいき」はしたくない(意志は曲げない)、
というのが自分のモットーです。
「いいモノにはいい!」、「悪い(と感じてしまった)モノには悪い(と思った)!」
という事を、そのタイミングなど考えずに書く、
という自分ルールには逆らえませんでした。
ただ、あまりにストレスを感じてしまい、夜も眠れずに考えた末、
「観る距離で演技の熱が伝わる/伝わらない、というのはある」とCoRich掲示板にあげ、
更にはCoRichでかなりの観劇数をほこる観劇者の方に相談までしてしまいました
(温かい回答をいただけたので、気が楽になりましたが)。
しかし、演者の竹石さんから、
「評価は観る側のものなので、ちゃんと思ったままの評価をそのままくだしてほしい」
というものをいただき、何か心の重石が降りたような気分になれました。
やっぱり熱い劇団ですわ。゚(PД`q。)゚。 出会えて良かった…
長々書きましたが、「天誅」、可能なら1回目の僕同様
マイナス評価を書いた方も、前席で一度観劇し、
その熱を感じていただければ、と思います。
(ほんと、自分同様評価が変わるのではないか、と思います。)
※ 今後、劇場選びなどは考えるとして、これだけのアクション舞台は
「また観てみたい」と正直思います(もちろんできるだけ熱の感じられる距離で)。
※2度観で感想が180度近く変わったので、以下下に移動します。
5/7(水)19:00観劇 H列
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序盤から真のOPに当たるダンス/OP映像が流れるまでの間、
(ちょっとどういう気持になったのか自分でも忘れてしまいましたが)
「物語」としてお芝居を観ようとしてしまったのか、
短い時間の中に展開していく内容に何か
(いつもと違う、と言っては変ですが)
違和感のようなものを感じてしまい、
どうにも「このお芝居は楽しめそうにないかな?」と
思ってしまいました。
その後、くノ一の背景設定に当たる物語を
過去のゲーム「天誅」の映像
(PS1かPS2か、とにかく現代のクォリティではない)で
5~10分流されている間も、
「この背景をわざわざゲーム映像で説明する必要はあるのだろうか?
お芝居でやってくれた方がまだ分かりやすい」など
(自分もゲーム「天誅」は当時プレイしていたのですが、
ストーリーの方は完全に忘れていた事もあり)、
演出にちょっと不満を抱いてしまいました。
しかしその後、主人公達が実際敵に乗っ取られた仏殿?に忍び込む場面で
「集団で戦った方がいいと思うよ!」という仲間に対し、
力丸「しかし1人で戦うのが”天誅”!」、
など、「そうそう、天誅ってそういうゲームだったよな」と
思わせくれる場面/セリフがいくつか出てきて、
やっと自分がこのお芝居の「見方」「楽しみ方」を勘違いしていたのかな、
という気持ちにさせられました。
単にゲーム設定を背景にした「物語」ではなく、
「ゲーム感覚」で観てこそ楽しめるお芝居なのかな、と。
それからは、ゲームそのまま(あるいはそれ以上の)
・ 舞台の高低差を利用してのアクション
・ 殺陣というより体術とも言える主人公その他の動き
主人公やくノ一など体術に秀でた人が多く、
殺陣やバク転側転などのアクションが
非常にかっこよく、かなり見栄えがしました。
(ここも本物の忍者というより、ゲームの忍者ですね)
・ 忍者ならではの変わり身(?)その他
・ まんまゲームの設定(隠れていれば相手は見失う、など)
あとあの君主のシナリオ説明セリフも確かゲーム「天誅」だったかと
・ あまり深くはないがゲームとして楽しめる「物語」設定
などを、自分もかなり楽しめるようになりました。
ただ何点か難点
・ 初日ゆえか、昔言葉ゆえか、長セリフゆえか、
何人かの方がセリフ途中で不要な間をあけてしまってたかと…
(セリフがなじんでない?)
・ シアターサンモールは舞台に対して席が平(たいら)に配置され、
かつ碁盤の目(前が見えるように席がズレている、などの配慮がない)の為、
前に長身の方が座ってしまった時点でもう舞台下段中央が全く見えませんでした。
これはかなりがっかりさせられました(舞台中央で何かが起きてても自分だけ分からない為)。
・ (これは演劇の質、劇場とは全く関係ありませんが)
・ セリフにかぶる奇声(大声)で笑う人(周りの笑い声に対して、あまりに異質だと
本人気づいてないのかな?)
・ 飴の袋か何かをビリビリ破る音多々
・ 指をポキポキ鳴らす人
・ 席を立ってトイレへ行ったのか、何度も何度もドタドタという音が後ろから聴こえる
など、(遠目の席だった事もあり)セリフや楽曲など、
「音」を聞き漏らさないようにしていたら
異音が沢山でちょっと残念でした。
あと素朴な疑問として、
・ ゲーム「天誅」について実際プレイした事がある人やゲームをする人などについては、
OPの歌から何からに非常に懐かしさや「ゲーム感覚」というのも理解でき、
本お芝居が面白く感じられたと思いますが、
まったくゲームをやらない、「天誅」なんて知らない、
という人(特に演者さんや劇団などの方のファンの方々)
にとっては、はたして「親切」なお芝居だったのかなあ、
というのがちょっと心にひっかかります。
(単にすごいアクション!しか楽しめなかったかも・・・)
PS.最初から最後まで楽しめなかったら「パンフいらないかな」と
思っていたのですが、自分なりの「見方」(ゲーム感覚)で
観たら楽しめた、結構面白い、という事に気づいたので
パンフ購入し背景設定(ゲーム当時の内容など)を確認して、
次は最初からこの世界観にハマってみたい思います。
⇒
パンフレット読みましたが、キャラの背景設定の記載はほぼなしなんですね。
ボクラ団義さんのアフターパンフレットみたいに、
それぞれのキャラの背景/思考なんかをもっと教えてほしかったです。
(それこそ各役をゲームのキャラとすればその背景知ってこそ
次観る時の面白さが増すと思うのですが…)
うさぎストライプと20歳の国
うさぎストライプ
アトリエ春風舎(東京都)
2014/05/01 (木) ~ 2014/05/06 (火)公演終了
満足度★★★★
良い時間でした。
20歳の国の「Don't Be a Stranger!」。とにかく分かりやすくて楽しい。ド直球青春。ケツメイシの「さくら」が流れる中、高校時代のいろんな瞬間が切り取られていく演出が印象的だった。これはきっとあの瞬間だな、みたいなことを考えながら、懐かしいな~、と。座り方がふわっとしていてまるで舞い散る桜みたい。うわぁぁ懐かしい!ってなるような曲がたくさんでした。
うさぎストライプの「学級崩壊」。ノートやらをやぶって丸めて投げまくる演出のインパクト!普段「会話はキャッチボールです」とか言われてもコミュニケーションて目に見えない。でも、投げる紙で各々の思いが可視化されて、投げ方や投げる量で、言葉の重みや熱が伝わってくるのが面白かった。あと、登場人物の語りの熱量も凄い。舞台全体は抽象的な感じ。だけど、苦い。不思議。
最凶ガール
私立ルドビコ女学院
サンモールスタジオ(東京都)
2014/04/22 (火) ~ 2014/04/27 (日)公演終了
満足度★★★★
早くも定番?
前回公演と同じ2幕と、その間にホームルーム的なブレイクが入る構成、ほぼ完成されていていいのですが、マンネリと感じてしまう可能性も若干ありつつ、あえてずっと同じ構成でやり続け定番にする!という選択肢もあるのかなと!?感じました。ストーリー的には最凶ガールというキャラ設定が良かったです!前回今回と謎解き的なストーリーだったので、純粋に学園生活周りでのコメディタッチな話も観てみたいです
鎌倉公演
公益社団法人鎌倉能舞台
鎌倉能舞台(神奈川県)
2014/05/06 (火) ~ 2014/05/06 (火)公演終了
満足度★★★★
昼の部鑑賞
上演時間2時間。解説、狂言「口真似」、能「大会」、質疑応答。会場が鎌倉の大仏の近くで、鶯が鳴く風情のある場所。舞台が近いので正面のほかに脇正面も良い席。大会は独自の衣装もあり結構派手で、能の新たな一面を見た。
ミュージカル「ラブ・ネバー・ダイ」
TBS
日生劇場(東京都)
2014/03/12 (水) ~ 2014/04/27 (日)公演終了
満足度★★★★★
■壮麗な舞台と歌唱
舞台美術が壮大で、大道具の動きが圧巻であった。出演者の歌唱力も完璧であり、藝術的な価値の高さに圧倒された。
最後の場面が、あまりにも悲しいものだったが、カーテンコールの役者たちのあいさつの動きが加わることで、独特な余韻が生じ、よい方向へと向かう希望のきざしが感じられてよかった。
じじいに幸あれ!4/27(日)19:00追加公演決定!
張ち切れパンダ
「劇」小劇場(東京都)
2014/04/23 (水) ~ 2014/04/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
幸せとは何か?
観劇してきて良かったです。結婚とは何か、親子とは何か、そして人の幸せは何なのかを考えさせられる劇内容でした。観劇当日は、当日チケットがあることを祈って劇場に行きましたが、無事にチケットが手に入って良かったです。それにしても、元三年物語の俳優さん“モリタモリオさん”の役が過去の主人公役という大役だったので、個人的にも大満足な観劇でした(`・ω・´)キリ。
司令室
3.14ch
インディペンデントシアターOji(東京都)
2013/11/13 (水) ~ 2013/11/17 (日)公演終了
パン屋文六の思案~続・岸田國士一幕劇コレクション~
ナイロン100℃
青山円形劇場(東京都)
2014/04/10 (木) ~ 2014/05/03 (土)公演終了
ガチゲキ2(最優秀賞決定!公式HPへGO!!)
『ガチゲキ!!』実行委員会
インディペンデントシアターOji(東京都)
2014/04/09 (水) ~ 2014/04/20 (日)公演終了
20140420
だるめしあん×日本のラジオ。どちらもとてもおもしろかった (^・ェ・^)
ワワフラミンゴの青空公演
ワワフラミンゴ
駒沢オリンピック公園中央広場 (オリンピック記念塔・噴水の池まわり)(東京都)
2014/03/01 (土) ~ 2014/03/02 (日)公演終了
失望のむこうがわ
アル☆カンパニー
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2014/02/14 (金) ~ 2014/02/23 (日)公演終了
「塔/明るい夜」お蔭さまで連日の満席ありがとうございました。良い再スタートを切ることが出来ました。
楽園王
タイニイアリス(東京都)
2014/01/16 (木) ~ 2014/01/19 (日)公演終了
かもめ
劇団東京乾電池
ザ・スズナリ(東京都)
2014/01/07 (火) ~ 2014/01/12 (日)公演終了
幻夜
観覧舎
OFF OFFシアター(東京都)
2014/01/10 (金) ~ 2014/01/13 (月)公演終了
こぐれ塾第二回公演「誰かがドアをKnockするPart2」
こぐれ塾
萬劇場(東京都)
2014/01/11 (土) ~ 2014/01/13 (月)公演終了
DDDD第四回イベント「『授業』と二人芝居」
ペンギンプルペイルパイルズ
サラヴァ東京(東京都)
2013/12/29 (日) ~ 2013/12/29 (日)公演終了
寺山修司「青森県のせむし男」フェスティバル
die pratze
d-倉庫(東京都)
2014/04/29 (火) ~ 2014/05/12 (月)公演終了
満足度★★★★
無題1097(14-135)
19:00の回(曇)。18:20会場着、受付、18:30開場。18:43ギターを持った男が客席後方より登場「FARM:β」〜19:23、「FARM:α」〜20:19。休憩。「初期型」20:30〜21:29終演。休日出勤の帰り道、(高襟)今村つぐみさんが出ていらっしゃることと、花房徹さんは舞踏「開座」の公演で観たことがあり、立ち寄ってみました。先日観た2団体よりずっと開放的。どちらも初めて。「初期型」の方は、男版ひげ太夫風、全裸(但し男限定)の理由不明。
率直な感想です…「青森県のせむし男」を採り上げた理由がわかりませんでした。とても面白いのですが、それは「お話」ではなくパフォーマンスの方でした。
オレンジ新撰組 リターンズ
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/05/02 (金) ~ 2014/05/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
涙が出るほど笑いました。
OPの踊りもよかったし、殺陣も格好良くて一人一人の個性が光ってました。
小さな劇場にもかかわらず、うまく利用した立ち振る舞いが魅力的でした。
始終笑いが絶えず、だけどシリアスな場面では空気がピンと張りつめていて演技もさることながらぐいぐいのめり込みました。
ただ、一つ残念だったのは滑舌が悪く少しぐだぐだになってしまうシーンがあったこと。
ですが、全体的に楽しませていただきました。
面白い舞台が観れて本当によかったです!