最新の観てきた!クチコミ一覧

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NEVER SAY NEVER and…~月が綺麗だから~

NEVER SAY NEVER and…~月が綺麗だから~

BIG MOUTH CHICKEN

ブディストホール(東京都)

2014/07/10 (木) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

面白かった!
笑えるところは素直に笑えて
胸にぐっとくるところは直球でくる。
そんな感じの舞台でした!
動きも多く躍動感があってすごく面白かったです。

フェイクフェイス

フェイクフェイス

lovepunk

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

稽古一ヶ月前になっても台本があがらない?
え、珍しくもなんともないし問題ないでしょ一ヶ月もあるなら。

という自分の認識が間違っていることに気づく(笑)


劇団のカラーなのでしょう、暑苦しいがほめ言葉な作品でした。

ネタバレBOX

ほめ言葉でありつつも、始終力技で押そうとすると賑やかよりも喧しいになってしまうというか。
本人?としてやってる時点で力入ってるので、それが演じる役はもっと力みまくり、なので
ストーリーを追うよりもこの後千秋楽まで持つのかな皆さん、と余計な心配の方が先に来てしまいます。
二木二葉の役のシーンは静かで抑えてやっていたので印象に残りましたね。

演出家がどう創ろうか、と悩むようなシーンがなかったので、
ダメ出しもちゃんと根拠があって発言なのか全部行き当たりばったりなのかよくわかりませんでした。
言ってる内容は、どこかで見聞きしたことがあるものばかりでしたが(笑)

劇中曲は面白かったんですが、デモテープみたいな音だったので
ちゃんと仕上げたらもっと効果あったのかなーともったいない。
ラスト曲は客席から手拍子が自然発生するようになればいいですね。
きっとできると思います。
愛ヲ避ケル

愛ヲ避ケル

桃尻犬

インディペンデントシアターOji(東京都)

2014/07/09 (水) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

思ったよりライトな印象
あっちこっち話題・ネタが行き来するので観客の敏捷性が求められる舞台。
演劇的柔らかアタマの有る人には、刺激的であったり、かなり笑えます。

・・・・私は、何度か途中置いていかれそうになりましたが、面白みと危うさのバランスがとても癖になる味わい。もう少し毒があっても良かったかな。

夏町スターマイン

夏町スターマイン

メディア・ワークス

ザムザ阿佐谷(東京都)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/08 (火)公演終了

満足度★★★★

いい花火でした。
入ってみると舞台面にも客席など、ザムザでは初めてみる組み方でした。

暗転長いかなーと感じるところが3本ともあったりしましたが、
最後に3本を花火で繋げるところは好きでした。

「五秒後」が好きでした。

ネタバレBOX

「くすんだ星」は過失とはいえ人を殺めているわけで、いい話っぽく終わってもなあ、という感がありました。

殴って倒れたところに葛西が来て、二人を帰した後、実は死んでなくて、そのまま去ろうとしたところ酔って川に転落して事故死、が真相。
葛西は二人に疑いがかからないようにとそれを誰にも語らないまま服役。

刑期を終え、中塚が現役を引退したことを知り、真相を手紙に書いて
その手紙を受け取った中塚が夏ヶ崎市へ、なんて話だったら?

お父さん気の毒すぎでした。
うちの犬はサイコロを振るのをやめた

うちの犬はサイコロを振るのをやめた

ポップンマッシュルームチキン野郎

駅前劇場(東京都)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

期待しすぎたかも
FacebookでPMCのショートストーリーを見て興味を持った。
その後、こりっちでも絶賛。
こりゃどうしても観ないと損するぞと思い観てきました。
当然面白いわけです。
いわゆる面白い劇団の面白いお芝居を観させていただいた感じです。

ただ皆さんが言うほど笑えなかったし泣けなかったのが残念です。

ネタバレBOX

とはいえ上手と下手に作られた廻り舞台には恐れ入りました。
こういうことを含めて、演出が上手だなーと。

あとすげえと思ったのは短い時間の転換でパッと出演者が変わり
次のシーンに向かっていくところは手品のようでした。

これを10年前に観てたら感動してたと思います。オッサンだからかな。
詳しくは分からないけど、演劇弁当や拙者ムニエル、昔のネコホテあたりに近いと思うんです。笑いや構成に新しさを感じなかった。

但し、めちゃくちゃ面白かったんです。演出がめちゃくちゃ上手でした。

開場中の小芝居。マキハラにノリピーに美川憲一・・・。
ちなみにチャゲに子供はいないかと。

などと色々書きましたが、この世界は好きです。
これからもがんばってください。
星の結び目

星の結び目

青☆組

吉祥寺シアター(東京都)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/09 (水)公演終了

満足度★★★★★

光・影・声・歌・・・
たくさんのものが融合して、こんなに素晴らしい世界が広がった。それを観られた自分を幸せだと思います。本当に観てよかった。そして、この戯曲を、より強く際立たせることができたのは、キャストの皆さんの力量に他なりません。すごい、です。言葉が出ませんでした。

NIGHT JASMINE 2

NIGHT JASMINE 2

DANCETERIA-ANNEX

横浜市泉区民文化センター テアトルフォンテ(神奈川県)

2014/07/03 (木) ~ 2014/07/04 (金)公演終了

満足度★★★★★

初の音楽劇
音楽と組み合わさりすごかった

NEVER SAY NEVER and…~月が綺麗だから~

NEVER SAY NEVER and…~月が綺麗だから~

BIG MOUTH CHICKEN

ブディストホール(東京都)

2014/07/10 (木) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

そんじゃそこらの「イケメン劇団」ではない

『ロミオとジュリエット』が不朽の名作である訳。それは、派閥・階級という「薔薇のトゲ」の犠牲者と引き換えに民衆が「和解」を果たしたからだ。


BIG MOUTH CHICKEN「NEVER SAY NEVER and…~月が綺麗だから~」は、『ロミオとジュリエット』をお伽話の登場人物とタッグさせた。『ウエストサイド物語』に次ぐ快挙である。


「少年ダンサー」を中心に、まるで モグラの動きを100倍速したかのごとく、可憐で、統率力のあるダンスを披露した。この部分だけでショー・タイムのプログラムを作成してもよい。

逆に、棒読みや声量は「大ホール」である。客数100名ほどの小劇場空間にて「演技」する意識に乏しかったといわざるをえない。

ネタバレBOX


主に吸血族と狼人族の「戦争開始前夜」を描く。いずれかに「主人公」はおらず、双方の「国益」を政治劇的にクールに相対化し、「二項対立論」を避けた脚本だ。
そして、ところどころにエンターテイメントも発火する。女性ファン向けの花火大会だろうが、とにかく絶妙な打ち方である。
うちの犬はサイコロを振るのをやめた

うちの犬はサイコロを振るのをやめた

ポップンマッシュルームチキン野郎

駅前劇場(東京都)

2014/07/04 (金) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

クール!!
ブラックだけど最後には泣かせる、とてもニヒルでクール。
人の心理をついたニクい作品だと思います。
ファンタジーのはずがいつの間にかキャラに感情移入してしまうという、思いがけない罠にはまったようないい気分です。

ネタバレBOX

廻る舞台装置がとても効果的でした。
劇中キャバレーのシーンでの歌が印象的です。
「ピカ」とはあのピカですよね。面白い歌詞でした。

ゴルバチョフ…着ぐるみメイクなのにものすごい情熱と表情が伝わってきました。最後の表情が印象的です。
コケコ…コミカルなセリフとパンチの効いたアクセントのある演技が良いバランスでした。パンフレットの素顔がお綺麗なのが驚きです。
クレオパトラ…重厚な演技で物語の厚みをアップされていました。登場するだけで目がいきます。歌の迫力も◎
珍太郎…テンポとスピード部門を全てにぎっている役どころ。セリフの響きが良くてとても見やすい演技でした。

シヅ子…学芸会というか児童劇団のような一本調子の演技が気になりました。新人の方の抜擢なのでしょうか?
カエサル…キャラクターが定まっていないのか不安定な感じが。
正田…重鎮の方っぽい扱いでしたが、お芝居が軽くて退屈でした。

演出の妙と脚本の美しさには脱帽。
今後が楽しみな集団です。
幻想時代劇『天守物語綺譚』

幻想時代劇『天守物語綺譚』

東方守護-EAST GUARDIAN-

DDD AOYAMA CROSS THEATER(東京都)

2014/07/10 (木) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

艶やかで確かに耽美的でありました
新解釈で綴られる
楽しく哀しい【幻想時代劇】に偽りの無かった2時間20分でありました

青山円形劇場側にあったんですね、このような劇場。
知りませんでした。結構階段下りますね(^^)

ネタバレBOX

終劇後にアンケートの記入をお願いしていましたが。
声を張り上げるよりは先に、
客席に置いておいたチラシ束の一番上に置いた方が良かったと考えますが?
(というわけでパッと帰る自分は記入できなかったです)

結構マジにネタバレしますので楽しみを取っときたい方は読まない方が・・・・・


さて作品は見事な悲恋モノになっていたうえに、
衣装などが豪華で楽しい要素も入れててエンターティメントしていました(^^)
(猫又のお婆さんが考えたそうでGoodです)
(でもその猫又のお婆さんの長い舌代りの布が、
もっと舌らしく赤い方がわかりやすかったかねぇ・・・
加齢による赤みの減少を表現したのかしら?)

姫同士の毬つき対決は観客参加で座席左右に分けてデカイボールを送るゲームとしていました=とっても面白かったが自分の参加した鳶姫チームは後ろに控えていた鬼さんにタッチもできず遅かった・・・。後列の方はキチンとルール把握できてなかったのかしら??

物語のキーとなる殿様所有の白鷹が白い衣装の優美な擬人化されて重要な役割を負ってたのが上手な話となっていましたです。

文句を言うなら開演時間遅れであり、BGMと多少のアナウンスだけでしたんで。できればなんか小話とかトークとかダンス?とか楽しい舞台の開演をわくわくして期待&楽しませてくれるサービスがあったらよかったのに・・とか思ったデス。でも客席案内のスタッフお姉さんが親身で対応が良かったのでプラスマイナスは無しとしときませう。

獅子さんも使いどころがユニークで気に入りましたです(^^)

T字型の舞台であり、姫の舞が丁度中央でやる場面もあり。
座る座席は前から4列目ぐらいの舞台中央寄りがオススメかしら?
(ファン席は舞台の真正面でした(^^)

カムロ童子二人が赤が基調で金魚の被りものと動きが可愛かった
→「鬼灯の冷徹」の二人組みのようで楽しめた

客の年齢層は高いように思えた=男女比は1:1ぐらいでしたが



モモンガ・コンプレックス⇄珍しいキノコ舞踊団『Togetherさ。』

モモンガ・コンプレックス⇄珍しいキノコ舞踊団『Togetherさ。』

東京芸術劇場

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2014/06/27 (金) ~ 2014/06/29 (日)公演終了

満足度★★★★

モモンガ・コンプレックス⇄珍しいキノコ舞踊団『「Togetherさ。」観ました
 モモンガ(というか白神さん)は木ノ下歌舞伎などの振付で、キノコはあいちトリエンナーレ・フェスティバルFUKUSIMAで知ってますが、公演は初めて。しかも合同とは!


 お互いの団体に振り付けし合う企画ですが、私はどうしても、両主宰の特権的身体に目が行った。
 上から吊られた操り人形的な白神さん。
 ふてぶてしく舞台上にすっくと立つ伊藤さん。
 それぞれの団体で集団で踊っていても、確実に目立つ身体に惹かれる…


 後半の自団体振り付けは、予定の都合でモモンガを10分ほどしか観れなかったけれど、白神さんとはどうも気が合いそうな気がする。。ああいう格好もする方だったのね(笑)

ネタバレBOX

 ハエ女ww 
 あの、感覚と直結した動きは、他人には振り付けしにくいだろうなあ(経験的に)。
NEVER SAY NEVER and…~月が綺麗だから~

NEVER SAY NEVER and…~月が綺麗だから~

BIG MOUTH CHICKEN

ブディストホール(東京都)

2014/07/10 (木) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

月が綺麗ですね
面白かった。ちょっと泣いた。友情とか、仲間とか、ホントに泣きどころを突かれました。殺陣も有り、アクション満載。笑い処も満載、ダンスもステキ。イケメンがいっぱい。なんだかすごく得した感じです。観に行って良かった。楽しかった~♪

オシラス

オシラス

電動夏子安置システム

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/15 (火)公演終了

満足度★★★★★

(^-^)
125分という長さを感じさせない、テンポが良いお芝居でした。いろいろ笑わしていただきました。そして、最後のオチのオチ。さすがな感じです。なしお成さん、今回も素晴らしい存在感。安定の、ですね。

夏といえば! に捧げる演劇儀式 〜愛と絶望の夢幻煉獄〜(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

夏といえば! に捧げる演劇儀式 〜愛と絶望の夢幻煉獄〜(ご来場下さいまして、誠にありがとうございました!!!!!!!!!)

宗教劇団ピャー! !

pit北/区域(東京都)

2014/07/09 (水) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

何だかよく分からなかった
・・んだけど、割と面白かった。

なんでかなー、って思うと、
「あれ、これって誰かの夢なんじゃないか」
と思った。

夢だったら支離滅裂なのは当然。

でも、個々のイメージが強ければ割と見れる。と、思う。

ネタバレBOX

子供が喜びそうなシークエンスがあったかと思うと、
途端に泥沼になる。

意外と真理を突いているようで、
偉人の名言を茶化したかのような出で立ちで、
急に世界の終わりのようなモードに切り替わる。

サッカーで言うなら、緩急しかない。
80分を通しての哲学のようなものは皆無。

でも、底に流れる不安はつながっているようにも見える。

それをうまく説明しようという言葉は無い。

でも、まぁそれで良いのかも。

世の中の、上手く状況を説明した大人たちの言葉のほとんど全てが的外れだ。
簡潔に何かを説明できるならわざわざ演劇をやる必要は無い。
詐欺師か政治家になれば良い。

ひょっとしたら台詞は必要ないのかもしれない。
舞台上で役者個々人が慰め合い、殴り合うきっかけの為に存在するにすぎないのかもしれない。
でも、それは日常の人間社会の中でもありふれた光景なのかもしれない。
大抵の会話が他人にとって不可解で無意味だ。
ただ、それぞれのグループがその約束を分かり合ったフリをして人生を消耗する。

地方に持っていったら、大抵のいい年をした大人たちが怒って途中で立ち去りそうだという意味で、
今最も東京らしい劇団と思って間違いないと思う。

これからも、「こんな舞台を観るのにお金を使うなんて」と言われる舞台を作ってほしいものだなぁ。
逆に作品を作り続けると言うことは、この作品以外のすべてが無意味と言う事にもなりかねないから(勘繰り過ぎか(笑

一見、フェリーニのようで、姿勢はパンクなんじゃないかなぁ・・要望を言うなら、もっともっとパワーを!
ビー・ヒア・ナウ Be Here Now

ビー・ヒア・ナウ Be Here Now

文化庁・日本劇団協議会

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2014/07/10 (木) ~ 2014/07/21 (月)公演終了

人生を生き抜く錨
今ここにいる自分は嘘じゃない。
まがうことない真実。
それだけでいいんじゃないかな。

このところ、強い閉塞感を覚える。
どこに行ったって同じじゃないか。
どうせ無に帰るだけじゃないか。

僕はあまりに無力で、
世界をこれぽっちも変えられない。
あまりに小さく、
誰に振り返られることもない。

それでも、自分が今ここにいるのは、
すごいこと、かけがえのないことだ。
その悦びに目を向けよう。

壁にヒビが入り、青空が少し覗いた。
開かなかったドアが、開きかけた。
それを大きくこじ開けるのは、僕だ。

ネバーランド

ネバーランド

少年社中

青山円形劇場(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/15 (火)公演終了

満足度★★★

大人数
が、必要なのかどうかがよくわかりませんでした。

主要キャストの方々はキャラクターもお芝居も大変良く、見栄えがあるのですが、なんだかアンサンブル(?)のメンバーが出てくるとちょっと全体的に見劣りしてしまうシーンが何カ所かありました。

ピーターパンと言う題材ですから、若い俳優さんを起用するのは面白いのですが、ただ頭数だけの印象もあり、もう少し人数を減らして濃密なエンターテイメントな感じの方が僕は好みです。

ネタバレBOX

アンサンブルメンバーに「おい、お前!」と突っ込みたくなるようなメンバーが数人。

先輩俳優を見てちゃんとして欲しいです。
白紙委任状

白紙委任状

サスペンデッズ

OFF OFFシアター(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

台風到来をものともせず、行った甲斐あり
帰りの電車が心配で、他の劇団なら、たとえチケットを買っていても、観劇は断念していたかもしれません。

でも、大好きな劇団、見逃したくない劇団、その上、今回は、理想の劇団員のみの公演。これを見逃したら、一生後悔するだろうと、神に祈りつつ、下北に向かいました。

行って良かった。ニューヨークで、父上の遺志を継いで、奮闘公演中の中村屋兄弟にも引けを取らない、サスペンデッズのメンバーの八面六臂のご活躍に、目頭が熱くなりました。

あの野々村議員に見せて、感想を聞きたくなる作品でした。

ネタバレBOX

今回の舞台は、劇団員のみという事前情報は承知していましたが、いきなり佐藤さんが、女性役で登場された時には、してやられた感で、喝采を叫びました。

何役も早替りで、演じられるということを想定していなかったので、かなり、この劇団のファンである私にとっても、新鮮な構成劇でした。

コントとかならいざ知らず、こんなシリアスな芝居で、一瞬にして、他者に見せる演技力が、筆舌に尽くし難い完璧さ。特に、伊藤さんは、8役をこなされましたが、全員別人に見えました。

佐藤さんと佐野さんは、服装や、性別や年齢、鬘などで、差を出せるからまだ演じ分けも容易いと思いますが、伊藤さんが演じた役は、皆、男性で、年齢的には同世代ばかり。これを瞬時に、別人だと観客に納得させられるなんて、本当に凄い技術だと感無量でした。

早船さんの脚本も、相変わらず、秀逸。
人間は、誰でも、心に闇を抱えて、吊り橋を渡るような危うさの中で生きています。
脱法ドラックに手を染めないでも、いつどこで、箍がはずれるかわからない。
普通の人間が、何かの弾みで、犯罪者になったり、他者を傷つけてしまったりの連続。
被害者と加害者が立場を入れ替えることも、日常茶飯事。
そういう、人間の未完成な部分を、たった1時間15分の芝居に集約して、見せた、早船さんと3人の役者さんの技量に、心から敬服致しました。
あまり、人となりが描かれなかった、文句屋の小山にも、彼をそういう人間にしてしまった闇があるのだと、手短な場面で、印象づける、早船さんの作者力にも脱帽します。
白紙委任状

白紙委任状

サスペンデッズ

OFF OFFシアター(東京都)

2014/07/08 (火) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

人々のめぐり合わせの物語
 とあるタワーマンションを起点にそこにまつわるというか関わる人々のめぐり合わせの物語ですが、その心の底にひそむ思いや感情といったものが繊細な感覚で描かれておりまたそれを劇団員の方々が少ない人数で見事に演じ分けられていた舞台作品だったと思います。

ネタバレBOX

 話は廻って最初に戻ってくるのですが、あのマンションにまつわる人々について次はどのような物語が展開されてゆくのか気になりました。
なつきとオバケくぬぎ

なつきとオバケくぬぎ

KENプロデュース

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2014/07/05 (土) ~ 2014/07/13 (日)公演終了

満足度★★★★

「平和」と「生きる」
生きがいを見つけられず、惰性で生きている女子高生が、昭和20年へタイムスリップして、その時代に生きる困難さを経験し、”生きるとは“を考える、と言うストーリーである。よく用いられるシチュエーションだが、訴えたいテ-マは明確である。多少、説教じみた内容になるところだが、登場人物が学生ということもあり、戦時中の恋愛模様を織り交ぜホロリとさせる。人数的には少ないが、戦時中の青春群像劇という感じもする。
(後日追記)

七人の墓友

七人の墓友

劇団俳優座

紀伊國屋ホール(東京都)

2014/05/09 (金) ~ 2014/05/19 (月)公演終了

満足度★★★★★

伝統をベースに異色のコラボで生み出された 斬新な感性溢れるコメディー作品
 劇団俳優座×ラッパ屋鈴木さんの脚本×オフィスクレッシェンド佐藤さんの演出の組み合わせということで、俳優座の伝統を活かしながらも新鮮な感性の息吹に溢れた斬新な仕上がりの舞台作品になっていたと思います。鈴木さんが青年座に書き下ろされた「をんな善哉」に匹敵するようなその手腕が冴え渡る出来の脚本で、まさに鈴木節炸裂といったところでしょうか。

ネタバレBOX

 上演時間は休憩込みで約3時間と長かったのですが、その長さを忘れるくらい楽しく面白いコメディー作品でした。
 ちょうど同じ時期に青年座は本多劇場で「見よ、飛行機の高く飛べるを」を上演されていて、両作品とも確かに素晴らしかったのですが、私個人の印象では、面白さや新鮮さという点では、「七人の墓友」がやや勝っていたのではと思います。

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