
キネカメモリア
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2024/06/19 (水) ~ 2024/06/23 (日)公演終了

キネカメモリア
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2024/06/19 (水) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
映画愛に満ちた珠玉作。少しネタバレするが、古びた名画座といった場所。劇場内に入った瞬間、昔よく行った映画館の雰囲気で懐かしさが込み上げてくる。といってもまだ都内にある いくつかの名画座に行くことがあるが。
秋葉 舞滝子女史の演技は勿論、演出は実に巧い。特に照明の諧調によって 登場人物の心情や情景の変化を効果的に表現している。物語は滋味に溢れ、印象付けと余韻が見事。
劇中に出てくる映画に準えている様な物語。それは日常の暮らしを淡々と紡ぐ、しかし それだけに多くの人(生)に寄り添うようで、思わず共感してしまう。自分にとって、映画は娯楽であり学び でもあったような気がする。そんな懐古的な思いに浸った。
(上演時間1時間20分 途中休憩なし)6.21追記

キネカメモリア
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2024/06/19 (水) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
お昼の回、観劇しました。80分は短いなぁ。
館長と克子さん、技師さんが映画によってつながっている感じが素敵でした。
久美ちゃんのキャラがキュートで、GOOD!
鉄平さんのちょっと距離をとってるのにしっかり見守っているところ、グッときました。
沙織ちゃんの英才教育受けてる感、さすがです。
学生運動の頃のアーティストたちの様子が語られるところ、善悪を100 or 0でしか考えられないところ、
今の世と同じじゃん、って。ちょっと考えさせられました・・・。

野がも
劇団俳優座
俳優座スタジオ(東京都)
2024/06/07 (金) ~ 2024/06/21 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
ヘンリック・イプセン、19世紀ノルウェーの劇作家。「近代演劇の父」と呼ばれたのはモラルや道徳的予定調和(所謂ビルドゥングスロマン〈教養物語〉)を無視し、現実に即したリアルな作劇を呈示したから。作家の意図が論議される作品の走り。何となく知っているような気がしていたが、多分初めて観た。
俳優座は2月の『スターリン』がつまらなくて足が遠のいていた。(自分の理解力にも問題があったようなので違う形でもう一度観てみたい気はするが)。
演出も俳優も最高の水準。
地元の名士、財を築いた実業家ホーコン・ヴェルレ(加藤佳男氏)の屋敷での晩餐会。小さな写真館を営むヤルマール・エクダル(斉藤淳氏)は一人場違いな場に招待されている。山の工場から16年振りに町に帰って来た息子グレーゲルス・ヴェルレ(志村史人氏)が友人として招待したのだ。グレーゲルスはヤルマールからいろいろと近況を聞いていく内にある疑念が生まれる。父は妊娠させた使用人ギーナ(清水直子さん)をヤルマールに押し付けたのではないか?更にヤルマールの父、エクダル元中尉(塩山誠司氏)はかつてヴェルレの事業の共同経営者だったが、国有林伐採の罪を一人被らされて投獄、出所後は酒浸りの廃人となってしまった。理想家グレーゲルスは唾棄すべき父に訣別を告げ、屋敷を出て行く。彼が向かう先はヤルマールの家。嘘と欺瞞に満ちた暮らしに正義の光を照らし、真実の生へと人々を導いてゆく事こそが己に課せられた使命だと信じていた。
凄くよく出来た喜劇。
劇団エース格の斉藤淳(あつし)氏は今作では若々しくオリラジ中田に見えた。終盤頬張るサンドウィッチがやたら美味そう。
加藤佳男氏は政界の大物風味。突っ立ってるだけで金が取れる。児玉誉士夫なんか演って貰いたい。
釜木美緒さんは29歳!マジで子役だと思っていた。
こんな古典を易々とこなす老舗プロ劇団の強み。古今東西、世界中のどんな戯曲でも美味しく調理してやんよ。
流石に面白かった。

キネカメモリア
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2024/06/19 (水) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
地方の古びた映画館を舞台にしたお話で、登場人物のクセは強めだけど、仕上がりは小品的味わい。壁に飾られたポスターは古い映画でもリバイバル時のものだったり、さほどレアなものはないものの、客席側にも同じくポスターが飾られている設定のようなので、もっと古いのはこちらの方が多いのかも。

おちょこの傘持つメリー・ポピンズ
新宿梁山泊
新宿花園神社境内特設紫テント(東京都)
2024/06/15 (土) ~ 2024/06/25 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/06/19 (水) 19:00
座席1階
新宿梁山泊は今回、力が入っていた。熱量が違う。花園神社でのテント公演、原作者の唐十郎が亡くなった直後のタイミング、そして、中村勘九郎、豊川悦司、寺島しのぶ、六平直政、風間杜夫という豪華メンバー。超満席のテント内は開幕前から熱気にあふれていた。
唐十郎が状況劇場で展開したすさまじい妄想の舞台。今回の金守珍の演出は歌舞伎テイストで彩られ、昭和の芸能スキャンダルをおもしろおかしく表現し、そしてラストにはお約束の空中戦を用意した。その金守珍が、けがで降板して代役を立てるという衝撃の発表で開幕した。
豊川悦治の「檜垣」はとにかくかっこいい。中村勘九郎はさすがの立ち回り。長ぜりふも流れるようにきっちりこなす。一方で、せりふに詰まった風間杜夫は客席の拍手で立ち直るという場面も。寺島しのぶは単にセクシーなだけでなく、上下の声色を使い分けて「カナ」の七変化を展開し、客席を魅了した。花道を間近で走り抜ける寺島には鳥肌が立った。
チケットは発売直後から売り切れているそうだが、終幕後の役者紹介ではいつも通り「SNSなどで宣伝を」とやって客席を笑わせた。状況劇場で唐とアングラ舞台を作り上げてきた金守珍が梁山泊を引っ張っていっている限り、またこのような見事な舞台は再演されるだろうし、梁山泊の次の世代がまた違ったテイストで再現していくだろう。今回は、いつもの主役級の水嶋カンナなどが脇に回って盛り上げているところも希少だ。令和の時代に息づくアングラ劇を目撃すべきだ。

きく
エンニュイ
アトリエ春風舎(東京都)
2024/06/18 (火) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
鑑賞日2024/06/19 (水) 19:30
観るの2度目のユニットで、1回目も分からなかったが、本作も分からん。(前説と客入れで7分押し)91分。
昨年上演された作品の再演だが初演は観てない。友人達がとろとめもなく語る物語の通奏低音として、母親が癌になったと語る男の物語が繰り返される展開。やはり意図が分からないが、アドリブ風に語ってはいるがセリフだろ思うので、役者陣の負荷は大きいだろうと思う。私のテイストにはフィットしないユニットだなぁ、とは思う。何故か大きく笑う客が少なくなくて、私の感性がズレてきているのかとも思う。

キネカメモリア
SPIRAL MOON
「劇」小劇場(東京都)
2024/06/19 (水) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
どこか田舎の古びた映画館。そこに集う人たちの物語。映画への愛に溢れていました。
売店カウンターのポスター?が面白そうなのですが、ちょっと遠いし暗いのでよく見えなくて残念でした。懐かしいポスターもたくさん飾られていて良かったです。私が見ていないのはあれとあれと・・・開演前にずっと見てしまいました。

雨とベンツと国道と私
モダンスイマーズ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2024/06/08 (土) ~ 2024/06/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
モダンスイマーズ25周年作品。コロナでしばらく劇団作品は見ていなかったが(ここ五年の間に二作だという)「現代新劇」とでも名付けたくなる作風は健在である。
「デンキ島」はあまり素材になってこなかった沿岸離島の青春期から成人期の若者を描いて新鮮だったし、バブル崩壊後の若者を中心に地方の家族を舞台にした庶民劇「まほろば」は、現代新劇の路線でよかった。最近は、劇団外の大手興行会社からの注文で得意とは見えないファンタジー系もある。どれもそつなくこなしているうちに、いまや女優との噂がスポーツ新聞の記事になる中堅の地位を固めている。周囲に同じような作風の劇作家がいそうで、いない。そこが重宝される由縁だ。無理をしないで、期待に応えている。
今回の舞台は、地方(群馬)で撮影される地元の自主映画の撮影現場である。パワハラで仕事がなくなって、やっと地方の自主映画を名前を変えて監督することになった監督(小椋毅)が慣れないニコヤカ・ムードで仕事を進めている。
自主映画は、地元出身のそろそろ30歳代も終わりかけの元女優(小林さやか)が良人を亡くし、その思い出を映画にしたい、と見つけてきた監督以下の映画の制作陣で撮影が進んでいる。撮影現場でのお手伝いにと、かつて東京で女優志願時代の同年代の友人(山中志歩)を呼ぶ。舞台はグレイの単色のノーセットで、物語はナレーションも芝居と並行しながらこの部外者の視点で語られていく。テンポよく次々に過去・現在のシーンが展開する。
表向きのテーマは映画製作の場でのパワハラになっている。
撮影現場のトラブルはよくある話のレベルだが、東京でだらだらと生きてきた女優志願時代の友人が現場に入ってきて、ドラマは面白く動き出す。友人は監督がかつて一緒の撮影現場で出会ったパワハラ監督だと見破る。監督が乗っている古いベンツに見覚えがあったのだ。この友人の沈滞の20年そのもののような(名前も五味栞、愛称ゴミチャンである。つまらないようだがこういうところ上手いのである)視点も面白いが、それにもまして、外れていることに本人が気づかずに集団に平然とついていく現代人の多くの滑稽さを演技でも体現しているゴミを演じた山中志歩はこの公演随一の殊勲者だろう。パワハラの話はそれなりに出来てはいるが、話よりも、作者はそれを担う人物たち、パワハラを捨てきれない監督やカメラマン、地方の市民ミュージカル出演を誇りに俳優気取りの地方人(古川憲太郎)成り行き任せの若い助監督、などなどの人々を巧みに描いている。沈滞の20年はナニも経済や政治の沈滞だけでなく誰もが安易に手にした無気力無責任で生きられる生活が生んだのではないか、と言っている。ラストは映画の撮影で、相手役の若い男優が雨の中の空漠とした国道を走り出すところで終わっている。ここでダメ押しの台詞をつけていないところにもこの作者の年輪を感じる。
この劇団はいつも男性の俳優しかいなかったが、25年の間にほとんど顔ぶれも変わっていない。そういう人付き合いの濃いところが作風にも出てきたように思う。今回は小品だが、いつも面白く見せてしまう劇作家というのは数少ない。1時間50分。自由席3千円で満席。

水彩画
劇団普通
すみだパークギャラリーささや(東京都)
2024/06/17 (月) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/06/19 (水) 14:00
座席1階
マチネの回だったので、隣のカフェは営業中。その店内音楽がちょうどいい具合に聞こえてきて、いいバックミュージックになっていた。舞台は茨城県内のちょっとしゃれたカフェ。ここで、両親と娘夫婦の4人組み、そして若いカップルの双方の会話劇に注目するという趣向。劇団普通定番の全編茨城弁の舞台だ。
双方のテーブルの会話がクロスするわけでなく、実際にカフェで行われている会話のようにそれぞれ独立している。ただ、双方の会話が重なるところは少なく、話が重なって聞きにくいということはない。
会話の中身は、そのような立場になった人なら一度は経験したことがあるような話で、客席は共感できる。若いカップルは地元で同棲中で近く所帯を持とうとしているが、この二人が、東京に出て行ってしまって愛想がない同級生を非難するような場面もある。首都圏とは言いながら東京の吸引力に翻弄される若い世代の思いが少し、興味深い。首都圏以外から東京に出てきた人には「そんな思いもあるんだ」という気付きになるかもしれない。
劇団の名前の通り、普通の会話劇が進んでいき、盛り上がるところは少ない。だが、普通の会話を会話劇にするのは恐らく、相当高度なテクニックが必要なのだろう。劇団普通も経験を重ね、しっかり若いファンをつかんでいる。普通の会話劇にクスッとしたり、共感したり。こうした演劇体験をさせてくれる劇団やユニットはそれほど多くない。
ただ、工夫が必要と思うところもある。普通の会話劇の締めくくりの仕方は、「普通」では落胆する人もいるのではないか。舞台も後半になると、「この会話劇はどんな終局を迎えるんだろう」とソワソワしてしまうが、そういう意味では肩透かし。劇団普通の作品では、ヒット作「病室」の方が楽しめる(近々再演もあるそうだ)

地の面
JACROW
新宿シアタートップス(東京都)
2024/06/14 (金) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
実際の地面師事件がモチーフ。
なぜ騙されたのか、なぜ気がつかなかったのかと、事件が明るみになった時、多くの人が思ったあの事件。
なるほどと思う説得力の流れと、縦社会のサラリーマンの常識や悲哀がコミカルに描かれていて、とても面白かった。
役者陣がみな非常にいい。
そしてラストがとてもいい。
今回は話がわかりやすくて、JACROWは難しそうだなと敬遠して来た人にもオススメ。

きく
エンニュイ
アトリエ春風舎(東京都)
2024/06/18 (火) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
「よりアクティブになった充実の再演」
昨年の「CoRich舞台芸術まつり!」グランプリ受賞作の再演である。

ラフカットFINAL
プラチナ・ペーパーズ
こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ(東京都)
2024/06/12 (水) ~ 2024/06/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/06/12 (水) 19:00
【Aプロ】
1995年に始まった短編集、今年が最後ということでここで生まれた堤作品セレクション的な企画。
4本とも初演を(一部は再演も)観ていたので「あー、そうだったそうだった♪」「あの役は以前あの人だったっけ……」などと思い出しながら楽しむ。
そしてタイプもシリアス、コミカル、スリリング(?)などそれぞれ異なり、最後に「演劇讃歌」で〆る構成も巧み。イイ2時間半を過ごせて満足♪

きく
エンニュイ
アトリエ春風舎(東京都)
2024/06/18 (火) ~ 2024/06/23 (日)公演終了

かえりみちの木
空の驛舎
ウイングフィールド(大阪府)
2024/06/14 (金) ~ 2024/06/16 (日)公演終了
満足度★★★★
夫を亡くした配偶者が生きる指針を見失い、バイクのツーリング途中にある御神木に纏わる話 近くには精神的に支障をきたした人が生活する施設 自然酵母のパン屋そして保護猫🐱保護犬🐶の施設が
配偶者は施設に見習いとして パン屋の配偶者は夫の友達と逃避行 大学教授の息子(施設に入居)は施設を逃亡する等々 各々が悩み苦しみながらも、生きる指針というか再生を目指し、各々が生きる生き甲斐を見つけていく 切ないながらも、生きていくことに各々が一生懸命になるのであった

有頂天
中央大学第二演劇研究会
シアターブラッツ(東京都)
2024/06/13 (木) ~ 2024/06/16 (日)公演終了

水彩画
劇団普通
すみだパークギャラリーささや(東京都)
2024/06/17 (月) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
茨城のオシャレなカフェ。用松亮氏と坂倉なつこさんの老夫婦、隣でその娘の安川まりさんと浅井浩介氏の夫婦がコーヒーを飲んでいる。
用松亮氏の会社時代の同僚、定年退職仲間のハナワ氏の油絵展覧会を見に行った帰り。
外にはオープンテラスが見え、店内の鉢には蓮とメダカのビオトープが置かれている。
もう一つのテーブルには結婚前の同棲中のカップル、伊島空(くう)氏と青柳美希さん。高校時代からの親友のカズ君が就職先の教師を辞めて黙って東京に出て行ってしまった。今では杉並区でNPO法人関係の仕事をしているそうだ。カズ君から来たメールの中にこの店のことがあり、コストコ帰りに寄ってみることにした。
浅井浩介氏は若い頃の前田吟っぽい。
伊島空氏は若い頃の原田大二郎っぽい。
高度に練り込まれたコメディ。聞く気もないのに流れてくる他人の会話、それがぼんやりと耳に入るカフェにいる。集まった観客は未知なるジャンルに興奮しているようだ。
『ドキュメンタル』のような空気感。笑ってはいけない状況で延々と繰り広げられる日常会話。カズ君の話をまた蒸し返すカップル。いやカズ君、そもそも俺知らねえから。もうその話はいいよ。
個人的にもの凄く憂鬱な出来事があったのだが今作の雰囲気がいい気分転換になった。
是非観に行って頂きたい。

地の面
JACROW
新宿シアタートップス(東京都)
2024/06/14 (金) ~ 2024/06/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
コロナの間この劇団を見る機会がなかったが、その間に作者は随分上手くなった。
経済社会や政治社会を直接舞台にとってそこでドラマを作るのは、現代人を描くには良い着想だと思っていたが、経済構造や政治構造がドラマとしてリアルに描区のは難しい。つい、なじみのある人情話に落としてしまいがちだった。
今回は、不動産業界を舞台にした土地売買詐欺事件を素材に、不動産会社の人間模様である。
そういえば、アメリカの芝居で「グレン・ガレイ・グレン・ロス」という不動産業界舞台の犯罪がらみの芝居があった、と思いだした。舞台の米日の国情の差も面白い。あちらはセールスマン同士の個人の業績競争、こちらは不動産会社の中の出世競争のグループの話になっている。「グレン・ガレイ」はリアルな舞台展開だが、「地の面」は、かなり様式的で、ダンスも取り入れ、ステージングも抽象的で、詐欺事件の話をテンポよく織り込んでいる。会長社長以下の会社組織は従業員何千人という会社としては戯画的になっているし、詐欺師たちを、その場にいながら姿を見せない存在としているのも、事件の子供だましみたいなところと似合って成功している。荒技のところもあるが、面白く展開できたのは、作者が腕を上げたから、である。
出演者は中年の男ばかり9人。小劇場で知られた顔が多いが、今回は名古屋小劇場の重鎮が二人参加している。休憩なしの二時間。ほぼ満席、珍しく若い三十代以下の男性客が多く
こういう実社会エンタメの作品の路線はこの小屋の売り物になるかも知れない。男性客が多いと言うことをまず、買わなくては。

学園探偵 薔薇戦士
株式会社フリーハンド
ザ・ポケット(東京都)
2024/06/12 (水) ~ 2024/06/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
倉田瑠夏さん出演。
倉科遼さん関連は「舞姫 〜ディーヴァ〜」に続いてなのですね。ありがたいことですね。
定番の中野ザ・ポケットですが、自分は1年半ぶりでした。この劇場はG列からが固定席ということを覚えておくと良いかと。床にプレートが貼ってあるので変化することは無いです。自分のメモを兼ねて書いておきます。
倉田さんのブロマイドがA〜Gまで7セットもあって。とびぬけて多いです。2番手がWキャストAチーム「男B」役の上原徹也さん4セットでした。ちょっと不思議ですが、それはさておき。
ちなみに男A、B、Cはそれぞれ「安田」「木本」「斉藤」らしいです。チラシにもパンフレットにも公式サイトにも書いてありませんが、SNSでそのように。
あとで歴史ある舞台だと知りましたが、自分はもともとの話の筋を知らなかったです。チラシ表紙でいちばん大きい佐藤弘樹さんが主演だと思って観劇したのですが、倉田さんが明確な主演でしたね。
田上先生役の鈴木つかささん。会話にアドリブをたくさん入れて、面白かったです。アドリブを受ける側の折田さんも。

白き山
劇団チョコレートケーキ
駅前劇場(東京都)
2024/06/06 (木) ~ 2024/06/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/06/11 (火) 14:00
終戦直後、郷里の山形県に疎開していた斎藤茂吉と賄いの女性、訪れた息子らを描いたフィクション。
実在した人物を主人公にユーモラスな部分も多々ありつつ反戦も訴えるツクリに井上ひさしの評伝系戯曲を想起しながら堪能。
そして戦中の災難を描くよりも終戦後の平穏な日々の中に浮かんでくる人々の心に遺された傷を描いた方が沁みる気がする。それは「戦争詠みをしたことから歌が詠めなくなった」などの特別なものに限らず「戦争だからしかたがない」と自分を納得させるしかなかった一般人など辛いし哀しいし本当に嫌だ。
また、この前々日に観た悲喜交交「余炎」も戦争を美化したことを悔いる俳人を描いており、その偶然性に驚く。