
出演者総勢27名!地の乳房
劇団青年座
紀伊國屋ホール(東京都)
2014/10/24 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★★
メッセージ性の強い作品
現代社会への強い問いかけ。
過去から繋がり現在にまで至っている地方(農村)の問題を、うまく描き出している。

奴婢訓
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)
2014/10/22 (水) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
空洞の魅力
寺山修司の演出と多田淳之介の演出の共通点と相違点が面白かった。
寺山修司は作品の半分は観客が作るものだと言った。半世界という言い方もした。多田淳之介の演出もその点が似ている。だが、その在り方が対称的なのだ。
寺山修司の演出と多田淳之介の演出の共通点と相違点が面白かった。
寺山修司は作品の半分は観客が作るものだと言った。半世界という言い方もした。多田淳之介の演出もその点が似ている。だが、その在り方が対称的なのだ。
寺山修司を足し算的、多田淳之介を引き算的ということもできるだろう。寺山はイメージをぶつけ合わせ、観客の意識を攪乱する。多義的でイメージ豊かな幻想の中で、観客はイメージに振り回され、その混乱の中で自分自身の問題と向き合うこととなる。それに対して、多田の演出は空白的だ。イメージの装飾を剥ぎ取った簡素なものの中にぽっかり浮かんだ空洞。その空洞に観客は自身が日々抱える日常的問題を投影しながら舞台を観ることとなる。この点において観客が演劇に介入する在り方が決定的に違う。
だが、共に、劇は作家が提示する問いに対して、観客が回答することで成り立つという点では同じであり、見る者の数だけ、その劇世界が創出される。
その為、ここから先は、その観客数分の1の私自身の体験を記述する。そういう記述方法でしかこの作品を批評することができないからだ。

御処河原家の瞬間(ごしょがわらけのまたたき)
ビニヰルテアタア
3331 Arts Chiyoda B104(東京都)
2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★
演劇通好みの公演かも
ほぼ素舞台。衣装は黒を基調とし、場内は周囲を暗幕で囲い、さらに照明度はおとし薄暗い。場内全体が幻想的な雰囲気を醸し出していた。音響は神楽…舞はそれに合わせたような動きである。具象的な思考・動作から抽象的な表現へ徐々に変化していくようだが、観方によっては難解だと思う。自分は、4姉妹とそれに絡む男性の妖しげな動作、また姉妹の性格、生い立ち、父親との関係について、セリフの応酬で明らかになる過程が面白かった。その濃密な会話劇と挙措の美しさが印象的である。
しかし、ラストはインパクトが弱く、流れてしまったようで少し残念だ。もっと愛憎を強調した形で結んでほしかった。
今後の公演も期待しております。

愛の翼~Aras Del Amore~
OSK日本歌劇団
越前市文化センター(福井県)
2014/10/03 (金) ~ 2014/11/09 (日)公演終了
満足度★★★★★
武生だけの公演では勿体ない!!
2014年10月25日(土)のAM10時の回を拝見させて頂きました。
トップの皆さんが不参加の公演ですが、非常にレベルの高い公演でした。
「登場人物が皆よい人ばかりで、ストーリーが分かりやすい!」
と言う所は、本格的なお芝居をご覧になる機会が中々ないであろう皆さんにとっては、受け入れて貰いやすいかと思います。
勿論、自分の心にも響きました!!
この演目ですが、武生だけで独占して良い内容ではないと思っています。
是非、全国で公演しましょうよ!
OSKの皆さん!!

『スタンダードな人たち』
カンセイの法則
大阪市立芸術創造館(大阪府)
2014/10/24 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
何気ない一コマに感動しました
原発の話と家族の話、大きく隔たりのある2つの内容なのに、しっかりと一つの話になってました。
大きな起伏のあるストーリーでなく、淡々と笑いをはさみながら進んでゆきます。
でも、構成と雰囲気の作り方でしょうか、本当に見入ってしまいました。
そして「おかえり」、「ただいま」、何気ない言葉のやり取りなのに(私が子供の頃、号泣した藤山寛美さんのように)間が良い、余韻がある!
本当に涙してしまいました。
感動しました。楽しかったです。

霊感少女ヒドミ
ハイバイ
アトリエヘリコプター(東京都)
2014/10/18 (土) ~ 2014/10/28 (火)公演終了
満足度★★★★★
コンパクトで面白いお芝居
最初はやや遅めの展開が、最後に一気に加速してきっちり1時間で纏まりました。プロジェクターの使い方が秀逸。

流れんな
iaku
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2014/10/25 (土) ~ 2014/11/02 (日)公演終了
満足度★★★★★
東京公演
切なさとユーモアの匙加減が絶妙!
オリジナルメンバーのみなさんの演技、素晴らしかったです。
リアルなせりふまわしに引っ張られたのか、頭の隅に追いやっていた過去の自分の記憶とかまで思い出してしまった。それだけ心を鷲掴みされたってことですね。とても良い舞台でした。

世界は嘘で出来ている
ONEOR8
ザ・スズナリ(東京都)
2014/10/21 (火) ~ 2014/10/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
とても素晴らしかった☆
はじめての劇団さんでしたが、とてもまじめに作りこまれた良質なお芝居でした。 所々 クスッと笑える場面があり、 最後には ホロリとさせられました。 期待以上に良かったです。 4.6 点

東京23区
ThE 2VS2
OFF OFFシアター(東京都)
2014/10/24 (金) ~ 2014/10/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
シュールな笑い
一度だけイベントで拝見した事のあるThE2VS2さん。やっと本公演を観れて、しかも個人的に好きな日本列島の話が観れて楽しかったです。電車の中でのあの行為は、、、面白いけど、あってはならない事やと(^◇^;)塩尻さんの、体をはった演技は頭が下がりましたσ(^_^;)水木さんの降板は残念でしたが。またご出演されることがあれば、見に行きたいです。楽しい時間をありがとうございましたm(_ _)m

吐きだめ
surrealism circle
池袋GEKIBA(東京都)
2014/10/24 (金) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★
超現実?
正直、よく分からなかったです。ある工場の従業員の日常でした。あり得ない部分(工場の仕事内容)と、あり得る部分(淡々とした日常)が半々という感じで、超現実というとどうなんだろう?と思いました。テーマもよく分からず、不思議な感覚の舞台でした。

火宅の後
猫の会
「劇」小劇場(東京都)
2014/10/22 (水) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
私小説劇
昭和の文豪・檀一雄をモデルにした私小説劇と言ったところか。作家の創作精神に翻弄される家族やその周りの人々を描いた話。あくまで作家の内面を掘り下げることをメインにした芝居として受け止めた。そして創作活動における狂気・破滅的な精神構造をよく現していた。と言っても作家自らの内省というよりは、第三者の視点を通しているので、苦悩の在りようは断片的(例えば「書けない」という直接的な表現)にしか伝わらない。
逆に狂言回しが作家の苦悩を代弁もしくは倍加させ、芝居の精神的支柱になっていた節がある。
いずれにしても、役者の演技力が伴わなければ成り立たない公演だが、見事に演じきっていた。実に見応えのある公演であった。
今後の公演にも期待しております。

神ノ谷㐧二隧道
烏丸ストロークロック
こまばアゴラ劇場(東京都)
2014/10/25 (土) ~ 2014/10/27 (月)公演終了
満足度★★★
ゾッとした
時代に翻弄された地方都市とその人々。
決して土着的にならず、伝説的にもならず、そしてサンプルのようにならず。
ちょっとした恐怖を味わえる作品だ。

deprived
shelf
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2014/10/10 (金) ~ 2014/10/20 (月)公演終了
満足度★★★
ちょっと苦手なところかも・・・
シンプルでスタイリッシュな構成美の世界。しかしノンポリの自分では表層をなぞるしかできないんですよね。素晴らしい作品だと思いますが。

匂衣(におい) ~The blind and the dog~〈当日券あり!〉
劇団印象-indian elephant-
シアター711(東京都)
2014/10/22 (水) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★
タイ・ヴァージョンも見事でした
以前観た韓国ヴァージョンに勝るとも劣らない出来。韓国よりもタイの方が地理的にも言語的にも遠いのか、その分のギャップは感じましたが。これからも再演を繰り返してほしい名作です。タガログ語やマンダリンなんかで演じてもいいと思うし。

十月花形歌舞伎
松竹
新橋演舞場(東京都)
2014/10/03 (金) ~ 2014/10/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
夜の部
夜の部 は一演目「通し狂言 獨道中五十三驛」でしたが、休憩入れて約四時間半の長丁場。
見どころは、猿之助さんの十八役早替り!と宙乗り!
そして、話は東海道五十三次を、京三條大橋から出発して、江戸日本橋まで下っていくというお話で、とても面白い!現代語とほとんど変わらないセリフ回しで、ただ見ているだけでも面白かった
役者さん達も、澤瀉屋さん?の実名出演から、いろんなお笑いや時事ネタ満載で、 観ていて飽きない。ところどころに他の歌舞伎演目のパロディも入っていて、ケラケラ笑う場面もしばしば
澤瀉屋さんの方々はじめ、お客様をおもてなしする雰囲気満載で、とても楽しく観て帰れました。
唯一の不満と言えば、普通に聞いてても分かる内容なので、テレフォンガイドがほぼ沈黙か邪魔なだけで、借りる価値なかったことくらい
これは役者さん達に関係ないけど
大満足でした

十月花形歌舞伎
松竹
新橋演舞場(東京都)
2014/10/03 (金) ~ 2014/10/27 (月)公演終了
満足度★★★★
昼の部
昼の部は「俊寛」と「金幣猿島郡」の2本
一演目目の 「俊寛」は中村屋の看板演目だと思っていたのですが、今回は右近さんを中心とした舞台。映像でしか「俊寛」を観たことが鳴ったのですが、右近さんの「俊寛」は感情表現も豊かでとても良かった。
二演目目の「金幣猿島郡」は怪談物っぽいのかな?見せ所は猿之助さんの宙乗り。今回、初めて新橋演舞場では花道横で観られたので、宙吊りの場面や息遣いまで聞こえてとても良かった

痕-KON-
ピタパタ
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2014/10/10 (金) ~ 2014/10/13 (月)公演終了
満足度★★★★
キツイですね
緊密な家族劇。もう破綻しているのか、それともギリギリのところで均衡を保っているのか、よくわからない。面白いんだけど、笑うに笑えない、いろいろ考えさせられる芝居でしたね。

鷗外の怪談
ニ兎社
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2014/10/02 (木) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★
他のみなさんと印象は違いますが…
前半、史実に対して説明的すぎたのではないか。
永井さんのチラシのコメントが頭から離れず観たせいもあるが、最近の言論界の状況に対する永井さんの苦悩が脚本の迷いに表れているよう感じずには居れなかった。
終演後、著作のサインに応じる永井さんに、笑顔が少ないように見えたのは、気のせいか…。

ある女の、ある物語。
ワイアールジャパン
サンモールスタジオ(東京都)
2014/10/23 (木) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★
キャスティング
オープニングの雰囲気から、結構ミステリアスなものを含んだ作品かと思ったが、意外にありきたりのところに話が落ち着いてしまった。もう少しひねりが欲しかった。ストレートな話とすると、やはりメインのタイゾウ、若手がかなり頑張っていたとは思うが、それなりの熟年の方が演じたほうが、もっと全体が絞まって、味のある舞台になったんではないかと思う。
また、まだ演技としては幼さを感じさせる出演者、もっとしっかり磨いてあげてから舞台に立たせてあげるべきでは?出来そうな出演者が添え物になっていたり、肝心のところで台詞が死んでいたり、キャスティングに?がいくつも付いてしまった。

悪い芝居vol.16『スーパーふぃクション』
悪い芝居
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/10/21 (火) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★
今回は熱量が多め
キャッチャーインザ闇、あれ以来の観劇でした。
毎回、山崎さんの熱が底にある感覚なんですが
今回はライブ公演なども行っていたからでしょうか?
音楽も含めた派手な演出、地味に拘るバカ少年
それらも含めた3時間の長丁場
観劇が終わると、それほど長い感じはしませんが
序盤は少々余分な感じもあって長い感じはありました。
でも、後半から主人公が彷徨い縋る感じの展開が好き
田中さんも魅力的で、最後のライブで長さを吹っ飛んだ感じ
でもやっぱり、30分位は短くして一気にイカせて欲しかった。
山崎さんのやりたい放題感に楽しませて頂きました。