みるきーはわかってくれない
劇団サニー
STAGE+PLUS(大阪府)
2015/02/26 (木) ~ 2015/02/28 (土)公演終了
満足度★★★★
ミルキー甘いミルクの味が恋の味
舞台は、ゴミ置場 大きなゴミ箱がふたつと 網を掛けた小さな箱が一つ
ゴミをあさる女
人の個性 恋 想い から起こす行動 ゴミ置場は私の場所 はたからは、異常に見えるが 満足 納得 とりあえず置き換える為に、 何処まで正常 異常 記憶は消えない 選んだ方へ ミルキーが一粒 甘いミルクの味が この子の恋の味 思い出の味なのでしょう。
このお芝居の、視点、とらえ方はとても面白い、良いですね。
ネタバレBOX
舞台は、ゴミ置場 大きなゴミ箱がふたつと 網を掛けた小さな箱が一つ
ゴミをあさる女 ニンジン ジャガイモ 玉ねぎ 豚肉の容器 カレールー 玉子 レタス 小松菜 醤油 泊めてみゆきちゃん ルームシェアのお金払って ゴミ捨てにきた 同じ毎日 電車に揺られて 仕事して ライターが落ちて来る 子宝ライター マサキ 電話 帰るわ ピピピピ 時間や ライター落とした 返して 大人ってキモい 人形を捨てる くそが 踏みつける うるさいんやけど 煙草ちょうだい うち 捨てられてん 線 空気の線 うち 空気で生きている あっくん 足から空気 入れてくれた うちは 捨てられた また会える? たぶん コンドームを開ける 膨らます あほくさ // 5個の人形 これ1体で子沢山 目指せ億万長者 椅子 神の椅子 ゴミを調べる これあげる何かあった あっくんの部屋CDでいっぱい あっ あっくんや ゴミ 私が捨てられた 妊娠チェック 気になる 結局やる事は皆同じ ・・・ // ニャー 何している 雨宿り 空気抜いたら 何も見えへん 傘を渡す 私ここにいたらあかん? 気まずい 息子と同じ制服 トミヤス タカシ 上手くやれると思う? 嘘でも 上手く行ってる 言うねん 息子と
上手く話せない うちも そんなん ですよ // みゆきちゃん お金貸して マサキくんに言うよ あかん これで足りる? いいの ありがとう 友達 早よ帰ったら うん // 505号室のあっくん、 あっくん彼女おんで もう一粒ミルキー これでもずっと愛してくれた 505号室のゴミ ティッシュを食べる・・・・ ゴミの匂いや スーーー 話してた ドールがなくなる 破片だけ残る // あっくんの青いシャツを着る 嗅ぐ ・・・ // 彼氏おるの どうやったら // 息子 タカシ ゲイやねん 神様に 救われると // 国際 救助隊 合言葉 今日で終わり 借りてた金返す じゃいくわ 体に気を付けて。 ばかにしてた 見下してた もう無理やねん // あっ ミルキー あった あったんや
人の個性 恋 想い から起こす行動 ゴミ置場は私の場所 はたからは、異常に見えるが 満足 納得 とりあえず置き換える為に、 何処まで正常 異常 記憶は消えない 選んだ方へ ミルキーが一粒 甘いミルクの味が この子の恋の味 思い出の味なのでしょう。
このお芝居の、視点、とらえ方はとても面白い、良いですね。
マジカル・リバース・ワールド
タンバリンステージ
新宿村LIVE(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
ザッツ エンターテイメント!
さすが麻草脚本、パラレルワールド大好きにはたまらないストーリー
芝居の合間に歌とダンスが入るミュージカル調の展開…稽古中、役者が悲鳴をあげたほどのアップテンポな曲にもかかわらず、キレキレのダンスに思わず見入る…ね、あいな(^ ^
女性陣はすゲー!としか言えないけど、男性陣は超イケメンで惚れ惚れすること間違いなし!(o^-')b
アンダーバー
劇団ねまきクラスタ
アートスタジオ(明治大学猿楽町第2校舎1F) (東京都)
2015/03/05 (木) ~ 2015/03/07 (土)公演終了
満足度★★★
閉塞する時代
を描く心算なら、このようなオムニバスにするのではなく、一幕物にすべきだったろう。1,2年生の公演とあって、まだまだ経験不足や勘所を掴めないということもあろうが、オムニバスは、主題を漠然とした形にしてしまいやすいことにも留意すべきである。突き詰めた果てで必然的にはじけるなら別であろうが。
対処法としては、具体的な事例をキチンとフォローすること。一幕物で表現するなら、物語が、自然に展開するシチュエーションは、どんな場所で起こるか、キチンと詰めて考えることである。今作なら、例えば新聞社の編集部でも良いし、派遣を斡旋する会社のロビーでも良い、といった具合だ。今後の延びしろに期待して、星は3つ。
これから~2015version~
アンティークス
阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★
丁寧に作られている
然し、価値観や視座が限定的である。無論、意味が無いというのではない。ただ、プチブル的価値観の域を脱していないという点を指摘しておきたい。これだけ、自分達の足元が脅かされているのに、改訂版の今作にその視点を入れていないのが、問題だと考える。それとも、自分達もまた安全だと本気で信じているのか?
SPLIT DECISION 2
ワイアールジャパン
ブディストホール(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
熱くて骨のある芝居!
男共の気迫がスゴい!そして熱い!本気がバンバン伝わってくる…なんといっても圧巻は日替わりゲストに本物のキックボクシングの元チャンピオンを起用したボクシングシーン、飛び散る汗沫、本気の格闘!主人公を取り巻く人たちの熱い人間模様の描き方も素晴らしいし、次に引っ張る絶妙なストーリー展開と、一舞台を多場面で使用しているにもかかわらず違和感のない場面転換も上手い、脚本・演出・演技ががっちり噛み合っていてグイグイ芝居の中に引き込まれた。
一方の、ヒロインを演じる土山茜の演技に目を見張った!不器用で静かなキャラなんだけど、うちに秘めた思いは男どもに負けないぐらいの熱さと女性らしい優しさを実に上手く表現していて何度も泣かされた…その他にも、男どもに混じった多彩な女性キャラ…中でも西山美海の笑いへの引っ張りは和興さんと双璧をなすほどのツボ!
SPLIT DECISION 2
ワイアールジャパン
ブディストホール(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
熱くて骨のある芝居!
男共の気迫がスゴい!そして熱い!本気がバンバン伝わってくる…なんといっても圧巻は日替わりゲストに本物のキックボクシングの元チャンピオンを起用したボクシングシーン、飛び散る汗沫、本気の格闘!
主人公を取り巻く人たちの熱い人間模様の描き方も素晴らしいし、次に引っ張る絶妙なストーリー展開と、一舞台を多場面で使用しているにもかかわらず違和感のない場面転換も上手い、脚本・演出・演技ががっちり噛み合っていてグイグイ芝居の中に引き込まれた。
一方の、ヒロインを演じる土山茜の演技に目を見張った!不器用で静かなキャラなんだけど、うちに秘めた思いは男どもに負けないぐらいの熱さと女性らしい優しさを実に上手く表現していて何度も泣かされた…その他にも、男どもに混じった多彩な女性キャラ…中でも西山美海の笑いへの引っ張りは和興さんと双璧をなすほどのツボ!
オパンポン☆ナイトvol.3 曖昧模糊
オパンポン創造社
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
全力でオススメ
東京初日観劇してきました。
大阪公演も拝見していたのですが、何度観ても、観れば観るだけ胸をうたれます。
ストレートで緻密なストーリー、鮮やかな伏線の回収、関西弁による言葉の応酬のテンポの良さと絶妙な間、全てがすばらしい。
日曜まで王子小劇場で。土曜も当日券あるそうです。
ぜひ、実際に観て体感してみて下さい。
レパートリーシアター
COoMOoNO
キッド・アイラック・アート・ホール(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/14 (土)公演終了
満足度★★★★★
『- しがない -』 無題1414(15-062)
20:30の回(曇)。20:15会場着、4階でエレベータをおり、受付はどこかと5階へ..「中」とありましたのでドアを開けると「上演中「(トロールとラッカセイ」でしょうか)」...思わず「時間を間違えたか」と思ったのですが、どうみても演目が違う..どうしようかと、そんなこんなでひとまず座席へ。お客さんは思い思いに座って観劇中、しばらくして終演、ドリンクをひとつお願いし、開演を待ちます。
入り口横にコートハンガー、大きなガラス窓の前にはテーブルと椅子、範囲の壁際に客席、リラックスして観ることができます。天井には白いボールのような照明。
20:30開演~21:34終演。
『-しがない-(2013/6)』が初めてで5作目になります。再演ですが、やはり独特の味わいで他にないもの。薄闇、窓に映える影絵、シルエット、ワインとパン、、マフラー、何度も繰り返される日常。ふと、自分は繰り返しが大の苦手だったことを思い出します。なのになぜまた観に来ているのでしよう。
WAYOUT
WAYOUTカンパニー
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★
がむしゃらのその先へ
WAYOUTは博品館劇場での公演以来2回目。
変わらぬ熱いエネルギーを見せてくれた。
毎日一生懸命頑張っているサラリーマン達。でも仕事をして、家族を守って、毎日を過ごすので精一杯。
そこに負債を抱えた日本が買収されるという一報が……一体日本はどうなってしまうのか!?
ネタバレBOX
まず、階段などが付いた巨大アスレチックのようなセットが印象的。
そのアスレチックの一部が外れて、動きまくる、エンジン全開の演出が楽しめる。
広い舞台をふんだんに使ったダンス。影やスモークを生かした照明演出も素晴らしい。引き込まれるし、幻想的でカッコいい。
ただ、ダンスを皆でやるシーンはあと一歩だけ一体感が欲しいと思った。それから、歌の歌詞がメロディーの大音量に押されて聞きにくい部分がある。台詞も気持ちが昂る肝心な所で、何を言っているのか分からない箇所がいくつかあった。
エネルギーが素晴らしいだけに惜しい。
でも、仕事をもっともっと希望をもって頑張ろうという事と、日本人であるという誇りを胸に、突っ走って行こうと思える作品だった。
屋根の上の魔女
劇団 浪漫狂
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★
説明は合ってるけど・・・・・
正直いろんなコトが心配になる作品の出来でした・・・。
このクオリティを紀伊国屋ホールにかけるのか・・・と思えたレベル。
開演5分遅れで約2時間10分弱ってとこでした
ネタバレBOX
「崖の上のポニョ」で自動車運転中の母親が余所見をして食事を摂るシーンがあって、こ~ゆ~トコは何かの推薦とかに出来ないところではなかろうかと思えたのと同様に(余所見をした自動車に突っ込まれて入院する羽目になったことあるんですよ!自分)。全年齢という割りに人死に出した上に、先生と呼ばれる人が「ぶっ殺す!」とかいう台詞吐くのは、いただけないなぁと思えたデス。(せめて「酷い目にあわせてやる」とか「許さんっ!」とかいう方がいいよなぁって思ったですよ)
オープニングの掴みも、なにやってるかよくわかんなかったし・・・。
いろいろと半端で面白みに欠けた作品だったなぁと感じたし、終劇後の周囲の観客さんからも「つまんない」「面白くない」といった声が多数聞こえてきました・・・。 本当に行く末が心配になってしまったですよ。
そのうえに立つ
ゼロサイ
ホ・スセリ(奈良県)
2015/02/28 (土) ~ 2015/03/01 (日)公演終了
満足度★★★
川を越えられなかった 。
初めての会場 通り過ぎました、 鹿が 植木に悪さをして 押されてた。 道を聞いた。 奈良は、いい感じですわ。
オープニングアクト アコースティックギターが、心地いい 。
山のなかの村 分校で 6人で育ち 6人の友達 村の中でもさらに住みにくい地域 婚約 自殺、言い伝え通り川を越えられなかった 6人の中の羨望 片思い 初めて口に出す 口に出さない つらい 最後には友達の枠に入れるしかない 乗り越えて生きて行く その上に立つ 傷ついた心 解らない自殺 本人しか解らない心を上手く描いている。
ネタバレBOX
初めての会場 通り過ぎました 鹿が 植木に悪さをして 押されてた。 道を聞いた 奈良は、いい感じですわ。
オープニングアクト アコースティックギター 心地いい
小学校時代の思い出 日記を読み返す 犬を飼っていた // 分校 1の川 2の川 6人のクラスメート 友達5人いる 4人の友達 遺影 久しぶり 沼で自殺 自殺の訳が無い // 心を何に例えをば // フジくん 私 苦しいのに ほっとしてる マミは可愛い いい子だった 明るい 楽しい子 だった 私は 何時 ここから解放されるかと マミはいなくなった 私最低 コーヒー飲む 飲まない // 心を何にたとえをば // シュウ 私がいるのに 私がいるのに // キヌが手を取って 輪の中へ // 何があった 何もないよ 俺今日帰るわ // 心は あじさいの花 薄紫 せんなくて // どういうつもり マミの手 マミを利用しないで 俺は 俺は // 薄紫の思い出は 桃色にさく・・・・ // マミは川を渡れなかった 私も見るのはつらかった 二人の婚約発表パーティー あなたが そこにいたから 私は いたくなかった お供え 手を合わす マミ 本当はずっと憎かったの 私に無い物 全部持っていた となりにいるの 苦しかった 何も無いと思い知らされ続ける マミがいなくなっても同じだった 私なんて見てくれなかった どうして私は、生きてる 私は汚いの マミの上に立とうと 私は汚くても生きて行くから マミが死んだ上に立つよ ごめんね ごめんね 私は生きて行くから お供えの御飯を手で掴んで口へ // キヌとシュウは帰って行った 二人は友達の枠に入れた シュウ マミ フジ キヌ 私には4人の友達がいる(サツキ)
山のなかの村 分校で 6人で育ち 6人の友達 村の中でもさらに住みにくい地域 婚約 自殺、言い伝え通り川を越えられなかった 6人の中の羨望 片思い 初めて口に出す 口に出さない つらい 最後には友達の枠に入れるしかない 乗り越えて生きて行く その上に立つ 傷ついた心 解らない自殺 本人しか解らない心を上手く描いている。
トップノート ミドルノート ラストノート
ラズカルズ
サンモールスタジオ(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★
期待しすぎた・・・
初観劇の劇団ながら、公開されているあらすじと、
何よりも「トップノートミドルノートラストノート」という
タイトルに魅惑的なミステリ、謎解き物語を想像し
(香水の世界での意味はともかく
「トップノート」はウィスキーの味をみる時も
「ファーストインプレッション」的な意味合いで使うので)
ちょっと期待度が高かったです。
その分だけ、観劇後の今思う事は、
脚本/演出家は
「観客に何を観せてどういう感情を抱かせたかったのか?」
それが全く見えない作品だ、という事です。
セット演出面での上手さ(映像や音響など)、
少数でのダンスの上手さ、
お芝居中の芸の上手さ、
などいい所もありましたが、
本筋となる物語が始まってからその展開のさせ方が
あまりにも感情に響かないものばかり・・・
観客がなんの感情も抱かないうちに、
それを放置して物語が勝手に展開してしまっている、
という感じ。
そして、本筋をないがしろにした上での
無駄な設定/回収されない伏線の多さ。
多分この脚本/演出家は「観客」の事を考えてないし、
自分の作る劇を客観視出来ていない。
また演じてる側もほとんどの人は、
「どの方向に演じていいのか」
(感情をのせた方がいいのか、のせない方がいいのか、
真面目にいった方がいいのか、おちゃらけてみせた方がいいのか、など)
迷ったまま演技をしているように見えました。
残念・・・
ネタバレBOX
サンモールスタジオのかなり狭い舞台の上で
・ 湾曲した壁面に対して様々な映像を動かしながら投影したのは
演出的にかなり「上手い!」と感じました。
(水族館?の魚が泳ぐ様子、宗教団体の洗脳?、ヒロインの狂人化、など)
・ 音響もいろいろな方向へ場面転換するのに合わせて
「あの狭さが活きる」ように効果的かつ大音量で
使われていて、ここにも上手さを感じました。
・ ラップも役者の芸としては「上手」と言えるレベルだったかと。
そして少人数でのダンスも非常に良かったです。
ただし、良さはそこまで。
本筋(物語)が全く良くない。
情報公開された時点での
・ タイトル
「トップノートミドルノートラストノート」には、
調香師だけあって、香水の香りに使う方の意味と、
盗まれたノートとその両方にかかる意味があるのだろうな、と想像。
・ あらすじ
調香師の殺人事件、ノートの盗難事件を決して善人ではない刑事が追う
(ミステリー、トリックストーリーとしての興味)。
と、この2つに期待させられるものがありました。
でも、蓋を開けてみれば、
物語を展開させる上で、
・ 各役の観せ方の基礎がなってない。
・ そのくせ、勝手に物語だけは妙に技工にこだわった形で展開してしまう。
=観ている側を完全に置いてけぼりにする形で
お話だけ勝手に進むというなんともつまらないお芝居。
時間を費やして1本2時間弱のお芝居を観るんですよ?
心に何も響かない、まったく感情が揺さぶられない、
これほどつまらないものはありません。
・ 3人視点でのループ展開(物語に組み込まれた技工)がまったく活きていない。
1.背景に「トップノート」と表示し、最初の1人
調香師に惚れて極道を辞めた男の視点で
調香師殺人事件の容疑者として捕まり釈放されてからの数日を描く。
ここまでは期待して観ていました。
2.「ミドルノート」と表示し、悪徳刑事の視点で
同じ時間軸を観直す。
? 1と2逆だったっけ?
ループ演出の割にあまり「隠された真実」が示されないなあ、
と(??)な気持ちに。
3.「ラストノート」と表示し、
自称ルポライターの女性の視点で同じ時間軸を観直す。
1、2で観た内容をひっくり返すにしても、
ここまでがあまりにも「浅く」「薄っぺらく」描かれているので、
何もひっくり返されていない。
同じ時間軸を別役の視点から観る度に、
色々な隠された事実が見えてくる、
それに「驚き」「騙された!」と思う事を楽しむ為に
組み込んだ技工だと思うのですが、
各役が全然「立ってない」し観客に「理解されていない」状態、
かつ場面についてもそれほど深堀りされない形で表現されていて
観客が「物語に全く共感していない」状態で、
勝手に「実はこいつは宗教団体の手先でした!」とか
「同じ時間裏ではこんな事が起きていました!」とか観せられても、
「ふーん、そうなんだ」以上の感慨も何も浮かびません。
トップノート、ミドルノート、ラストノート、の3つの言葉に合わせて、
3回視点を変えて同じ時間軸を回したわりに、
その効果が全くない。
お芝居の構成上、時間の無駄でしかない。
普通に考えて、
1.この役はこういう人です、と役の背景をしっかり観客に見せる。
※ 感情面や精神性(正義感、情熱的、など)の特徴をしっかり示す。
⇒観客「この人はこういう人なんだな」と理解する(心に刻み込まれる)。
2.どんでん返しして見せる。
⇒観客「えっ!まさかこの人がこんな人だったなんて!騙された!」と
感情を揺さぶられる。
のように、1.でちゃんと役の「人間」としての個性
※ ネタ的な個性、キャラ付け(「フランス語好き」とか)ではないです。
をちゃんと観客に理解させた上で、
物語を展開させるから「驚き」その他の感情が観客側に生まれます。
そういった基礎であり基板(ベース)となる部分を無視して、
※ 本劇の場合、各役の「人間」としての説明的な部分がかなり薄い
(笑いのネタとしてのキャラばかり立てようとしている)
いきなり物語を展開させてしまうので、
観客は「驚き」その他感情を動かす事はなく、
単に「ふーん、そうなんだ」と理解するだけです。
※ 同様に物語の展開についても、
1.で見せた場面の展開と2.で初めて知る場面とに
差異があればあるほど、
「まさか裏でこんな事が起きているとは!」
と観客は驚きます。
同じような展開をただ視点変えただけでは何も伝わってきません。
・ 意味ありげな設定、伏線に(ほぼ)全く意味がない。
・ 元極道が香水の香りを嗅ぐ度に現れる殺された調香師の幻影(その理由は?そしてその結末は?)。
・ 公安女性の意味ありげな行動。
公安上司を裏切って見せ、更に悪徳刑事も裏切って見せ。
・ 教団を抜けた元調香師(殺された調香師の師匠でもあった)が
何故ルポライターになったのか?
・ ルポライター女子に対してだけ使えるという癒やしの能力(超能力)。
・ 悪徳刑事と教祖は異母兄弟だった。
などなど。
なんとなく「面白そう」とでも思ったのか、
色々なネタをどんどん出してきますが
ちゃんと
・ 伏線回収されない
・ 観客の心に響く「効果的」な「意味」がない
ものははっきりいって無駄設定です。
※ 物語と全くつながりのない「単発笑いネタ」ならぬ「単発捨て設定」。
はっきりいって、本筋である殺人事件の方を「安易?」に
完結させちゃった上で、
悪徳刑事と教祖が異母兄弟だった話(サイドストーリー)の方を
いきなり展開させたりとか「時間の無駄」でしかなかったと思います。
あれを観せる事で「観客はどういう感情を持つ」と思ったのでしょうか?
「胸毛のもじゃもじゃ度合いが一緒だから兄弟」とか
はっきりいってそういうネタが分かる内輪ウケ狙いですよね。
くだらなすぎる。
・ タイトル、フライヤーでの観せ方は、
ミステリなどの雰囲気を感じさせていましたが、
実際お芝居を観ると
・ 中途半端に笑いを取りに行くコメディ要素多々
※ 単発の笑いネタ、もそうですが物語自体の展開も
・ 「犯人探し」の方がまったく深みのない展開
など、結局まず脚本/演出家は、
・ 観客に何を観せたかったのか?
・ どういう感情を抱かせたかったのか?
+ 何か持論的な「テーマ」はあったのか?
などの面で、観ていて?が沢山になってしまいました。
「どの方向にも中途半端だなあ」と。
また演じている側も同様で、
(何名か、ですが)
「演技の方向性に迷っている」のか、
まったく熱量を感じない、感情ののってない、薄っぺらい
「棒」と呼ばれても仕方のないような演技をしていました。
観ていて「この人やる気あるのかな?自分の役について、
それを1人の”人間”である、と認識した上でちゃんと深堀りした事あるのかな?」と
思いました。
・ 結局、「トップノートミドルノートラストノート」という魅力あるキーワードは、
単なる3冊のノートで世界征服を狙っている、
というだけのオチだったのでしょうか?
あるいは自分が見落とした何かでちゃんと「意味」を表現されていたのでしょうか?
某劇団に、
観ている自分の気持ちが「こっちに動いた(この人はいい人だ!)」と思えば、
いきなり「別の方向へ引っ張られる(えっ!いい人じゃないの!)」というように、
観客の「感情、思考の誘導」が非常に上手い脚本/演出家がいます。
その人には多分「観劇側」が観てみるものに対して「どう思うか?」が
ちゃんと見えている、だからこそ
・ その裏をかいて「だまし」たり
・ 心の芯に直球を投げて「泣かせ」に来たり
・ 同様にシリアス展開の中でいきなり「笑わせ」たり
そういう事が出来るんだな、と思いました。
そういう意味で、本劇団はもうちょっと
・ 「観る側」の視点/感じ方について考えた方がいい。
・ 思いつきだけで物語を「完成」させてしまうのはやめた方がいい。
ちゃんと観客の「感情、思考の誘導」までを考えて欲しい。
・ 技工に凝る前に、シンプルに物語としての方向性、骨子を固めてほしい。
(観客に対して「笑わせたい」「泣かせたい」「驚かせたい」「幻惑したい」など、
目指すものをちゃんと示して欲しいです。)
※ 最初、映像が幻惑的だったので、「幻惑する」事を目指した舞台かと思ったのですが、
すぐに路線変更してしまっていました。
・ 演じる側も、自分の演じる役に対して、
ちゃんと「気持ちを定めて」演じて欲しい。
と思いました。
PS.2015/03/07(土)
少し補足を
笑いのネタが入ってくるから悪いとかじゃなくて。
物語の根幹としてのベースをちゃんと決めて作って欲しかったな、と。
「シリアス調でいく」と決めた物語の中に
アクセントとしての笑いがあったり、
「コメディとしていく」と決めた物語の中に
楽しませる要素としての謎解きがあったり、
そういうのはいいんです。
ただ、本劇って役者は真面目に演じながらも
物語が「じゃあ、新木場スタジオコーストでラップバトルだ!」(なんで?)とか、
ラップの対戦中に
「あたしの番を待っていた!」といきなりルポライターが襲いかかったり
※ 本物語は意識を「別の何か」に持ってかれたルポライター(狂人)が
起こす殺人、でしょ?
自分の意識でモノ語ってる時点で破綻してるじゃない・・・
という、真面目なんだか笑わせたいんだか分からない物語のつくりと
展開のさせ方が「どっちつかず」っていう。
博美ソロ舞踏公演「夜の底」
博美
テルプシコール(TERPSICHORE)(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/06 (金)公演終了
満足度★★★★
-
上演時間1時間。白、黒、明、淡の世界を感じた。
東京22区
劇屋いっぷく堂
テアトルBONBON(東京都)
2015/03/03 (火) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★
23区民ならより楽しめるかと
23区擬人化+東京都あるある といった感じのお話でした。
各区の代表を擬人化的なキャラにしたため、ファンタジー色が強くなっていたように思います。
(なんで彼らが選ばれたの?どうやって区を消滅させるの?消滅した区の住民は死ぬの?などなど疑問は尽きない・・・)
区同士の仲間意識や対抗意識、“区”ネタ、“区”弄りなどを絡めた心理戦は面白かったです。
ドタバタなノリから一転、ブラックな展開への流れはとても良かった。
個人的にはこのまま「世にも奇妙な~」的な黒い展開で進んでくれた方が好みでした。
議長の不気味さがあまり活かされなかったのはもったいない気がします。
大団円ではあったものの、(序盤が良かったので)なんとなく物足りなさを感じました。
もっとスパッとしたオチが欲しかったです。
ネタバレBOX
[memo]
23区から消滅させる区を一つ選ぶ会議。
新宿、千代田、大田、墨田、中央は欠席。
脳波でどの区を選んだかを集計。22:1となったら決定。
決定するまで外には出られない。
南、東、西におおまかにグループを形成。
裏切り、勧誘など駆け引きが始まる。
世田谷が投票結果を分析、練馬は自分に投票していると指摘。
投票が延々続けば消滅する区が選ばれることが無いから?
杉並、中野は区が消滅するなどありえない、合併に違いないと考える。
元は一つだった練馬と板橋を合併させようとみんなに練馬への投票を呼びかける。
練馬に決定。爆音が鳴り響き練馬が消える。
練馬を復活させるには再投票を行う必要がある。
ただし、今度は2票入った区は全部消滅。
その博打に全部の区が乗る。結果全区が1票で練馬が復活。
東京22区
劇屋いっぷく堂
テアトルBONBON(東京都)
2015/03/03 (火) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★
ああ楽しかった
各区の代表がそれらしい人物になっていて、ああそうそうといった感じ。
流れもテンポもよく楽しく区を語っていた。でもやっぱり22区じゃなくて今の23区のほうが絶対いいに決まっているでしょう。
屋根の上の魔女
劇団 浪漫狂
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★
期待して観ましたが・・・
勇気がでそうで暖かそうなお芝居を期待していましたが、その面ではお芝居の後半に見応えがありました。ただ、「ブッ飛びエンターテイメント」は萎縮しているのか、影を潜めていました。お芝居の中盤まで、観客は沸きもせず、淡々と見入っている感じでした。感覚としては、中盤まで時間が非常に長く感じました。役者さんの力演は感じるのですが・・・。次回作に期待します。
第三毒奏
劇団開花雑誌
道頓堀ZAZA HOUSE(大阪府)
2015/03/03 (火) ~ 2015/03/04 (水)公演終了
満足度★★★★★
テンポが良くて、めっちゃ良かった!
テンポ良く、リズミカル。
ダンスを交えながら、斬新な表現。
物語も、両親のいないスラブの少年少女は少年院に入れられ、成人になると殺処分されると言う近未来の独特な世界を背景に、少年少女の悲哀を描きながら、思わないような結末に…。
殺処分という重いテーマを扱っているのに、本当に気持ち良いテンポで、笑いあり、涙あり、ロマンスあり、本当に楽しかったです。
SPLIT DECISION 2
ワイアールジャパン
ブディストホール(東京都)
2015/03/06 (金) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
刀はないですが
刀はないですが、素手、ボクシングの迫力がスゴイ。
ストーリーもよく考えらていて、笑いあり、涙あり、ジーンと来たり、
色んなラウンドを楽しめる。
この舞台の勝者は、演じられた役者さんたちです。
『親』という台詞が、ジーンと来ました。
リチャード三世
少年社中
あうるすぽっと(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/12 (木)公演終了
満足度★★★★★
満足!
このところ、あちこちの劇場で見かけて、観たいなぁとため息ついていた舞台。名前は随分前から知っているが、初めての社中。観にいって良かった!
暫くぶりにストーリーにやられた感いっぱい!シンプルだが迫力のあるセット、品があり美しい衣装、そして、動きが軽く、切れがいい、どこを観てもワクワクさせる殺陣!蜷川演出のような雰囲気がありつつ、重くなり過ぎなず、適度に入るヌケ、見応え抜群の舞台でした!
屋根の上の魔女
劇団 浪漫狂
紀伊國屋ホール(東京都)
2015/03/04 (水) ~ 2015/03/08 (日)公演終了
残念
役者さんのクオリティが低かった。
全てにおいて中途半端でした。
非常に残念です。