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「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)

「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)

Sky Theater PROJECT

小劇場B1(東京都)

2015/07/07 (火) ~ 2015/07/14 (火)公演終了

満足度★★★★

梅雨時の五風十雨…
世の中平穏無事の様子…家族が1日を無事に過ごせる、そんな普通の毎日が幸せであることを改めて教えくれる。
芝居は、善人ばかりで心温かくなる内容である。観終わった後で優しい気持ちになれる。
しかし、気になるところも...。

また、理解不能であったのがタイトルである。

ネタバレBOX

月暈は、月の周囲に見える光の輪…とチラシに書いあったが、それをイメージする場面があったのだろうか。確かに月見のシーンがあり霞んでいたらしい。また、メスシリンダ(「ン」が逆)は、水等を量るシーンが多々あったが、予知能力なのだろうか。言葉遊びのようであるが、“暈”は、水を量る”嵩“に掛かっているのだろうか。遊び=子供…舞台の設定が駄菓子屋なのだから。

日常生活の多くは、平凡で坦々としており、その繰り返しであろう。しかし、芝居は観せるために起伏に富んだ、もしくは心情溢れる物語を紡いでほしい。その意味で、この芝居印象が弱い。
また、場面転換に暗転を多く使用しシーンが細切れのように感じた。
公演全体として優しさは伝わるが、その反面、淡色のようでインパクトが今ひとつ。
また、この劇場(小劇場B1)は、入り口左右に客席がある。今回はその入り口コーナーに横並びにソファーを、その奥にスチール製の事務机4つと椅子を向かい合わせに置いてある。芝居はソファーに寝るシーンがあり、左手奥の座席からは観えないと思う。舞台セット・配置にも工夫が必要だった。

物語として、都合の良い男...自分側の孝養、女性を待たせる勝手さが、なぜか緩い描き方。そこはやはり家族、または家族同様の人間関係の大らかさでしょうか。

次回公演を楽しみにしております。




「ロマンス」「谷中コメディーショー」

「ロマンス」「谷中コメディーショー」

ユーキース・エンタテインメント

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2015/07/10 (金) ~ 2015/07/16 (木)公演終了

満足度★★★

即興の面白さ・・・
「谷中コメディーショー(青・黄)」7/14(火)14:00~を鑑賞。

“インプロ(即興芝居)”は、音楽でいうところの“ジャム(セッション)”と同じく、
“きっかけ”となる“ワード(音楽ではフレーズ)”等から、“ストーリー(曲想)”をイメージし、相手演者(奏者)の“芝居(演奏)”を受け、“芝居(演奏)”を返し、物語(楽曲)を作り上げるという方法論で、個々の“個性・技量・引出しの多さ・懐の深さ”が如実に現れ、“物語(楽曲)”の出来を左右する。

また、“間違い(ミストーン)”も、処理・対応によっては“物語(楽曲)”を魅力的なものにする要素にもなるが、扱いを誤ると反作用するのも然り。

この“インプロ(ジャム)”は、役者(奏者)によっては、辛いと感じることもあるだろうが、スキルアップには欠かせないだろう。

今回のショー、興味深く観させていただいた。

最後の“インプロ劇”は、なかなか面白い物語りになっていた。。。

ネタバレBOX

ゲームに時間が割かれ、“インプロ劇”が短かったのが物足りない。

相手役者が台本と違う台詞を言った場合の、役者ごとの“インプロ”を比較するとか、ハウツーものがあったら面白いかな~。

“インプロ・ミュージカル”はちょっときびしかったですね~(笑)
「二等兵物語〜満州駅伝〜」「龍馬伝」

「二等兵物語〜満州駅伝〜」「龍馬伝」

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

龍馬伝
高野さんの総司、素晴らしかったです。龍馬伝という割には、相良さんの見せ場が少なかったのが残念でした。殺陣も唸らせるものがありましたが、つか芝居独自のハイスピードハイテンションがやや欠け、これはもはやつか芝居とは呼べない別物と感じました。勿論、つかさんの原作とは言え、今回初めて戯曲化したものなので、別物と言えばそうなのでしょうが、何か物足らないものを感じたのは私だけでしょうか。もう少し完成度を上げて再演頂きたいと思います。

「二等兵物語〜満州駅伝〜」「龍馬伝」

「二等兵物語〜満州駅伝〜」「龍馬伝」

★☆北区AKT STAGE

北とぴあ つつじホール(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

二等兵物語
つかしばい独特のリズムがあり、非常に楽しめた。AKTでは珍しく女性のみのダンスも軽快でした。原作を膨らませて配役も増やしていたが、これはこれで面白かった。決してホモではない杉山さん、特攻帰りもどきの吉田さん、共にベテランの味が出ていました。もう一度観たかったです。

うたかたラプソディ

うたかたラプソディ

箱庭計画

Cafe Slow Osaka(大阪府)

2015/07/11 (土) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

さわやか~
さわやかな風が駆け抜けるような作風でした。

3つのラジオでのお話が短編ドラマのようで、この構成も良かったように思います。

ネタバレBOX

詳しくは、ブログに感想を綴りました。

http://ameblo.jp/gooharuhide/entry-12050376582.html
「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)

「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)

Sky Theater PROJECT

小劇場B1(東京都)

2015/07/07 (火) ~ 2015/07/14 (火)公演終了

満足度★★★★

ふがしのふーちゃん
が終わった後食べたくなった。
内容は派手な演出やせりふ回しがあるわけではないけど魅入ってしまう舞台だった。
可能ならばこの数年後どのようになっているのかを舞台を見てみたい。ツグオと深雪はどうなったのか、真澄は何をやっているのかとか・・・・すごく気になります。

15 Minutes Made Volume12

15 Minutes Made Volume12

Mrs.fictions

インディペンデントシアターOji(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/14 (火)公演終了

満足度★★★★

得した気分になる
6団体 15分という枠で芝居をうつ公演。これは面白い企画だと思います。好みでない団体だったとしても15分であれば なんとか我慢もできる。未見の劇団もほんのさわりだけだろうが観ることができる為、得した気分になれました。

自分的好みの作品内容は ①第27班 ②Mrs.fictions ③MU

印象深い役 ①HNG すき家店員(青木友哉さん)
②性的人間 あるいは(鞭がもたらす予期せぬ奇跡)作家妻(徳橋みのりさん)③HNG 捜査員(上松コナンさん)

HNGはそれぞれキャラが濃すぎて どれも好きですね 笑

青色文庫 -其弐、文月の祈り-

青色文庫 -其弐、文月の祈り-

青☆組

ゆうど(東京都)

2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

【プログラム A】観劇
そうだったのか、雪が降っていたのかと。

ネタバレBOX

『野ばら』(原作・小川未明)  敵対する国のそれぞれの国境を守る老兵と若い兵士がいて、二人は親しくなったものの開戦によって若い兵士は戦場に行き、その後老兵の夢の中に挨拶に来たという話。

そんだけって感じでした。

『十二月八日』(原作・太宰治)  作家の妻が記念すべき日の普段暮らしを記録しようと思い立ち記録する話。

三鷹や吉祥寺辺りではその日雪が降ったことを初めて知りました。私の田舎はどうだったのだろう、些細なことを覚えておくことが豊かな記憶に繋がるのだと思いました。

つい先日、若い役者さんたちの朗読劇に行きましたが噛み噛みでした。青色文庫ではそんなところは一ヶ所もなく、さすが青✩組と感心しました。
僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/07/09 (木) ~ 2015/07/13 (月)公演終了

満足度★★★★

カラフル版
とてもよかったです。お姫様(渡辺実希さん)の髪はほんとにきれい。

トランスイマー【満員御礼。ありがとうございました!】

トランスイマー【満員御礼。ありがとうございました!】

劇団5454

劇場HOPE(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★

内容が平明すぎる/約95分
夢と現(うつつ)が入れ子になった複雑な構成で、鑑賞中は頭が混乱気味だったが、観終わって思い返すと筋自体は単純この上なく、これならば複雑な夢理論や睡眠理論を援用せずとも同様の話は作れると感じた。
込み入った学説を取り入れたからには、もっともっと複雑怪奇で脳がクラクラするようなストーリーにして欲しかったです、個人的には。

玉子物語

玉子物語

Q

こまばアゴラ劇場(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/15 (水)公演終了

満足度★★★

表現の幅が広がった?/約95分
生き物としての人間の営為を中二病的ペシミズムでもって嘲笑うような作風が持ち味だったこの団体。
でも、作・演出家が思春期から日々遠ざかっているせいなのか、本作では中二病的幼さがいくぶん和らぎ、表現が成熟、その表れとして表現の幅が広がっている印象を受けた。
長々と独白を続ける役者勢が作・演出家の思いの丈を代弁しているかのような私演劇的性格も弱まって、本作では作・演出家よりひと世代上とおぼしき女優による独白も。
身ごもっている設定の彼女がくぐもった声を震わせながら思いつめたように妊婦の胸の内を語るくだりは、独白の内容はもとより話しぶりにも切実味があって、吸引力大。
ひと世代上の女優が作・演出家の今現在の生(なま)の思いとは少しズレているに違いない胸の内を語るということは、中二病的ミーイズムに満ち、悪く言えば独善的でもあった従来のQの公演ではありえなかったこと。
これは、作・演出家が年輪を重ねて成長し、“自分とは境遇の違う誰か”がどんな思いで日々を生きているかに思いを馳せ、同情する余裕を持ち始めた証なのだと好意的に解釈したい。
これまでの公演ではあまり感じることのなかったエロティシズム(なまめかしい生気、といった意味で用いたい)が匂う場面が多かったのも、これまでは中二病的タナトスを強く打ち出してきた作・演出家が成熟した証なのだと考えたいところ。

とはいえ、中二病的タナトスや中二病的ペシミズムもまだまだ色濃く、玉子から多方向にイメージが広がってゆく当公演でも、命の源としての「卵」よりも、食べられたり割られたりする消費財としての「玉子」のほうが強い筆圧で描かれ、タナトスやペシミズムが(タナトスの反対語としての)エロスに依然勝っている印象。
私にはこの、タナトスとエロスが相克する様子が観ていて面白かった。

次々生み出されてゆくイメージが統べられないまま放置されて取り留めを欠く上、過去作品よりも笑いが薄い本作に私が三つ星をつけたのは上の相克が面白かったことに加え、ネタバレに記す二点が印象深かったことによる。

ネタバレBOX

本作を観て最も印象深かったのは以下の二つ。

一つめは、二階建ての舞台装置の二階部分に整然と列を成し、感情をほとんど表に出さずに黙々とテレビを観たり本を読んだり手作業に励んでいるほっかむり姿の女たちの存在。
人間の女の姿をしていながら鶏卵を産む設定になっており、自由の小さい金網張りの小部屋で産卵を続ける彼女たちは、“産むのが仕事”のブロイラーに人間の女をなぞらえたものに違いなく、笑うのはためらわれたが、その飽くなき大人しさが可笑しくてならず、細長い小部屋に開幕から中盤過ぎまで居ずっぱりの彼女たちにたびたび目を転じてはニヤけてしまう私なのだった。

二つめは、妊婦の独白の一節。
「生まれてくる子供には、交尾をしたいと思わせる子になって欲しい。体に色をつけたり、高露出な服を着たりもしないのに、不思議と異性が寄ってくる、そういう子に育って欲しい」
作品冒頭にて切々とした調子で述べられる、大筋このような意味のセリフがなぜだかとても心に響いた。
萩家の三姉妹

萩家の三姉妹

劇団未踏座

龍谷大学深草キャンパス学友会館3階大ホール(京都府)

2015/07/10 (金) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

いつも安定感のある演技・舞台、面白かった♪
旧家の三姉妹が織りなす物語。
フェミニズムを志向し、逆に自ら束縛してしまう長女。
良妻賢母に努める次女に甘える夫、それに嫌気がさす次女。
定職に就かずパラサイトシングルの三女。
そして、幼馴染や家政婦さん、三女の男友達が絡み、良く生きようと努めながら流されてゆく三姉妹。

ドロドロがありながら、しっとりしたお話を、安定感のある演技・舞台で観させてもらいました。
なかなか京都は遠いので伺えませんが、とっても満足、あっという間の140分でした。

そして、今月は学生劇団さんのご公演多数。
この週は未踏座さん、自劇さんの他にQさん、今週は三劇さんなども公演されていますが、伺えないところ…。
残念です。

こどもの一生

こどもの一生

自由劇場

シアターD300(神戸大学国際文化学部大講義室)(兵庫県)

2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

いつもと一味ちがった舞台
ジゲキさんの舞台は、よく泣かされるのですが、今回はホラー。
涙することはなかったけれど、おもっきり笑えて、楽しめました。
もちろん、クオリティーはいつも通りハイレベル。

ネタバレBOX

詳しくは自ブログで綴りました。

http://ameblo.jp/gooharuhide/entry-12050015230.html
アンソロジー

アンソロジー

ACRAFT

笹塚ファクトリー(東京都)

2015/07/01 (水) ~ 2015/07/05 (日)公演終了

ありがとうございました。
アンソロジーへご来場くださいましたすべてのお客様。ご来場、本当にありがとうございました。大海人皇子を演じておりました、土屋と申します。舞台には人それぞれの楽しみ方が多種多様にあると思います。そして何をもって演技を良しとするかも演出家さんによって本当にさまざまございます。お金を頂戴し作品を楽しんでいただく以上、初舞台に近い子、若手の子も関係はないです。むしろ、その子が素晴らしい演技をしたらキャリアある人より賞されますからね。

すべてのコメントを拝見しまして、楽しんでいただけた点、そうでなかった点、皆様のご意見を真摯にうけとめ、次の作品へと生かしていけたらと思っております。率直なご意見ありがとうございました。

そして、リンゴの木の下で・・・

そして、リンゴの木の下で・・・

演劇企画アクタージュ

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★

それで、リンゴの木の下で?
せっかくリンゴの木も生やした?のに
全然リンゴには触れないんだなー、と。

脚本も嫌いではなかったんですが、
細かいところにもう少し気を使って整えてもよかったんじゃないかなー、と。

毎公演キャストの組み合わせが違うということで、
それはそれで面白い試みだなーと思いつつも
組み合わせによってはちょっとバランスが?という気も。


でも、全体的に好感は持てました。

25528+

25528+

はちみつシアター

テアトルBONBON(東京都)

2015/07/08 (水) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかった。それだけじゃなかった。
やー楽しかったですね。
特に田渕さんがちょいちょい挟んでくる小ネタがいちいちよかったです。
うまいなあー。

そしてタイトルに込められた思いを知り、なるほどなあ、と。
いいタイトルだなあー。

「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)

「月暈とメスシリンダ」(公演終了 ご来場ありがとうございました)

Sky Theater PROJECT

小劇場B1(東京都)

2015/07/07 (火) ~ 2015/07/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

ああ。そうだね。こうだね。
息子が久しぶりに実家に帰ってきたときの空気、
親戚同士の会話、描かれるどれもこれもが自分が田舎に置いてきたもので。

数年前に母が体調を崩した時期に観ていたら涙腺決壊していたかなーと(笑)

丁寧に描かれる日常がとても微笑ましく、心地よかったです。

メスシリンダさんが浮いていたかも、という気もしましたが
ラストとこれからを考えるとああいう感じでよかったのかなと思いました。

平良家の女性陣が皆よかったです、ほんと。

ネタバレBOX

喪服で集う人たちに、まさか、まさかと思っていたところに
爽やかな色合いの着物でお母さんが姿を現して、
そしてお父さんへの一言。

潤みました。
自由を我らに

自由を我らに

カプセル兵団

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2015/07/07 (火) ~ 2015/07/12 (日)公演終了

満足度★★★★★

踊るよ踊る。
どこらへんがライブアクション演劇だったのかな?というのは
複数回観て違いを確認してみてわかるところだったのでしょうか。

18年前に書かれたときも、きっと政治的・社会的意図は特になかったんじゃなかろうか、と思いつつ
自然な流れで脱線しまくる会議の踊りっぷりを最後まで楽しませていただきました。

ネタバレBOX

惜しむらくは、舞台上にあまり終戦直後感がなかったということでしょうか。

椅子も新しいものだったので、始まるまでは「現代が舞台なのかな?」と思ったりしてました。
空間ももう少し狭い空間の方が緊迫感が高まったかもしれませんね。
僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/07/09 (木) ~ 2015/07/13 (月)公演終了

満足度★★★★

ファンタジーを纏った今を想起
細かい部分はいろいろとあるのですが、良く構成されていたし、作品には観る側をその結末まで引っ張り切る力がありました。

ネタバレBOX

白雪姫の枠組みを根底から覆すことはありませんでしたが、一方で現代の家族や心を病むもののありようへの寓意を込めた作品であるようにも感じました。

シンプルな小道具での表現などもしっかりと機能していたし、動きの速度などにはニュアンスを織り上げるためのしたたかコントロールを感る部分もありました。
ただ、場に役者が作る密度が音楽をかぶせることで平板になったり、ひとつずつの台詞にも、物語の描こうとするものを際立たせるためのもう少しの精度があればと思う部分もあってあって少々もったいない気がした。

作品には白雪姫という既知の物語を観る側にとっての新しいニュアンスとともに供する力があったし、役者達の身体の使い方にしても、会話の織り上げにしても、意図は理解しうるのです。
でも、その世界の内外を逆転させ、ロールそれぞれが抱くものを観る側に理屈ではなく感覚として晒すためには、役者たちがその身体や台詞で刹那の肌触りや空気の濃密さを更に高い解像度を維持しつつ編むことが求められているように思う。それは、前述の音の使い方とか美しい場面の言い回しの凡庸さでもあり、役者達の台詞の小さな抑揚の抜け方だったり、舞台の外の所作のミザンスだったりもするのですが、舞台に描かれ語られるべきことはもっと強い浸透力で訪れるべきものであるようなするのです。

物語を観客に繋ぎとめラストシーンまで導く力を感じつつも、白雪姫の物語と現代が重なる時、それぞれが互いの世界にボーダレスに入り込み、組みあがり、膨らむためには、研がれるべき要素がまだいくつか残っているように思えたことでした。









僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

僕の中にある静けさに降る、騒がしくて眩しくて赤くて紅い雪

天幕旅団

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2015/07/09 (木) ~ 2015/07/13 (月)公演終了

満足度★★★★

渡辺実希さんの美しさに尽きる
モノクロ版を鑑賞。
代表作の再演という触込みでしたが、どちらかというと近年の作劇の方がシンプルで力強くロマンティックで好みかな。
とても好感度が高いのだが、独白がちょっと邪魔していて、面白味が少ない。

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