
「線路は続くよどこまでも」2015
オフィス・REN
小劇場 楽園(東京都)
2015/10/28 (水) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★
生涯のレパートリー
一人芝居というのはとにかく凄いものである。渡辺美佐子の「化粧」を始め過去幾つかの一人芝居なるものを見た記憶を手繰ってみると、大俳優が悠然と演じたりファンサービスをやったりその俳優の得意技(歌とか)を披露したりと、手を変え品を変えて飽きさせない演出、緩急の妙がステージを支える。今回の「線路は続く・・」は俳優小宮孝泰の父がかつて所属していたという朝鮮半島の鉄道会社の「敗戦」翌日のシーンから始まる物語で、彼固有の演目と言える。この芝居では彼が一人何役もやる。まるで落語で、立ち芝居だから位置取りを変える時間のラグが生じるが、それも味わいで、鄭義信の脚本と演出の笑いとキレ、そしてたっぷりの情感を俳優小宮が自在にこなして演じる二時間。楽園の席は足がややつらかったが耐えきった。再々々演だという。大事に育てて発展させて行って欲しい。そしてまたお目見えしたい(本心から)。

エゲツナイト♡
GORE GORE GIRLS
インディペンデントシアターOji(東京都)
2015/10/13 (火) ~ 2015/10/27 (火)公演終了

私的恋愛ベスト〜全ての女に懺悔しな!〜
元東京バンビ
スタジオ空洞(東京都)
2015/10/24 (土) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★
松本さんが面白い
非モテとかいいながら、女性遍歴結構あるし、なかなかリア充だよ。
現に今だってキレイどころをたくさん揃えて公演やってる最中だし。
ちょっと悔しいので、満足度の☆を1つ少なくしときました。

諸国を遍歴する二人の騎士の物語
劇団テアトル・エコー
恵比寿・エコー劇場(東京都)
2015/10/16 (金) ~ 2015/10/28 (水)公演終了
満足度★★★★
どこまでも黒い別役世界
メルヘンチックな作品にもどことなく毒というか、刃が隠されている感のある別役実の世界。本作も、ドンキホーテばりの勘違い「騎士」でも登場するのほほんとしたお話と思いきや、真逆であった(戯曲を読まず観劇)。
この作品が書かれた頃は、人死にが出るドラマでの「死」を一つの隠喩として味わったのかも知れない。そのフシが戯曲にもある。生きたいというが何のため?との問いに答えられない男・・。だが、もはや作り手(俳優、演出)自身が、舞台上の「死」を比喩的に扱う事が出来ないのではないか。恐ろしい光景が、平安な日常にピリリとスパイス、では終わらないのである。二人の老俳優(達者であった)の「死」や「殺し」についてのまるで世間話のような会話は、達観を誰もが疑わないこの俳優以外に考えられない、くらいに嵌まっていた。
この形が別役氏の狙いであったかどうかは分からないが。

『バイク屋タケちゃん』
Performance Unit S4U
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2015/10/28 (水) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★
笑って笑って泣けました!
コメディなんで笑えるのは当たり前ですが、熱い真剣な演技と青春と友情に泣けるポイントあり。ホロリとさせた後にやっぱり最後は笑いで締める。王道です。見終わったあとに何だか心が気持ちがすっきりする舞台でした。
役者さんのアドリブが随所に練り込まれていて、観る回によって違うんだろうな、と。機会があればもう一度観に行きたいです。

ココノ イエノ シュジンハ ビョウキ デス
日本のラジオ
RAFT(東京都)
2015/10/23 (金) ~ 2015/10/26 (月)公演終了
満足度★★★★
「どどどどーした日本のラジオ?」からの「あーやっぱり日本のラジオだわ!」
古書店を営む夫妻らとたまたま訪れた女性客との心温まる交流…。
口下手や不器用だけれど根は優しい面々が次第に(心の)距離を狭めてゆくさまは心地好くてホロリとさせられる。
その一方で「日本のラジオに求めているものはこういうものじゃない」までは行かずとも「どどどどーした日本のラジオ?」な戸惑いも(笑)。
が、時々どす黒いもの(←比喩であったりなかったり)がチラチラ見え隠れ。
そして終盤で明かされるいくつかのことは「あーやっぱり日本のラジオだわ!」と頬が弛む(従来比ではマイルドかも?)。
さらに提示されるだけのそれらを関連付けることも可能で、ますます日本のラジオ(笑)。
…ということで、すっかり弄ばれた感じ?(笑)
なお、舞台美術として使われていた文学全集のうちで最も古そうなものがかつて実家にあったもので、初めて読んだ夏目漱石も席の近くにあって懐かしいという余禄も。

この中から3つ
電動夏子安置システム
ステージカフェ下北沢亭(東京都)
2015/10/21 (水) ~ 2015/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
面白すぎる短編集
笑った笑った。もう前説からゲラゲラ笑っちゃいました。
小冊子?の仕掛けにも驚いたり。
始まる前からこれだけ楽しませてもらえる訳で、本編が面白く無いわけがありません。
2時間笑いっぱなしだったような気がします。舞台で涙出るほど笑ったのは久しぶりです。
「この中から1人」は是非長編で観たい。
最初の設定の時点で、これ絶対面白いわ、と思いました。
短編なのでオチはあっさりでしたが。
こういうダークな心理ゲームは大好き。
一番笑ったのは「止められぬ想い」かな。
分かってるんだけど笑っちゃいますね。道井さんの部長が最高でした。
渡辺美弥子さんの一人芝居も3編とも面白すぎ。
こんなの笑いを堪えられる訳が無い(笑)
15周年記念なのに劇団員さん全員が出演されている訳ではなかったようで、
ちょっと意外でした。
いつものことですが、時間に常に気を配っている姿勢が素晴らしいです。
たった2分遅れただけで(それも客の遅刻が原因)、何度もそのことに触れていました。
しかも終演時間ぴったりに終わるあたりが流石です。

ダンス・ダンス・アジア 東京公演 ~クロッシング・ザ・ムーヴメンツ~
パルコ・プロデュース
世田谷パブリックシアター(東京都)
2015/10/28 (水) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
初日鑑賞
作品重視あり、ダンス重視あり、4グループのダンスで盛り上がった。お目当てのタイムマシーンは、テレビでは有名な手術の場面を観たことがあるが通しでは初めて。とても完成度が高く、言葉を使わないダンスならではの感動を味わった。

まれっちゃん
ジ~パンズ
ワーサルシアター(東京都)
2015/10/28 (水) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

ミュージカル『パッション』
新国立劇場
新国立劇場 中劇場(東京都)
2015/10/16 (金) ~ 2015/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★
愛されて死ぬことこそ生きた証(喜び)!
ソンドハイムの感情の起伏にあわせ、同じ曲の中で拍子までもが変わるという難曲を歌いこなす井上芳雄、シルビア・グラブ、和音美桜の3人のキャストが素晴らしい!
約30曲の中で3曲しか明るくなるような曲がないという。
いわゆる東宝系などの商業ベースではやらないであろう新国立劇場ならではのミュージカル。
フォスカ役シルビア・グラブは”レベッカ”と共に代表作になるでしょう!

東京裁判
パラドックス定数
俳優座劇場(東京都)
2015/10/22 (木) ~ 2015/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★
(結果は)わかっていたけれど!
芝居としては5人の弁護団の状況把握による戦略や熱い思いが演じられていてよかったのですが、ひとつの言葉が凄くひっかかりました。
それは、”日本人全員が戦争をしていた”という言葉です。私から言わせば”させられていた”のですから大きな間違いです。
また、このままであれば。やはり小劇場のほうがより臨場感が出るのは皆が思うところでしょう。ひと工夫欲しいです。

家を出た
ことのはbox
d-倉庫(東京都)
2015/10/21 (水) ~ 2015/10/26 (月)公演終了
満足度★★
飽きました!
正直この手の話は飽きました。新しい切り口と内容が欲しかった。
役者もまだまだ、声が大きければいいってものじゃない。
台詞の唱和は閉口!

リクレイムド ランド
Oi-SCALE
駅前劇場(東京都)
2015/10/21 (水) ~ 2015/10/26 (月)公演終了
満足度★★★
期待してたのですが・・・。
本筋とどう拘わって行くのか良く分からない話がいくつか、死んだ息子の代わりの養子に同じ名前で呼ばし、年下なのに兄と呼ばせる。
リアルのようでリアルでない、その分浅い。
死刑の是非に対するこの芝居の主張も?

オバケの太陽
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2015/10/23 (金) ~ 2015/10/30 (金)公演終了
満足度★★★★★
遠いあの日!
主人公の松尾元が天涯孤独となった範一の切ない思いと自分の幼少時の思いとダブりそのやりきれなさが印象深く描かれていました。
1970年前半の時代背景なしには考えられません。私のその時代で思い出すことは、今では考えられないかと思いますが、身なりで明らかに苦しい生活をしている思われる同級生がいたことです。
芝居の演技は勿論、今回も舞台セットと仕掛けには驚かされました。
小劇場でもこれだけの仕掛け、舞台セットを見せてくれる劇団があることをぜひ知ってほしいです。

ライブラリアン〜海賊司書〜
よろずやポーキーズ
世界館(大阪府)
2015/10/16 (金) ~ 2015/10/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
本の世界の危機を救えるか?
物語の言葉を食べるシルバーフィッシュ(紙魚)によって書き換えられた物
語…。
その物語を元に戻すため、本をこよなく愛する図書館司書が立ち上がる。
本の主人公たちと、「テイルズ・チェスト(物語の宝箱)」を探し出し、本の世界を救えるのか…。
本の(どこかおかしい)ヒーロー、ヒロインが大集合!
たくさんのヒーロー、ヒロインが出てきましたが、目障りではなく、みんな個性があって、メリハリがあって、スッキリと分かりやすいお話になっていました。
そして、決して交わることがない、異なる本の主人公たちの友情!
本があるべき姿に戻るということは、もう会うことがかなわない主人公たちの想いが切なく、それでも、読み手に感動を伝えようと、あるべき姿に戻ろうとする主人公たちの硬い決意に感動します。

私的恋愛ベスト〜全ての女に懺悔しな!〜
元東京バンビ
スタジオ空洞(東京都)
2015/10/24 (土) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

オバケの太陽
劇団桟敷童子
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2015/10/23 (金) ~ 2015/10/30 (金)公演終了

私的恋愛ベスト〜全ての女に懺悔しな!〜
元東京バンビ
スタジオ空洞(東京都)
2015/10/24 (土) ~ 2015/11/01 (日)公演終了

リクレイムド ランド
Oi-SCALE
駅前劇場(東京都)
2015/10/21 (水) ~ 2015/10/26 (月)公演終了

リクレイムド ランド
Oi-SCALE
駅前劇場(東京都)
2015/10/21 (水) ~ 2015/10/26 (月)公演終了
満足度★★★★
重苦しい雰囲気の中で
2時間。重かったです。演劇初心者の自分ですが、役者の皆様の演技は見事だったとおもいます。しかしながら、観た後の不快感は正直、相当きびしいものでした。決して脚本が良くないとかそういうことではなく。見ごたえはありました。