
Opera club Macbeth
オペラシアターこんにゃく座
吉祥寺シアター(東京都)
2016/02/05 (金) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★
ナイトクラブでマクベス
ピアノ、フルート、パーカッションの楽隊が下手に控え、「マクベス」なのにどちらかと言うと軽快な音楽。初演で林光は作曲に苦労し、歌稽古は大変だったという(パンフより)。今回はリベンジ、とも。悲劇か喜劇か、難しいバランスの戯曲だった。酔った男が迷い込んだクラブでマクベスが上演される。観客は一人。いつしか男はマクベスになっていて、最後に印象的なオチがあるが、この二つを繋ぐ途中経過をどう描くか。戯曲としてはうまく書けたのか。酔った中年男がマクベスに重なって行く必然性に難があっては問題だが、観客の想像力が埋めるにしても、一方で厳粛に?進行して行く事態(マクベスのドラマ)をないがしろにも出来ない。男のドラマがマクベスに合流するお膳立てがしっかりなされていないので、マクベスのドラマに観客は没入しつつも男が出て来ると違和感を生じてしまう。そうした不調和も「不思議の世界の出来事」として軽快な音楽でまとめようとするが、そうするとマクベスのドラマ世界と不協和をきたしてしまう・・ そんな事で「苦労」があったのかと想像された。
役者はうまいし飽きない演出も施されていたが、スッキリしなさも。難しい挑戦をしたものだ、という感想。

SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】
壱劇屋
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2016/02/10 (水) ~ 2016/02/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
また観たい。
初めは、ゲスト目当てで観劇しましたが、素直に作品に感動してリピートしました。
役者さんのパフォーマンス・掛け合いなど、四面それぞれから違う表情があり、一度では堪能し切れません。何度見ても、可笑しくて、驚いて、涙腺が緩んでしまう。そんな素晴らしい作品です。
また観たい。

飛龍伝 2016
大坪企画
劇場HOPE(東京都)
2016/02/02 (火) ~ 2016/02/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
遅くなってしまいましたが
初飛龍伝、とても良かったです。
何も予備知識なしで観たのですぐに分かりにくい点もありましたが、帰り際にじわじわと響いてきました。
稲村さんを始め体当たりの演技に迫力を感じました。
蹴りなども実際に入っている音が聞こえてきて身体を張っているが伝わってきました。

SQUARE AREA【ご来場ありがとうございました!】
壱劇屋
浄土宗應典院 本堂(大阪府)
2016/02/10 (水) ~ 2016/02/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
追い詰められている!
□の空間の死角から襲ってくる刺客に対して、脱出の資格を手探りする話。
ありとあらゆる「しかく」を詰め込んだ話でした。
そしてまさにバラバラだった「点」が繋がり「線」となって、「線と線」が繋がり「面」となり「面と面」が繋がり「四角」になる。
その中心に立つものとは一体…と初見でざっくりと、こんな感じを掴みました。
ほんとに1回では足りないです!
四面あるということは、違う見方が最低でも4回は出来るということ。なんて贅沢!
その贅沢が今回出来なかったことがとても悔しくてたまりません。
お芝居だけではなく、ダンス・マイムなんかはほんと「上質のエンターテイメント」です。
とにかく生で見てほしいです!この感動はほんとに見てみないとわからないと思います!

No.32「米とりんご」
KARAS
KARAS APPARATUS(東京都)
2016/02/12 (金) ~ 2016/02/22 (月)公演終了
満足度★★★★
勅使河原メソッド
舞踊は何を目指すものぞ。・・と問うてみる気にさせるがKARAS的たる処だろう。・・とは、果たして褒め言葉か(筆者はそのつもりだが・・)。 振付:勅使河原三郎とあり、師匠・佐藤利穂子のラインの先、つまり師の後を追う弟子の現在形=通過点としての今の形が見えた。つまり、勅使河原三郎語のボキャブラリーというものの存在が、みえた。でもって、このメソッド(実証者が勅使河原であり佐藤)による動きはそれ自体美しさ・不思議さ・軽妙さを醸す鑑賞に堪えるもので、その域に達しようと日々研鑽する鰐川枝里、という存在が確かにある。 のだが、勅使河原語(teshishとでも)を駆使したもう一つ別の「形」がそこにあるようにも見えた。振付:勅使河原は恐らく彼女を自分のイメージを再現する道具としてでなく彼女から発する何かを汲み上げているのだろう。「語」の使い手としては、ネイティブの正確な発音に達することはもはや目標でなく、ピジン語としての道を歩き始めている・・みたいな。
それは何か、というのは端的に選曲された音楽に表れていそうだが、音楽のセンス自体は師匠のもの(恐らく)で、音楽が持つ崇高な完成度と、本質的に脆弱である人間の身体との非対称関係の中に、身体を人間的に輝かせる根っこがある、という「感じ」が流れているように思った。
若く、動きのスピードは速い。荒い息遣いを洩らしながら、疾走して踊り終えた。後に何が残るかと言うと、彼女という存在以上に強い「メソッド」の存在感。この場を選んだ彼女がこの場所でどう育つか・・ 何となく楽しみではある。といった舞踊素人の感想であった。

ソンナニイヤカ?
演劇ユニットどうかとおもう
パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)
2016/02/14 (日) ~ 2016/02/15 (月)公演終了
満足度★★★★★
痴的? いや 知的!
8本の短編を連ねた90分程の短編集。タイトルつけ方からして中々捻りが効いている。無論、病ダレを想像する人が多かろうとの推理の上に成り立っているタイトルなのであるが、洒脱でイマジネイションに富んだ作家は、その持ち味を活かし各エピソードを実に有機的且つ批判的、そしてユーモラスに描き上げている。役者陣の演技も制作の人々の観客対応も実によい。無論、作品内容も知的で社会的、ちゃんと揶揄や毒も盛り込んである。いくらでも深読みできる内容なだけに、本質が捉えられていなければ作品がぶれてしまうが、今作に関わっている演劇人にその心配は無さそうだ。面白く、鋭く、同時に適確な距離を描かれる対象に対して持った作品である。

蓮池温泉 愛の秘宝館 東京公演
仏団観音びらき
戸野廣浩司記念劇場(東京都)
2015/11/20 (金) ~ 2015/11/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
観ましたよ
今更の投稿でアレですが、観ましたよ。
下町谷中に突如現れた怪しい雰囲気満々の幟。近所に住む親戚のおじちゃんおばちゃんがものすごく怪訝そうな顔してたけど、そらそうよ。
大阪公演も観させていただいてて、変更部分とか含めてどうなるんだろう?と思ったら、こうなったのか!凄いな、パワーアップしてる…。
こっちはこっちでDVDのオーディオコメンタリー聴きたかったです。
大阪の方のコメンタリーで仰ってたのがこっちに反映されたのか、そういうわけでもないのか、とかとても気になる。東京公演だけ観た方は、是非ともDVD買ってコメンタリー聴く価値あり!マジであり!

あぶくしゃくりのブリガンテ
東京No.1親子
駅前劇場(東京都)
2016/02/03 (水) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★
「東京No.1親子」 是非また観たい
佐藤B作さんが息を切らしたり一瞬台詞に詰まったりしてはいましたが、その目まぐるしい展開と圧倒的なパワーには、一日一公演なのも納得です。
いくら幸せを願ったとしても、自分の妻に自分の父親と結婚してくれという息子の気持ちは到底理解できるものではありませんでしたが、そもそも感情移入を求められるような作品ではないのでしょう。しかし、安藤聖さんの「結婚したいのはずっと二人このままでいたいからじゃないよ。これから二人で一緒に変わっていきたいからだよ。(うろ覚え)」といったような、胸を打つ台詞の数々には目が覚める思いでした。
劇中の親子の掛け合いは実際の親子の関係と重なり、どこまでがアドリブなのかはわかりませんでしたが、そもそも虚実のあわいが不明瞭な作品なので、アドリブが舞台世界を壊す事なく楽しめました。
銀平さんがB作さんに叱咤される場面は、自分も一緒になって父親に叱咤されているような気分になりました。「東京No.1親子」の次の公演も是非観たいです。

No.32「米とりんご」
KARAS
KARAS APPARATUS(東京都)
2016/02/12 (金) ~ 2016/02/22 (月)公演終了
満足度★★★★★
無題1747(16-037)
20:00の回(曇)
18:45会場着、受付、19:54開場、20:08開演~21:06終演。
初日に続いて2回目です。
ほとばしる躍動感、今この時を精一杯踊りつくす、そんな一途さを受けます。
やや上を向いて立つその姿が印象的、何かに似ているなぁ~と思っていたら「QueenⅡ※」のジャケット構図でした(4人じゃないけど)。
※wikiの記載では「最初のコンセプト・アルバム」「クラシックの影響や組曲的、メドレー的な曲構成」とありまさに本公演。
終演後、丁寧にお辞儀をし、お客さんひとりひとりと笑顔で挨拶を交わす姿に頭が下がる。

錆色の瞳、黄金の海 2016
劇団ショウダウン
船場サザンシアター(大阪府)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
大阪初演を観劇♪少年とゴーレムの絆に感動…
劇団員さんだけで公演された前回公演…。
今回は素晴らしい客演さんにもご出演頂き、厚みのある公演になっていたように思います。
遊眠さんの少年、はまり役でした♪
小野村さんのお母さんとホムンクルス、可愛い&格好良かった♪
真壁さんの山賊、男気がありました♪
上野さんの総帥、宮島さんのおばば、ショウダウンさんは女優陣の頑張りが凄い!
追伸、飯嶋さん、ナツメさん(ご長男誕生おめでとうございます♪)も頑張っておられましたよ~。

No.32「米とりんご」
KARAS
KARAS APPARATUS(東京都)
2016/02/12 (金) ~ 2016/02/22 (月)公演終了

Over Smile
SANETTY Produce
新宿村LIVE(東京都)
2016/02/10 (水) ~ 2016/02/15 (月)公演終了
満足度★★★
嬉しい気持ちはあるんだけど・・・
play againで初めてこの作品を観て約2年半。
オープニングアクトをみて、「この世界に帰って来たんだ!」と懐かしい気持ちになった。
以前観た時も思ったけど、話が良くできていて、そこにそれぞれの役者さんの演技が合わさり、観ていて感情が揺さぶられる舞台だなーと。
ただ、play againを観ていることもあってか、「ん?」と思うこともしばしば。なんていうか、前回の役者さんにはぴったりだった言葉を、今回の役者さんは少し無理して発してるかなっていう感覚が・・・。勿論自然に受け入れられる場面も多々あるのだけれど。
あと、竹石さんが楽しそうに好演されていて良かったんだけど、すこし声無理しているかなって。千秋楽終わってしっかり休んでほしい・・・。

Over Smile
SANETTY Produce
新宿村LIVE(東京都)
2016/02/10 (水) ~ 2016/02/15 (月)公演終了
満足度★★★★★
期待外れ
良い方にね。
誰、あのチラシデザインしたの、危うくチラシ見て微妙ーとか思って観劇しそこなうところでした。
それが始まって5分で泣きそうになりましたよ(最近涙腺緩い)

ファンファーレサーカス
ねもしゅー企画
新宿FACE(東京都)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★
まんま、おとぎばなし
コラボしたおとぎばなしさんから着想した
ファンタジーだったので、普段の根本さん作品よりおとなしめ
随所に根本さんらしいツッコミとか
劇中からはみ出す登場人物達が可笑しさを誘っていました。
演劇ファンとは違う感じの客席、みなさん満足してたようだから
まぁ成功なんじゃないでしょうかねぇ
個人的には物足りなさあったけど、
コラボするアーティストによってガラリと変えられるのは
今後のコラボ相手によって、もっと面白いのを期待出来ます。
ヴィレッジさん、、また企画して下さい。

電波ヒーロー〜夢みるチカラ〜
月ねこ座
千葉県文化会館(千葉県)
2016/02/13 (土) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★
気楽に楽しめる物語
判りやすい設定と興味を引く身近なテレビと映画がベースの人間ドラマ。
程よく笑いがちりばめられた完成された物語だからこそ問われる演出と役者。
個々の役者さんのスキルの差が大きいものの、
プロデューサー、監督、主演女優など、重要な役どころの役者さんが、
うまく他を引っ張る展開でみせどころの多い舞台だった。
舞台美術にも力を入れ整えていたが、いかんせん空間が広すぎる故
、各人の演技が小さく感じる。
キャパ3~50くらいの小劇場で密な空間で観ると、
一層面白さを増すのではないかと思う。

Revenge of Reversi
PocketSheepS
萬劇場(東京都)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★
気楽に観たかった
SFタイムトラベル物語のむず痒いところ。
時空移動の必然性とタイムパラドックスの捉え方、
人それぞれのところであるが、今回は少々難しく設定しすぎた感が…。
そして5年というちょっと中途半端な時間のためか、
いまどの時空にいるのか迷子になった。
スピード感あふれるテンポと動きがワクワク感を増幅させたが、
もっと大胆にざっくり判りやすいほうが、気楽に楽しめたかもしれない。

Revenge of Reversi
PocketSheepS
萬劇場(東京都)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★
申し訳ないのですが
劇団それぞれ特徴がありますが、残念ながら私などはこちらの劇団には合わなかった様です。
勿論出演者・スタッフの皆さんは時間とお金とをかけ、情熱を持って芝居づくりをなさっていると思いますし、現にそれは伝わって来ました。
幕開けのダンスというのは(小劇場でよく見ますが)あれは必要なんでしょうか?全く意味なしにやってはいないのでしょうが、意味が感じられませんしお世辞にも上手とは言えません。上手でなくても惹き付けられるような何かがあれば納得出来ます。
せりふが次々に出てきて銃もサッと出てきて全てが小気味良く進んでいく芝居の質もちょっと私には合いませんでした。

書く女
ニ兎社
足利市民プラザ(栃木県)
2016/02/14 (日) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
良い作品は全国巡業してほしい
田辺龍子役の長尾純子さん。みんなが着物の中、洋装で闊歩しズバズバ物言う姿が痛快。一葉との対照性が際立った。ラストの一葉へコメントが、女流作家として先陣を切りつつも一葉の活躍に対する悔しさと尊敬が滲み、心に突き刺さった。突然、涙があふれた自分に驚かされた。感服。●木野花さんの存在感はゴジラ級。当時の国民が当たり前だと思わされていた軍国主義的思想をユーモアとともに立ち上がらせる。一葉の元に集う人たちの「帰らないぞ」に「泊まる人カムイン」と英語で招く姿が素敵。集ったみんなが互いを大切にしている感じが楽しそうで羨ましい。●妹くに役の朝倉あきさんがいるだけで爽やか風が吹く。登場するたびに嬉しくなって頬が緩むのがわかるほど。健気で愛おしくなる。一葉の魅力に吸い寄せられた男たちから一葉を背中にかばい、やりとりを楽しむシーンが一番好き。やっぱり頬が緩む。●日向を生きるには恋心を抑え、人目を忍ぶ恋を選べば日陰で生きることになる。マスコミを賑わしていることがよぎる。あっても無くても世間はあったと言う。大きな満月が人間の浅はかさや愚かさを見ている。批評家と一葉の対決は、辛口で毒舌ながら、愛の告白。嬉々として見えた。●最期の桃水の「あと30分…」に起きた客席の笑いに違和感を感じた。まだ逝くなという思いではないのか。緑雨の「あなたが書くものをもっと読みたい」に、ジョン・レノンやマイケル・ジャクソンの死に際し、『次にどんな作品を届けてくれただろうか』と思いを馳せたことが蘇った。●世田谷でもそうだったが、お香のような和室や和服特有の香りの演出が為されていたように思う。それだけで時代を飛び越えられる。見事。残念だったのは、客席の上手下手では、向こうを向かれてしまうと台詞がほとんど聞き取れなかったこと。横が広い劇場だと仕方ないのかな。

ありがとねえ!
梅舟惟永企画
早稲田小劇場どらま館(東京都)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★
楽しかった!
こっちからも「ありがとよ」と返したい。最後のは当初は二人芝居の予定だったみたいだけれど四人全員の出演にして正解。今回は梅舟さんのコメディエンヌっぷりがいかんなく発揮されてたけれど好評だからってお笑いの道に行きませんように。

馬鹿ずきんちゃん
劇団八幡山ほしがりシスターズ
阿佐ヶ谷アートスペース・プロット(東京都)
2016/02/13 (土) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★
馬鹿すきんちゃん
脚本家の期待に応えようとみなさん一生懸命に演技する姿はすばらしいですね。アドリブによる演技はさすが役者という感じ。同じ場面が少しずつ変化し、どんどん早くなっていくのは観ていてすごいなあって感じ。