
TRIPLE BILL 『P小山』
セッションハウス
神楽坂セッションハウス(東京都)
2016/02/20 (土) ~ 2016/02/20 (土)公演終了
満足度★★★★★
帰り道のニマニマが止まらない幸せ
素晴らしいダンス公演を観ると帰り道のニヤニヤが止まらない。優れたダンサーはみな、髪の先から足の爪までが踊っている。神経が末端までピリピリと音を立てながら信号を受け渡している。高揚する。温かくなる。●ダンス、美しい肉体、衣装、コトバ、音(吐息、音楽)、映像、光、小道具(鏡のような銀幕、レースのような長い…ベール?)全てが融合して生まれる、まさに総合芸術。ずっと観ていたかった。幸せな時間。●長谷川風立子さんの脚のなんと美しいことか。彫像のようだ。ざっくり開いた背中の後ろ姿は肉体の美の極致。優れたダンスは速さで誤魔化さない。あの体幹に裏付けされた緩急の術。吐息もエロティックだった。●梶本はるかさんの左右対称の美。いや、対象が対称でない美があった。勝手に人間の誕生のようなものを感じた。母にも、誕生した子供にも見えた。片足での連続技に頭がシビれて、クラクラした。●三輪亜希子さんの声。リフレインする言葉、5つのプロジェクターから壁や床に映し出される映像にシンクロするダンス。錦鯉にも孔雀にも見えるベール。激しいラップ音。内に秘めた激情がほとばしる。●青と赤の交わりが、まるで幸せと悲しみや、現実と虚構、過去と未来のよう。そして、進化とともに陸に上がった人間が海へ帰って行くようにも見えた。あの日のコトも?●四人のダンサーが、曲線は美しいということを、そのしなやかな女性のカラダで証明してくれた。そして、しなやかであることは、強さであることも。オトコが叶うものではないことを再認識させられた。幸せだ。

ツイテル!!
Show sin モノ
シアター風姿花伝(東京都)
2016/02/18 (木) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
まず
開場前に大行列で驚く。芝居を観に来たと思うと妙な気持ちになるけど、コントを観ていると思えばかなり楽しい。ハリセン、タライ落とし、強烈ビンタも。笑いは大真面目にやるから笑える。マチネ終演後にそのままソワレに並ぶ方多数。なるほど。●由永モエさんの凛とした立ち姿が美しかった。魅力的。二見由貴さんの白いジーンズが眩しかった。芸達者が多いから成り立つ作品だった。最後はちょっぴり泣を誘う大道の作りだったけど、思い切って最後まで笑いっぱなしの方がイイかも。

ザ・ドリンカー
浮世企画
駅前劇場(東京都)
2016/02/17 (水) ~ 2016/02/22 (月)公演終了
満足度★★★★
キモノ芝居。
それなりに精魂使った投稿が、「登録する!」をクリック後、「このページは表示できません」となり、戻ると白紙になっていた。 この盛況ぶり(アクセス数の多さ?)、良きことながら・・ 理論的にでなく文体として微妙に表現した文章は再現できないので、箇条書きにする。
・西岡未央、どこかで見た・・そうだ新国立研修所で・・と芝居終盤で発見。主役の伊達暁もその何期か前の。他に猫ホテ・村上航、ナイロン猪俣、あと一人顔は一致しないが見たはずの役者・・・ 実力ある役者を使っての「浮世企画」の浮世とは、江戸の事? 氏素性知らぬユニット。
・文学座・山谷典子、俳優座・美苗ら「演じて書ける」才女の一人、今城氏の出自も知らず(こちらの方が経歴は長いかも?)。
・幽霊噺。・・語り部&男の幽霊役という難物が、猪俣による力技でどうにか成立したという点を除けば、各場面面白く観た。
・芸の道を求める主人公狂斎は絵師だが、その闇を描き出している。描きたい欲求に正直に描いてきた彼の、酒と饒舌に暮らす日々が西南戦争以後、死に怯える日々となる。虚しさにさまよい、絶望に漂う彼は、死んだ妻と死んだ後妻の霊、そして先の男の霊とのやり取りの中で、再生して行く。そこでは彼の裸の姿、弱さが暴露される。
・この場面は台詞劇としてぐっと深まるが、所詮幽霊とのこと、安定を獲得したその後の彼にとって、それは一つの通過儀礼、いわば「夢落ち」と言える。
・メッセージ的には、人は安定を欲するなら逆説的に、自分を極限に追い込み、何かを追求する所に身をおかねばならない・・といった風である(書き手の意図とは異なるかも知れないが)。名も無き失敗者のそれでなく、著名人のそれは、「成功の秘訣」的な教訓に変換されかねず、しかしそうした「極限」を欲する若者は存在するし、「極限」になり得ない現実に突き当たり、その神話を既に放棄した者も居るだろう。
・「闇」が印象に残る。台詞と、照明、音響のリズムが作ったのだろう、悪夢のある瞬間のようなイメージが、感覚的に(肌触りのように)残っている。人間の心の闇を舞台上にイメージとして表出させ得た。演出のうまさ。
・本に戻れば、時代や人物の情報の台詞への織り込み方、台詞回しの切れ具合もよろし。
・何yり、狂斎と交わる人物たちが魅力的に形象され、それぞれにおいしい場面が作れていた。役者たちの面目躍如。
・歴史に何を汲み取って行くのか・・作家の仕事をまた、覗いてみたい。

広域指定集団雀組 第1幕『船出』
雀組ホエールズ
ステージカフェ下北沢亭(東京都)
2016/02/18 (木) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★
キングオブコントいけるぜ。担いで女子校に浸入すんなよ(笑)
※広域指定集団って称するモンだから「神戸雀組」かと 思ってたけどね。「笑いに特化」したらしいのよ。70分のコント・ショーでしょう、これ。グリコのオマケよろしく、漫才、マジック、踊り、まで 付いてるんだぜ。おいおい、「神戸雀組」が目指してる未来を教えてほしいね。
※さすが下北沢界隈で地道に演劇活動を続けてきた団体だけは あった。ただし、口上はイマイチだわな。コントを拝見してもよ、作り込んだ「笑い」や フワフワの「アドリブ」が交錯してるわけよ。
俺からすれば口上こそ「アドリブ」で客を 沸かせなきゃいけないんじゃないの?『麻呂』のオジサンとかウズウズしてたぜ、たぶん
※木の妖精が扮した「ストリップ」は 例えようない趣味だよな。お笑い芸人で似たような奴がいるんだよ、実は。30歳過ぎのスッポンポンと「タライ」の組み合わせだぜ。宴会じゃねえんだからよって芸風を改変させてやりたかったんだけど、どうなのよ。俳優が その上いっちゃったぜ、おい。
だって、観客が「ガチだ、ヤベエ!」って 思わず しゃべっちゃったんだからよ「ストリップ」中に。男性が「ガチだ」て叫ぶんだから80パーセント、ガチだぜ。耳が真っ赤だったのが最前列の若い女性さ。
こういう世の中だし、コンプライアンス的な話、一応 お断りいれておくか。国外退去は やっぱし 「神戸雀組」にとってマズイからね。
「安心してください、ちゃんと履いてます」

「ひのきとひなげし」
HyouRe Theatre Company
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/20 (土)公演終了

カゲキ・浅草カルメン
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/29 (月)公演終了
満足度★★★★
初ドガドガ
芝居はもちろん、歌も踊りもグッドでとても楽しめた舞台でした!
ゆうき梨菜さん(カルメン)、良い雰囲気出てました。
小玉久仁子さん(禅左衛門)、凄い存在感。
丸山正吾さん(勝麟太郎)、表情が豊か。
戸田佳世子さん(勝信)、色っぽ~い。
素晴らしい!!

ミセスフィクションズのまんがまつり
Mrs.fictions
インディペンデントシアターOji(東京都)
2016/02/17 (水) ~ 2016/02/22 (月)公演終了

同じ夢
世田谷パブリックシアター
シアタートラム(東京都)
2016/02/05 (金) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
久々にこれは赤堀戯曲の世界だ・・と気分をよくして客で埋った場内を眺めやった。
小劇場=僕らの味方(単に「小さめの劇場」以上の意味がある)、そこへ行くとシアター・トラムは「小さめ」組でも、最近ちょっと違うんじゃない?(スタッフの対応など)・・・と、訝ることの多々あった所、このたびこのカンパニーであたかもスズナリのShampoohat!の世界が立ち上がっているのを見ると、それで何となく劇場まで見直してしまうから不思議だ。いつもは神経質な顔してる黒い制服のお姐様方の顔も少し緩んでいる。そうでなきゃ、である。
ビッグネームの俳優たちであった。が例によって観劇前に情報をチェックしない癖で、赤堀作品とだけを念頭に、まず場内に入るとリアルな作り込み系の舞台装置で、思わず美術担当の名を見ようとしたがパンフは別売。最後まで判明しなかった俳優の名も含めて、観劇後に確認した。 分からなかった俳優とは女優二名。木下あかりは名前を認知していなかったが、麻生久美子は、麻生系の顔であるマイコかと思っており、声が麻生に似ているのでオヤこんな声だったか・・とそんな按配。 後方席からは「声」と身体の動きの情報のみで、顔の表情までは見えない。が、俳優が誰か、という余計な意識を最後まで斥けた上質なストレートプレイであった、というのが言いたい結論だ。 ただ麻生久美子の件は、そうなると主人公が好意を抱く女性、清純に見えて意外と摺れてる(煙草吸ったり)といったキャラが、麻生がやる役の定番なので意外性に欠く(つまり麻生と判った上で見たら先が読めた可能性あり)。
だがそういった小さな憾みはともかく、赤堀ワールドのストレートプレイはこのメンバーが劇団を構成しているようにマッチングし、心をこめて当て書きした痕跡が見えた。 その意味では「キャラを活用」した訳でもあるが、現代口語やスーパーリアリズムの方に寄った芝居にとってキャラは重要。しかし決してキャラに「頼って」いない、役者の魅力をむしろ引き出していた。
最後にはほのぼのと終わるドラマだが、「毒」がそれと意識されない程ベースに染み込んでいる(そう感じさせる余地がある)ため、最後に少々ほのぼのしても許せる気になる。 一見奇妙な人間たち、欠陥だらけの人間たちは、現実の社会よりも少しだけ周囲に分かりやすくその欠陥を気づかせてしまう分だけ、奇妙に見えるに過ぎない、という事は先刻承知で、その奇妙さ具合を見届ける体験が、赤堀戯曲の舞台の中身だと言ってよいかも知れない。 自分ならちょっと恥ずかしくて表に出せない部分を、暴露するのを注視しているのである。
彼らは外的要因で何らかの救済を受けることなく、絶望的な破綻を回避してどうにか人間らしく立つ場所を確保する。今回の舞台では、登場する皆が、最後は、その瞬間だけかも知れないが「同じ夢」を見ているかのように見える。芝居としての慎ましい大団円が善である理由は、ここに描かれる人々の地続きに、非情な現実がぼんやりながら、確実に見通せるからだと思う。
そして劇の終幕を感じ取る頃合、ドラマの舞台となったリアルな台所と居間、そこに仕込まれた細々とした品を一つ一つ見始める自分がいた。 リアルに「世界」が立ち上がった快楽を、そこにある物たちを目に刻みつける事で確かなものにしようとするかのように。杉山至のこんな具象な舞台は初めてだ。そしてここを包み込んでいる劇場を見回す。客席も見回す。
いや~芝居って、本当にいいものですねェ。。
(The Shampoohatの公演もぜひ)

何様の楽園【東京公演】
冗談だからね。
RAFT(東京都)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★
等身大
身の丈にあった若者らしい芝居でとてもよかった。
想像していたよりレベルが高いのでビックリ!
また観たいと思わせる出来でした。。。

何様の楽園【東京公演】
冗談だからね。
RAFT(東京都)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★
リアルタイムで
観ていた世代ではないでしょうけど、高校演劇版ポツドールといったカンジ?盗聴器役の女優さんをもっと本編で観たかったね。

月曜劇団 × オパンポン創造社
火曜日のゲキジョウ
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2016/02/16 (火) ~ 2016/02/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
月曜劇団さん、 オパンポンさん、どちらも良かった!
■月曜劇団さん
「ハッピークレーマー」振られた腹いせに…、何かをしでかそうとする西川さん、止めようとする上原さんの会話の応酬などなど、笑わせて頂きました♪
■オパンポンさん
大大阪と同じ演目。
なのに…、展開が分かっていても、笑ってしまいました!
大大阪よりも舞台が近いため、カレーの臭いをより嗅げた!
そして舞台がコンパクトな分、濃縮された感じで良かったです♪

感謝する日は、生まれてきた日ともうひとつ・・・
放課後ランナー
テアトルBONBON(東京都)
2016/02/10 (水) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
感動!
今回の舞台もとても感動しました。
劇団員の皆様の熱意が伝わり、心が熱くなりました。
明日への力をくれる、そんな劇団だなと心から思います。
これからも頑張ってください!

売春捜査官
★☆北区AKT STAGE
北とぴあ ペガサスホール(東京都)
2016/02/16 (火) ~ 2016/02/21 (日)公演終了

オーファンズ
ワタナベエンターテインメント
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2016/02/10 (水) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
見事な舞台だった
ライル・ケスラーの名作である。あとは舞台の三人が宮田慶子さん演出でどう、これをこなしていくか。
結論から言うと、想像以上に見事な舞台だった。特に、柳下大さんが非常によかったのではないか。パンフレットによると、この演目は、彼が宮田さんを口説いて実現させたという。その意気込みがびんびん伝わってきた。彼はもう、単なるイケメン俳優だけではない。一皮むけたのではないだろうか。
ハロルド役の高橋和也さんはさすがの貫禄だ。見ている方が引き込まれる演技を展開している。もう一人、病弱の弟役平埜生成さんも、しっかり存在感を示していた。柳下の豪快さに負けることなく、一歩一歩自立へと歩んでいく姿を見事に表現していた。
若い二人をして、これだけ完成度の高い舞台に仕上げた、宮田さんの腕前もお見事でした。

テスト・サンプル05『ひとりずもう』
サンプル
早稲田小劇場どらま館(東京都)
2016/02/20 (土) ~ 2016/02/21 (日)公演終了

長い夜の後に
演劇集団SMILE JACK
ワーサルシアター(東京都)
2016/02/17 (水) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
おもしろかった!
所見の劇団でしたが、ストーリーも良かったし、演技も良かった。あっという間の2時間15分でした。次回も期待してます。

星空発電所
彗星マジック
in→dependent theatre 1st(大阪府)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★
衣装が超素敵☆★
『手紙を燃やして星を作る』って設定だけで素敵な物語ってのが分かります♪で、実際素敵なんやけど、話が進むにつれ、実は怪しげで悲しげな結末に着地する☆★予想外な展開やけど、魅力的な女優陣が華やかな衣装に包まれて演じる登場人物達は皆可愛くて愛しい♪♪星を映す照明美術がとっても綺麗でした☆★
大好きな役者さんがたくさん出演されてたんで、大満足のお芝居でした\(^o^)/

親の顔が見たい
かわさきシアターカンパニー
川崎H&Bシアター(神奈川県)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★
流石実力派劇団です
実力派の劇団員が集まり、社会問題となっている「いじめ」をテーマに行われました。
被害者側ではなく、加害者側の家族を描いています。
もしかしたら、起こりうるかもしれない「まさか、ウチの子が」
その時、親はどうするのか…。
ぐいぐいと、観客を引き込み2時間という時間を感じさせない見ごたえのある面白いお芝居でした。
今回、舞台を囲む形で客席が組まれ役者がどっちを向いても観客がいるという役者にとってはとってもやりづらい舞台、そして観客にとっては下手をすれば役者の背中ばかりになってつまらない舞台になってしまうのですが、そんな事一切なく背中でもしっかり見る事が出来るお芝居でした。
体調不良が続いていたので休もうかどうするか直前まで迷っていましたが行って良かったです!
公演場所は、川崎のH&Bシアターという所ですが、ココの劇場の凄い所は、普通のマンションの部屋を2つぶち抜いて劇場を作っちゃった所です。

マカロンちゃんの憂鬱 〜Forever Friends ときに男は背中で物語を語らねばならないのだ!バレンタイン大作戦!!の巻〜
楽劇座
THEATER Rrose Sélavy (東京都)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/24 (水)公演終了
満足度★★★★★
大人も楽しめるマカロンちゃんの憂鬱シリーズ、総集編。
シーズン2の締めくくりらしい、楽しくもちょっと切ない、盛りだくさんの作品でした。
シュールな時事ネタは相変わらずというか、いつもよりパワーアップしていて大変面白かったです。
歌と踊りはシーズン2の総集編といった趣。新曲も、明るい曲調ですがジンと来る、いい曲です。
フェスティバルの連続上演はこれにて一旦終了との事ですが、続きを匂わせる演出もあったので次回作も楽しみにしています。まだ観た事がなくて迷っている方は、今回を観劇しておくと次回以降が楽しくなるかもしれません。
楽劇座の作品は一見軽いものでも大人の鑑賞に耐えうる内容のものが多いので、マカロンシリーズ以外の舞台も楽しみにしています。

売春捜査官
★☆北区AKT STAGE
北とぴあ ペガサスホール(東京都)
2016/02/16 (火) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
向こう六年追いかけます。
Cチーム小松川ゆり子伝兵衛・Uチーム大滝樹伝兵衛がとにかく素晴らしい。
劇団員昇格を賭けた最終試験という触込みですが、評価如何に関わらず今後も追いかけていきたい。