最新の観てきた!クチコミ一覧

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在りし日の街

在りし日の街

21g座

明石スタジオ(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★★

良くも悪しくも現代日本の若者
 どうやら今作の作家は、相当の“つか こうへい”ファンであるらしい。つか的テイストが随所に感じられる他、台詞回しなどにも影響が見て取れる。あの“つか”の熱量を感じるシーンがいくつもあるのだ。(追記後送)

Blackbird ブラックバード

Blackbird ブラックバード

幻都

APOCシアター(東京都)

2016/03/16 (水) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★

シナリオが浅い 役者の熱演は評価するが
 子供の頃、誰しも一度くらい巣から落ちた雀の雛を巣にもどしてやろうとしたり、親から戻してもまた落とされるという話を聞いて自分で育てようと奮闘した経験はあるだろう。タイトルのBlack Birdは、日本で言えば雀のようなどこにでもいる小鳥の名だと言う。つまり、特別であるという属性は予め剥ぎ取られている翻訳劇である。然しながら、慣習に逆らう者への差別や無視、排除は相変わらずシビアな様子が作中で語られる所を見ると、作家は、未だタイトルの意味する所と作品の内容との齟齬を充分咀嚼できるだけの力量は無いように思われる。イギリスの作家であるようだが、いかんせんシナリオが浅い。否、浅すぎる。(追記後送)

あの日見た月

あの日見た月

劇団超ダッシ

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/03/10 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了

役者さんの頑張り
チームダッシを観劇。
若い役者さんが頑張っています。
動きの整理と、感情の変化を自然に見せられるようになることが今後の課題かと思われます。
ダブルキャストで、一部の役柄は性別が変わっていたりするので、もう一方のチームがどんなふうであったかは気になるところです。

ネタバレBOX

劇団ひまわりの役者さん、最初は大人が子供の役をやっているのかと思ってしまいました。実年齢は存じ上げませんが、しっかりしてます。
TROPE 3.0

TROPE 3.0

Monochrome Circus

P3 art and environment(東京都)

2016/03/16 (水) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★

観てきました
ハシゴを使っての演技はすごくもごもご感が伝わってきてよかったです。男性と女性が重なりあっての演技、すごく息がぴったりあっていて最高でした。バックで流れる音楽も良かったですが、もっと軽やかな音楽で観てみたいな。

庭

ぷろじぇくと☆ぷらねっと

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2016/03/16 (水) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★

悪くはないと思いますが・・・
近未来、砂漠化した大地の緑化再生的ファンタジー。メッセージ性のあるステージで、悪くはないと思いますが、どうにも長い。言いたいことがありすぎるのかな(どうでもいいギャグも?)。もっと絞ればいいのに。劇中歌はすごくよかったです。

通天閣ブルース

通天閣ブルース

劇団そとばこまち

劇団そとばこまちアトリエ 十三 BlackBoxx(大阪府)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

好きではなく…、
好きではなく…、大好きな作品になりました。
初演と違う所や同じな所、全てが良かった。
21日(月・祝)まで、公演がありますので、1人でも多くの人に観て貰いたい作品です。
ハンカチを持って、観に行って欲しい作品。

ネタバレBOX

個人的には、下手側の端の席がオススメです。
通天閣ブルース

通天閣ブルース

劇団そとばこまち

劇団そとばこまちアトリエ 十三 BlackBoxx(大阪府)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

通天閣ブルースは涙無しでは観れません
うたい文句通り
ハートフルコメディ🎶
笑いと涙
まさか小劇場で
あんなに自然と涙がでるとは…
暗転で慌ててハンカチ出しました…(汗)
思わずスタンディングオベーション
したいくらいでした
笑いと涙に飢えてるかた‼︎
是非行かれることをお勧めします
ただ再演でかなりの人気
要問い合わせかと…
久しぶりに
激しくリピートしたい気分です

水

sons wo:

アトリエ春風舎(東京都)

2016/03/15 (火) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★

ネタばれなし
見事なまでに撃沈してしまった。

Blackbird ブラックバード

Blackbird ブラックバード

幻都

APOCシアター(東京都)

2016/03/16 (水) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★

1階がカフェ、2階が劇場
チケットプレゼントにて観劇。
新設された劇場なんだろうか、下北沢のスズナリの劇場みたいな階段を登った先には、100席に満たない客席。あっという間に満席。退場時出入り口付近混雑。

09年に上演された内野伊藤版とは規模が違うが同作。
ある事で名前を変え別の人生を歩んでいた男の元にやってきた成長した女。冒頭から怒号絶叫セリフの掛け合いがかなり続く。ステージと客席が近い分、絶叫セリフは見ている方もかなりしんどいが、演じ手も大変なのだろう、セリフ噛みが多く聞かれた。
最終的に登場人物2人にダメージくらいそうになった愛憎劇。
約95分。

昴のテルミニロード

昴のテルミニロード

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インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/03/11 (金) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

割と最初の方からそうなのかなとは思ったけど・・
これからこの舞台を観に行く男性は、男同士の銃や刀を使った戦闘シーンはラブシーンの一種なのかもしれない、と考えながら観に行くと幅が広がるかも♨

ネタバレBOX

見ていてこれは完全にBLなのかな、とすぐに気づいてしまった(苦笑

となると見どころは完全に主役二人の戦闘シーン。

最後になってようやく気づいたのだけど、この男二人のうちの一人は実は心の中は完全に女性なのだった。

別に本人がそうだと言った訳ではないけれどそうだと分かる。

だからこそ何で最後の最後に追い詰めた相手を殺して自分の「永遠」に閉じ込めずに自分の血を無理に飲ませて道連れにするのかも合点がいく。そうだと気づかないとこの展開は99.9%の男性の観客には「????」だと思う。

つまり心は男と女、体はともに男で激しい戦闘シーンを繰り広げるが、互角の勝負の末に最後の攻守は完全に女性側が攻になるのだ。男性にとってはそのことが感じられると恐ろしい話だと感じるのではないかと思う。いわば自分の人生が完全に捻じ曲げられるのだから。

なんでこの女性の心を持っていたのかと確信できるのかというとこの男性側の男性(ややこしいな)の目の前で最後に男か女か分からないけれど体は女性の人(ややこしいな)がこの男性に実は少し好意を持っていることが示されて殺されるのだ。そのことにおそらくは初めて動揺した男性の心の揺れに嫉妬した(と思われる)女性側の美しい男性が、そのまま男性もその死んだ女性と一緒に殺せば心中のようになって幸せになって死ねることに気づいて自分の血を飲ませて自分の仲間のバンパイアにして無理に生かせたのだ。もちろんというかこの男性は、ろくに手をつないだかどうかも分からないこの女性と一緒にここで殺された方が人間らしい生命と異性の愛情に殉じて死ぬことになると感じて拒否するが、そこを女性側の男性は死ぬことを許してくれずに無理矢理に自分の仲間にしてしまうのだ。考えてみれば男性の観客にとっては恐ろしい展開だ。自分は男なのでこうやってこうサクッと死にたいな、と思っててもそうはできない話のように見えるわけだから。

勿論、主役二人の男性の熱い戦闘シーン(完全にラブシーンと化しているが)だけじゃなく、人間と生きることを許されない皇帝と許嫁に嫉妬する男女、あるいは戦争で夫を亡くしてマッドサイエンティストになった科学者、戦争で友人を亡くした若者、アメリカンな武闘家などなんか言ってるだけで結構チープな設定なのにビックリすることにすべての登場人物が悩んで生きている。

なるほど、これだけの物語を作って、役者一人一人が生きようとしたら、本公演を年に何回も出来ないよな、と思ったりも。

実際の世界ではこんな真っ直ぐな学生たちも、社会に出るとすぐに打ちのめされて気づくとほとんど元気な奴がいない(すごく頭のいい学生でもそう)ので、こんなことは無いんだけど、国家とは関係ないこんなぶつかり合いも良いよね!(笑

『もっと高く』

『もっと高く』

PATCH-WORKS

北池袋 新生館シアター(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★

旗揚げとしては上々じゃないですか・・・
「シチュエーションコメディと生演奏を軸に舞台を作り上げる。」という劇団のコンセプトが感じられる舞台でした。

物語りも面白く、シーン毎に衣装を変えるのも、場転がわかりやすく好印象。

劇中の、父親が作ったとされるオリジナル曲、“優しく包まれる”感じがして、いい曲だと思いました。

ただ、約110分のこの舞台、全体に冗長な感じがしたのと、ドラマの描き方が淡白に感じました。

その辺を整理・再考することによって、80~90分程度の惹き付ける作品になるんじゃないでしょうか・・・。

三太おじさんの家

三太おじさんの家

椿組

ザ・スズナリ(東京都)

2016/03/11 (金) ~ 2016/03/15 (火)公演終了

満足度★★★★

なっとくのストレートプレイ。
これまでの椿組と一線を画する公演、とパンフに作演出=梨澤慧以子談の通り(といっても椿組観劇3度目だが)。数年前、他公演に客演していた梨澤氏を、自劇団チラシにある「作演出」の方としても認知し、一昨年初観劇、予想外の作演出力に驚いた。昨年の公演を無念にも見逃したこともあって、高い期待を暖めてスズナリへ足を運んだ。千秋楽。 御大・外波山文明をそのまま使い、瓜生和成のやや図々しめの小市民性を引き出し、和の室内に懐かしい「昔の日」と現代の時間が行き来したり同居したりする。 人物へのストレスの与え方、ちょっとした違和感のほのめかし方、観て行くにつれ、図のピースがあちこち順不同に埋まって、全体が見えて来る。「緻密」という表現は一見そぐわないが、無理や破綻がなく、真実味がしみじみと流れてくる。緻密な仕事がその背後にあるのではないかと、想像した。ほほえましいお話だが途中経過がおいしい。
加藤ちかの舞台美術も久々に観た。良い仕事だ。
今作のツボは、冒頭近く、ガラス戸から透けてみえる裏庭の松に積もった雪の塊が、ドサッと落ちる。「次」の場面に移るきっかけの「ドサッ」が妙に笑えた。

対岸の永遠

対岸の永遠

てがみ座

シアター風姿花伝(東京都)

2016/03/04 (金) ~ 2016/03/30 (水)公演終了

満足度★★★

海外を舞台とした他国人の芝居を日本で観る・・難しい課題に挑んだ成果は。
久々のてがみ座観劇だったが、長田戯曲の感触は多分刻まれており、それを思い出させられた気がした。 文学的、というのが印象を言い当てる一つの言い方だが、その要点は何か・・。 台詞が、ある範囲というか、枠から飛び出ることがなさそうに感じる、そういう台詞の連なり、書き手にとって心地よい響き、所謂「文学的」=詩的、と言ってよいかも知れないが、素な日常言葉が混じる、のでなく、詩のほうに寄った表現が、混じる。生身の人間から発したことを確信させる言葉が、「文学的」の範疇を逸脱してでも飛び出てくる可能性、予感がない、ということなのだと思う。 とても微妙な部分について言っていてそんなのは芝居の本質に関わらない、という意見もありそうだが・・・私にはその部分が、「こちらか、あちらか」の境界を揺れており、どちらに立つのかは重要なのだ、という感じを持っている、今のところ。

ネタバレBOX

 問題は戯曲にもありそうだが、まず見えるのは俳優だ。もう少し切実に、「そこに居る」リアリティを持てないのか・・・確かに、ロシアという土地の、庶民の感覚を身体ごと立ち上げることは難しい課題だろうけれど。 戯曲に対する確信が、持てていない? 演出はどうか・・・
 シアター風姿花伝のゆかりの演出家である事は今回知ったが、上村聡史演出+風姿花伝の秀作を頭に過ぎらせないでは行かない。戯曲をどう解釈し、何を生かそうとしたか・・ 美術や音響など「お膳立て」は期待感を駆り立てるが・・・
 亡命者である「父」を演じた俳優の佇まいはユニークだったが、彼がいったいどういう詩人であったのか・・そこが分からなかった。作者はどう描きたかったのか、も。彼自身が「逃亡」の途上で体験したものや、祖国に住む娘が(現代)出会うチェチェン出身者のこと、など「悩ましいテーマ」を想起させるが、その事と出会ったがゆえに彼らがどう変わったのかが分からないし、詩人の思想そのものとの関係も、結びつけづらかった。
 何より、娘にとって「父」を許せない決定的な理由があったが、それならば嫌悪や恨みを通り越して、無視の段階に至っていておかしくない。その彼女が、何をきっかけに父を受け入れるのか、そこも分からなかった。最後は歩み寄る、ということが物語りを一歩進めたようだが、結果先にありき、と見えなくない。役者自身が、その理由を見出していないと見えた(戯曲に書かれていないからだが、彼女はどう納得しているのだろう)。
 夫が改心する理由も分からない。爆撃音を聞いたことで、一時的に、日本での震災直後のように、何か真っ当な生き方をしなきゃと、テロを間近に見てそんな気になったのか。他に見当たらないのは私の鈍感な感性ゆえか。
 ヨシフ・ブロツキーという詩人(劇作もあり)を題材に書いたのだという。評伝に近い(史実を踏まえた)物語か、フィクションか。後者だという気がしたが、それにしては、実在した人物の威光というか、事実性(重さ)に依拠した作りに見える。
 一番困ったのは恐らく、この芝居をどう自分の場所に引き付け、重ねればよいのか、だろうと思う。 頭の悪い自分には、当たりも付けられない。
おたふく

おたふく

NPO法人 演劇倶楽部『座』

シアターサンモール(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★

山本周五郎。
前回の『座』公演=『友情』を面白く観たのでリピートした。今回は前回のスタジオから本館のシアターサンモールと広くなったが大きさに見合う舞台になっている。
前回のような全生演奏ではないが、要所に生の笛が入っていた。「友情」の話が持つ鋭利さに比して、人情噺はまた違った趣である。ある種のユートピア的な関係性が、ドラマを成立させる程度にピンポイントで押さえられていなければならない。その点、少しイメージを違えた登場人物も居なくはなかったが、壌晴彦の読み下す地文に喚起される「想像の世界」と相補完しあって、周五郎の人情噺が具現した。
フェリー二の「道」の主人公(ジェルソミーナ)ばりに健気で甲斐甲斐しく鷹揚で謙虚な、理想的な「おしず」という「女」像は、後に展開するドラマの伏線だが、やはりこれは男の心ばかりでなく観客の琴線にも届く。この女には相応しからざる「秘密」が、ある深刻な事態を引き起こしてゆくが・・・
 以上は後半のお話で、前半はおしずの苦労した前半生になっている。主に兄弟(家を出た二人の兄と、二人の娘=おしずとおたか)の物語だ。
 芝居は休憩を挟んで前編・後編に分かれ、同じ「おしず」が主人公ではあるが、それぞれ単独の話として観ても成り立つ。あるいは別個の短編をつなげたものかも知れない(推測)。

 周五郎の世界は、善人ばかりが登場する都合の良いお話、と見えなくないが、人間の醜さ弱さ、業を見ずには生きられない時代の人々へ、「ありえなくない形」=人間の可能性を「お話」の形で示そうとしたのではないか・・。 ある種の厳しさが、この人情噺の背後に流れているように感じる。
 芝居は分かりやすく、演出に親切な工夫が、前回と同様施されていた。「日本の文化遺産」に焦点を当てて行く『座』の仕事。

ネタバレBOX

後半の夫婦の人情噺は、二人の夫婦への不思議な収まり方が、悪くない。そのため、終盤に分かるその背景なるものは、なくたって良い。が、それも悪くない。
ただ、そのオチが明らかになる前段に夫の疑念、嫉妬、荒廃が挟まるので、物語らしくはなるが、さほど深刻にならずとも良く、おしずの「愛」を最終的に否定して離反することは考えにくいので、まぁ「ちょっとした誤解だったね(笑)」で済む話である、というのが衆生の同意するところではないか。 であるので、妹のおたかがたまたま知った夫の「疑念」に、怒るのも良いが、切々と姉を思う言葉をこぼす程度でよく、相手を責める部分に比重をおかなくて良いと思った。 人の信頼がいとも容易く壊れること、に対する「怒り」と普遍化してみるも可だが、それとて、やんわりと責めてこそ、効果も。
・・といった所などは、ドラマを成立させるべきピンポイントの微妙さの例か。
「安全区/Nanjing」ご来場ありがとうございました。

「安全区/Nanjing」ご来場ありがとうございました。

メメントC

Geki地下Liberty(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

弱者の痛み 必見
 タイトルからして如何にも戦争の持つ錯綜した情報のアイロニカルな性格、敵味方の悪意を、そして本当の所は誰にも分からないという混乱が、弱者に与える皮肉な結果を示唆している。

ネタバレBOX

舞台は蒋介石軍が首都と定めた南京陥落前夜から、南京に駐在した外国人特派員が本国に逃れた後、日本軍が蛮行を犯し、ハーグ陸戦条約に違反したとして告発。日本は欧米列強の非難の的となっていた。その対外処理を急遽委託された為、宣撫部隊中尉、田之倉が半年遅れで赴任し実際には何があったのかを調査した期間に纏わる物語である。
主要登場人物は、特務機関員・宣撫部隊中尉、田之倉 肇、田之倉が住むことになった屋敷の本来の主人であり、東京帝大に留学していた経験を持つ中国の経済学者、林 英呈、従軍僧を装うが、実は陸軍参謀本部のスパイをも務める林田の3人だ。
林の兄は、蒋介石の側近、南京陥落直前に蒋と共に南京を脱出した。英呈は兄の命により、家を守り血統を守る為に南京に残った。これは、中国の家族制度とも関わりのあることで、長男の権威・権力は絶対であった。
今作は嶽本 あゆ美氏が、堀田 善衛の「時間」をベースに作劇した作品である。登場人物のキャラクターは、原作と今作シナリオではかなり変えてあるとのことだ。無論、堀田氏のご遺族の許可を得てのことである。だが、最も大切な点は、原作でも演劇台本でもこの日記の作者に中国人を据えていることである。即ち、攻撃した側ではなく攻撃された側、弱者の痛みにその視座を据えているのである。その為、戦争という虚偽の氾濫によってカオスと化す状況に、痛切な人間の痛みという視点が鼎立されているのだ。この視座によって、今作は、人間芸術としての普遍的位置を獲得しているといっても過言ではない。
更に、林の妻の妹、周 茉莉は、日本兵に襲撃されて生き残ったものの、集団レイプで受けた魂の傷は彼女の生涯を葬ってしまうほどの傷を与えたばかりかレイプが原因でうつされた梅毒の痛みを抑える為にアヘン中毒に陥る様、それを克服しようと懸命に努力する姿は心を撃つ。
演技では、先に挙げた3人の役者の演技が秀逸であった。ぜひ、見ておきたい舞台である。
通天閣ブルース

通天閣ブルース

劇団そとばこまち

劇団そとばこまちアトリエ 十三 BlackBoxx(大阪府)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★

流石です❗
面白いしホロッとさせるし、そして行政にも一石を投じるストーリー。
前回の作品を超えたに違いない❗
府知事には笑わせてもらいました。
そした散りばめられた小ネタがまた面白い。
とにかく、そとばこまちを観たことがある人もない人も是非観てもらいたい作品です。

スパイ大迷惑

スパイ大迷惑

ホチキス

劇場MOMO(東京都)

2016/03/17 (木) ~ 2016/03/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

薬師丸ひろこさん
観劇中、Long long time ago, 薬師丸ひろ子さん主演映画「セーラー服と機関銃」の舞台挨拶を観に行った事が思い出されました。
笑い、楽しさが、たくさん。
でも、笑いだけではなく、笑の合間に引き込まれる人間関係(人間でないものとの関係)もあり、色んな角度から楽しませてくれる。

アストライアー

アストライアー

ぱすてるからっと

千本桜ホール(東京都)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★

萌え系とシリアス系の融合
萌え系カフェが舞台に萌え系芝居にシリアスな展開が待っているドタバタコメディで、結構おもしろかった、100分でした。

アストライアー

アストライアー

ぱすてるからっと

千本桜ホール(東京都)

2016/03/18 (金) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★★★

表情
RED班を観劇。
ドタバタコメディとの事でしたがしっかり魅せるところは魅せていましたしダンスも役者さんの表情も良い芝居でした。
BLUE班も気になるのですがスケジュールが…

焼肉ドラゴン

焼肉ドラゴン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2016/03/07 (月) ~ 2016/03/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

新国屈指の作品!”ある在日家族の姿”
再々演となるこの公演私自身も初演から数え計5回目の観劇であるが、毎回泣けるのは「レ・ミゼラブル」と「焼肉ドラゴン」だ。
ただし今回はキャストが一新されたせいなのか終盤まで感情移入がなく客観的に観てましたが・・・。
来ました!最後の最後に涙腺決壊!(場所はネタバレで)
当時の風景そのままの細部まで拘る舞台セットと小道具は舞台セット好きには堪えられません。細かい演出で有名な鄭義信の真骨頂である。
毎回思うのだが、この芝居が作られたのは日本である。
この作品は韓国ソウルでも上演されているが、内容設定が日本と韓国とが逆、つまり、韓国での在韓日本人の話だとしたら、韓国でこの作品を作り上演することができたのであろうか・・・現状の教育状況だと甚だ疑問である。
それだけ、日本は他国がら見れば自由な国なのである。
【注釈】
1969年前後が時代背景となるこの作品であり、年月を経た現在とは違う。
また、国有地の問題が出てくるが、一方では次ような一例もあることも頭に入れて置きたい。(他にも有)
兵庫県の尼崎朝鮮初中級学校を運営する「学校法人兵庫朝鮮学園」が、尼崎市の市有地約7850平方メートルを同校用地として、年間約28万円の格安賃料で使用し続けていた。2011年、市が算出した標準賃料は年間約2900万円になり、学園は相場の約100分の1の賃料で借りていた。終戦直後、在日朝鮮人が通う尼崎市立小学校の分校として設立され、その後在日朝鮮人らが自主運営を要望し、1966年、県認可を受けた兵庫朝鮮学園が分校を引き継ぐ形で運営を始めた。その際、坪当たり1カ月10円で市が学園に土地を賃貸することで合意。しかしその後、40年以上も見直されないまま継続し、2011年になって「他の市有地賃料と均衡が取れない」と指摘を受けた同市は、同市公有財産課は「(過去の経緯などから)安い賃料を継続してきたが、値上げや用地買い取りも含めて交渉を進めたい」とした。値上げを前提に賃料改定を検討していると報じられた。40年以上も賃料改定をしなかった尼崎市の関係者は「(在日朝鮮人に対する)補助金的な意味合いもあったのかもしれない」としているが、明確な理由はないと述べている。拉致被害家族の支援団体「救う会兵庫」の代表者は「理由もなく格安の賃料で貸し続けていることは『優遇』といわれても仕方がない」と批判した。

ネタバレBOX

〈ラスト手前の場面〉
長女夫婦が北朝鮮、次女夫婦が韓国へ行くことになり、三女夫婦も別生活することになり、両親二人は27年間過ごしたこの土地が国有地の為、強制撤去により離れることになる。【父親はこの土地を買ったと言い張るが実際は登記されていない。、誰かに騙されたかどうかもわからず真相?27年間の土地使用代は支払いなし。(舞台では触れられていない)。
立ち退き料は金額定かでないが貰っていると予想されるがそこは芝居の中にはない】
そして、家族が離散したあと、いじめが原因で自殺した末っ子の時生が生前事有るごとに上っていたトタン屋根の上での場面から”涙腺決壊”、父親の言葉そしてラストまで。

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