最新の観てきた!クチコミ一覧

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遠い国から来た、良き日

遠い国から来た、良き日

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

心にぐっときた力作
劇団が若手に胸を貸す、を通り越して、そっと見守ってるだけの状態。
私がこれまでに見たワンツーワークス7〜8作品の中で、最も抽象的で、最も結末が結末らしくなく、最もテーマをはっきりと述べてないものであるにもかかわらず、最も感動し、最も泣けて、最も恐怖を感じた作品でした。

ネタバレBOX

イラクから来た少年の最後のスピーチは、ボブ・ディランの風に吹かれてに通じるものがありました。
遠い国から来た、良き日

遠い国から来た、良き日

ワンツーワークス

赤坂RED/THEATER(東京都)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

次代へどう語り継ぐか、それが問題だ
ずばりテーマは「平和」...プロパガンダになりそうな内容を中学3年生の視点から捉えることで、問題を素朴に浮き上がらせている。広島県は第2の故郷であり、夏に何度も行っている。そのたびに感じていること、特に原爆投下された日は、朝から地元TV、新聞はそのニュースが流れ続ける。

本公演は遠い国から来た転校生と、広島県の中学生が「平和」について向き合う場面が印象的である。「平和」が当たり前と思っている中学生、そのありがたさを自ら考える平和学習...。この公演は、観客も自ら考える、そんな投げかけがある。
(上演時間2時間)

ネタバレBOX

広島県の中学生にしても「平和」は空気のようなもので、その状況が当たり前のようである。一方イラクから来た男子転校生は自国での内戦で、平和のありがたさ、戦争の悲惨・痛みを十分すぎるほど体験してきている。しかし、そのギャップを際立った対立点として描かず、恋愛感情を織り込みプロパガンダを巧くコントロールしている。観客にも感性に訴える、または問いかけるという域に止めている。

日本国内の事情として、少し強引であるが大学生の就職活動を絡めている。一見無関係と思われる事柄を、国内の諸々の格差問題への不満を”イスラム国”への興味という形で結びつける。「ママの台所で爆弾を作ろう」...イスラム過激派組織が発行したとされる雑誌記事がインターネットで拡散。簡単に爆弾が出来るらしが、その蜂起を促すため、英語で書かれていたという。本公演でも英語で、という台詞があった。その平和を脅かす事(戦争とテロを同義語にできない)がこんなにも身近にあるという怖さ。

人は自分が見聞きした、その体験の範囲でしか実感できない。その先にある事を想像し我が事のように思いを馳せることは難しい。ましてや中学生では自国の悲劇を直視することは...。文献にあたり人の話を聞き、自分の中へ取り込む。机上学習のしたり顔になる怖さ、しかし現実に戦争を体験していないゆえの「平和」をどう次世代へ語り継ぐか、自分への問いかけでもある。

当日パンフにある作・演出の古城十忍氏の「『取りあえずやり過ごす』この処世術が自分がこれまで、どれほど大事なものを...」という思いは同感である。大きな感情の振幅があれば、と思う。

最後に、舞台セットは教室と山田家ダイニングキッチンがいとも簡単にイメージ転換する巧みさ。役者陣はワンツーワークス劇団員の確かな演技、若手役者の真摯な演技が光る。何より重くなりそうな言葉・台詞は方言(広島弁)という独特な柔らかさが緩衝の役割を果たしていたのも好ましい。
本公演は尻切れトンボ感のするラストシーン...過去の愚行・諦観から何を感じとるか、それを物語として描ききらず切って棄てたようだが、そこは思索と余韻として受け取ることにした。

次回公演を楽しみにしています。



LunaRossa

LunaRossa

アリー・エンターテイメント

シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)

2016/10/13 (木) ~ 2016/10/18 (火)公演終了

満足度★★★

LunaRossa
歌ありダンスあり笑いあり涙あり...の盛り沢山な内容でした。一コマ一コマをクローズアップしたらそれぞれに良さがあり面白いものだと思います。でも、全体を通して作品として見た時、いくつかのシーンが邪魔だと感じてしまいました。観客を飽きさせないための配慮なのかもしれませんが多過ぎたように思います。もっとキャストの方々のお芝居を観たかったです。脚本演出が私には合わないと知れた事が一番の収穫でした。

ネタバレBOX

ラストが一番納得がいかなかった。その選択をした理由もそれを受け入れる母親も幼馴染も理解できず一気に冷めました。
泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/10/12 (水) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

題名の意味に納得。
全編に溢れる長崎の方言が心地よく、2時間があっという間だった。息子に対して不器用な父親五郎と、自分の父親を重ね合わせながら、しんみりとした気分で観た。主人公健太の少年時代の、亡き兄邦宏との回想シーンに何とも言えない温かさを感じた。おせっかいやきの隣人達とのドタバタも楽しく、今回もTSTらしい良質の舞台だった。

~50とひとつの蝶結び~

~50とひとつの蝶結び~

Manhattan96

パフォーミングギャラリー&カフェ『絵空箱』(東京都)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

たまらなく愛しくなる時間でした。
絵空箱に入ると秋の夜のような虫の鳴き声が聞こえてさびしいような寒いような気持ちになりました。
芝居にダンス、歌に手品にタップダンス短いけれど美味しさが沢山つまってました。
短編集好きなんです。お話の後を想像したり、書いて無いことを思ったり。だから自分にとてもあってました。
こもださんの歌はパワフルでスパイシーでとても格好良かったです。
『問題と答え』の夫婦はステキな夫婦で、この二人に生まれてくる子は絶対幸せだと思いました。考えていることが全部一緒じゃないから、一緒じゃないからこそいいなって思いました。
『セミとキリギリス』は好き。言葉が刺さるし、大声をあげたくなる。
『ロミオとジュリエット』面白かった。
タップダンスめちゃくちゃ格好良かったです。
紙の可能性をみた気がします。紙の落ちる軌道が面白くて、音が面白くて、書いてある文字が面白くて、始まるまでただの紙束だったのが舞台のセットになっていくのが面白かった。
熱量があふれでてました。絵空箱に収まりきらないです。
舞台の段になっているところが本になっているところも注目。

あたま山心中 ~散ル、散ル、満チル~

あたま山心中 ~散ル、散ル、満チル~

近藤公園・平岩紙 二人芝居

駅前劇場(東京都)

2016/10/12 (水) ~ 2016/10/19 (水)公演終了

満足度★★★★

2日目観劇
中通路なし、壁際までほぼぎっしりの満員御礼客席。
照明ある天井にまで這うような巨大な桜の樹、日本語として触れた事のある童話「青い鳥」と古典落語「あたま山」が絡み、次々と変わる2人の演技。
狂気と清濁な間柄に、観ている者の深層心理を更に深みにハマらせるようなシュールだけど幻視的で清らかな舞台でした。
当日パンフ、感想アンケートなし、約95分。

売春捜査官

売春捜査官

稲村梓プロデュース

中野スタジオあくとれ(東京都)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

素敵な公演ありがとうございました
稲村梓さん、本当に素晴らしかったです。

ネタバレBOX

木村伝兵衛の(熊田留吉を一途に思い続ける)「女性的な部分」と親から強く期待された“伝兵衛”という名前が示す(一蹴で屈強な男を倒す)「男性的な部分」。
この2つの相反する部分を持つ人間の複雑な心理を見事に演じ切りました。
バストサイズの偽装がバレたときの表情や男にタンポンの挿入をせがむ表情に「女性特有の羞恥心」や「男性に対する征服感」に酔う可愛らしさが良く出ていました。
また「集団就職で上京し、五島の家族のために、そしてブスゆえに千円で男性の股に顔を埋めながらコンドームを付けることを生業とし、最後に大山金太郎に絞殺される」山口愛子の悲しさを本当に見事に演じ切りました。
繰り返しになりますが、本当に素晴らしい女優さんです。“不世出”という言葉は彼女の為にあるのではないでしょうか。
そして“つか作品と稲村さんとの融合”というこの上ない贅沢な時間を持てたことに強く感謝いたします。
第四十八章「混沌の海へ(後編)」

第四十八章「混沌の海へ(後編)」

シアターOM

シアターOM(大阪府)

2016/09/22 (木) ~ 2016/09/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

今回もまさかの…、うっ、裏切られた!楽しかった!暑かった!
シアターOM、高津から清水谷アトリエに移転後、初観劇!

そして後編って言ってたのに…、言ってたのに…、「秋葉流死す」って言ってたのに…?
さすがOMさん、引っ張りますね!

それにしても、清水谷アトリエ、舞台が半端なく近い!
一番前の席、舞台の上を通らないと移動出来ない程、近い!
迫力3倍増しです。

そして何より、暑かった!
エアコンの増設決定ですね。

そして終演後のお楽しみコーナー、役者さんの自尊心を崩壊させるチェキチェンジが残酷でした。

とっても楽しかったです。

クレイジー・クレーマー

クレイジー・クレーマー

劇団HAっHAー!!

ぽんプラザホール(福岡県)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/09 (日)公演終了

満足度★★★

構成も練ってありました
コメディ色がが強いのかなと思っていたのですが、大人のお芝居で、途中の疑問も、しっかり種明かししていただき、すっきりです。映像も装置こみでしっかり作ってありました。

泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/10/12 (水) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

丁寧な作品作り
父と息子の話。その息子が主人公。母親は彼が生まれた日に亡くなりました。そして小学校の頃、兄が大好きだった。でも既に他界しています。その兄の野球での活躍から物語が始まりました。特に、大きな事件が起こるわけではありません、しかし日々の生活を描きながら、最後に山場が訪れます。私の周りでは、すすり泣く声があちこちで。丁寧な作品作り。これからも楽しみにしています。

空気ノ機械ノ尾ッポvol.23

空気ノ機械ノ尾ッポvol.23

空気ノ機械ノ尾ッポ

すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)

2016/10/06 (木) ~ 2016/10/09 (日)公演終了

満足度★★

熱いやる気は観客を巻き込んだのか
元気が躍動する熱さで肥大する夢の世界…みたいな感じで、
役者さんたちの勢いとやる気が前面に押し出された舞台。
この夏フェスの様なグルーヴ感に、
はまる人はきっと大好きで陶酔するんだろうな…。
チョットついていけずに引いてしまった。
しかしながら劇場は老若男女で超満員。
幅広く高い人気のある劇団なんだと再確認する。
ぜひその人気の秘密を感じにリターンマッチしてみたい。

ネタバレBOX

勢いと熱量は中規模の小屋を凌駕する一つの手段なのかもしれないが、
別の意味では創り手側の自己陶酔で終わってしまうのかも。
ちょっと置いて行かれた感が大きい残念な気分に包まれた。
また、それだけの熱量で凌駕するならば、
千秋楽で声が出ないのではどうなのだろう?
物語を創り上げて見せるという過程で、
伝わらない声は演じたいだけに見えてしまった。残念。
アイムオールウェイズバッド

アイムオールウェイズバッド

荒川チョモランマ

高田馬場ラビネスト(東京都)

2016/10/07 (金) ~ 2016/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★★

本気でおもしろ
記憶喪失のブス(設定上)の一人称で展開する、
極私的な愛と情が交差するヒューマン?コメディ。
貧富と醜美の格差社会にマッチしたある意味リアルな物語。
当日パンフに「これが私にとって紛れもないリアル」とあるように、
同じカーストの日常に包まれたように共感。
その設定は何より、小劇場らしさと利点を最大限生かした演出と、
見せ場の数々に惹き込まれる。
この路線と演出、大好きです。
さらなれば、もう一歩踏み込んで、
主人公のミィ☆ナにもっと泣かせる台詞を吐かせてほしかった。
自分的には今年の最上位にくる良い物語でした。
ありがとうございます。

ネタバレBOX

狭い舞台が効果的に見せられる病室セット。
中央のベットが主人公の世界そのものに。
出られないベット。動けない身体。解らない自分。
世界と同期したベットから飛び出し、
全てを焼き捨て、彼と共に歩み始める。結構ロマンチックなのかもしれない。
一つ残念だったのは、お芝居の冒頭、
上手の席からは丁度目の前の椅子と役者さんがブラインドして、
病室に集まった男子たちと主人公のやり取りが視えなかった事。
座席と見え方も考慮してほしいところ。
フリック

フリック

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2016/10/13 (木) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★

フリック
凄い戯曲!マキノノゾミさんの演出は、優しくて、柔らかかった。

小さな映画館で働くアルバイトの若者の平凡な日常に人類の歴史を凝縮。映画の話題で数十年を振り返り、果ては聖書まで。軽いおしゃべりから人類の悲しみ、喜びがポロポロとこぼれ出す。彼らも私も映画(人生、世界)の主人公だった。

約3時間、休憩込み。

ネタバレBOX

楽しい話(映画のこと)をしている時だけ、人間は友達だし、幸せになれる。安易なハッピーエンドにならなくて本当に良かった。
ゲシュタルト家の崩壊

ゲシュタルト家の崩壊

めがね堂

【閉館】SPACE 梟門(東京都)

2016/10/13 (木) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

これは面白い!!
“ゲシュタルト崩壊”ですか~、フムフムなるほどね。
というわけにはいかないでしょうが、面白い作品です!

どこが面白いのかって言われても、「観てください」としか言えません。
万人に受けるかはわかりませんが・・・。

観ている「私」が“ゲシュタルト崩壊”しました(笑)。。。

ディギング・あ・ホール

ディギング・あ・ホール

劇団芝居屋かいとうらんま

OFF・OFFシアター(東京都)

2016/10/08 (土) ~ 2016/10/09 (日)公演終了

満足度★★★★

好物な...
物語のシチュエーションは奇抜(妙)であるが、そこに居(入)るのは普通の人々。もっとも説明文では、変人のような紹介...自称ツキのない男、身寄りのない偏屈ババア、 無責任な介護士と 俺様何様な男らが登場することになっているが、それは人が持っている性格を登場人物一人ひとりに役割として担わせるようなもの。
自分では、冒頭シーンが意味深で、これから展開していくストーリーは、現在進行なのか、過去回想なのか判然としなくなった。
しかし、穴の中という土・埃(ほこり)、不衛生という状況・環境にも関わらず、その光景には清々しさを感じた。その不思議空間に集まっている人たちの騒々しくも切なく哀しい物語。
(上演時間1時間30分)

ネタバレBOX

舞台セットは、穴を支える柱・板、コンクリート破片のようなものが乱雑に組み合わされている。
上手は少し広い空間...掘る進行方向のようである。下手にベットが置かれている。
この穴には、銀行強盗(地下金庫を目指)を企む男たちと、閉鎖された老人ホームに入居していた老女が、行き先がなく住みかにしている。この2グループの人たちと、その人たちに関わる人(老人ホームの介護職員など)との交流を通して、小市民の人生を浮き彫りにする。
    
地下金庫(ゴール)まであと10メートル...もう少しで目的達成できるにも関わらず、もたつく男たち。人生もあと少し、小さな幸福を掴みかけているが手に出来ない。そのもどかしい気持を穴掘りに準(なぞら)えた比喩として描く。

物語は、主人公・熊坂長次(ごとうたくやサン)の一人称語りのようだ。登場人物の紹介は、約束事のように冒頭シーン...全員が横たわっているが、亡くなっているような気にもさせる。終盤には爆発・崩落という設定であり、そのループするような展開を想起させる。

芝居では、この穴を寝ぐらにしている偏屈婆さん...梅田タエ子(浅井唯香サン)のお茶目、愛らしく、それでいて切なく哀しい演技が心に響く。実年齢よりはるかに上の年代を演じているが、メイクで老け役にしている。外見の違和感を超越した滋味ある老女の言葉...自分の実娘との確執、それを例にしながら「家族を持つことは山を登るようなもので、簡単には登れない。」、何か事を成し遂げようとすることにも通じる。
教訓のように聞こえる台詞だが、婆ちゃんが言うと...実に魅力的に聞こえる。
役者陣の演技力は確かであり、バランスも良かった。その中で熊坂・梅田役の二人の会話、本当に素晴らしかった。

次回公演を楽しみにしております。
本公演、下北沢上演であったが、穴掘り地図は大垣公演用のもの?                             
「66~ロクロク~」

「66~ロクロク~」

円盤ライダー

シダックス カルチャービレッジ6階(東京都)

2016/10/08 (土) ~ 2016/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★

渋谷シダックスで...面白い!
第2回渋谷総合文化祭の一環として参加...だから舞台は渋谷シダックス6階のオフィス。舞台と客席の区別はあるが、役者陣は客席内を動くこともあった。その一体感はドキュメンタリーという感じでもある。

ネタバレBOX

渋谷駅にほど近いシダックスビルに念願のオフィスを構えて喜ぶ男5人、というシチュエーションのようにも思える。仕事の未来を語り、過去を省みつつ、今この場所にいる。
この男たちには10年前に袂を分かち、アメリカンドリームを求めて渡米した仲間がいた。男たちのリーダーが今日の成功を見せたかったのか、相手の近況を知りたかったのか、その理由は定かではないが、いずれにしても音信不通になっている男へ連絡したところ...。
そういう心境になったことは理由が明らかにされないが、そんなことは矮小なことと一笑に付してしまうほど面白い。

この男たちの名前が、なぜか東京-千葉間を走る総武線の駅名のような。リーダーは平井、以下...(下総)中山・船橋・大久保・市川、そして渡米した男が秋葉。台詞呼び名であるから漢字表記は分からないが、偶然か。そして秋葉...正確には秋葉原であり、少し違えるあたりに作為を感じる。

この舞台...本当のオフィスでの芝居は、男たちの熱演で時間の経過を忘れるほどであった。この熱き芝居を観やすくするため、椅子を自在に移動させることも出来た。舞台美術・技術(照明・音響)もない、まさに演技力勝負の芝居であったが観応え十分であった。「少人数、腕のある役者のみのガチ芝居 乞うご期待」という説明、謳い文句は嘘ではない。

この熱き男たちの企業理念...人の夢と希望を与えるような、または手助けしたいような趣旨を標榜する。そっくりそのまま観客(自分)の心を捉え、楽しませてくれた。

次回公演も楽しみにしております。
はい、カット!

はい、カット!

さるしばい

萬劇場(東京都)

2016/10/06 (木) ~ 2016/10/10 (月)公演終了

満足度★★★★

昭和の雰囲気が漂うような...
劇場内に入ると商店街の舞台セットがしっかり作られており、それだけでワクワクし期待が高まる。タイトルから映画にちなんだ物語であることは容易に想像がつくが、描かれた物語は昔ながらの人情ものであった。

フライヤーはA3二つ折り(当日パンフは同様の絵柄でA4二つ折)で、その表裏一体で街風景が印刷されている。風景の中央にしめ縄がある神木、両面に街並み(大空商店街の看板)。そこを路面電車が走る...素朴な味わいの風景である。舞台はその街の一角を切り取って表しているようだ。

(上演時間2時間)

ネタバレBOX

舞台中央に純喫茶店(さぼてん)、上手・下手側の対象するような店が並ぶ。店先には商品陳列棚、秤、黒電話などの小物も置かれちょっとしたリアリティが見られる。最近では地中化が進む電柱も見られる。

梗概...幼馴染で映画好きの女子高生2人が主人公。いつか自分たちの手で映画制作を夢見る乙女が、ある事故をキッカケに気まずい関係になる。それを気遣う周囲の人々、この街を訪れている観光客などを巻き込んで、何とか仲直りさせたい。その契機として映画制作...この自主映画制作の始まるまでのドタバタを面白可笑しく描く。もちろん全編を通してのヒューマンコメディというタッチの描きである。
いろいろなハプニングが起きるが、そこには市井の人々が抱える普遍的な悩み事や心配事が投影されている。それを街という大きな器の温もり、そこに住んでいる家族、近所の人々の見守り、その「地」と「血」の繋がりに、懐かしき日本の原風景を見るようだ。

公演のテーマらしき台詞「(本当の)優しさとは何か」、その人によって表し方が違うことを、それぞれの登場人物の悩みとして担わせ、柔らかく包み込むように(解決・氷解)導く。この劇団の真骨頂の観せ方である。

この公演、いや自分が観た過去公演も含め、会話の合間あいまに早戸裕サン(今回は権田恒二役)の軽妙洒脱なツッコミ発言が面白い。それが物語の展開に心地よいテンポをもたらしている。

次回公演も楽しみにしております。
泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/10/12 (水) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★

♡ウォーミング
大事な人を二人も亡くしてしまっって臆病になってる父の気持ちもわからなくはないがやはり子供は親の愛情を感じたいものですよね。私も親からの愛情を受けてないと感じてた頃があったので息子の気持ちに何となく共感してしまいました。でも父親の「ばかたれ!」の一言に愛情が詰まっているのが感じられちょいとうるうる。テンポも良く楽しめました。

PANDORA 〜Op.5 最終章・はじまりの章〜

PANDORA 〜Op.5 最終章・はじまりの章〜

Project UZU

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2016/09/16 (金) ~ 2016/09/19 (月)公演終了

最終章にして、初見でした(笑)
観てみてそこはやはり、ずっと観続けてこられた方々と、初見のわたしでは、だいぶ温度差がありました。
きっとここは、とっても感動する場面なんだろうな、とか。
きっとここは、とっても感慨深い場面なんだろうな、とか。
そういうことが頭では理解できるのですが・・・いかんせん積み重ねてきた記憶がもたらす感傷というものが一切ないので・・・。

でも、それはそれで正解だと思うのです。
最終章にして初見の人間にまで配慮する必要はない。まったくない。
この作品は、今までこの物語を見守り続けて来られた方の為の、物語。

ネタバレBOX

役者さんで印象的だったのが、西田美咲さん。
聞けば、彼女はずっと変わらずあの役を演じ続けて来られたそう。
うん、西田さん以外には考えられない、とても良かった、とても可愛かった。

そして江本真里子さん。
素の状態でしたら可愛らしい女性なのですが、なんという少年感。
聞けば、どうやらめっちゃ色んな役を兼ねられておられるとか。。。
確かにこの最終章のわたしが観たバージョンだけでも二役されてた。
しかももう片方は妖艶な大人の女性。振れ幅大きい。
泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

泣けない二人に、快晴(ピーカン)の空が笑った!

東京ストーリーテラー

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/10/12 (水) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★★

感動します
ストーリーテラーさんの公演は感動できる公演が多いですが、今回の作品は特に良い作品でした。休憩無しの公演としては少し長めでしたが、長さを感じさせないほど引き込まれました。
亡き作家の遠藤周作さんの作品のどこかに、「亡き人が焼かれていく煙が上がっていく空は何故か晴天」といった場面があったように記憶しているのですが、そんなことも思い出した私でした。
演技はもちろん皆さん良かったですが、今回は石塚さんが光っていました。
ひとつだけ、仙崎さん。カーテンコールでは笑いましょうよ(笑)

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