最新の観てきた!クチコミ一覧

661-680件 / 187182件中
【ファム・ファタール】

【ファム・ファタール】

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

大学生がストリップ劇場に行ったことをきっかけに、おもしろい展開になりましたね。

ネタバレBOX

三人の三角関係にも似た、奇妙な友情関係は、興味をかきたてられました。ヤクザと地上げ屋の抗争、ストリップ劇場のダンサーの人生模様、いきぴったりのテンポのいい漫才コンビ、多彩な興味深い内容に感じました。
【ファム・ファタール】

【ファム・ファタール】

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

ある学生がストリップ劇場で迎えるひと夏の経験を描いた休憩無し約1時間50分、劇場に携わる人達の人間模様に加えてヤクザの抗争まで絡む展開。お目当てのストリップシーンは大人しめ、とは言え踊り子の二枚看板を演じる女優さん2人の胸元は抜群の存在感。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

説明通りの導入で
スラップスティックコメディかな
いまひとつ自分の感性に
引っかから無かった感じした
90分の作品
舞台美術は壁が漫画のコマ割り風な白い枠で
椅子代わりのオブジェは
歯の形で とてもユニークでした

ネタバレBOX

説明にあった死亡話は
無かったようだ

結局なぜ差歯だから別れる
という納得のいく理由は無かったようで
理解し辛かったなぁ

主人公は別れを告げられる女性で
花より男子みたいな漫画にハマってる
丁度の完結した漫画から現実世界に
漫画の主人公カップルが出てきて
絡んでくるのです

チョコ中毒とか
口内に入り込む話ともなり
ピノキオの鯨の中とか
リトルショップオブホラーズの歯医者の感じ
等を連想しましたわ〜落語の頭山みたいな
不条理系のコメディかなぁ

過去に割と好きでもなかった今の彼氏に
バレンタインのチョコを渡してから
だんだん好きになって今があるので
渡すのをやめられる状況になり
過去改変出来るのだがー
結局はチョコを渡して今の時間へ
で終演なのだが
そうなると結局差歯で別れる話は
解決してなく継続で
何も変わらない?という感じが
チョイと理解及ばなかったなぁと

湿ったインテリア

湿ったインテリア

ウンゲツィーファ

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2025/05/19 (月) ~ 2025/05/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/23 (金) 19:30

110分。休憩なし。

驟雨(Syuuu )

驟雨(Syuuu )

劇団芝居屋

中野スタジオあくとれ(東京都)

2025/05/20 (火) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

初めて観させていただきました。
まず、劇場の雰囲気がとても好みでした!

芝居屋さんというだけあり、登場人物1人1人の感情の変化をみている側がとても感じることができました。
後半のたたみかけ、素晴らしかったです。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

これは掛け値なしに面白い。シュールなラブコメファンタジーですが、ちょいちょいシニカルでリアルなところがイイですね。マリッジブルーの白日夢だったのかな。

染明色

染明色

Prelude

インディペンデントシアターOji( 旧:王子小劇場 )(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

AB両チーム観劇。
2年前の同作品も観たが、前回より少しマイルドになった気がする。
強烈な描写は前回同様かそれ以上なのだが、ストーリーや人物像がしっかり入って来るので、描写の強烈さに引きずられないからだろうか。脚本の軸の強さ、演出の巧みさ、役者の力量にもよるのかもしれない。
舞台美術や音楽、照明が相まって作り出す空間がとても美しい。
若い世代に観てほしい作品である。

ネタバレBOX

ネタバレと言うか★が5ではなく4の理由ですが。
Aチームの役者さんの表現が漫画っぽく感じてしまったところがあって。
表面的にはそれっぽくてわかりやすいのだけれど、「自分はこういう人ですよ」と出し過ぎている感じがしてしまった。
演技が下手と言う訳ではなく、完全に私の好みの問題だとは思うのだけれど。
チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。シュールなラブコメファンタジーといった内容。
結婚を間近に控えたカップル、その2人が改めて心の距離感のようなものを確認する といった印象。「マリッジブルー」のような不安や心のモヤモヤか、なんらかの理由をつけて愛情を確かめておきたい。本当にこの人と結婚したいのか そんな ちょっとした迷い、後々 もっと自分の理想とした人が現れるのではないか。人生は 選択の連続だと考えたら、結婚するにあたって慎重になるだろう。

物語は 説明の通りであるが、「彼は死んでしまったはずなのに・・・」は ある意味正しいが、その彼の正体が妙。ここからリアルとファンタジーが交錯した独特な世界へ誘われる。2人は、けっして奇人や変人ではなく 「チョコレイト」によって翻弄された男、漫画の連載が終わり寂しい女 というだけ。唐突に現実と非現実が交わりだすが、不思議と違和感はなく、逆にその繋ぎ方に 作・演出の山本真生さんの奇知を感じる。そして心的探求が始まるようだ。
(上演時間1時間35分 休憩なし)

ネタバレBOX

舞台美術は、白い細棒の枠組(枠組足場または漫画コマ割りのような)で 所々に四角や楕円の板が飾られている。一部はバスケットゴールリングに見立てた楕円形。床(板)には歯の形をした箱馬がいくつか、その1つが中央に置かれ菓子皿にチョコレイトが入っている。勿論 差し歯と浮遊感(ファンタジー)の両方をイメージした造作。そして所々に漫画本が積んである。

物語は、結婚式を数日後に控えた2人 ヒナとソウタ。ソウタがチョコレイトのせいで自分の歯は全部差し歯だと告白、そして結婚できないと言う。既に式の案内状は出しており、いまさら中止には出来ない。そんな状況の中、ヒナが愛読していた漫画「ロマンチック・ラブ」という異世界から 登場人物のカオルが現れた。「現実」と「幸福」、その実感を失った先に奇妙な光景が表れる。15年間連載した「ロマンチック・ラブ」が終了⇒カオルは死んだのでは…。

「ロマンチック・ラブ」の中で、カオルはスズと付き合っており、彼女まで現実の世界に現れる。ヒナの現実と夢想というか妄想がだんだんと膨らみ、混沌とした世界へ誘われる。そこにキルハトッテの「あるかもしれない”きっと”を切って貼ってコラージュする」が窺い知れる。一方 現実の世界では、嘘までついて差し歯にした歯科医 ミナミが、ソウタにヒナと別れ 私と結婚してと迫る。ソウタの妹 リョウコがシニカルに絡み、静かに増幅しはじめる奇妙な日常。まさに真骨頂。

当たり前だと思っていた幸せ、そして自分を理解して自分を表現することの難しさ、その心情を普通の世界から はみ出して描く。その はみ出した「歪み」によって「普通」の愛情を浮き彫りにするような。役者陣も、戸惑いや焦り、開き直りといった状況をデフォルメして演じている。その捉えどころのない曖昧な雰囲気が漂っている。明確な軌道を動く というよりは、何もない空間を自由に走る、といった感覚を楽しみたい公演。
次回公演も楽しみにしております。
ナイト・メア

ナイト・メア

Project To Do

萬劇場(東京都)

2025/05/01 (木) ~ 2025/05/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2025/05/01 (木)

情熱を感じた。殺陣の量がハンパなく、手数が多いだけでなくバリエーションも豊富。ここまで振り切ったことは賞賛に値する。話は多少入り組んでいるが些細なことなどものともしない

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/23 (金) 14:00

95分。休憩なし。

再演 みやこほたる 

再演 みやこほたる 

劇団匂組

アトリエ第Q藝術(東京都)

2025/05/14 (水) ~ 2025/05/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

このような事件が有ったと知らなかったです。身近に潜む人の心情が痛ましく切なかったです。何故、その行為に至らなければいけなかったのかがとても切実に伝わって来て悲しかったです。

穴熊の戯言は金色の鉄錆

穴熊の戯言は金色の鉄錆

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/28 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

ストレンジな感じで面白かったです。ラストもまた、良いですね!いろいろと理解追いついてないですが見終わった後もとっちらかりながら考えるのも良い。

穴熊の戯言は金色の鉄錆

穴熊の戯言は金色の鉄錆

MCR

ザ・スズナリ(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/28 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/22 (木) 19:00

お気に入り劇団の新作は、笑って切ないラブストーリー、…かな?(2分押し)102分。
 かなり変わったカップル(小野ゆたか・帯金ゆかり)のストーリーだが、ただただ笑っていたら終盤でとんでもない所に連れていかれる。最終盤も、そう来るか、という展開だが、エンディングの美しさが光る。役者陣が皆しっかりと演じているのだが、帯金の逞しさが目立つ。堀は前半はいつもほどの勢いではないな、と思っていると、後半は見事に展開する。久々に見る中川の佇まいが素晴らしく、「いい声」も相変わらずなのが嬉しい。
 客はそれなりに入っているものの満席と言うには程遠い。勿体ない。時間がある人は是非観て欲しい。

染明色

染明色

Prelude

インディペンデントシアターOji( 旧:王子小劇場 )(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2025/05/21 (水) 19:00

価格4,300円

Bキャスト観劇
目を閉じて浮かぶのは玲子の目と口角の揺らぎ、まるで幻想化のような美憂の立ち振舞、誠一とのあの、、
それぞれを浮かべると印象的なシーンが写真のようによぎる
どう捉えるか、共感してしまうところもあって、、と書くとどう思われるか
猜疑心が生じてることで後ろめたい?そういう社会の中で育ってきた、もちろん法的な問題もあるし、理性もある
当事者にとっては抑えきれるものでもなく、普通でありたいと思う
普通と表現できないセカイがどうなのか
普通としたとき秩序が崩壊する…かもしれない
とても面白い作品

六道追分(ろくどうおいわけ)~第三期~

六道追分(ろくどうおいわけ)~第三期~

片肌☆倶利伽羅紋紋一座「ざ☆くりもん」

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2025/05/14 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

1時間40分のお芝居でしたが、様々なパフォーマンス(演出・演技)がとても楽しませていただきました。
時代劇の中に現代的内容を織り交ぜるなんて、とても面白い演出ですね。
とても美しい女性(花魁)ととてもイケメンの男性(盗賊)で見応えあり有り。
花魁の衣装もとても良かったです。
ダンスパフォーマンスは会場、一体となって盛り上がっていました。
チラシやプログラムに書かれていましたが
別のチームだとどんな感じになるのか、観て観たいですね。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

鑑賞日2025/05/22 (木) 19:00

価格3,500円

楽園に来ると毎回思う…どっち側に行こうか。今回は上手側にて無事に観劇。
本作は結婚と差し歯、チョコ、少女漫画と分かりやすいキーワードを組み合わせて
主人公を取り巻く恋愛と回想、現実と漫画の登場人物が描く人間模様をコラージュしています。

キルハトッテは初めて観る劇団。見た目も脚本も独創的な世界観。
歯切れの良いボキャブラリーと恋愛漫画にあるような小ネタに掴まれ、クスッと笑みが溢れていました。
(表紙のレトロ感が何とも良い味出してます)

ネタバレBOX

客演含め、どのキャストも個性派なのですが
物語のコラージュが映える時と、何を見せられてるのか分からない部分が多々あります。
中でも「セリフのようなセリフでない会話」を感じる点があり、内容の薄さと共に緊張感がなくなって
まるで身内にしか伝わらない芝居を観ている…初見のお客さまにとっては置いてけぼりになるかもしれません。
物語の落とし方もサラッとしていて、内容が濃いとは思えなかったかな(上演時間のせいではなく)。
好みが分かれるコアな作品です。
驟雨(Syuuu )

驟雨(Syuuu )

劇団芝居屋

中野スタジオあくとれ(東京都)

2025/05/20 (火) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

怒涛の会話劇、聴き応え、見応えあり有り。
顔の表情の作り方、さすがですね。

チョコレイト

チョコレイト

キルハトッテ

小劇場 楽園(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

今年に入って「初」の団体を中々の頻度で観ている(特に名のみ知る劇団の初観劇は感慨深い)が、こちらは中でも未知数度の高い一つで、「端正な作りをしていそう」なサイトの印象だけを頼りに(不安の面持ちで)観劇せり。
思っていた以上に作劇の工夫と饒舌さがあり、「書く人」なのだな、との印象。

ネタバレBOX

挙式を控えたヒナが婚約相手から「俺の歯全部差し歯なの」とのカミングアウトと共に婚約(一旦)破棄を告げられる・・と説明にあるが、「体の良い断りを入れて来たクズ野郎」ではなく実際の芝居では彼はパニクっており、傍若無人の逆パターンでの「男の独りよがり」に翻弄される女=私の内省へと入って行く物語のようである。
本作は「相手不在」のカップルの行方が現実的に辿られるリアルではなく、彼氏側に絡むのは「差し歯の治療をする」と申し出て女性歯科医。彼が十年前(十代の思春期)にかかった歯科医であったがその時彼は大人の女性への無邪気な告白をし、表面上軽くいなした女医の方はその事が心にわだかまっており、ストーカーよろしく大人になった彼の前に現われた格好。一人妄想を膨らませていた彼女は終盤事情を悟った相手に拒絶され撃沈するのだが(先般観たA.R.P.のボンゴレ・・に似た展開)。一方主人公ヒナの元には、彼女たちが思春期にハマった長尺の恋愛コミック(アニメ?)の主人公の男女が、連載が終ったのを機に「その後」の恋愛関係を続けようとした男に対し女が「やっと解放されたから外の世界を見てみたい」と現実世界へ飛び込んで来る、それを追って男もやって来るという展開(男女逆だったか?ちょっと忘れた)。ヒナはコミック彼氏と偶然出会って暫く同道し、漫画を知らないヒナの婚約破棄男はコミック彼女と出会ったりと、荒唐無稽ぶりが許容された世界が構築され、それなりに成立するのを眺めていた。
ただ差し歯にこだわる男とは何の隠喩であったか、彼のナイーブな態度の根っこの問題は解消されたのかと言えば、作者なりの決着はあったのかも知れないが、霧散した印象。たとえ不条理でも何かの隠喩である事はむしろ色濃くあり得るのであり、ギャグを磨くか人間洞察を深めて作劇に反映させるか、進化を求めたい欲求を持った。固有の世界観により磨きをかけられたし。
マライア・マーティンの物語

マライア・マーティンの物語

On7

サンモールスタジオ(東京都)

2025/05/17 (土) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

観られて良かった。女性の集団であるOn7が「ある女」の物語を演る、という時点でイメージの幅が狭まるのだが、「客演を招いてでも」やりたい演目かと普段以上の期待もあって急遽席を確保して出かけた。
つい先日「マグダレンの祈り」(2002)なる映画をたまたま観て、女性が「性」関係において不当に貶められてきた歴史の断面を見せつけられたのだったが、逞しく生きる女性らの姿を通してこれが描かれる。とは言え敗北と紙一重である。植民地の歴史を持つ日本での在日の境遇も、アメリカにおける黒人、また先住民、日本にもあるそれら被虐の者たちの「声にならない叫び」に共鳴する感性は、多分映画に育てられたのだろう。
本作もその系譜と言える作品だが、冒頭から見入らせる。

【ファム・ファタール】

【ファム・ファタール】

演劇制作体V-NET

TACCS1179(東京都)

2025/05/21 (水) ~ 2025/05/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

面白い。
昭和のバブル全盛期、大学4年生 加藤リョウ(丹羽哲士サン)が経験した、甘酸っぱく ほろ苦い ひと夏の物語。見所は 社会/世相にみる、バブルに浮かれた社会の歪。その理不尽や非正義と、これから就職して社会に出て行こうとする青年の純真や正義感といった意識のギャップ。人間的には、エリート意識の強い青年がストリップ劇場でのバイトを通して少し大人へ成長していく過程。そして舞台がストリップ劇場ということもあり、色香と妖艶な踊りが眼福。特に看板ストリッパー アスカ(小田飛鳥 サン)とベテランストリッパー ナナ(華彩なな サン)は、演出もあるが ひと際目立っていた。

物語は、一青年の心情だけではなく、ストリップ劇場にいる人々の生き様を点描し、夢や希望を叶えようと 必死に努力している姿を温かく 優しく見つめる。一方、バブル期という経済を背景に、人を騙し追い落とすヤクザと地上げ屋を絡ませ、ダークな世界を垣間見せる。色でいえば、闇の世界 その漆黒とスポットライトを浴びて踊るストリッパーの純白という、対比した世界が巧く交じりあった物語。

卑小だが、気になること。昭和という時代の雰囲気や臭いのようなものが感じられないこと。例えば、映画でいえばセピア色で泥臭いといったイメージ。バブル全盛期から40年ほど、確かに華やかな時代であったが、公演のような洗練された雰囲気とは違うような。その雰囲気があると、もっと昭和時代を感じ没入感に浸れたと思う。舞台美術はシンプルだが、それがスタイリッシュ(照明含め)に感じられたからかも。演劇制作体V-NETだからこそ、表現し難い雰囲気や臭い といった高いレベルを求めたくなる。ぜひ劇場で。
(上演時間1時間50分 休憩なし) 

ネタバレBOX

舞台美術は凸型、出ているところがストリップの盆(または 出べそ)にあたり、左右にいくつかの箱馬があるだけのシンプルなもの。上演前から白銀色の鮮やかな照明が舞台を照射している。何となく洗練された感じがする。

物語は、大学4年の加藤リョウが 既に銀行の内定をもらい、これから先は順風満帆でエリートコースを進むだけ。また公認会計士の試験にも合格している といった秀才。その彼を悪友 ケンタがストリップに誘う。そこで見初めたのがアスカ。すぐに楽屋へ行き、強引に 夏の間だけバイトをすることにした。アスカには 竜二というヤクザのヒモがいるが、彼もまた リョウの純真さを面白がり、いつの間にか奇妙な三角関係になる。まさに恋は盲目。この公演、視覚は触覚へ変容させるような「艶やか」さがあり、目は手として誘惑されそうだ。

バブル最盛期、再開発が進み土地も高騰していく そんな昭和の時代が背景。このストリップ小屋(ゲンダ劇場)を (経済活動としての)シノギ にしているのが、竜二のいる昔ながらの暴力団。一方 新興ヤクザは、表向きは会社組織にした金融暴力団(地上げ屋)。嫌がらせをして小屋を立ち退かせようとする金融暴力団✕竜二の抗争にリョウも巻き込まれていく。ストリップショーという妖艶なシーンを魅せ、その対極として ヤクザ同士の暴力シーンを観せる。そして竜二はドスを持って…。場末に咲いた華(ストリッパー)は、誰にでも なれるわけではなく、強い意志と魅せる表現力が必要ーー山形から上京して、演劇を学んでいるチハルの言葉が重い。さらにストリップ幕間のお笑い芸人、その2人の考え方の違い等、よくある話で興味を惹く。

物語は分り易い。そして音響・音楽や色彩ある照明がストリップという華やかで それでいて少し哀愁ある雰囲気を漂わせてはいるが…。もう少し昭和という時代というノスタルジーがかんじられれば。役者陣は、登場人物の立場や性格を個性豊かに立ち上げ、生き活きと体現していた。また、竜二の入れ墨やドスの使い方などリアルで、細かいところにまで気を使った演出が好い。
次回公演も楽しみにしております。

このページのQRコードです。

拡大