最新の観てきた!クチコミ一覧

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珍渦虫

珍渦虫

プロペラ犬

ザ・スズナリ(東京都)

2016/10/27 (木) ~ 2016/11/08 (火)公演終了

満足度★★★★★

以外に良かった

メトロポリス

メトロポリス

Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2016/11/07 (月) ~ 2016/11/30 (水)公演終了

満足度★★★

ちょっとイマイチっつーか、
フォーカスが分かりにくい・・・

かもめ/桜の園

かもめ/桜の園

地点

吉祥寺シアター(東京都)

2016/12/13 (火) ~ 2016/12/24 (土)公演終了

満足度★★★★

かもめ観劇

イマジン

イマジン

イマジネイション

「劇」小劇場(東京都)

2016/12/07 (水) ~ 2016/12/18 (日)公演終了

満足度★★★★

2公演観劇
企画①③
以外に、①が良かった

全裸物語 改め 実家物語

全裸物語 改め 実家物語

ろりえ

シアター風姿花伝(東京都)

2016/12/28 (水) ~ 2016/12/31 (土)公演終了

満足度★★★★

帰省時期にふさわしい作品です。

ネタバレBOX

裸になって気持ちをさらけ出そうと歌ったバンドリーダーに音楽を続けることを勧められた青年と、その恋人で歌手を目指して上京し夢破れたものの実家に帰りづらい女性の話。で、全裸と実家ということなのでしょうか。

青年の曲は現実にあるのか、音楽家の青年は役だけなのか、それらの疑問がラストのライブで解決しました。
轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は

轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は

空宙空地

七ツ寺共同スタジオ(愛知県)

2016/11/11 (金) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/11/13 (日)

大掛かりな舞台装置を活かした重層的な演出。役者が行き来することで空間と時間の奥行きを感じさせる。光陰矢の如しを地でいく展開のテンポはコミカルでもあり、翻弄される姿は切なくもある。コントラストが非常に効果的でした。

以降、同時上演の短篇も含めて、ネタバレBOXにフルver.の感想を書きました。

ネタバレBOX

① 轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は:感想】大掛かりな舞台装置を活かした重層的な演出。役者が行き来することで空間と時間の奥行きを感じさせる。光陰矢の如しを地でいく展開のテンポはコミカルでもあり、翻弄される姿は切なくもある。コントラストが非常に効果的でした。
親子二代で畳み掛けるように繰り返された変わり映えせぬ人生は、様々な鬱屈と焦燥を諦観を強調する。「頭に纏わりつく職場の人間関係」の表現は特に秀逸。そして、若い頃に自ら否定した生き様に自分が呑み込まれていく娘の姿は、多くの人々が現実に打ち砕かれる様を象徴的に描いていて強烈だけど、命辛々救われたはずの痴呆の母のセリフが娘を救います。じわぁ~と沁みたなぁ。幸せは遠くにあるのではなく、懸命に生きる、今、この日常にあるのですね・・・
そんな重い展開を微笑ましく呑み込めるのは、各所の笑いの演出あったればこそ。進撃の巨大赤子・山形が今回のツボでした。感動を活かすのは笑いなんじゃないかな・・・と、空宙空地を観てるといつも思うのでした。

②ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常:感想】三重公演でWキャストでも観てるので三度目。最後の夫の壮絶な駄々の中、ラストの奥さんから感じられる胸中が読めない、観る度に思考が揺れる。読めないように含みを持たせて演じてるのかな。観る者の胸中を投影するのかもしれぬ。そこにあるのは哀れみか、心配か、無念か、諦観か…
幸せはあったのだろうか…と救いを探すのは男の身勝手かな。
覆水盆に帰らず。こぼれなければ分からず。こぼれても生きていかねばならぬ。結末がいつもと別の味わいで沁みる。

③雨を待つ二人:感想】関戸さん&おぐりさんverを観てますが、役者が変わると印象が違ってみえるのが面白いですよね。関戸さんと比べると、棚瀬さんの芝居は、我の強さよりも未練と悲しみを強く感じたのが印象的でした。
ド曇天

ド曇天

fuzzy m. Arts

G/Pit(愛知県)

2016/11/12 (土) ~ 2016/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/11/12 (土)

割と濃い変キャラひしめくコメディ展開。特に失踪長女の経緯なんて奇想天外で面白かった。そ~んな笑いの中で、じわじわ積み重ねて心に沁みてくる家族愛の空気を作り上げるのだから不思議。マイノリティの生き辛さや優しさを感じさせるところも良かった。手持ちの布を使ったスクリーンの演出も良い味。

お父さん役石田さんの、な~んか愛嬌のあるナチュラルに酔っぱらっている様な物言いと佇まいが独特。味わいある。周囲を取り巻く変態?達と渡り合って毒を吐く次女役イーダミサキさんも印象深かったなぁ。あと、出自不明・謎のベンガル部長も少ない出番の中でも印象深く、もっと観たかったな。他の役者の皆さんも良い味が出てて、座組としてよいバランスでした。今回、初めて拝見した劇団でしたが、また別の芝居も観てみたいですね。

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―

オトナの事情≒コドモの二乗

インディペンデントシアターOji(東京都)

2016/12/23 (金) ~ 2016/12/27 (火)公演終了

満足度★★★★★

「をんなの所為」観劇。名作は、さすが名作でした。

ネタバレBOX

女優A:空襲で死んだ女優。女優B:自殺した女優。女優C:能力的にも衰えを見せ始めた大女優。女優D:ストレスで精神を病み入院中のところ、病院を抜け出し女優Cに役を代わることを執拗に迫るも瓶で殴られ、それが原因かどうかは別にほどなくして死んだ若い女優。

塚越健一さんの女形は世田谷シルク『冒した者』でも見ましたが、少女役でなかったことと背中の突起を見ずに済んだことが幸いでした。

ショスタコーヴィチのジャズ組曲第二番は、日本の物悲しい場末を表現するのにぴったりで、なおかつ品位を保っているところが大好きです。
女子にしか言えない~プールの底で見た、私の幻燈~

女子にしか言えない~プールの底で見た、私の幻燈~

穂の国とよはし芸術劇場PLAT【指定管理者:(公財)豊橋文化振興財団】

穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)

2016/11/05 (土) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/11/06 (日)

作家の創作…と言うより、高校生の等身大の経験や悩みや想いが取り込まれてる感じにとても好感。高校生の役者達にすごく合ってるし気持ちが乗ってる気がする。全く他人なのにカーテンコールの彼ら彼女らの涙目に貰い泣きしそうになった。
こういうクリエイションの定番として、各人にしっかり重きがある群像劇的な構成だけど、やっぱそれでこそ、このキャストが活きるよなぁ。王道で良し。そして、女子中心なタイトルになっているけど、中身はそうでもなかった。父や祖父、そして同世代の男子たちの想いもしっかり練り込まれてて、それゆえ女子の群集が活きた感もあり。結局、運命共同体だしなぁ。感想文の題材となる宮沢賢治の「やまなし」が象徴的にこの群像を映す鏡になっていて、とりとめが無くなりがちな群像劇に一本筋を通している気がしました。
役者で特筆すると、キョどる彼氏役ハルチカ君のインパクトは絶大。怪獣と呼ばれるのもさもありなんだけど、怪獣と対等に渡り合った彼女役の子も大したもんだった。相乗効果だなぁ。あと、神様娘も印象強いな。あんどぅ君も面白かった。女子が群像になるが故、個人は男子が記憶に残る。

やえちゃんと、

やえちゃんと、

妄烈キネマレコード

ナビロフト(愛知県)

2016/11/03 (木) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/11/06 (日)

役者陣が時間と空間を縦横無尽に駆け抜けるスーパーハイテンポ・ロボット演劇。コミカルな掛け合いとスピーディな場転を調味料にしながらも、作演・澤井さんの絞り出すような大切な言葉がぎゅうぎゅう詰まっていることが窺い知れる。やや、その数が多いのと展開のスピード感ゆえに一度で全ての流れと関係性を呑み込みきれないトコもあるけど、個々の気持ちがすっごく伝わってくるので、買った台本をじっくり読み返したい。でも、パンフでの「分かられてたまるか」って言葉もイカしてるなぁ(笑)

役者はみんなハマっているので、良いキャスティングだなぁと思う。河内さん、ロボ感と、それと対照的な情愛がよく出てた。久し振りの棚橋さん、経験の背景を色々感じさせる強さが印象的。アンジェさんの口よりもモノを言う眼力、さすが。
平手さん、いつもの不思議キャラから一転、切なさがよく出てた。竹淳さん、独特のマッドサイエンティスト気質が愉快だった。西尾さん、終始重い雰囲気を貫いて、作品でひっくり返すべきラスボス感を形作ってた。ホント2回観たかったよ。DVD化希望

くだんの件

くだんの件

KUDAN Project

三重県文化会館(三重県)

2016/11/05 (土) ~ 2016/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/11/05 (土)

全編に不条理感溢れ、言の葉が舞い踊り、その繋がりが捩れ、連鎖する。めくるめく様に変化しながら、その実、不変の様でもある世界。会話劇であり、コントであり、イリュージョンでもあり・・・ ぐるぐる頭の中を掻き混ぜられる無限ループの中、辿り着いたかに見えたヒトシとタロウの過去と今。自分の頭の中に浮んだイメージがあるんだけど、こういう作品は、頭に浮んだことが全てが真理であり、百人に百個の「くだんの件」があるんだろうなぁ。多様な楽しみを与えてくれました。

棘/スキューバ

棘/スキューバ

不思議少年

【閉館】損保ジャパン人形劇場ひまわりホール(愛知県)

2016/10/29 (土) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/10/29 (土)

棘(不思議少年)感想】思わずギョっとするイントロから始まり、終始、眼を奪われ続ける舞台。まるで空間に漂うマルコの魂が順に役者に憑依していくが如く、人格が入れ替わり立ち代わりして…2人芝居ながら丹念な1人芝居を観ているような感覚。人だけでなく、時空間も自在に操り、行きつ戻りつ、繰り返し、前後し、時には重なる。まさしく人生の走馬灯が駆け巡っている感アリ。そして特筆すべきは森岡光さんの演技。強烈な印象を残しました。泣き声を初めとして、どこから声が出ているのかと思わせる多様な声の数々が、作品の幅を拡げていました。もう、なんかね…言葉に出すとどうしてもありふれた表現にしかならないんだけど、小さな舞台にエネルギーが凝縮されて、ドッカ~ンと爆発してった。良い体験させてもらった。九州の劇団でそうそう観れる訳でもないってのが残念だけど、この機を逃さないで良かった、ホント

スキューバ(不思議少年)感想】棘と同様、時空を巡る感覚があるけど、悲壮感ある棘に比してハートフルな後味。個人的には棘のインパクトが余りにも強くて、あっさりめな印象として残りましたが、公演としての後味はとても良かったです。

METAL LOVERS

METAL LOVERS

N.N.P

ナビロフト(愛知県)

2016/10/27 (木) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2016/10/27 (木)

「大胆…、思い切ったなぁ」というのが率直な印象。LOVERSシリーズを"FOR"、"DEAR"と観てきたNNPに対するこれまでの私のイメージは、単なる演劇でなく、「多種の表現媒体や手法を取り込んだ総合アート志向」の集団でした。それが、装いこそスチームパンクでソレっぽいですが、ほぼ全編で徹底的なコメディとエンタメ。なんか、すっごい「過去との決別」を感じました。

ネタバレBOX

客入れから舞台美術に貼り付いて、過去作にも通じる良い雰囲気を漂わせていた金原みな子さんを、ほぼ序盤でギャグとともに切り捨てる潔さ。過去とのギャップを狙ったんかな。(でも、「ば~かっ」の捨て台詞ともに走り去る金原さんは可愛かった。)

そう頭を切り替えてしまえば、後は数多の変態キャラ達や美女や殺陣を楽しむのみで、特にブリキンガーXとか、キャプテン・パンティとかオカマの振付師とか、キワモノ揃いやったなぁ。トップをねらえ!とか懐かしかったし、なんで"はらみつさん"だけキャスト名でいぢられてるの?、とかバラエティ的な楽しみが盛り沢山でした。そういや、加藤千菜実さんは、こここでもワニピースかます社畜ぶりだったなぁ(笑)

・・・それにしても、NNPは今後どの路線に突っ走っていくのか、気になるところですねぇ。
あの大鴉、さえも

あの大鴉、さえも

東京芸術劇場

三重県文化会館(三重県)

2016/10/26 (水) ~ 2016/10/27 (木)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/10/27 (木)

過去の不条理演劇をモチーフとして明示的に使っているが、舞台での印象は、それとだいぶん違う。ガラスの表現が非常に多彩で、なんか「現代アート」を見るような愉しみが盛り込まれており、それだけでも素直に楽しめる演出です。それでいて更に、それがその場の空気と言葉に深みと拡がりを与えている感覚で、二重三重に楽しみが繋がる。演出で、こんなにも芝居は変わるんだなぁ…と、その無限の可能性に感動を覚えます。
東京芸術劇場のRooTS、良い取り組みだなぁ。
そして、小林聡美、片桐はいりなんて手練の役者の演技を、間近で観れたのも感激でした。
今回、珍しく自分で選んだ訳ではない観劇だったのだけど、凄い拾い物したなぁ。幸運でした。劇VIPシステムに感謝

ONNA

ONNA

つねプロデュース

円頓寺 Les Piliers(レピリエ)(愛知県)

2016/10/20 (木) ~ 2016/10/30 (日)公演終了

満足度★★★★

女性をテーマに、男性作家2人と女性作家2人、で2回の公演に分けて上演。男性2作が完全に別作品だったのに対し、女性2作が見事な連作、オムニバスになっていたのが印象的。

以降、ネタバレBOXに作品毎の感想を書きます。

ネタバレBOX

①10/23「どこいく。」(久川德明)感想】「かぐや姫を口説いてください」を観ていた私。パンフの女1「空白」を見た瞬間…「ヤツが来る!」とワクワクしておりました。絶対病みつきになってるよね(笑)
シュールな展開とコミカルな会話の中、徐々に姿を現す2人の正体… 分かってから思い返すと、トランスジェンダーを感じさせる序盤のやり取りとの整合に謎を感じるけど、複合的に登場人物(?)に投影されてるのかなぁ…
そして、歳とるとリアルに周りで発生する出来事に収斂していく。体験を伴うとやはり重い。

②10/23「ハハチチ」(渡山博崇)感想】インパクトある猟奇な出だし。狂気と無知と幼児性が選択権を握る中での タイトロープ的な交渉。それに笑いが散りばめられて…奇妙な味わいの展開でした。それだけでも十分な楽しみがあるところ、そこから更に「多様な根深い背景」を感じさせる深みがあって、重みが増したなぁ。おっぱいに対する多面なコンプレックス、幼児虐待、愛情の思い込み、境遇の脳内合理化… 各々で1作が作れそうなピースが沢山詰め込まれていて、想いを巡らすのが楽しかった。特に、複雑な背景を一つの演技で見せてくれた まといさんの芝居、良かったなぁ。
そして最後に、本人すら癒した母性の代表で閉めたのにはぐうの音も出ません。まあ、今回は負けといたるわぁ…< 男の負け惜しみ

③10/30「スガタミ」(みなみ津姉)感想】女性の話と銘打っているので、トランスジェンダーの話であろうことは薄々分かるわけですが、それでいて尚、一般的な男の子の暴走を心配する母を演ずる荘加真美さんの演技はキレッキレで、可笑しいことこの上なかったです。
そして、最後の姿見の演出が素晴らしい。理屈ではなく、見せることで分からせるインパクトの強烈さは見事でした。「スガタミ」は、まさしく、このシーンのためにある作品でしたね。

④10/30「心(ハート)より前にあるモノ」(鏡味富美子)感想】そしてスガタミから見事に連携して本作。割とテンプレになりがちな本人と周囲の葛藤を、あっさり省いてココに持ってくるのはテンポ良い。今時、理屈としては理解できる人は多いでしょうから、それを前提にした作りは納得。それに積み重ねて、母に起きた事件を描くことで、2作相互により深みが増してました。
事を前に「女としての記憶を…」という母の行為なんかも、コミカルに描かれながらも、人間的で良い味だったなぁ。あと、母と子に起こる「逆の境遇」を象徴的に表現する印象的なセリフが多くて泣かせますね。
そして、良いタイトルだなぁと最後まで見て、改めて思いました。
フカフカがーる

フカフカがーる

劇団「放電家族」

G/Pit(愛知県)

2016/10/21 (金) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/10/23 (日)

不条理感の強い構成で作品イメージのピースをばら撒いて、単体ではほぼ解釈不能だがw、ひたすら丹念に下地を作り続けた前半。そこから、一転、メインモチーフである大事故を具体的に印象付けて、現実に紐づけて伏線を回収していった後半。結果、心に染みるラストが演出されたが、なんか天野さんに騙されている気がしてならないw
(以降、続きはネタバレBOXへ)

ネタバレBOX

改めて感想を書き始めて、前半と後半がうまく整合しなくて苦悩。前半で何度も繰り返されて印象に残っているのは「夢に喰われる」というキーワード。夢に、仕事に、欲に翻弄され苦悩する登場人物の姿。夢追う辛さが前面に滲み出る。小劇場演劇に長く留まる天野さんならではの切実さ。
そして「フカフカが~る」に誘う少女。連れて行ける人と行けない人がいる。「フカフカが~る」とは何なのか。
後半では「少女の夢」と明示されたと思えた。「フカフカ がある」なんて語呂も出てきて、心地良さげなイメージ。安らぐ麻薬の様な暗示もあった。前半に相対して、この「夢」は救いの夢なのか…
だが一方、「カフカ」のモチーフも現れたりして、「苦悩する夢世界」のイメージも漂う。事故と絡めて「フカフカが~る」は三途の川の渡し舟にも思えるし、兄の最後の言葉では理想への架け橋の様。事故に巻き込まれた隣人を留めおく夢。一方で「1人残る少女」自身の張り裂ける心を繋ぎとめる…たぶん1本道で整合するような話ではないのだ。甘さと辛さ、毒と薬の二律背反を内包する「夢」を語るに相応しい物語。観て、考えて、混乱するのが正しい見方かも。
ふとTLに前半と後半を繋ぐ「おしゃれ相撲」は台本に載っていないと流れてきた。前半に引きずられる観客の頭を、本当に一旦キャンセルするためだけに仕掛けたのかもしれない。パンフに印象深い言葉があった。これも「ラストで観客に何かしらの感情を湧き起こさせる」ための手練手管か。
今後も心地よく騙してください、天野さん。
勧進帳

勧進帳

木ノ下歌舞伎

穂の国とよはし芸術劇場PLAT アートスペース(愛知県)

2016/10/22 (土) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/10/22 (土)

まずイントロに痺れた。最初、すごく無造作に役者陣が現れて仕込みを始めるんですよ。思わず、「えっ?」ってなる程、全く芝居っ気が無い。そこに照明と音響がグワっと入り、役者の姿勢が変わる、一瞬にして纏う空気が変わる、800年の刻を超える… 痺れるわぁ…

始まると、1つのシーンを分解したり繰り返したり、2つのシーンを融合させたりの進行で「時空間の使い方」が面白い。現代との融合もいつもながら見事ですが、中でも様式美を活かしつつもダンスの様に昇華された「足捌き」とか格好良かったなぁ。
音楽の使い方も、今まで観た中で一番ポップでした。歌舞伎語(?)が少ないのも特徴的でしたね。

そして、やっぱりキャスティングが素晴らしくて、弁慶・義経の異彩の放ち方が尋常じゃない。そういう"見てくれ"だけじゃない意味が込められているのも印象的でした。

ゴルジ隊「つい。つい、うっかり。」

ゴルジ隊「つい。つい、うっかり。」

津あけぼの座

津あけぼの座(三重県)

2016/10/19 (水) ~ 2016/10/23 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2016/10/22 (土)

脚本も役者も流石のラインナップ。
それを見事に纏めて、充実、濃密のひとときでした。幕間映像まで手抜かりなし。

以降、ネタバレBOXに個別の感想。

ネタバレBOX

①コントロールオフィサー(平田オリザ)感想】果たして仲間なのか敵なのか、当事者なのか傍観者なのか。呉越同舟、対岸の火事、人の不幸は蜜の味、奇妙で滑稽な集団の緊張感溢れる空気が堪らなく面白かった。特に諸星敦士さんの戦場に放り込まれた感が非常に愉快。

②団地の三人姉妹(岩崎正裕)感想】三姉妹の感情の発露を呼び起こす、くるぶしさんの腐れ住職加減・空気読めない加減が何とも良い味出してた。
結果として励起された気持ちの三姉妹の中でのやり取りが切ない。人生ままならぬ、でも、ありが〜とぉ。

③3650と3日(関戸哲也)感想】入り乱れるジェットコースター的負け組人生がとてもリズミカルで、役者が生き生きしてる。小関加奈さんのノリノリ加減が良かった。
そして関戸さん脚本にしては、主役男性に優しかったなという印象。男性に降りかかる未来が余りにも理不尽すぎて、対照的に男性の愚かさが感じられなかったからなのでしょうか。いつもなら、もっと明らかな自業自得展開だけど、今回は珍しく同情。
そして、顛末がとても甘酸っぱいわ〜。
いい感じに赤面(≧∇≦)

④うつつに響く(永山智行)感想】今回一推し。小説の頁を一枚一枚めくる様な生々しい・じっくりとした描写。単に朗読してるからってだけでは無いな。10年熟成された想いを経て、頭の中で辿り着く沙織への理解は、現実なのか幻なのか、昇華なのか狂気なのか。ある種、ねちっこく偏執的な坂口修一さんの芝居が良い意味で怖い。脚本にベストフィットですわ〜。沙織の人物像も、姿を見せないからこその幅の広さと深さが良い。
レコードを媒体にするという演出も気が利いていて良かった。

⑤夜のオシノビ(横山拓也)感想】故人を偲びつつ、否応なく時の流れと現実が忍び寄る… じっくりとした人間ドラマ的な前半の雰囲気から、一転、蔵田が出てくる後半へのギャップと展開が物凄い。何をするにしてもツッコミどころ満載の蔵田と浩輔との掛け合いは何とも言えぬ乾いた笑いに昇華しつつ、どんどん謎の人物化する故人の多面性が浮き彫りになっていくのが興味深い。当時の彼女の精神状態を推し量る情報を散りばめつつ、決して一意に収束させずに終わっていくのが良い味でした。

⑥橋の上のはなし(油田晃)感想】何か元ネタでもあるのだろうか… と思わせる程、支離滅裂感があるのだが、それでいて何故か微笑ましく、背景のドラマを勝手に脳内創作して補ってしまう。不思議な作品だぁ。オレオレの人達が何とも良い味を出してたよ。
庭と自ら

庭と自ら

幻想劇団まほろ

ナビロフト(愛知県)

2016/10/14 (金) ~ 2016/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2016/10/16 (日)

下手・中央・上手の3つの舞台を行ったり来たりして、その関係性を色々想像させながら進む展開。箱庭療法をモチーフに、実際に治療を受ける「下手」、箱庭の中のイメージと思しき「中央」…に対し、残る「上手」に私は色々想像を逞しくさせられました。
並行した別のモチーフなのか、箱庭による創作物なのか、時系列で直結する過去なのか・・・を揺れながら観てました。終盤のタネ明かしはやや性急な気もしましたが、必ずしもイメージが一致しない3人の女優で実質3人1役の構成になっているのは新鮮で、だからこそ、色々と想像の余地が発生したのが面白かったです。

ネタバレBOX

そんな脚本の仕組みの面白みを剥がすと… 母の箱庭を飛び出した少女が、外に自分の箱庭を見出し、結果として母と同様に対象に裏切られる辺りも非常に皮肉的。
しかもそれを箱庭を造って認識する辺り、とても意味深。いったい何が「大丈夫」なのだろうか… マリーならずとも、彼女の行く末が心配になる結末でした。闇を感じさせてくれる点で、もちろん、こちらも面白い。
そうそう、当日パンフに付いた心理学用語集はとても有難かったです。
世界に1人だけの草なぎ

世界に1人だけの草なぎ

宇宙論☆講座

ラ・グロット(東京都)

2016/12/27 (火) ~ 2016/12/30 (金)公演終了

満足度★★★★

巧さと稚拙さ、真剣と悪ふざけ、上がったかと思うとドスンと落とす。
相反するものがゴテゴテに混在し、もはや良いのか悪いのか、面白いのか面白く無いのかすら分からなくなってくる・・・いや面白かったのですけどね。
何をどう感想とすれば正解なのかは解らないが、凡庸でない事は確か。

ネタバレBOX

多分「わが星」の様なリズミカルな公演も可能なんだと思う。
でも美しく仕上げた作品を創る気はサラサラ無い様である。
演劇は「嘘」で出来ているという理論をどこまでも発展させ、隅々まで嘘が張り巡らされている。
それはドジで愚鈍を装い観客をあざ笑わせておいて、引っかかったーと舌を出す屈折さを持ちながらも、今回お金ができたから観劇料金も1円以上でOKだしワインも買ってきたからどうぞー。と観客にとことん自由さを与える優しさも持っている(様に思える。何しろどこまで本当か分からない)
決して要領がいいとは思えないが、その独自性はハンパない。
そして独自性の真意は謎だらけである。
結果、あまり自身を追い込まないで欲しいと心配になってきたりもするが、それすら計算ずくなのかなー。
もし劇団内に知り合いがいたら、それこそ聞いてみたい事がいっぱいである。

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